速く、かっこよく、楽しく/東京・第四砂町小でミズノ・走り方教室
(2023/10/03)印刷する
東京都江東区の区立第四砂町小学校(太田智恵校長、児童541人)で9月19日、「走り方教室」が開かれました。走り方教室は、参加団体を対象とした財団のソフト事業、教育応援隊のプログラムのひとつで、協力会社のミズノと共催しています。学校を代表して、2年生と6年生が2時間ずつ授業を受け、走り方の4つのコツを学びました。
コーチはミズノスポーツサービスの松岡遥介さんと竜澤舜さん。「小さい頃からずっと好きなスポーツの素晴らしさを子どもたちにも伝えたい」と語る松岡さんはサッカーとフットサルの経験者です。竜澤さんも同じくサッカーが大好き。1才からボールを蹴りはじめ、3才でクラブに入り、高校を卒業するまでサッカー一筋でした。
1~2時間目は2年生88人が校庭に集まりました。「目標は少しでも速く、かっこよく走れるようになること。何より大切なのは楽しむこと」という松岡コーチのあいさつで走り方教室の始まりです。
まずは、体を温めるウォーミングアップです。二人一組になってジャンケンをして、負けた人が相手の周りをぐるっと走ります。次は、ジャンプしながら一周。いつもと一味違う準備運動に、子どもたちはすでに楽しそうです。
走り方のコツを教わる前に、まずは1本走ります。約30m先のゴールラインで、竜澤コーチが大きな声で秒数を数えています。今の自分がどれくらいの速さで走ることができるのかを知るためです。
「今走ったとき、みんなどこを向いてた?」
松岡コーチの最初の問いかけに、子どもたちは「前!」と元気よく答えることができました。悪い姿勢だと、足が十分に上がらなかったり、手を動かしづらくなったりします。1つ目のコツは、走る前に姿勢を正すことです。手を下から上にバンザイします。この時、おへそを高い位置に持っていくことがポイントです。
2つ目のコツは、腕の振り方です。「腕を振るとスピードが出る。もし腕を振らなかったら、体のバランスを保てなくなってしまうよ」と松岡コーチは説明しました。ひじの曲げ方の目安は90度。小さく前へならえをして、後ろに引くことを意識しながら素早く振ります。さらに、走るときの手のかたちについても解説。手は「パー」か「グー」にしますが、グーは握りしめすぎないようにします。「めがね」の形くらいにするのがちょうどいいそうです。
3つ目は足の使い方。地球から力をもらって、高くジャンプする感覚をつかむ練習として「人間ドリブル」をしました。ジャンプをする直前に、後ろに立った友達に、肩をタイミングよく押してもらいます。すると、「バネみたい!」と子どもたち。その通り、バネのイメージで、かかとはつかず、ひざを伸ばして跳ぶことが大切です。
4つ目のコツは、スタート。「位置について」でひざを曲げ、「よーい」で片足を下げて、笛の音をよく聞いて素早く反応する練習をしました。
最後の1本は、習ったことを思い出しながら、1本目の自分との競争です。コツを教わる前と比べると、子どもたちは明らかに効率よく腕と足を動かせるようになっていました。
3~4時間目に授業を受けたのは6年生107人。3時間目は、2年生と同じように校庭で練習をしましたが、4時間目は熱中症予防のため、体育館に移動しました。スペースの限られた体育館では、その場でできる腕振りや、もも上げ、スタートを重点的に練習しました。体育館の舞台でコーチがお手本を見せ、それをみんなで真似します。10月に区立小学校の連合運動会を控えている6年生のまなざしは真剣そのものでした。
6年生は男女対抗のエンドレスリレーにも挑戦しました。それぞれのチームが対角線上にあるスタートラインから走り出し、1周走ったあと、次の人にバトンタッチします。その間に、相手チームに追いついた方が勝ちです。「エンドレス」という名前の通り、どのクラスもなかなか勝負がつかず、大健闘でした。
教室を終えて、「みんなの笑顔を見られてよかった。これからも、走ることを楽しんでください」とあいさつをしたのは松岡コーチ。竜澤コーチは「1年後、2年後も練習を継続していくことで早く走れるようになります。今日の経験を生かして」と子どもたちにエールを送りました。