ベルマーク運動説明会 6月16日(月)有楽町


(2014/06/17)印刷する

東京学芸大学附属大泉小学校

左から中濱陽子さん、平成25年度PTA教育助成委員長の横野由美さん、根本美香さん

地道な努力で大きな実り、小学校で全国一位

 私たちの学校、東京学芸大学附属大泉小学校は、西武池袋線大泉学園駅から徒歩7分のところにあります。近くには東映の撮影所もあり、アニメの町として知られています。また、23区内にありながら、この練馬区大泉地区には、広大なキャベツ畑、大根畑などの、のどかな風景もたくさん見られます。少し歩くと都立石神井公園もあります。武蔵野の面影を残す広い公園はジョギングや散歩、釣りなども楽しめる沿線の人々の憩いの場となっています。
 そんな環境の大泉の地で、昭和13年、「東京府大泉師範学校附属小学校」として開校、昭和44年には、日本で初めて海外帰国児童教育学級を開設し、海外より来日・帰国した子どもたちも多く学んでいます。大きな木々に囲まれた緑濃い敷地内には同じく学芸大学附属の国際中等教育学校があり、校門をくぐると、いろいろな国の学生の、いろいろな国の言葉が飛び交う国際色豊かな雰囲気に包まれます。

 本校では年間を通じて特色ある行事が様々行われています。例えば、通常のクラスとは別に、学年を縦割りで24グループに分けた「生活団」というチームがあり、そのチーム単位で、掃除などの日々の学校生活、一年間のさまざまな学校行事にも取り組みます。他にも、移動教室、臨海遠泳、きくまつり、展覧会、おわかれ音楽会など、ほぼ毎月行事があり、児童たちは行事を通じて色々な体験や役割を経験します。児童たちのことを「きくの子」と呼び、毎年一人一鉢の菊を育てる習慣も伝統的に行われています。

 さて本校はベルマーク財団の活動がスタートした1960年の翌々年から活動に参加し、それから52年間、通算155回の送票で今年2月に1400万点という大台に達しました。小学校では全国で第一位となったということでベルマーク財団より感謝状を頂き、「全国第一位」という表彰に、自校のことながら「自分たちの学校が長い年数をかけて積み上げてきた実績」を改めて認識し、全校みんなで驚き湧いた年度末でした。
 本校のベルマーク活動においては、特に数値目標、物品の目標などを大々的に掲げることはしていません。至って地道な活動を続けて参りました。ただPTAのベルマーク活動に対する協力態勢は強く、その意識と理解のおかげで確実な集計数を毎年継続維持できています。頂いた1400万点の表彰により、本校のベルマーク活動への意識関心はますます高まり、誇りを以て新たなメンバーに引き継がれ、活動を続けています。

 本校のPTAには5つの委員会があり、ベルマーク活動は各クラスから1人ずつ選出される「PTA教育助成委員」約20名が中心となって取り組んでいます。教育助成委員会はベルマークの他にも、研究発表会の手伝いやリサイクルバザー品回収、販売も担当し、全体的にリサイクル、ボランティアの色の濃い委員会となっています。昨年度のPTA基本姿勢は「児童の手本に 児童の支えに」というものでした。私たちの委員会もまたこの姿勢を忘れず、昨年一年間「できることをみんなで一所懸命に」やって参りました。PTA主導のベルマーク活動ではありますが、「国際交流委員会」の児童たちのお手伝いも欠かせないものです。子どもたちは他にもエコキャップ活動などボランテイア活動を積極的に行っており、PTAも負けずに頑張ろうと気合いが入ります。

 ここからは私たち教育助成委員会が実際に行っておりますベルマークの活動を具体的にご説明させて頂きます。
 活動のスタートとなるのは6月。それを前に全校保護者および児童あてに年度第一号のベルマーク通信を発行します。この通信で伝えたいことは以下の三点です。
 まず、マークの回収方法、仕分けボランティアへの参加時期、方法などを案内し、一年間の協力をお願いします。
 次に、「昨年度のベルマーク活動で子供たちに還元できたもの」を報告し、また、頂いた協力へのお礼の気持ちも伝えます。
 最後に、ベルマーク預金のお買いもの額の10パーセントがへき地の学校や災害被災校等の支援になるというベルマーク運動の仕組みを紹介し、活動の意義、身近なボランテイアであることも知ってもらいます。
 これら、「地道な努力が大きな実を結ぶ」という意識を抱いてもらえたところで、一年間の活動をスタートし、これと同時に新しいベル袋を配布します。

 このベルマーク通信は年間で計5回発行します。第二号以降では、その時どきリアルタイムの集計点数の結果を報告するなどして、委員だけに頼らないPTA全員の参加意識につなげる努力をしています。また、財団のホームページをチェックし、ベルマークの付いている企業、新商品、キャンペーンなどを随時私たち委員が把握し、それらを紹介するなどして、毎日の生活の中でのベルマーク探しが楽しみになるように、また身近に取り入れてもらえることを願いイメージして、楽しい紙面を心がけました。

 次に、実際のベルマーク回収と仕分けです。年度の初めに年間の活動計画を立て、夏休みと冬休みを除いた6月から2月までの各月一日を 仕分作業日として定めます。作業日が近づいてきたら、その月の担当となっている学年三クラス3人の教育助成委員が先頭に立ち、約30人のボランテイアを募ります。これに伴って、作業日の約1週間前には「ベルマーク回収締切日のお知らせ」を全校配布します。

 各クラスのベル箱に集められたベル袋は、作業日の朝に、国際交流委員会の児童により仕分け作業を行うランチルームに運ばれます。
 ボランテイアの保護者にお願いしているのは、マークをきれいに切りそろえ、各企業番号の紙コップに仕分けていく作業です。時間があれば、何枚かごとにまとめていく作業もお願いします。一時間半の仕分け作業の時間内、委員メンバーはその要領について説明して回り、慣れないボランテイアの保護者の方々の補助にあたります。
 毎月、担当学年の中でベルマークボランテイアを募るので、仕分け作業は同学年のお母さん同士の集まりの場となります。そのため、この日のランチルームは和気あいあい、おしゃべりも交えながらの賑やかで楽しい作業場となります。通学区域の広い学校事情のため、保護者同士も学校に来る用がないと普段は話をするチャンスも少なく、ベルマークのボランテイアが貴重な交流の機会となっています。

 家庭で集めたテトラパック製紙容器を学校に持参する際にも、家が遠いと電車に大荷物を抱え、という状態ですが、それをいとうことのない保護者の皆さんの協力のおかげで、テトラマークの紙パックは毎月平均で段ボール3箱分が集まります。
 また、地元から通う児童ばかりでないため、地域への援助はなかなかお願いができず、ほとんどが、在校生の保護者からの収集です。ですが、残り数パーセントではありますが、この学校で過ごした卒業生の保護者の方々からのご協力があります。本校の熱心なベルマーク活動が六年間の内に身体にしみついている方も多く、中学校のサークル単位でベルマークを集めて持ってきてくれたり、学校宛に送って下さったりと、有難いベルマークにも支えられています。

 さて、仕分けられたマークは、教育助成委員が担当企業各自1~5社分を家に持ち帰って個別集計を行い、学期末にまとめて学校に持参し、みんなで総合計作業を行います。1~6年各学年3人で1チームとなり、それぞれの学年ごとで合計点数を出します。全チームの数字が全てぴったり合うまで計算機をたたきます。最後に委員長が送票に記入し、財団に送ります。この要領でベルマーク財団に送る毎学期末の点数は約5万点。年間で約15万点になります。
 そのようにして一年が終わり最終仕分の二月、ベル箱を各クラスに戻す際にはお礼のメッセージを貼り付けて返します。また、各家庭、児童全員に感謝の気持ちを込め「感謝状」も渡します。

 本校のベルマーク活動は受け継がれる間に少しずつ工夫を重ね、意見を出し合うことでPTAの絆を深めながら、現在に至っています。
 私たちも一年間の任期ではありましたが、ベルマーク活動に携わることで、子どもたちや、お母さんたちの笑顔や奮闘に触れることができました。ベルマーク活動を通じて、みんなが自分たちの子供について、へき地の子どもたちについて、環境について、リサイクルについて、深く考える機会を持ち、同じ気持ちで同じ目標に向かって助け合うことができます。日本中のたくさんの学校やサークルで、私たちの学校が得られたような助け合いの気持ちの輪がどんどん広がっていくよう願っています。
(パワーポイントを使って発表)
=東京商工会議所 4階東商ホール

ベルマーク商品

ゴールデンハヤシライスソース88g

ベルマーク検収

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