協賛会社インタビュー② ファミリーマート


(2014/07/10)印刷する

株式会社ファミリーマート 管理本部CSR部 井芹(いせり)広美さん

地域とのつながりを深める


ベルマーク協賛会社の担当者に、自社の社会貢献活動や、営業分野におけるベルマーク運動の活用法などについて聞くインタビューシリーズ「私の会社とベルマーク」の第2回は、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」でおなじみの株式会社ファミリーマートです。おむすび全品にベルマークをつけています。管理本部CSR部の井芹(いせり)広美さんにお話を伺いました。(聞き手・海野哲生、写真・朝日教之)


――CSR部の主な業務をまず教えてください。

 企業価値向上につなげるCSRの企画、立案、社会貢献活動の企画、立案、環境問題に関する総合対策推進、などが主な基本業務です。
 具体的には、環境問題に関する対応窓口として社内外の調整を行ったり、また社会貢献活動の一環として、学校への出前授業、ベルマーク活動、ファミリーマート夢の掛け橋募金なども行っています。

――「ファミリーマート夢の掛け橋募金」とは、どういうものでしょう。

 各店舗のレジの横に、募金箱が置いてあります。募金箱は、全国のファミリートで展開し、“世界のこどもたちと地球の未来のために”、国内外で活動する合計6つの団体に寄付しています。国連世界食糧計画(WFP)の公式支援窓口の国連WFP協会や、国土緑化推進機構の「緑の募金」と「ふるさとの森林再生事業」、認定NPO法人「共存の森ネットワーク」、こども支援の「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」、日米間の交流の強化のための、米日カウンシル-ジャパン(TOMODACHIイニシアチブ)に寄付しています。

――ひと月にどのくらいの募金が集まるのですか。

 1カ月で約2000万円になります。集まった募金の10%にあたる金額を弊社がマッチングギフトとして加え、その総額を寄付しております。大きな災害があった際には、その義援金に切り替えることもあり、昨年度は、台風による深刻な被害にあったフィリピンと、中国・四川省の地震災害への義援金にしました。

地域とのつながりを深める


――ファミリーマートは2008年4月、コンビニエンスストア業界で初めて、ベルマーク運動の協賛会社になり、おむすびの全品にベルマークをつけています。協賛の背景をお聞かせください。

 弊社の社会貢献の方針のひとつに、「地域社会の要請と信頼に応え、積極的な関係の構築を心がけ、地域社会との共生を図ります」というものがあります。
地域社会に貢献したい、地域社会との結びつきを強くしたいという考えです。ベルマーク運動は、学校とその周辺地域の方々を結ぶ運動でもあります。弊社が協賛会社になって、おむすびにベルマーク点数をつけることを通じて、地域社会に貢献すること、地域社会と学校との橋渡しになることができればと考えています。

――おむすびはコンビニの主力商品のひとつですが、数ある商品の中でなぜおむすびにベルマークを。

 数あるファミリーマートオリジナル商品の中でも、おむすびは、こどもからおとなまで性別・年代を問わず幅広い方に、気軽にお召し上がりいただける商品であることから、おむすびにベルマークを付けることにしました。

――ことに学齢期の子供のいるファミリー層には、「せっかく買うなら、ベルマーク付きの商品を」という動機づけは小さくありません。ベルマークをつける段階で期待されたこと、また実際につけた後の変化や効果があれば教えてください。

 たとえば、店舗によっては、ベルマークを回収して近隣の学校に寄贈しているところがあります。そのように学校とのつながりがあることで、学校のイベントや打ち合わせなどの際に出す食事用に、まとまった数量のおむすびの注文が入ることもあるんですよ。

――このインタビュー企画で前回、協賛会社のスミフルにお聞きした際、マークをつけることによる「商品の差別化」という言葉がよく出てきました。同じような狙いはありましたか。

 ベルマークを集めている人に、ファミリーマートのおむすびにはマークがついていると気づいてもらうことで購買のきっかけになれば幸いです。ですが、まず念頭にあるのは、社会貢献とブランドを認知していただくことです。

――ツイッターで「ベルマーク」をキーワードに検索すると、「ファミマのおむすびにベルマークがついていた!」というつぶやきが見つかります。財団に送られてくるファミリーマートのベルマーク点数も年々増えていますから、社会貢献とブランドの認知にも大いにつながっていると考えられます。

 それはよかったです。

回収箱を設置して、さらなる社会貢献


――店舗でベルマーク回収もしているとおっしゃいましたが、確かに、レジ近くにマーク収集箱があるのを見かけたことがあります。

 各店舗の判断で設置しています。スペースの都合上、置けない店舗もあります。また、お客さまの手の届きにくい場所にやむを得ず置いているところもありました。そこで今回、小さなベルマーク回収BOXも作りました。おむすびを並べる棚に引っかけて設置できるように工夫しています。これまでよりも多くの店舗でベルマーク回収BOXが設置できると思います。

――集まったベルマークは、どうされるのですか?

 ベルマークの寄贈先は、近隣の学校や被災地の学校などさまざまです。被災地に贈るベルマークは、各地区の担当部署からベルマーク運動参加校へ寄贈しています。被災校からは「1年かけても集まらないほどの、たくさんの点数をありがとう」とか、「ジェットヒーターの購入に充てさせていただきます」といったお礼のお手紙をいただきました。
弊社の池袋本社と食品製造委託工場でも、ベルマークを集めています。これまで約54万点のマークを回収しました。

――ファミリーマートの各店舗が近くの学校と結びつく契機になりますし、お客さまが気軽にベルマーク運動に参加するきっかけともなります。また、こどもが卒業してベルマーク運動から遠ざかった方々に運動をもう一度思い出してもらうことにもつながりそうです。

 ええ、そうですね。回収箱を目にすることで、「おむすびにベルマークがついているんだ」と認知してもらうこと、ベルマークを集めること、店内の回収箱にベルマークを入れようと来店してもらうきっかけになることなど、いろんな契機になればいいですし、ファミリーマートと地域社会とのつながりが深まればいいですね。

コンビニは「社会・生活インフラ企業」として



――お話を伺って、ファミリーマートが地域社会とのつながりを重視していることがわかりました。現代の日本社会、コンビニはさまざまな役割を担っていますし、またそれが当たり前のように思われています。



 お客さまにとってのコンビニは、商品を買うだけの場所ではなく、ほぼ24時間年中無休で営業していることから、そこに行けば、誰かが必ずいるという安心や、いろいろなサービスの決済、行政サービスなどの役割を担うことが当たり前のようになりました。それに応えてきたことで、現在のコンビニというものがあるのだと思います。



――これからの地域や社会において、どのようなコンビニを目指していかれますか。



 弊社は今年、「もっと、家族になっていく。」というスローガンを掲げております。また、より良い商品、より良い生活を提供する「社会・生活インフラ企業」として、さまざまな価値を提供していきたいと考えております。

――ベルマーク運動が地域と
さらに強くつながり、地域に一層貢献できるよう、ベルマーク財団も運動を広げていきたいと考えております。

ベルマーク商品

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