広島市・安小、大型うんていで体力づくり
(2017/10/04)印刷する
体育や休み時間に大活躍
体力づくりとともに、体のバランス感覚を身につけてほしい。そんな願いを込めて、大きな山型の雲梯(うんてい)をベルマーク預金で購入した学校があります。広島市安佐南区の市立安(やす)小学校(山下重史校長、児童504人)です。
休み時間になると、子どもたちが校庭に駆け出してきました。雲梯に行列ができます。ぶら下がって進む方向を決めているほかは、使い方のルールはありません。学年入り乱れて利用しており、1年生の世話をする高学年児童もいます。
慣れてくると、横のバーを1、2本飛ばしてリズミカルに、速く渡る子もかなりいます。最も高いところでは、低学年の背丈の倍にもなります。「怖くないの?」と聞くと、2年生の女子から、「ぜーんぜん怖くなーい」と元気な声が返ってきました。
手のひらにできた豆が固くなった児童もいます。体育の授業でも大活躍していて、利用者が多く、今年1月に設置した後、青い塗装を一度塗り替えました。
購入のきっかけは、ベルマーク預金がかなりたまっていることでした。体力テストをしてみると、握力が意外と弱いこともわかり、PTAとも相談して雲梯に決めました。37万円を超える高価な買いものでした。
「力の入れ方のこつ、自分の体を操られるようにするバランス感覚、敏しょう性など、いろんな効果があり、子どもたちに人気です」と山下校長は話しています。
ベルマークでいろいろなことができると知ってか、PTAのほか児童会の環境委員会でもベルマーク活動に取り組んでいるそうです。
安小学校は広島市の北西郊外にあります。周辺では大規模な宅地開発が進みました。40年前には2千人を超える児童がおり、プレハブ教室も建てて勉強しました。その後、4校が分離・新設されています。
3年前、広島市郊外を襲った大規模な土砂崩れでは、人命が失われたほか、住宅や学校も大きな被害を受けましたが、安小は難を逃れました。
広島市ですから、夏を中心に、原爆被爆者の体験談や原爆資料館の職員の話を聞く機会を設けて、戦争や平和についても学んでいます。