体験報告



東北



6月19日(金) 秋田


秋田県秋田市立飯島小学校
斎藤 しのぶさん(2008年度PTA副会長)
山平 弥江子さん(08年度PTA総務部長)
櫻田 久美子さん(PTA執行部役員)
(左から)
 
 飯島小学校は、秋田市の北部・飯島地区にあり、今年度で134周年をむかえました。秋田市内で2番目の校地面積をもっており、松の木2千本に囲まれた緑豊かな丘の上にあります。児童数560名、6学年、特別支援学級を入れて20学級の中規模校ですが、児童数が年々減少しているのが現状です。
 「輝く子どもの育成」を目標に、「いいじま」の頭文字にあわせ、
のちのめぐみを」
っぱい感じ合い しなやかに」
っくりと」
なぶ喜びにひたる子どもたち」

と、「輝く表情」が見られることを願って教育活動に取り組んでいます。学校と家庭だけではなく学校と地域の方々とのきずなを深めるための活動にも力をいれております。
 PTAには、会報誌「いいじま」の発行活動を行う文化研修部、「だるまの目いれ式」をはじめとする子どもたちの安全を守るための活動を行う生活安全部、PTAの球技大会など体育活動を行う保健体育部と総務部があり、ベルマーク活動は各学級2名からなる総務部が中心となって担当しております。総務部はベルマーク活動のほかに学年PTAの運営や給食試食会の開催も行っております。
 ベルマーク活動は、まず5月に行う総務部会で部員にベルマーク活動の流れを簡単に説明します。その後、全校児童に配布する「ベルマーくん袋」をチェック。この袋に家庭で集めたベルマークを入れて学校に持ってきてもらいますが、6年間同じ袋を継続して使います。クラスごとに分けて紙袋にいれますが、クラス替えや紛失等による再発行のために一人ひとりの袋を確認します。「ベルマーくん」というキャラクターは2000年につくられたもので、名前は児童から公募したそうです。ベルマークに親しみをもってもらいたいという思いで、ベルマークだよりなどいろいろな場面に登場させています。
 基本的に毎月1日を「ベルマークの日」としております。休日や学校行事等を調整し、2日か3日になることもあります。今年度の整理作業は、6月、7月、9月、10月、11月、12月、2月、3月の8回です。「ベルマークの日」に整理作業を行いますので、その約1週間前にベルマーくん袋と「ベルマーク整理作業のお知らせ」の案内を全校児童に配布します。また第1回目の整理作業の前にはベルマーク一覧表も配布します。「ベルマーク整理作業のお知らせ」には、整理作業の日時のほかにベルマーク財団からの最新情報などや、ベルマークの切り方などものせています。
 5月と翌年3月には「ベルマークだより」を発行します。5月には初めてベルマーク活動に参加する1年生を中心に、全校で再確認するという目的でベルマークの集め方・切り方・出し方などの内容を、3月には1年間の活動の報告として集票点数などをのせております。
 子どもたちは「ベルマーくん袋」を渡された次の日から整理作業の日まで教室にある紙袋に家庭で集めたベルマークを入れた「ベルマーくん袋」をそれぞれ入れます。そして、ベルマークの日の朝に係りの子どもに整理作業を行う「生活科室」にもってきてもらいます。
 地域の方が登校途中の子どもにベルマークを渡してくださったり、町内の廃品回収の時にベルマークも回収して下さったりと地域ぐるみでベルマーク活動に参加協力していただいているのは、とてもうれしいことです。
 「ベルマークの日」のベルマーク整理は午前9:30〜12:00まで、この時間帯の都合のよい時にということになっております。整理作業は「仕分け作業」と「集計・発送作業」で6月、9月、10月、12月、2月に「仕分け作業」を、7月、11月、3月に「集計・発送作業」を行います。
 「仕分け作業」では、まず、各学級から集められた一人一人の「ベルマーくん袋」から大きな箱にベルマークを移し入れるところからはじめます。大きな箱から「いちごパック」などを使い小分けにし、番号ごとにわけます。その時、ベルマークに余白をつけて切りますが、小さなマークは大きめに切るということに気をつけています。かなり前に脱退した会社のマークがあったりもしますが、「この会社はもう脱退したよ。」と声を掛け合いながら注意してわけております。「この商品にもベルマークがついている」と整理作業中に新たに発見する方も多く、いろいろな情報交換などしながらあまり根をつめず、お茶を飲みながら楽しく作業を進めております。個人個人ある程度分けたところで、各番号ごとに分けられたベルマーク棚の引き出しケースに入れます。
 「集計・発送作業」では番号ごとの点数計算を行います。番号ごとに分けられた引き出しケースをテーブルの上に並べ、ひとりが1ケース(ひとつの番号)を計算します。この時、ほかの番号のマークが混ざっていないか確認しながら進めます。薄いマークは10枚ごとにホチキスでとめて計算しやすいようにしております。メモをとりながら数え、袋に鉛筆で記入した後、数えたベルマークを入れて袋を止めます。最後に計算間違いがないか別の人がもう一度計算しなおします。
 飯島小学校PTAは1962年にベルマーク活動に参加し、これまでに393万5988点のベルマークを集めました。2000年に300万点を達成、今年度中には400万点を達成することができるのではないかと思っております。
 この40数年の間にはいろいろ試行錯誤を繰り返してベルマーク活動を行ってきたことと思います。子どもたちの委員会活動に取り入れたり、夜に整理作業を行ったりということもありましたが、ここ2〜3年は現在の方法で定着しております。整理作業に参加する人数も10名程度ということもありますが、負担にならないようにと、家に持ち帰って作業をするということはほとんどありません。
 これまでベルマーク預金でいろいろな設備品などを購入してきましたが、2003年の校舎改築完成以降は「からくり時計」「鉄棒」「パソコン、プリンター、デジカメ」「掃除機」を購入しました。今年度も子どもたちの活動やPTA活動のために先生方や役員の方々と相談して購入品を決めたいと考えております。
 ベルマークがもっと多く集まる方法はないか、もっとやりやすい整理の仕方はないか、いかにして情報を確実に提供するかなどを考えると、ベルマーク活動はとても奥が深いと感じておりますが、今のところ特別に目標点数などは立てず、また特別なこともしておりませんが、ただ無理をせずということをモットーに部員が和気あいあいと活動しております。
 昨年度の集票点数県内1位という快挙はやはり大きな喜びであり、たくさんの方々に声をかけていただきました。これを励みに、でもあまり力まず、末永く続けられるベルマーク活動となるよう引き継いでいきたいと思っております。

(スライドショーを使って発表)
=6月19日、秋田県生涯学習センター分館3階大研修室で

6月18日(木) 青森・弘前


青森県五所川原市立栄小学校
長内 繁子 さん(2009年度PTA副会長)
安田 美香子さん(同)
東  典子 さん(09年度PTA会員)
(左から)
 
 五所川原市立栄小学校は1877(明治10)年に創立され今年で創立132年、全校児童597人の市内でも一番大きな学校です。8月4日から始まる「五所川原立ちねぷた」は、今は青森県の代表的な夏祭りとなりましたが、毎年、本校の6年生が町内の方たちと協力して立ちねぷたを製作し、参加しています。学年別の「親子レクレーション」も盛んで、各学年の委員長が中心となり、ミニ運動会、アイスクリーム作りなど親子で楽しい時間を過ごしています。校庭からは、雄大に山すそをのばす岩木山が見え、校歌には「朝雲清き岩木山、豊かな姿仰ぎつつ」と歌われ、いつも子供達を見守っているかのようです。
 教育目標の「進んで学ぶ子」「助け合う子」「たくましい子」とあるように、6年生になると休み時間や給食の時間に1年生の面倒を見たり、冬のスキー学習の時間は、6年生が1年生にスキーを教えたりしながら自然と高学年が低学年を助けるような取り組みをしています。
 またPTAとは別に保護者による学校支援ボランティア活動が活発で、校長先生がリーダーシップを発揮して態勢づくりを進めています。活動内容としては
1. 校外学習の引率補助
2. 1年生の国語の筆順指導
3. 家庭科実習の支援
4. 児童の登下校の安全確保
5. 1年生の給食支援とエプロンの補修など学校教育全般の充実と教育向上のための活動 です。

 可能な時間での協力なので、毎年、会員が増えて喜ばしい限りです。
 本校のベルマーク運動は、昨年、参加から22年で300万点を達成しました。市内では2校目です。コツコツと皆で協力し合った成果が形となり子供たちの役に立てて、皆で喜び合いました。今年度は、まず5月に委員が集まり、ベルマークの収集袋とポスターを作製しました。この収集袋は毎年絵柄を変え、子供たちが楽しめるように工夫し、中にベルマーク一覧表を折込んで入れます。この袋を毎回集めて、返す時には「ありがとう」の気持ちを込めて、子供たちの好きなポケモンやキティちゃんなどのハンコを押して返しています。
 ポスターは、手書きで2種類作ります。1つは学校用、もう1つは、学校近郊のスーパー、文具店、コミュニティセンターの3カ所の協力店用です。ベルマーク回収箱を置かせてもらい、ポスターも貼らせていただいています。この協力店には、栄小学校のOBの方たちが買い物や趣味の教室に訪れていて、各家庭で集めたベルマークを、箱に入れてくれます。顔も見えない方たちですが、毎回たくさんの点数が集まり、地域のみなさんに支えられながら活動しています。
 今年度のメンバーは、PTA役員が2名、母親委員が12名、ベルマーク委員が各クラス2名の計50人体制で活動しています。
 収集日は年4回で、朝9時半〜12時です。年4回の活動は少ないと感じられるかと思いますが、実は、2、3年前までは毎月1回集まっていました。しかし、なかなか人数が集まらず、出席率が悪いのが問題点でした。そこで思い切って3分の1に減らしてみたら、好意的に集まっていただき、90%の出席率になり、以前より作業の効率も上がっています。
 まず全校児童の袋からベルマークを全て取り出し、各会社別に分けたら、白いカップに入れていきます。次にキユーピーやニッスイ、またキリン生茶などのビニール製のマークは10枚まとめてホチキスで留めます。ロッテガムなどの小さい点数は、セロハンテープに10枚並べて貼ります。一番気を使うのが、同じメーカーで点数が違う時です。間違ってまとめてしまい、やり直す時も多々あります。インクカートリッジは、メーカーごとに分けて数を数えて、箱にいっぱいになったら送っています。最近では、勤め先からカートリッジを集めて来てくれる方が増えて助かっています。活動終了後は、その回の担当者がベルだよりを作っています。このベルだよりには新しい協賛会社の情報や、ベルマークの切り方、現在の点数などを書いて全児童に配布しています。
 購入品は、その年に学校が必要とされている物をリサーチして決めています。昨年度は、先にお話しした学校支援ボランティアの方たちから、給食エプロンがだいぶ傷んでいるとのお話があり、確認したところ学校側からも希望されましたので、購入しました。今まで購入した物としては保健室でアイスノンなどを冷やす冷凍つき冷蔵庫。また部活動の盛んなわが校ですが、陸上部からプリンターつきストップウオッチの希望があり、購入しましたところ、その年に市で開催された、太宰治生誕100周年記念「走れメロスマラソン大会」3km小学生の部で、見事6年生の陸上部員が1位となり、委員皆で喜び合いました。
 今後の課題は、家庭で親が集めてくれたベルマークを袋に入れて届けている子供たちがほとんどですが、この小さなベルマークが世界の子供たちを援助したり、社会貢献につながったりしていることを、時間を作って話してあげ、理解してもらいたいということです。また、出来れば、児童たちの委員会活動の中に「こどもベルマーク委員」を作って、私たちと一緒に活動していきたいと願っています。これからも色々と工夫しながら、根気よく楽しんで活動していきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月18日、弘前駅前市民ホールで

6月17日(水) 福島・いわき

福島県いわき市立泉小学校
永山 和子さん(2009年度厚生委員会委員長)
 
 はじめまして。いわき市立泉小学校PTA厚生委員会・委員長の永山和子と申します。
 このような機会に発表させていただくのはたいへん光栄なのですが、何分初めてのことですのでお聞き苦しい点が多々あるかと存じますがご容赦いただければ幸いです。
 私どもの泉小学校は、小名浜地区にあります。泉小学校の前身は江戸時代における「泉藩」の藩校である「汲深館」であります。
 泉町各所に史跡が点在し、歴史を感じさせる街となっておりますが、年々常磐線泉駅を中心に市街地が広がり、田畑の減少とともに住宅地へと変貌を遂げているところであります。
 子供たちについては、祖父母同居の家庭が多く、近隣家庭間の親交も深いものがあります。
 また、素直で社交的な子が多く、一人ひとりが良さを持ち、学びの意欲と力を秘めております。
 さらに、地域の結束力が固く、地域ぐるみで様々な行事や活動を行い、青少年の健全育成にあたる気概を持つ街でもあります。
 学校では、「豊かな心を持ち、自ら学ぶ子どもの育成」という教育目標を掲げ、先生方とPTAが一丸となって教育活動に取り組んでおります。
 PTAの組織には、総務委員会、文化委員会、施設委員会、厚生委員会があり、文化委員会で発行いたしました学校新聞「いずみ」は昨年度福島民報社が主催する福島県小中学校PTA広報紙コンクールにおいて最優秀賞を受賞し、全国コンクールに出品されました。
 また、施設委員会によるPTAバザーでは、毎年40万円近くを売上げ、その益金で図書室のいすや陸上大会のユニフォーム、鼓笛隊の衣装を購入するなど、子どもたちが学習しやすい環境づくりを目的に活動しております。

 それでは、私たちの学校で行っているベルマーク活動について、順を追って説明させていただきます。
 まず、ベルマーク回収については、以前年1回だったものを月1回にいたしました。回収前には必ず収集のお知らせを全児童に配布し、協力を呼びかけています。
 また、学校だけでなく、近隣のカワチ薬品さん、マルトさん、ヨークベニマルさんにも回収箱を設置させていただいて、地域ぐるみで協力をいただいているのも大きいと思います。
 さらに、学区内の飲食店の中にも食材に付いているベルマークを集めて学校まで届けてくださるとてもありがたいお店も数多くあります。
 みなさんも「ダメでもともと」という気持ちで近くのお店屋さんなどにお願いしてみてはいかがでしょうか?
 集まったベルマークは、厚生委員が分担して整理作業を行います。
 中には「私は鼻息が荒いから。」などとおっしゃって、ガムやマヨネーズなどの小さいベルマークが飛ばないようにマスクを二重にかけて作業される楽しいお母さんもいらっしゃったようです。
 また、学校の方にお願いして、集めたベルマークや作業に使う道具を保管する場所や、ゆっくりと作業できる広い部屋をお借りしています。
 お茶やお菓子も持ちより、和気あいあいとした雰囲気で作業しているので、とても楽しい時間を過ごしながら活動することができます。
 私たちが行っているベルマーク運動が、子供たちに還元されるだけでなく、社会貢献にもつながっています。ですから、これからも泉小学校のベルマーク運動のすばらしい伝統を受け継ぎ、さらに少しずつでも大きな輪にしていきたいと根気よく地道に活動していきたいと考えております。
 以上で私の体験発表を終わらせていただきます。  ご静聴ありがとうございました。

=6月17日、いわき市生涯学習プラザ 4階大会議室で

6月17日(水) 青森

青森県青森市立千刈小学校
村上 真美さん(2008年度ベルマーク委員)
大宮 紋子さん(08年度ベルマーク委員長)
金崎 真美さん(08年度ベルマーク委員)
(左から)
 
 今年度創立72周年を迎える千刈小学校は、交通量の多い国道近くの住宅街にあります。踏切が近いこともあり、子供達の登下校を見守るため保護者や地域の方々が協力して「交通安全ボランティア」を立ち上げ、活躍しております。登校時は地域のボランティアの方々、下校時は保護者が交代で踏切と信号のない横断歩道に付き添っています。その中には、秋田犬を連れて毎朝散歩しながら通学路を見守っている人もいます。秋田犬の快皇くんは「ボランティア犬」として子供達の人気者で、新聞に取り上げられた事もあります。毎日ボランティアの方々が声掛けしてくださるので、子供達は自然と挨拶が身につきますし、また地域の目があるという事は犯罪防止にもつながっているのではないでしょうか。このように千刈小学校は地域の方々がとても協力的で、そのことが自慢の一つとなっています。
 本校のPTAは学年ごとに委員会を分けて活動しております。委員会ごとに役員を数名選出し、役員以外の保護者は全員委員として活動します。ベルマーク委員会は毎年1学年が担当しております。つまり1学年の保護者全員がベルマーク委員ということになります。
 ベルマーク運動には1962年から参加し今年で47年目になります、昨年度は400万点達成校として財団から表彰されました。ベルマークは学校で収集するほか、学区内の郵便局や商店、病院にも回収箱を設置させていただき、ご協力いただいております。
 ベルマーク委員会は「自宅作業」の方と「学校作業」の方に分けられます。
 まず全校生徒にベルマーク袋を配布し、月に一度回収します。回収したベルマークは始めにベルマーク番号別に仕分けします。この作業は「自宅作業」の方にお願いしています。1人1学年分(大体60〜70人分)を自宅に持ち帰り、土日を含む4〜5日間で作業します。日中は学校に来られない方でも自宅で活動に参加できること、また作業日数にもゆとりがあることから、仕事をされている方が主にこちらの作業を担当されています。
 次に番号別に仕分けされたベルマークを点数ごとに10枚つづりに整理します。この時、点数を数えやすいように10枚並べてセロテープでまとめていき、集計後は全員で間違いがないかチェックしあっています。この作業は「学校作業」の方が毎月集計日に学校に集まり、おしゃべりしながら和気あいあいと作業しています。毎年1年生の父兄が委員になるため、年上の兄弟がいる方は経験者として初めて作業に参加する方に手順を教えたりするな ど、保護者の方々の良きコミュニケーションの場にもなっています。
 こうして整理されたベルマークは学期末にまとめてベルマーク財団へ送付します。集計点数は、毎月発行するベルマーク便り(年間9回発行)で全校生徒にお知らせしています。ベルマーク便りでは他にも協賛会社からのお知らせやベルマーク運動を保護者の方に理解していただくため、ベルマーク説明会で勉強したことやベルマーク新聞の記事などを載せることもあります。私自身、委員になるまでベルマークで購入した品物代金の10%が寄付されることを知りませんでした。ベルマーク運動は単に学校備品を購入するだけではなく、援助に繋がっているんだということを保護者の方に理解していただくことで意識してベルマークを収集していただけるようになりました。
 今までにベルマークで様々な備品を購入しておりますが、昨年度はミニバスケ部のユニフォームを購入いたしました。ユニフォームが小さいので新調したいとの前々からの要望がかなえられ大変喜ばれました。今後もミニバスケ部のアウェイ用のユニフォームや一輪車など、購入を検討している品はたくさんあります。ベルマーク1枚1枚は1点、2点…中には1点にも満たない物もありますし、細かい作業で大変だと思う時もありますが、子供たちが喜んでくれると思うと張り合いが出て頑張ろうという気になります。それに私達がコツコツ努力することで「小さなことも積み重ねれば、大きなことが出来る」という教育効果も生まれてくるのではないでしょうか。
 近年本校でも共働きの家庭が多くなり、PTA活動は敬遠されがちです。ですが、ベルマーク活動は自宅に居ながらでも参加できますし、また社会貢献にも繋がっているという理解からとても人気のある委員会です。今後もベルマーク財団の「無理なく 無駄なく 根気よく そして気軽に」というモットーの下、楽しみながら活動を続けて行きたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月17日、青森市文化会館4階中会議室で

6月16日(火) 福島・郡山

福島県郡山市立大槻小学校
阿部 果束さん(2008年度環境部長)
後藤 浩子さん(同環境副部長)
(右から)
 
 これから、大槻小学校ベルマーク運動の取り組みについて発表します。
 昨年度PTAの環境部長を務めました阿部果束です。同じく副部長を務めました後藤浩子です。今日は、たくさんの方の前で発表することとなり、緊張しています。
 それぞれの学校で同じような活動をしていると思いますが、大槻小学校の取り組みについて紹介いたします。
 大槻小学校は、郡山市の西の郊外にあり自然に囲まれた静かな環境にあります。創立137年を数え、大槻城の跡地に作られた歴史ある学校です。児童数は601名で、教育目標を「じょうぶな体で進んで学び、実行力と思いやりのある子どもの育成」とし、「進んで勉強する子ども」「最後までやりぬく子ども」「みんなとなかよくする子ども」「元気に運動する子ども」の育成に力を入れている学校です。学習では、先生方が中央の講師を招いて「教えて考えさせる授業」の研修会を行い、また、米や野菜づくりなど様々な体験活動にも取り組んでいます。特設活動も盛んで、昨年度は合唱部と相撲部が東北大会に出場しています。
 PTAでは本会役員の他に、総務部、広報部、保体部、郊外補導部と私たち環境部の5つの専門部があります。それぞれにバザーや会報の発行、球技大会への参加、登下校の指導など活発な活動をしています。
 ベルマーク運動はPTA環境部が中心になって取り組んでいます。環境部のメンバーは、各学級から1名ずつの23名と環境部担当の本部役員の3名の26名です。環境部は年に3回行われる親子奉仕活動の運営とベルマーク運動を行っています。ベルマークの収集は児童のボランティア委員会が行い、整理の方を環境部が担当しています。
 ベルマーク運動への参加は45年を越え、昨年度は300万点を突破してベルマーク財団から感謝状を頂きました。余談になりますが、児童のボランティア委員会では、各家庭にアルミ缶の回収を呼びかけ、昨年度は、学区内にある老人施設に車いすを贈りました。このように、各家庭のベルマーク活動やボランティアに対する意識は、年々高まってきています。
 それでは、大槻小学校で行っている活動を順を追って説明させていただきます。
 毎月、ボランティア委員会の児童が各学級に収集用の封筒を配り、家庭で集めたベルマークを会議室にある収集棚に分類します。
 私たち環境部は、奇数学年と偶数学年に分けて半期ずつ担当し、月1回9時から11時までの2時間、学校の会議室を使って作業を進めています。最初の回は、全員で集計の仕方を勉強し、次の回からは、実際に集計の作業を行います。集計は、児童が集めたベルマークを会社ごとに分け、点数を数えます。数えにくいものや数量の多いものもあるので、気を配って作業をしています。都合で作業に来られない部員には、子どもを通してベルマークを渡し、自宅で集計して学校に戻してもらうようにしています。これからも、工夫して効率のよい作業の仕方を考えていきたいと思っています。
 大槻小学校で多くのベルマークを収集できるのは、次のようなことが考えられます。
 まずは、45年間も途切れることなく堅実に続けられており、運動の意義が理解され、浸透していること。
 学校に、集めたベルマークを分類する棚があり、作業に使う道具を保管する場所やゆっくり作業ができる会議室を使うことができること。
 卒業した子どもの保護者の方なども協力してくださっていること。等が考えられます。
 こうした家庭、児童、学校が協力して活動している成果として、例年各学級にテレビを購入して視聴覚教育に活用しています。今までに、約20台のテレビを購入し、順次新しいテレビに交換しています。昨年度は、地上デジタル波放送の導入を考えて購入を見合わせて貯金しておきましたが、学校の要望を優先して購入するものを考えています。子どもたちがよりよい環境で学習できるようにこれからもできる手助けを続けていきたいと思います。
 以上で私たちの体験発表を終わらせていただきます。ご静聴、ありがとうございました。

(スライドショーを使って発表)
=6月16日、ビッグパレットふくしまで

6月16日(火) 青森・八戸

青森県八戸市立白銀南小学校
滝澤 真由美さん(2008年度ベルマーク委員)
大舘 美春 さん(08・09年度ベルマーク委員長)
鎌田 昌子 さん(08年度ベルマーク副委員長)
(左から)
 
 白銀南小学校は1988(昭和63)年4月に白銀小学校と白鴎小学校から分離し、八戸市内41番目の小学校として開校しました。白銀の南の丘に建っていることから白銀南小学校と名付けられたそうです。現在の児童数は581名で市内でも比較的規模の大きい学校です。学校の近くには小川が流れており、毎年地域の方とホタルを放流しています。ホタルが飛ぶ季節には「ホタル観賞会」が行われ幻想的な世界を楽しんでいます。
 ベルマーク運動には開校の年から参加しています。PTA委員会の1つ、ベルマーク委員会が子供たちのボランティア委員会と作業を分担して取り組んでいます。ベルマークの回収封筒と回収箱は子供たちが製作しています。封筒は、月1回各家庭へ配布して集金日と同じ日に持ってきてもらいます。ベルマークを持ってきてくれた児童の封筒にはベルの型のスタンプを押すのでスタンプを貯める楽しみもあります。
 回収箱は近くの中学校、公民館、スーパーの3カ所にも設置しています。今年は職員室にも設置しました。1学期の終わりごろに、2学期始業式からの1週間を強化週間にするというお知らせを出しました。そのお知らせには再確認のためにベルマークへ新規協賛した企業と脱退した企業のお知らせも入れました。学校の玄関を入ってすぐ目の前にある「ふれあい広場」というホールにベルマークの回収箱を設置しました。回収箱には透明なプラスチックの容器を使用し、学年ごとにならべました。回収箱を透明にすることで、どれくらいのベルマークが集まっているか、全校児童がひと目でわかるようにしました。この強化週間に集まったベルマークは約1万7000点分となり、短期間で約2カ月分のベルマークが集まりました。予想以上の集計結果でとても驚きました。節目の年には再度実施してみたいと思います。
 ベルマークの整理の仕方ですが、子供たちのボランティア委員会が各クラスの担任の先生からベルマークの回収封筒を受け取って、1つの箱にまとめてくれます。それを月1回のベルマーク活動日に私たちが整理します。整理しやすいように切ってホチキスで束ねて企業ごとにわけます。発送は毎年9月、2月の2回と決めて発送する月だけ集計します。小さなベルマーク等は、作業に時間がかかるため、城北小学校さんの集計シートを参考にしました。集計の間違いが減り手早く作業をすすめることができるようになりました。
 2005年に相撲の練習用の土俵をベルマーク預金で購入しました。毎年行われる白銀地区対抗相撲大会では、この土俵での練習の成果もあり、3年連続で優勝しています。07年には創立20周年を記念してレクチャーアンプを購入しました。入学式・卒業式や各行事で利用しています。さまざまな場でベルマークの活動の成果が実感でき私たちの原動力となっています。しかし近年は共働きの家庭が増え、PTAの各委員会に所属していても実際に活動をしてくれる人が減ってきています。そこでベルマーク委員会では参観日の授業開始の1時間前にも活動時間を設け、普段仕事で活動できない人でも作業ができるようにしています。学校の環境改善や子供たちのためにという思いで少しの時間でもコツコツと活動しています。これからもベルマーク委員全員が活動できるように工夫していきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=6月16日、八戸市公民館ホールで

5月22日(金) 福島


福島県福島市立野田小学校
斉藤 知子さん(2008,2009年度PTA本部・庶務)
菅野 知子さん(同本部・庶務)
阿部 哲也さん(同PTA副会長)
(右から)
 
 福島市立野田小学校は、福島市の西部にある創立136年、全校児童800名を超える、マンモス校です。野田小学校がある笹木野・萱場地区は梨の栽培が盛んで、「萱場梨」というブランド名で全国に出荷されています。梨の栽培は総合的な学習にも取り入れられています。梨は「なし・無い」につながり、縁起をかついで「ありのみ」と呼ばれるので、学習発表会は「ありのみ発表会」、学校文集は「文集ありのみ」になっています。校庭には樹齢百年を超える「太平松」があり、児童をやさしく見守っています。また、4年生以上で構成された特設クラブ、マ−チングバンドクラブは全国大会に15年連続出場という、輝かしい成績を継続しております。

 それでは、野田小学校のベルマークの活動を紹介したいと思います。本校の一番の特徴は児童会のベルマーク委員会とPTAの役員が協力して行っている所です。4年生〜6年生は自分で仕分け作業を行います。前校長の村越孝先生の意向で、「ベルマーク活動を理解するためにも、自分自身で仕分け作業を体験させたい。」とのことで、3年前から今の体制で活動しています。
 5月、本部庶務で回収封筒と回収案内を印刷します。あとは、児童会活動の時間に5・6年の児童が、封筒に案内・ベルマーク一覧を入れ各クラス毎に準備します。この時、1年生〜3年生は実家庭分、4年生〜6年生は全員分封筒を用意します。そのため、回収封筒が2枚以上になる家庭もあります。
 6月、ベルマークの回収が始まります。学級集金袋と一緒にベルマーク回収封筒が各家庭に配られます。家から持ってきたベルマークですが、4年生以上は、ベルマーク広場に用意してある仕分け瓶に自分で仕分けして入れます。瓶はコーヒー瓶のふたに穴を空けた物で、各協賛会社用26本とその他と無効に分けてあります。下学年の分は、ベルマーク委員の児童が各クラスから回収し、仕分け作業をします。仕分けは翌月の回収日までに終わればいいので、朝の時間・業間の休み時間・昼休み・児童会活動の時間などを利用して行っています。ベルマーク広場はいつでも、誰でも利用できるので、他学年の交流にも役立っています。ベルマークの回収は、6月・7月・9月・10月・11月・12月・1月・2月で計8回です。
 仕分けされたベルマークを集計するのは、各クラス役員である副委員長29名です。ファスナー付きの袋にお願いの文書・ベルマーク・整理見本・セロハンテープを入れ、お子さんを通じて配られます。10枚ずつにまとめ、枚数・点数を計算してもらいます。基本的にお願いするのは一つの協賛会社で、他の会社の物が入っていたら、別にしてもらいます。集計の終わったベルマークはお子さんを通じてPTA本部に戻ってきます。集計は7月・11月・2月の年3回です。かなりの枚数にもかかわらず、1週間ほどで奇麗に集計してくださる方もいます。計算するベルマークの集配は、お子さんを通じて行うので、副委員長がベルマークの為に学校へ来ることはありません。こうして集計されたベルマークをPTA本部が財団へ郵送しています。
 3年前は、仕分け瓶が10本からのスタートでした。それが段階的に数を増やし28本までになりました。ベルマーク委員の児童もそうでない児童も楽しみながら、ベルマーク活動をしています。ちょっとしたお楽しみで回収封筒には仕掛けがしてあり、消しゴムハンコで絵が完成するようになっています。
 努力の甲斐があり、昨年度は15万点も集まりました。これからも、ベルマーク活動を理解し、児童と保護者が一緒に楽しく活動できるように努力を続けていきたいと思います。

(スライドショーを使って発表)
=5月22日、福島県文化センター小ホールで

見事な体験発表に質問相次ぐ
 5月22日、福島県文化センター小ホールで行われたベルマーク説明会では、福島市立野田小学校のスライドショーを使った体験発表が注目を集め、終わると参加したPTAの方から質問が相次ぎました。
 福島県は、参加629校中昨年度の集票点数10万点以上が21校を数えるという、ベルマーク運動が盛んなところですが、その中でも同小は15万3250点で、県内5番目、全国でも81番目の好成績でした。
 体験発表では、児童会のベルマーク委員会と、PTAの役員が協力していること、校内にはベルマーク広場が設けられ、コーヒーの空き瓶を利用した仕分け瓶に子どもたちがマークを入れること、集計はPTAのクラス役員である副委員長29人が自宅で集計すること、などが手際よくまとめられています。また回収封筒には1回毎に、はんこが押されますが、全部終わると絵が完成する楽しい仕掛けもビジュアルに紹介されました。  発表した同小学校PTA斉藤知子さん(2008,2009年度PTA本部・庶務)、菅野知子さん(同本部・庶務)は「緊張しましたが、反響が大きく、楽しめました」などと話していました。

5月21日(木) 山形


山形県山形市立西小学校
我妻 智佳子さん(2008年度ベルマークの会代表)
高橋  泉 さん(2009年度ベルマークの会代表)
加藤 和実 さん(同ベルマークの会スタッフ)
(右から)
 
 山形西小は今年で創立32年目をむかえます。現在20学級、児童数487名です。旧市街地の西部で、旧県庁である分翔館から西へ2キロメートルの所にある閑静な住宅街の中に位置し、学区内には大小9つの公園が計画的に配置され、畑や水田も残っており、教育環境に大変恵まれています。
 本校では「未来への夢をもって豊かに学びしなやかでたくましい子供の育成」を教育目標として、学校正面のけやきの木をシンボルに、
  けんこうでたくましい子供、
  やさしく思いやりのある子供、
  きづき考え学び合う子供   という3つの教育理念に基き日々の活動を行っております。
 本校では、1983年よりベルマーク運動に参加して2009年度で26年目になりました。2008年度までのトータルは、173万9830点という事です。また2008年度は集票点数が山形県で第6位で、7万2351点でした。これも地域の皆様とPTA会員の皆様の御理解と御協力があってこそと感謝しております。
 最初はお母さん方有志10人程で立ち上げた小さな小さなボランティアからはじまったという事です。父兄の自宅で整理作業をして手さぐりですすめていったと聞きました。今も整理作業に使っているティッシュペーパーの箱を2つ組み合わせた整理箱は、その頃に考案したという事です。この様にはじめて立ち上げたお母さん方の苦労があったからこそ成り立った事と思います。

 次に本校の活動を説明させて頂きます。
 4月に各クラスから2、3人を選出して毎年40〜50名の会員にて活動をします。
 その中から代表と運営スタッフ5〜6名を決めて収集、準備、片付け等を行っております。整理日は2ヶ月に1度で、5、7、9、11、1、3月の6回で、10時〜12時の2時間行っています。
 ベルマーク整理日前の1週間をベルマーク週間として担任の先生から子供たちにベルマーク収集袋を配って頂き、各家庭から集めたベルマークをクラス毎の回収箱に入れ、各クラスのJRC委員が整理作業を行う整理箱に持ってきます。そして、子供たちにもってきてもらった袋には、1つ1つベルマークの印を押して返却しています。
 そして最終的に1箱に集まったベルマークを学年毎に分けた机に6つに分け、番号別に1枚1枚切りそろえ仕分けを行っています。その後、企業毎の箱に入れ集計です。時々、JRC委員が事前に仕分けを行っていてくれる事もあり助かっています。集計作業までは、2時間で終わらない時が度々ありますが、運営スタッフが最後まで集計をして終了になります。特に長期休み明けの月には多くなり、うれしい悲鳴を上げています。
 また、年に12回程ベルマークだよりを発行しています。整理日のおしらせ、マークの切りそろえ方、新協賛会社のPR、整理日の点数結果報告をのせています。また各町内会にも西小ベルマーク活動協力のお願いの回覧板を回して頂き、スーパー、郵便局、銀行に収集箱を配置して地域の皆様にも御協力頂いております。
 本校では昨年度からスキー教室等で使用するビブス(ゼッケン)を購入し、子供たちに大変喜ばれています。
 今後の課題としては、各家庭においてもパソコンの使用が増えてきていますが、カートリッジにはベルマークがついていないため、回収されてない分も多々あると思うので、ベルマーク点数になるという事をPRしていきたいと思います。そしてこれからも「無理なく、無駄なく、根気よく」、そして「気軽に」をモットーに、1枚1枚は小さなマークですが、日々の生活の中で親子で気付き、切取り、集めて下さる事で形にする事が出来るので、これからもずっと続けていく事を願っております。

(映像使用=写真のみ)
=5月21日、山形テルサ3階研修室Bで

5月20日(水) 宮城・仙台


宮城県仙台市立宮城野小学校
小野田 一江 さん(2008年度ベルマーク委員会委員長)
黄海  倫子 さん(同PTA本部役員)
浅野  由美子さん(同ベルマーク副委員長)
片柳  輝夫 さん(同小学校教務主任)
(右から)
 
 仙台市立宮城野小学校は、宮城県の起こりと言われるかつての「みちのく宮城野」の一画に位置します。周辺には国分寺や榴岡などの名所旧跡が多く、学区内にも由緒ある乳銀杏の大樹もあり、古くから市民の散策の場として親しまれてきたところです。学区は仙台市東部の開発にともない、住宅地として発展してきた地域で、西には楽天イーグルスのホームグラウンドであるクリネックススタジアムのある宮城野原公園総合運動場、東には仙台中央卸売市場や卸商団地、工業団地があります。
 宮城野小学校は、現在643名の児童が在籍しており、23学級の中規模校の学校です。校庭にあるハクモクレンがシンボルになっている学校です。学区に自衛隊官舎が2カ所あり、その関係で転出入が多い学校です。そのぶん、子どもたちはどの子もすぐクラスに受け入れることができ、やさしい子どもたちです。高学年は教科担任制を実施して4年目で、特別支援教育にも力をいれています。今年度からは、ICT教育活動にも仙台市の指定を受け取り組む予定です。冬のスキー教室やスケート教室は、他の学校ではほとんど行わなくなっていますが、本校では保護者の要望も多く、継続しております。特に、3、4年のスケート教室には保護者がボランティアとして15名〜20名ほど協力しています。

 次に宮城野小学校のPTA活動についてご紹介します。
 本校では、PTA運営委員会を年6回実施し、保護者の親睦を図ったり、広報活動を行ったりしています。通学路にある交差点でドライバーの皆さんに、子どもたちからの手紙を配る「交通安全レター作戦」という活動にも長年取り組んできました。また、PTAバザーは、PTA行事のいちばんの目玉で、子どもたちや地域の皆さまが楽しみにしている行事です。

 次に、宮城野小学校のPTAの組織についてご説明いたします。
 学年部、専門部、地区子供会に分かれており、ベルマーク委員会は専門部に所属しております。各クラスにベルマーク委員が1名おり、全員で20名が中心となり活動しております。
 本校は、開校してから52年になります。ベルマーク運動への参加は42年間実施しており、2005(平成17)年度には収集枚数が300万点を達成したことで、ベルマーク財団より表彰を受け、翌年「体験発表」を行いました。そして今回、再び「体験発表」をやらせていただくことになりましたのは、2008年度の収集枚数が、1年間で9万0765点となり、宮城県内のベルマーク運動参加校482校中10位になったということからです。

 それでは、宮城野小学校でのベルマーク運動の取り組みについてご説明します。
 まず、5月のベルマーク財団主催の説明会に参加することからスタートしました。6月にはベルマークの収集活動を開始して、年7回の収集活動を行いました。集計作業と発送は9月と3月の年2回行いました。また、昨年度は預金残高が目標の50万円まであと少しというところまで貯まりましたので、商品の購入も行いました。商品を決定するまで、先生方やPTA役員とも相談し、いくつかの希望商品を挙げてもらい「お買い物ガイド」を参考に選びました。掲載されていない商品もありましたので、直接、協力会社のベルマーク担当の方に商品のカタログ発送を依頼し、ご協力いただきました。発注を行ってから、2〜3週間程で商品が届きました。
 私自身、ベルマークの収集はやっておりましたが、委員としてベルマーク運動に参加するのは初めてのことでしたので、「仕分け・整理・切る」などをどのように進めていけば良いのか、商品購入はどのように行えば良いのか、分からないことばかりで不安や戸惑いで一杯でした。しかし、そのような思いもつかの間で、説明会に出席したことがとても有意義な時間となり、その後の活力にもなりました。まずその時に、ベルマーク財団で主催している「ベルマーク便りコンクール」があることを知り、それに応募してみようという目標を持ち、収集枚数を増やすための対策として、例年3回発行していた「ベルマーク便り」の回数を増やし内容も充実させ、発行のタイミングも考えるなどを委員一同で検討してきました。
 本校では、収集日の3日程前に収集袋を1家庭に1枚配付します。その際に、昨年度は毎回「ベルマーク便り」を発行し、あまり普及していなかった「キヤノン」や「エプソン」のインクカートリッジの設置場所を数回載せるなどしてPRしてきました。
 本校の作業内容は、各家庭に配付した収集袋にベルマークを入れ、児童が学校に持ち寄り、各クラスの担任の先生にまとめてもらい、業間休みを利用し各クラスの担当委員が受け取りに行きます。次に、集めたベルマークの仕分け作業を行い、協賛会社別に分けたマークを自宅に持ち帰り、「切る・張る」などを毎月行い、学期末を目安に集計・発送を年2回行います。インクカートリッジは、職員室前の廊下に回収箱を常設し、箱が一杯になったらその都度発送しています。
 作業内容はそれぞれの方法があると思いますが、本校では説明会でいただいた資料の中の「ベルマーク手帳」にも、運動の意義や活動の進め方などのノウハウや、疑問に思ったことも問題解決されるほど、実に詳しく掲載されていますので、手放すことなく活用してきました。また、新しい情報はベルマーク財団のホームページで知ることが出来ますので、それらを参考に改善すべきことを委員一同で検討しながら活動を進めて来ました。
 年度末には、委員会の反省会を行いました。ベルマークの作業はとても細かい作業ですが、それをみんなで協力して行うことで知らない同士の委員の間でも親近感が持てるようになり楽しく活動出来たという意見も多くありました。また、自宅へ持ち帰った作業をお子さんが手伝ってくれて、会話をするきっかけが出来て良かったという方もおりました。
 「集めるだけで始まるボランティアがある」を合言葉に楽しく行ってきたベルマーク運動ですが、参加することで多くを学ぶことが出来る活動でもあります。今後も、より一層活発な運動を行って参りたいと思っております。

(スライドショーを使って発表)
=5月20日、仙台市青年文化センターシアターホールで

5月19日(火) 岩手・盛岡


岩手県盛岡市立厨川小学校
山内 誠子さん(2008年度PTAベルマーク委員長)
齋藤 千恵さん(同副委員長)
藤村 直美さん(同副委員長)
工藤 恭介さん(厨川小学校総務主幹)
(右から)
 
 厨川小学校は、児童数407名、今年度創立136年を迎える歴史のある学校です。学区は、白鳥の飛来する北上川と雫石川に挟まれた地域に位置し、厨川柵擬定地をはじめ歴史的な遺跡のある所です。また、創立100周年を記念して作られた大規模な自然観察園では、昨年クジャクのひなが生まれニュースにもなりました。このような環境の中で子供たちは、思いやりの心を大切にする豊かな心を育んでいます。
 本校のベルマーク運動は1963年から参加して今年で46年目となります。昨年の春には300万点の大台を達成して、ベルマーク財団より職員も来校され、表彰状をいただきました。
 PTA活動について説明いたします。ベルマーク委員会は、PTA活動の中の専門委員会に属し、他に教養、厚生、自然観察園、広報、校外指導、さらに隔年で行われるバザー委員会から成り、毎年各学年、クラスから委員を選出して活動しています。
 ベルマーク委員は各クラス2名です。6回の活動日が年度当初に確定し、作業内容も明確な為か立候補者も多くジャンケンで決めることもある人気の高い委員会です。
 年間の活動内容ですが、各クラスから委員を選出後、顔合わせをして、委員長と副委員長を決め、年間の活動計画を立てます。各家庭に文書と、ベルマーク通い袋を配付し、毎月第1、3金曜日を回収日として、袋に「ありがとう」スタンプを押し、楽しんで集められるようにしています。毎月スタンプが押されるのを楽しみに持参するお子さんもいます。また、通い袋の裏面には「切り取る時のお願い」も印刷して作業を少しでもスムーズに行えるようにしました。

 活動は「切り取り仕分け作業」と、「集計、発送作業」の2回の活動を各学期毎に行いました。作業は学年毎に6グループで行いました。欠席の際には代理の方を必ず立てるようにお願いしました。

 「切り取り、仕分け作業」では、牛乳パックと紙コップを利用して作った容器へ、ベルマークを集計しやすい大きさに切り取りながら番号別に分けていきます。紙コップへ仕分けしたベルマークは、ペットボトルを利用して作った容器へまとめ、次回の集計作業まで保管します。協賛会社の新規加入や脱退は必ずチェックして仕分けが混乱しないようにしました。

 「集計、発送作業」では、グループ毎に枚数の多いベルマークの番号から集計します。ミスのないようにチェックし合いながら集計していきます。
 インクカートリッジについては、発送手順が異なるため、切り取り、仕分け作業の活動日に、作業の早く終わった学年がカートリッジの集計作業を行ない、当日に発送しました。次回の集計、発送作業までに点数ハガキが届くようにしました。

 工夫点について説明します。ベルマークの集計点数は、年度初めが一番多く、その後は例年、回を追っていくたびに減っていくのですが、一昨年度の秋に「ベルマークをたくさん集めようキャンペーン」を実施し、クラス対抗で集まった枚数やカートリッジの個数を集計、発表したところ、子供たちも保護者も意識が高まり点数の減少に歯止めがかかりました。
 そこで昨年度も引き続き同じ時期にキャンペーンを実施しました。1学期末に、お知らせ文書を配布して夏休みに集めていただくようにするとともに、切り取り方のお願いも再度記載しました。各学級の収集箱へもお知らせを張り付けました。このキャンペーンが功を奏し、1学期を上回るベルマークを集めることができました。

 結果は「ベルマークをたくさん集めたで賞」と「インクカートリッジエコロジー賞」の2部門に分け、上位3クラスをお昼の校内放送で児童が発表しました。北京オリンピックとパラリンピックにちなみ表彰状にささやかなメダルも張り入賞クラスに渡しました。他の学級については、順位は公表せず、金色のシールを貼った「感謝状」をお渡しました。文面は同じにして引き続きベルマーク運動への協力を呼びかけました。
 また、学区内の郵便局、スーパーマーケット、マンションの受付にベルマーク回収箱を設置し地域の方々からもご協力を戴いています。学校の事務室へ直接届けて下さる方もいらっしゃいます。
 このようにして集められたベルマークで昨年度はスクールガードボランティアの方に着用していただく、ロゴ入りベストを購入しました。スクールガードは各町内の有志の方々で結成されており、学区全体で90名余りにもなります。子どもたちから地区の代表の方へベストの贈呈式も行いました。このベストを着用し、暑い夏も、寒い冬も子どもたちの安全を見守って下さっています。
 年々児童数が減り、学級数も学年2クラスとなった厨川小学校ですが、46年間途絶えることなくベルマーク運動に参加し続けて来られたのは、PTA会員の地道な活動と努力、地域の方々のご協力、子どもたちの意識の高さのお陰だと思っています。
 ベルマーク委員会の活動時間は、主に午前中のため、子供たちは、なかなか作業に関わる事ができないので、今後は休み時間に見学、質問などのコーナーを設けたりしたら、より興味が持てるのではと思っています。

(スライドショーを使って発表)
=5月19日、岩手教育会館2階第1会議室で