スナッグゴルフ対抗戦全国大会が福島県西郷村で開催


(2021/07/28)印刷する

 ベルマーク財団が2013年から後援している「スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会in西郷村」が7月17日、福島県西郷村のグランディ那須白河ゴルフクラブで開かれました。コロナ禍で昨年の大会は中止になりましたが、今年は密を避けて東日本・西日本で分散開催する形をとり、2年ぶりの復活となりました。この日は東日本各地から集まった小学生の21チーム108人に、プロゴルファー6人による「JGTOドリームチーム」も加わって、真夏の太陽の下、熱い戦いを繰り広げました。

試合前、ゴルフクラブを重ね気合いを入れる「ドリームチーム」

 スナッグゴルフは「ゴルフを始めるために」を意味する「Starting New At Golf」の頭文字から名付けられた競技です。ホールの代わりに、ボールがくっ付く素材の「スナッグフラッグ」を使い、楽しく安全にゴルフの基本を学ぶことができます。用具はベルマーク預金でも購入できます。

 2~6年生による3~6人で1校1チームを編成、9ホールをプレーし、上位3人の合計ストロークで順位を決めます。予選を勝ち抜いたチームに加え、2019年度全国大会の上位3校、震災復興支援枠のチームも参加しました。大会のための特設コースは合計507ヤード、パー36。比較的起伏が多く、付き添いの保護者たちが「これは難しいな」とあちこちで会話しているのが聞かれました。

QRコードを使ったスコア速報は、今年が初めての試み
選手も関係者も、アルコール消毒と検温を徹底した

 午前10時過ぎ、選手たちが続々と会場に到着。まずは手指をアルコールで消毒し、体温を測ります。他にもコロナ対策として、スコアは人が密集しないようQRコードで読み取ることもできる仕組みになっているほか、来場者は保護者やコーチなどの関係者に限定。さらにプロゴルファーと運営スタッフはPCR検査で陰性を確認したうえで参加しました。午前中は会場に慣れるための練習。終わると選手たちはテントの下で、カレーライスの昼食を取ります。

印西市立原小学校(千葉県)は今大会初出場
笠間市立岩間第三小学校(茨城県)は前回大会3位の強豪校

 午後からはいよいよ開会式。選手が入場し、チームで「決めポーズ」を披露します。続いて「JGTOドリームチーム」の宮里優作、貞方章男、内藤寛太郎、額賀辰徳、大槻智春、堀川未来夢の各プロが登場。小学生たちから憧れのまなざしを浴びていました。

 選手宣誓は茨城・常陸大宮市立大宮小6年の佐久間大魁さん。宮里プロを前に「大会の関係者の方々、監督、コーチ、保護者の皆さんに感謝し、去年大会に参加できなかった先輩たちの思いを胸にプレーします」と堂々と話しました。

笠間市立宍戸小学校(茨城県)の決めポーズ
笠間市立岩間第二小学校(茨城県)の決めポーズ。同校は畑岡奈紗プロの出身校
左から額賀プロ、内藤プロ、宮里プロ、貞方プロ、大槻プロ、堀川プロ
108人の児童を代表して選手宣誓した佐久間大魁さん
キッズキャディーを務めた地元・福島の子どもたち。左は西郷村のキャラクター「ニシゴーヌ」

 その後、それぞれ指定されたコースに移動してプレーが始まりました。この日の福島県は最高気温が36.5度。太陽がじりじりと照りつける中でも、選手たちは一打一打に集中して取り組みます。プロからも「ナイス」「上手いよ、伸びてるよ」などと声がかかります。

 「スイングの方法など、スナッグゴルフとゴルフは通じるものがあります。経験しているとゴルフにも応用することができる」と宮里プロ。実は娘さんもスナッグゴルフをプレーしているそうです。また額賀プロは「ゴルフのベースが詰まっていて、小学生からプレーすることでその感覚を養えるのがスナッグゴルフだと思います」と教えてくれました。

 堀川プロは小学生たちよりもスコアが伸びなかったようで「真剣にプレーしているのに敵わないのが悔しい!」。ドリームチームのプロたちはとても積極的に子どもたちとの会話につとめています。サインの希望にも気さくに応じていました。

伸び伸びとプレー
時には慎重に
ボールの方向をイメージする
キッズキャディーに優しく話しかける額賀辰徳プロ
キッズキャディーの江上蒼さんと堀川未来夢プロ

 競技を終えると表彰式です。優勝は選手宣誓した佐久間さんの大宮小学校(76ストローク)。トロフィーと表彰状を受け取り、プロから金メダルをかけてもらいました。準優勝は79ストロークで千歳市立千歳第二小学校(北海道)、3位は79ストロークの笠間市立北川根小学校(茨城県)でした。2位と3位は同じストローク数でしたが、両チーム内で最もスコアの少ない選手がいた千歳第二小が勝利しました。

前回大会は準優勝だった常陸大宮市立大宮小学校が、今大会で見事優勝

 個人に贈られるベストスコア賞に選ばれたのは佐久間さん、西郷村立米小6年の大川原伊吹さん、千歳第二小6年の山口令愛さん、笠間市立宍戸小6年の山中奏良さん。みなプロからメダルをかけてもらって満面の笑みです。この4人以上に好成績を記録したのは額賀プロ。ドリームチームの中で唯一この大会に出場経験があり、前回2位だったことが悔しくて、家にスナッグゴルフ用具を常備して練習してきたそうです。

 閉会の挨拶をしたのは千葉県多古町立多古第一小6年の木川智史さん。「昨年はコロナで我慢の一年でしたが、今年は全国のお友達と大会に参加できてとても幸せです。ありがとうございました」と話し、みんなで一礼。最後は盛大な拍手で大会が締めくくられました。

大会開催のため尽力した多くの人への感謝を込めて、お礼の挨拶をした木川智史さん

 「スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会」は一般社団法人日本ゴルフツアー機構(JGTO)と日本スナッグゴルフ協会が主催し、多くの企業が協賛しているほか、28人のプロゴルファーが個人的にも支援しています。JGTO貢献事業部長の宮内勝さんは、大会のねらいを「スナッグゴルフは審判員がいないため、自分で考え、申告し、責任を負うスポーツです。子どもたちには競技を通して、道徳心を学んでほしい」と語りました。

 出場した子どもたちは翌日、社会学習見学として福島県三春町の「コミュタン福島」を訪れ、東日本大震災の教訓などを学んだそうです。この大会ではいつも翌日にこうした見学会が付設されています。

 西日本での予選大会を勝ち抜いたチームによる全国大会は、11月20日に兵庫県で「スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会in三木市」として開催される予定です。

宮里優作プロのプレーには子どもたちの目が釘付けになった
閉会式ではプロ6人がピコ太郎の「PPAP」を披露し、会場は笑いに包まれた
笑顔で手を振って記念撮影

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