新園舎に響く新しいピアノの音色/富山・わかくさ保育園


(2021/06/16)印刷する

 富山市の幼保連携型認定こども園「わかくさ保育園」(山崎美和子園長、園児373人)は今春、長く貯めたベルマーク預金で新園舎に置くピアノを買いました。子どもたちは新しいピアノの音色にあわせて元気に歌っているそうです。

新しいピアノを囲んで歌う子どもたち

 わかくさ保育園は0歳~5歳児が3つの園舎に分かれて過ごしています。このうち2歳児以上が通う本館は近くの土地に新築された園舎に今年4月から移りました。「2階の屋上からは、立山連峰を望むことができますよ」と山崎園長。

 園が創立された1979年からベルマーク運動に参加し、累計で116万点以上を集めてきました。でも、ここ10年ほどはお買いものをしておらず、ベルマーク預金は64万円あまり残っていました。

 この預金を使って新園舎に新しいピアノを寄付したい、と父母の会が提案。協力会社のヤマハのアップライト型を、税込み90万4700円で買いました。足りない分は園と父母の会が出し合って補ったそうです。

 4月上旬、新園舎の遊戯室に、待望のピアノが搬入されました。250kg近くあるピアノを、大人2人が軽々と運び込む様子に山崎園長はびっくりしたとのこと。「感動しました。ピカピカのピアノが、これからずっと園舎と同じ歴史を刻んでいくんです」と話してくれました。

わかくさ保育園の新園舎

 連休が明けた5月中旬以降、毎月開かれる3歳児以上の誕生会でピアノは活躍しています。「おめでとう」「ハッピーバースデー」といったお祝いの曲を、保育士によるピアノ伴奏で子どもたちが大きな声で歌っています。また2歳児も音楽に合わせて体を動かす「リトミック」の時間にピアノに親しんでいます。

 園では昨年度、コロナ対策のため、子どもたちが歌うことを控えていた時期がありました。でも保護者から、子どもが夜寝る前に一人で歌っているなどの話が届いたこともあり、子どもたちに寂しい思いをさせないよう、保育の中に再度、歌を取り入れるようになりました。とはいえコロナ禍が続いているため、距離を取ったり、屋外を使ったりするなどの工夫をしているそうです。「子どもにとって歌は気持ちを安定させる大事な存在。その意味でもピアノの購入はありがたかったです」と山崎園長。

保育士手作りの回収箱

 わかくさ保育園では月1回、土曜日の午前中に、父母の会の役員とベルマーク係が仕分け・集計します。保育士も、玄関に常設している回収箱を手作りするなど協力しています。でも昨年度はコロナ禍による登園自粛などで最初の3カ月は活動がストップ。年度末近くには、もう運動を終えようという話もありました。でも、役員の間からは、子どもたちのために役立てたいという気持ちを大事にしたい、作業する時に保護者がお互いの育児情報を交換できる、などの意見も出されました。最終的には、今年度に入って新旧役員が話し合い、活動を続けることが決まりました。

 山崎園長は「保護者の方々がコツコツと整理して送ったベルマークが、ピアノに姿を変えました。一生ものの素敵なプレゼントです」と話してくれました。

ベルマーク商品

ほしいぶんだけ ちくわの磯辺揚げ

ベルマーク検収

今週の作業日:3/25~3/29
1/31までの受付分を作業中