東京・式根島小学校で一輪車講習会


(2019/10/11)印刷する

 東京・竹芝桟橋(さんばし)から高速ジェット船に乗り込むと、3時間10分で伊豆諸島の式根島に着きました。東京から南に約160キロ。新島の南西に位置する周囲12キロほどの小さな島です。人口は約520人。漁業が中心で、アシタバなどの栽培も盛んです。美しいリアス式海岸は自然豊かなこの島の象徴で、海中温泉も名物として知られています。

 今回の一輪車講習会は、10月3日に東京都新島村立式根島小学校で開かれました。主催したのは、学校の先生たちでつくる公益財団法人「日本教育公務員弘済会(日教弘)」です。日教弘は2016年度に一輪車講習会をスタートさせ、今年度は5月から10月にかけて岐阜、高知、兵庫、鹿児島、和歌山、長崎、東京、愛媛の8都県14校で講習会を開いています。

東京・竹芝桟橋(さんばし)から高速ジェット船に乗り込む
式根島の神引(かんびき)展望台から海を望む


 この日の講師は、日本一輪車協会の公認指導員の鈴木奈菜さんと須郷真弥さん。2人とも国際競技大会で優勝経験がある元トップ選手です。

 講習会はまず、2人の模範演技で始まりました。体育館で32人の全校児童が見守るなか、けり上げ乗車や片足走行、連続スピンなどの技を次々に披露していきます。児童からは「えー。すごい!」の声。曲に合わせたペア演技に移り、一輪車上で片足を上げるY字など2人が息の合った大技が繰り広げると、大きな歓声と拍手がわき起こりました。また、元世界チャンピオンの模範演技が見られるとあって、児童の父母らも体育館に詰めかけ、盛んに拍手を送っていました。

ペアの模範演技を披露する鈴木奈菜さん(左)と須郷真弥さん
Y字バランスの大技を見せる須郷真弥さん(左)と鈴木奈菜さん
模範演技に拍手を送る児童と先生、父母ら

 続いて低・中・高学年に分かれて実技の指導です。タイヤの空気圧は大丈夫か、サドルと一輪車本体の向きが合っているか、サドルの高さはおへその少し下に調整すること、ペダルに乗せる足の位置は土踏まずではなく、指がペダルから少し出るくらいの足の一番広い部分でこぐこと。そうした注意の後に、いよいよ練習です。

「姿勢をよくして!」。ステージに片手をつきながら練習
ペダルに置く足の位置を確認
小さな円を描くように回る


 まだ補助なしでは乗れない児童は、ステージに片手をついて一歩ずつ前進します。背中を曲げず上半身の姿勢は真っ直ぐにすることや、下を見ないで前を見るようにといったアドバイスが次々に送られます。一方、すでに乗ることができる児童は、少しレベルが上の技に挑戦します。真っ直ぐにしか乗れなかったという4年生の宮下桃榎(ももか)さんは「姿勢をよくするように言われてやったら、一人で曲がれるようになった」と声を弾ませました。片足アイドリングと横乗りに何度も挑戦していた5年生の高久心暖(こはる)さんは、両方の技とも何度か成功させました。「難しいけれど、分かりやすいアドバイスのおかげで何とかできた」とうれしそうでした。

 大野正雄校長は「子どもたちは月1回のクラブ活動や昼休みに練習しているが、指導は難しかった。きょうはすごく丁寧な教え方で、子どもたちもみな楽しかったと言っていた」と話し、みんなが乗れるようになってほしいと期待していました。

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