「本の帯コンクール」ベルマーク賞は大阪府の小6・佐藤厚希さん
(2020/12/03)印刷する
児童書に巻く帯を小学生がデザインする、大阪こども「本の帯創作コンクール」(大阪読書推進委員会、朝日新聞大阪本社主催)の入賞者が決まりました。第16回の今年は新型コロナ禍の影響で表彰式は中止されましたが、全国12都府県の226校から6296点の応募があり、ベルマーク賞を含む136点に各賞が贈られました。
ベルマーク賞に輝いたのは、自由図書部門に応募した大阪府立中央聴覚支援学校の小学部6年、佐藤厚希さんの作品です。取り上げた本は、オリンピック・パラリンピックの選手たちを追ったノンフィクション「信頼と情熱」(あかね書房)。「10分で読めるオリンピック・パラリンピック物語」というシリーズの中の一冊です。
田口登志子教頭によると、佐藤さんは今回が初応募。スポーツをしたり観戦したりすることが好きだそうで、今年は東京オリンピックが開かれる予定だったこともあり、関連する本を選びました。本の表紙は、2016年リオデジャネイロ五輪・陸上男子400mリレーで、最終走者にバトンタッチされた場面の写真。日本が銀メダルを獲得したレースです。「チームで協力してメダルを獲れたことがすごい」との思いから、バトンをつなぐ絵を描くことにしたといいます。表側にはバトンが渡る直前の絵と「自分らしく生きる」の文字、裏側は渡った瞬間の絵と「支え合って生きる」の文字を、気持ちを込めてデザインしました。
受賞について佐藤さんは「とてもうれしかった。これからもたくさん本を読んで絵を描いていきたい」と話してくれたそうです。学校の図書室では、サッカーの本をよく読んでいるといいます。
「本の帯創作コンクール」は、課題図書部門で大阪府知事賞などに選ばれた9作品が、実際に販売される本の「帯」になり、おもに大阪府内の主要書店に並びます。入賞作は年内から来夏にかけて、大阪府立中央図書館など3カ所を巡回して展示される予定です。