ベルマーク運動説明会 6月26日(金)大分


(2015/07/03)印刷する

杵築(きつき)市立杵築小学校

左から小松こずえさん、河野麻紀さん、清原康絵さん、河野はるみさん

新体制5年目、「ベルマーク、1点ももらさない」

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 みなさんおはようございます。これから杵築小学校の発表をさせていただきます。私はPTA副会長の河野はるみです。ベルマーク委員長の小松こずゑです。副委員長の河野麻紀です。同じく副委員長の清原康絵です。よろしくお願いします。

 私たち、杵築小学校は、江戸時代の藩校の門がそのまま正門として残る杵築城下町の中心部に位置します。杵築の城下町は、北台と南台の2つの丘とその境の谷町筋で構成されるいわゆる「サンドイッチ型城下町」です。学校は北台の武家屋敷の中にあり、学校にたどり着く全ての坂道には、名前とそのいわれがあります。この写真は、酢屋の坂を登校する子どもたちで、この坂の上に学校があります。最近では着物の似合う少しおしゃれな城下町としてそこそこ有名になり、外国からのお客様も訪ねてこられるようになりました。校区を流れる八坂川の河口に広がる守江湾には、天然記念物のカブトガニも生息していて、歴史と豊かな自然に囲まれた学校です。

 全校児童は、24クラス、545名、世帯数は407世帯あり、杵築市内では最も大きな小学校です。その歴史も古く今年創立141周年を迎えますが、藩校時代から数えると、237年になります。気候風土やそうした歴史もあって、子どもたちも保護者たちもいつも元気いっぱいのあいさつが響き合う学校地域をめざし、親子ともに、がんばっています。

  

○以前のベルマーク運動

 そうした杵築小学校ではありますが、このベルマーク活動に関しては、以前少し違った様子でした。この活動自体は20数年前から取り組まれていましたが、当時を振り返ると、なんとなく惰性で行っていたといった感じでした。集め方や整理の仕方もぐちゃぐちゃで、仕分け作業も一応全校には呼びかけてはいますが、なかなか人も集まらず、活気がなく、仲良しのグループが細々とやっている感じでした。今思えば、ほこりっぽい作業場で、暗い雰囲気といったイメージでした。

  

○組織と体制を変えよう

 2010年、当時の役員が、「こんなことではいけない。みんなのためのベルマーク活動なんだから」というそれまでのやり方に強い疑問を持ちました。何度か役員会を開いては、「何が問題点なのか、改善点は何なのか」を話し合いました。そこで見えてきたことは、整理の作業内容がはっきり会員に伝わっていないこと、参加体制の呼びかけ方も「なんとなく」で徹底せず、来ても来なくても平気といった雰囲気であることでした。

 そこで、「PTA会員みんなでつくるベルマーク活動 めざせ10万点!」を合い言葉に、組織と参加体制を変えていこうと決意し、大きな変革を行うことにしました。

  

発表するみなさん

○運営の工夫(組織編)

 そこでまず取り組んだのは「組織の工夫」です。集まってくれる会員がスムーズに仕分け作業ができるために、3段階の会を持つことにしました。

まずは、役員会です。ベルマーク活動担当のPTA副会長とベルマーク委員長、2名の副委員長で構成し、スムーズな運営をするためにはどうしたらいいか、より作業効率がよくなるにはどうすればいいか、1点でも多くするには・・・など、アイデアを出し合い企画を考えていく会です。これはその役員会の様子です。

 次に、各クラス2名ずつ選出してもらったベルマーク委員会です。毎年4月中旬に開催し、約40名を超える会になります。役員から「ベルマーク活動の意義」や「収集作業の呼びかけ方や作業手順」などをしっかりと伝えます。この会は、役員の思いや作業の流れを、各クラスの核になってくれるベルマーク委員さんに理解してもらい、役員と同じ思いに立ってもらうための会です。各クラスのベルマーク委員さんは、担任の先生と連絡をとり、年間のベルマーク作業の当番表を作成します。それを配布し、会員全員に、1年間に1世帯1回参加を伝えます。当然変更も可能で、急に仕事や用事ができたといったときには、窓口の学校に連絡をし、行ける月に変更できます。

 最後にベルマーク作業部会です。毎月1回、年10回開きます。1回につき約40名が集まります。集まってくれた会員が、誰でもスムーズに作業でき、作業しながら情報交換もできるようにと考えました。まず作業を始める前に作業方法等をしっかりと伝えますが、お母さんの代わりに初めて参加してくれたお父さんやおばあちゃんの方でも作業手順がわかるよう、丁寧に説明することに心がけました。そして学年ごとのチームに分かれて作業に入ります。そうすることで、学年で起こった共通の話題を話したりもでき、作業もより楽しくできるようになりました。今年2月のこの会には、お父さんも参加してくれました。

  

○運営の工夫(集約編)

 ベルマーク仕分け作業場は、校内の多目的ホールを使用します。学年ごとにテーブルをつくり、各クラスから集まったベルマークをテーブルに置き、袋からベルマークを出して仕分け作業開始です。はさみで余分なところを切りとり、企業番号ごとに仕分けをしたベルマークを、牛乳パックを利用した仕分けボックスに入れていきます。仕分けボックスは、企業番号を大きく見えやすくし、仕分けがスムーズにいくように工夫しました。終わると仕分けボックスを学年テーブルに持っていき、10枚を束にして集計作業をします。このとき端数は、仕分けボックスに残します。集計作業には仕分けボックス、整理袋、集計用紙の3点セットを使います。10枚束に集計したベルマークを整理袋に入れ、集計用紙に企業番号、集計月、枚数、点数を記入します。この集計用紙を仕分けボックスに入れます。一般会員の参加者の作業はこれで終わりです。それからベルマーク委員さんが、再度チェックし、ベルマークと集計用紙の数を確認します。このダブルチェックをすることで、「せっかく集めてくれたベルマークを1点も無駄にしない」の思いにつながっています。そのダブルチェックを受けた集計用紙を役員に渡し、役員がパソコンの集計ソフトに打ち込んでいきます。

 また、各家庭に配るベルマーク収集袋、わたしたちは「ありがとう袋」と名付けていますが、例え、1点も入っていない空の袋があったとしても、「ありがとう」の判子を押して返すようにしています。仕分け作業に参加した会員さんが判子を押します。その「ありがとう」の判子を見てくれて、翌月に1点でも入れて返してくれたらの思いがあるからです。

 作業は、早く終わった学年が他の学年を手伝ったりして、「90分で終わる」ことをめざしています。90分であれば、集中力も続き、作業がだらけることもなく、楽しく明るい雰囲気ですすめていくことができるからです。「1点ももらさない」を合い言葉に、会員みんなで作業を楽しく集中して行っています。

  

ロビーでクレハ特製の収集箱の説明を聞く参加者のみなさん

○地域の協力

 「さらにベルマークを集めよう」とPTA会員だけでなく、地域に働きかけを行ってみることにしました。校区内のAコープ、生協、ホームワイドを役員で訪ね、ベルマークボックス設置をお願いしました。するとどの店舗も快く引き受けてくださり、地域の力を借りることには成功しました。しかしどのくらい集まるのかは未知数でした。とりあえず半年に1回程のペースで回収にうかがうことにしました。そこで行ってみるとびっくりしました。毎回たくさんのベルマークが入っており地域の方の学校への関心の高さを感じました。時にはお店の方から「たくさん入っていて入りきれませんよ」のうれしいお知らせをいただき、あわてて回収にうかがうこともありました。

 また、市内の業者から使い終わったインクカートリッジやお店で消費したテトラパックも届けられています。これもベルマークのポイントになるということで、一般会員にもお知らせをし、家庭から出るものも集まるようになりました。集まったインクカートリッジとテトラパックは、年に2回ベルマーク委員さんが箱詰めをし、送っています。

 さらに、杵築小PTAを卒業したOBの方から「はい、ベルマーク!そろそろ回収やろ」と時々届けられることがあります。会員を離れてもつながりを感じ、「そんなOBの方の思いをつなげるためにもがんばらないと」という思いが沸いてきます。

  

○福祉への広がり・児童会の取り組み

 会員から「ベルマークだけでなくこんな運動はどう?」と言う申し出がありました。福祉関係団体が行っている古切手や使用済みテレフォンカード等の回収です。また児童会からも「ペットボトルキャップを集めてワクチンを!」の運動に取り組みたいとの声があがりました。これはベルマークから少し離れた話になりますが、役員会で議論をしました。「ベルマークからエコや福祉へも目がいきはじめたのかもしれない。できる範囲でやっていこう」「これらの運動から逆にベルマークにもさらに目がいくかもしれない」との期待感もあり、来るものは拒まずの感覚で、ベルマークと並行して始めることにしました。

 児童会から、全家庭に呼びかけのチラシが配られ、ベルマーク回収時にペットボトルキャップも届くようになりました。毎週火曜日に行っている児童会のあいさつ運動のときにペットボトルキャップを子どもたちが持ってきます。

  

○昨年度の実績

 2010年に組織を変え、集約方法を工夫した翌年の2011年は、15万点を超えました。その後もみんなの力を結集しながら、毎年10万点を超えることができています。このベルマーク預金を使って備品を購入するときは、次の3つの視点で選ぶようにしています。

 「子どもたちに直接還元できる物」、「PTA活動に還元できる物」、「学校環境をよくする物」の3つです。昨年度はこの視点にたって、子どもたちが日々使うドッヂボール40個、ハンドベースボールセット、夏休みプール開放時にも使えるプール用ベンチとパラソル、体育館渡り廊下に敷くすのこを購入しました。子どもたちも会員も、そして学校も喜んでくれています。また、PTAの役員会や広報誌でも購入品を紹介し、会員へ自分たちの活動の頑張りの成果を伝えることも行っています。

  

○そして今後は・・・

 現在のこの体制に変わって5年目になりました。今後は会員や子どもたち、そして地域の皆さんのほんの小さな気持ちが集まり、子どもたちや学校への贈り物につながるこの活動を、あまり無理にならないようにずっと「毎年10万点を超え」を続けていくような取り組みにしていきたいなと思っています。

 先週も6月のベルマーク作業部会がありました。会員40名ほどが集まっての作業でしたが、みんながおしゃべりをしながら楽しそうに作業をし、1時間あまりで終わりました。みんなの手際のよさに感心しながらも、会員が笑顔で帰っていく姿が印象的でした。これからもこのように会員全員の力で継続しながら、その活動を通じて会員相互の親睦や情報交換の場になっていければいいなと願っています。

  

(パワーポイントを使って発表)

=コンパルホール 文化ホール

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今週の作業日:4/30~5/2
2/20までの受付分を作業中