未来見すえ復興考えた/福島の中学生、熊本・水俣で生徒交流学習会/ベルマーク財団は50万円寄付


(2016/01/15)印刷する

 「水俣は終わらない、福島は歩み出す」「地元を信じて」――。真剣に話し合い、選び抜いた言葉が次々と飛び出します。福島県と熊本県水俣市の中学生合わせて63人が「復興」をテーマに六つの班に分かれて取り組んだ「熟議」の発表会です。クリスマス返上で語り合った10代の瞳は未来を強く見つめていました。

水俣病慰霊の鐘が響く
熊本県環境センターで水俣病の資料に見入る

 昨年12月23~26日、水俣近郊の「あしきた青少年の家」などを会場に、福島・水俣交流事業「生徒交流学習会」が開かれました。公害から立ち上がり新たな街づくりを続けてきた水俣の経験と、震災・津波・原発事故の痛手から、一歩を踏み出そうとしている福島の現実。その両方を伝えあい、次代を担う中学生に復興を考えてもらいたいと、福島県PTA連合会・水俣市PTA連絡協議会による実行委員会が開催しました。

 ベルマーク財団はその趣旨に賛同し、3回目となる今回、50万円を寄付しました。

水俣ちゃんぽんに舌鼓

 福島全県から集った生徒39人は23日に熊本入り。翌日バスで水俣に移動し、まずエコパーク水俣を見学しました。水俣病の原因となった有機水銀を含むヘドロや汚染された魚を埋め立てて作った、東京ドーム13個半分の広大な公園です。その上を歩き、慰霊碑に黙祷(とう)を捧げることで、教科書でしか知らなかった公害病のイメージが一気に身近になりました。

 記念の桜の植樹(ベルマークの桜も植えられました)などを終え、この日が終業式だった水俣勢24人と青少年の家で夕方に合流。福島・水俣混成の班分けに沿って食事やお風呂、寝る部屋も一緒です。

記念の桜を植えた
みんなで「復興」を考える
和やかに進む「熟議」

 しっかり学習もしました。「環境の街づくり」を進めた前水俣市長と水俣病の語り部から、公害の苦しみや、現在までの歩みを聞きました。福島の飯館村立飯館中、福島市立松陵中の生徒からは、この4年半の暮らしや復興への取り組みが報告されました。

 25日の朝からはいよいよ、班別ディスカッションの「熟議」。「風評被害」という言葉があちこちで飛び交います。一方で福島産食材への「抵抗感」や「不安」といった〝本音〟もちらほら聞こえます。テーマ別に班をさらに二つに分けたり、ポストイットや図形で議論を整理したり。夜の発表会に向け、復興と自分たちとの関わりが、どんどん明確になっていきました。

ペーロン船漕ぎで疲れた頭をリフレッシュ

 討議の合間には、美しい不知火海でペーロン船を漕いで気分転換もしました。ゆるキャラ・くまモンのサプライズ激励にはもう大騒ぎです。熱く、楽しく、工夫を凝らしたプログラムで充実した時を過ごし、友情を深めた生徒たちは、10年後に植樹した桜の下で再会することを約束。そのための幹事さんまで決めて発表会を終えました。

 生徒たちはこの後、今回の経験を踏まえた一人一人のアクションプラン作りに取り組みます。昨年は、福島の桃と水俣のデコポンを使ったコラボスイーツや絵本作りという楽しいアイデアも登場しました。今年の成果が楽しみです。(今村修)

くまモンも飛び入り
水俣病の語り部の話を聞く
工夫を凝らした発表会
新水俣駅で別れを惜しんだ

ベルマーク商品

アサヒ おいしい水 天然水 白湯 PET475ml

ベルマーク検収

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