ベルマーク運動説明会 5月15日(木)長崎


(2014/05/21)印刷する

長崎市立山里(やまざと)小学校

左から平野剛さん、築山京子さん、橋本美智子さん、石丸美香さん

地域とのつながり重視、着実な成果

 爆心地から近い距離にある長崎市立山里小学校は、原子爆弾の投下によって多大な被害を受けた学校です。昭和20年当時の全校児童1500人のうち1300人が亡くなり、教職員、保護者、地域住民の多くが爆死しました。こうした歴史の中で、山里小学校はこれまでの戦後68年間、平和教育を柱として歩んできました。
 今年創立140周年を迎える山里小学校は現在、547世帯、726人の児童が在籍しています。校内に被爆遺構や関連施設をかかえ、長崎における平和教育のシンボル的な学校のひとつとなっています。毎年、全国各地から10万人を越える来校者があり、観光地としての側面も強く、平和を発信するためにできる限りのことをしたいと考えています。

 山里小の平和教育のねらいは、被爆の実相と平和希求の精神を継承していくことにあります。更にそれだけではなく、平和希求の精神が子供たちの優しい姿となって反映されることを願いながら教育活動を行っているところです。
 山里小では「やまざとの合言葉の実践」に取り組んでいます。その中の一つが「山里っ子のあいさつは…日本一!」です。平和希求の精神が子供たちの姿となって具現化されることを願って日々働き掛け、「あいさつ日本一 もくもくそうじ みんなに優しい」学校を目指しています。

 本年度当校の学校経営の重点目標の一つに「知を鍛え 徳を鍛え 身体を鍛える」とありました。いわゆる「知 徳 体」の教育です。PTAもこれに呼応し、「読書・あいさつ・朝ごはん」を活動の合い言葉として、保護者を中心とした図書ボランティアサークル「ダンボ」への支援、あいさつ運動の強化、食育学習への取り組みと、親子でともに「知 徳 体」の向上に努めてきました。
 また、山里中学校区では高尾小学校と三校とでの連携を深め、合同でメディアコントロールへ取り組み、ベルマークの回収についても協力し合っています。

 山里小PTAには、本部をはじめ、学級委員、選考委員会、文化部などの活動があり、文化部が子どもたちの環境向上のためのベルマーク運動に参加し、ベルマーク回収活動を行っています。
 具体的な活動として、全校児童、地域の方々からのベルマーク回収、年に3回開催する一人一役の方々を集めたベルマーク集計作業、ベルマークだよりの発行を行うとともに、年に1回、会員の教養向上に関する講習会の企画をしています。
 山里小学校は1962年よりベルマーク運動に参加し、52年間の実績があり、累計点数も400万点に達したとのことで、財団より賞状をいただきました。一昨年度(2012年度)の実績は12万8842点で長崎県内3位でした。
 過去には一輪車や竹馬、ボール、高圧洗浄機などを購入し、子どもたちの環境向上に役立てられています。
 これまでの部員の皆様のご苦労を無駄にしないようにと活動を行ってきた昨年度(2013年度)の点数は10万7890点で、先生方からのアンケートをもとに、黒板消しクリーナーを9台購入することができました。先生方にもとても喜んでいただき、今後は全クラスに設置することを目標に、回収活動を行っていくつもりです。

 活動は5月より始まりますが、まず始めにベルマーク回収袋を作成します。封筒には2年分のチェック表を添付し、新入生には新規に、2年生以上は2年ごとに新しい封筒を作成します。文化部が発行する「ベルマークだより」、財団から届く「ベルマーク一覧表」、回収袋をセットにして全校児童に配布します。

 ベルマーク回収袋は毎月1日に各学級担任より個人に配布され、ご家庭で集めたベルマークを入れて5日までに提出してもらいます。集められたベルマークは回収袋より出し、回収袋とクラス名簿にチェックし、次の月に回収できるよう準備します。ベルマーク回収活動は強制ではありませんが、毎月回収、チェックすることで回収袋紛失の際の再発行や、ご家庭への活動の定着につながっていると感じています。
 昨年度の部員は9人、部会は毎月2回、第2、第4火曜日に開催しました。9人中、お仕事を持たれている方が3人いらっしゃいましたが、日程を事前に知らせていたことで仕事の調整をしていただき、活動は毎回7人ほどで行うことができました。仕事でほとんど日中の活動に参加できない部員の方には、ベルマークを持ち帰ってもらい、ベルマークを企業別に分ける作業までをお願いしていました。
 企業別仕分け作業までは私たち文化部の部員が部会の際に行い、仕分けには豆腐の空きパックなどのプラスチック製の容器を利用します。

 PTAの一人一役の活動として学期ごとに行われるベルマーク集計作業には各回50人ほどが集まり、テーブルごとに企業別に分けてあるベルマークを10枚一組にして、最終集計作業をします。企業別の袋に入れて点数を記入した後、送り状を記入し、発送します。ベルマーク発送の際は必ず記録が残るよう、宅配便か郵便小包、簡易書留などを利用します。

 ベルマーク協賛会社であるキヤノン、エプソン、ブラザーの使用済みインクカートリッジ、テトラパック製紙容器は、ベルマークの点数になりますので、専用の回収箱を設置して回収をお願いしています。回収されたカートリッジやテトラパックは各企業から送られてくる専用回収箱に入れ、着払い伝票に記入し、発送します。

 使用済みインクカートリッジやテトラパックは、点数も高く、効率よく回収できます。年末年始にかけては年賀状作成時期でもあり、インクカートリッジをたくさん回収できるチャンスです。
 2学期の終わりに、小学校はもちろん、校区内の幼稚園にも「ベルマークだより臨時号」としてインクカートリッジ回収についてのプリントも配布、回収ボックスの設置を行い、回収協力を依頼しました。結果、年間10万7890点のうち、テトラパックが4895点、使用済みインクカートリッジが8345点回収されました。

 3年ほど前から始まったテトラパック社製の紙パック回収はまだまだ認知度が低く、テトラパック以外の紙パックの混入が多いのが現状です。昨年度は懇談会で1年生の教室に出向き、説明を行いました。今後も新入生保護者を対象に啓発活動を行っていきたいと思っています。
 また、近隣のスーパー2店と校区内の幼稚園に回収ボックスを設置し、ご協力いただいています。同じ地区にある山里中学校生徒会とも連携し、山里中学校が収集しているアルミ製プルタブ、ペットボトルのキャップを山里小学校でも回収し、その協力のお礼として、山里中学校で回収したベルマークや使用済みインクカートリッジをいただいています。

 ベルマーク運動の歴史は長く、知らないことばかりでしたが、活動の中で様々なことを学び、目に見える成果でやりがいを感じることができました。
 地域の方々や近隣の学校からのご協力もあり、1点にも満たない点数もみんなで集めれば大きな点数となる。小さな活動が知らず知らずのうちに社会貢献につながり、誰かの力になっている。活動が活発になればなるほどに、協賛企業や地域社会とのつながりも深まり、親子で簡単に参加できる社会貢献活動だと感じられるようになりました。
 昨年度、反省は多々残る活動ではありましたが、今年度の活動が円滑に進み、更に発展させていけるよう、私たちの活動の反省を生かしてきちんと引き継ぎを行っていきたいと思います。役目はこれで終わりではありますが、これからも、子供たちと共に、ベルマーク探しを楽しみながら協力していきたいと思います。
 ご清聴ありがとうございました。
(パワーポイントを使って発表)
=長崎市チトセピアホール

ベルマーク商品

ラピーテープ 18×8m

ベルマーク検収

今週の作業日:4/30~5/2
2/20までの受付分を作業中