ベルマーク運動説明会、旅ドキュメント 四国編


(2019/06/10)印刷する

 ベルマーク運動の説明会が各地で開かれています。担当の財団職員は、会場を下見して現地に泊まり、翌午前に説明会を開いて次の会場へ移動します。これが週に4パターン並行して動き、全国95会場を回ります。5月下旬に四国4県を回った職員に、その体験と各地のPTAによる発表の様子などを書いてもらいました。


徳島/5月21日(火)

 「羽田に引き返します」。まさかのアナウンスに動揺が広がりました。前日に徳島入りするため乗った飛行機は、悪天候のため2度のチャレンジの末、徳島空港着陸を諦めたのです。焦りました。幸い機内でWi-Fiが使えたので、スマホの乗換案内アプリが大活躍。東京から午後5時台の新幹線に乗れば、新神戸で高速バスに乗り継ぎ、今日中に徳島に着けることが分かりました。

 着陸後、ダッシュで新幹線に急ぎます。高速バスがちゃんと運行していることを電話で確かめ、狙ったのぞみ号に飛び乗りました。そして、ようやくたどり着いた徳島駅前は、まだバケツをひっくり返したような土砂降りでした。

 翌朝。雨は止んでいました。駅前の阿波踊り像を横目に、会場のあわぎんホールへ。発表者は徳島市立津田小学校PTAの若山和美さんと黒沢茜さんです。元気いっぱいのお母さんコンビは、1年間の活動の様子を、封筒や仕分け用のケースなどの現物を見せながら分かりやすく説明していきます。①昼間だけだった活動に、夜の活動を加えてみたら、2~3割程度だったベルマーク委員の参加率がぐんと上がった②家庭に持ち帰って集計する方法を取り入れたら効率が大幅に上がった、など、これからの活動に大変参考になる報告もありました。


高松/5月22日(水)

 高松駅では「さぬきうどん駅」の看板が出迎えてくれました。会場下見までの短い時間を縫って「栗林公園」へ。総面積約23万坪、6つの池と13の築山を擁する、高松市民の憩いの場です。五月晴れの下、一歩足を踏み入れた途端に、その広さと降り注ぐ緑のパワーに圧倒されます。前日の飛行機引き返し騒動のザワザワした余韻が、スーッと静まっていきました。

 当日、港に近い会場のサンポートホール高松には52校101人が参加しました。迎える協賛会社も6社と、今回の四国ツアーでは最多。初めて使う会場だったので、心配もありましたが、何とかうまく設営できました。

 体験発表は高松市立多肥小学校PTA会長の安井睦人さん。パワーポイントを使って、学校紹介、活動の流れ、収集呼びかけの工夫、今後の作業の課題、とテンポよく話していきます。整理集計など自宅でできる作業は自宅で行い、発送など総合的作業は部会で効率的に処理する2段階運営にも注目が集まりました。

 高松市で設立準備が進んでいる「ベルマークを集めて教育支援をしよう協議会」の森英樹さんも挨拶。大型商業施設や公共施設と連携してベルマークを集め、小規模校や災害被災校の支援をしていく構想を説明しました。


松山/5月23日(木)

 松山は路面電車の街です。お城を囲むようにぐるりと要所をつなぐ路線はまさに市民の足。目抜き通りの真ん中を堂々と走るかと思うと、民家の軒先をかすめるように走る場所もあります。JR松山駅から道後温泉までは約30分。一律160円で乗り換えもOKという便利さは魅力です。人々の生活のリズムも電車同様ゆったりしているように見えます。

 松山での説明会も盛況で、50校107人が参加しました。体験発表は、松山市立余土小学校の高岡裕子さん、岡田玉子さん、藤原典子さん。余土小ではPTAと、青少年赤十字の一員として活動する5、6年児童のJRC委員が力を合わせてマークを集めています。

 PTAは、学校に集まって活動する学校グループと回収グループ、自宅で作業をする在宅グループに分かれています。回収グループは子どもたちと共に回収を担当、学校グループはマークの仕分けや在宅集計結果の点検、インクカートリッジの発送などに当たります。在宅グループにはマークの現物や在宅集計の案内書、集計表、整理袋などをまとめた"在宅キット"が届けられ、点数別の仕分けや集計を担当します。こうした作業分担によって、昨年度はドッジボールやバスケットボールなど約10万円の買い物ができたそうです。


高知/5月24日(金)

 松山から旅の最終地・高知へ向かう足は高速バスです。四国山地を越えるこのルートは、JRよりバスの方が早いのです。心地よい振動にうとうとし、ふっと目覚めれば周りは山また山。エネルギッシュな緑に目を奪われると、次はトンネルまたトンネル。出発から2時間40分ほどで、坂本龍馬らの強大な像が並び立つ高知駅前に着きました。気のせいか、日射しが一層強烈になったようです。

 かるぽーとの愛称で親しまれている会場の高知市文化プラザで体験発表してくれたのは、高知市立一宮(いっく)小学校PTA事業部の大塚亜沙美、石井奏恵、松尾真利子のみなさん。それにPTA事務局を務める尊田史教頭先生も加わり、リハーサルの時からとにかく賑やかで豪快。つい、司馬遼太郎の小説に登場する龍馬の姉・乙女さんを思い出しました。

 本番もその勢いで、楽しい発表でした。工夫を凝らしたパワポには子どもたちの笑顔がいっぱい。日々の活き活きとしたベルマーク活動が目に浮かぶようです。

 波乱の幕開けだった四国一周の説明会行脚を終え、空港に向かうリムジンバスまでの時間を使って高知城へ。急な階段をいくつも登った天守閣の天辺で爽やかな風に吹かれながら、「終わり良ければすべて良し」という言葉をしみじみと噛みしめました。


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