東ティモールで活動のNGOシェアが活動報告


(2026/03/23)印刷する

 東南アジアの東ティモールで、子どもたちの健康を守る学校保健活動をしている国際協力NGO(非政府組織)「シェア=国際保健協力市民の会」の2人が3月16日、財団を訪れ、現地での報告と課題を話してくれました。シェアの活動は、財団の友愛援助の対象のひとつです。友愛援助は、参加団体がベルマーク預金を対象となる事業に直接寄付できる仕組みです。

 財団を訪れたのは、東ティモールから帰国したばかりの深堀夢衣さんと、海外事業担当の冨澤真紀さんです。シェアは1983年、医師と看護師、学生によって日本で結成され、東京都台東区に事務所を置いています。

東ティモール民主共和国の位置と国旗。ディリは首都(外務省HPより)

 東ティモールは2002年に独立しました。人口の約4割が18歳未満という若い国ですが、子どもの半数は慢性的な栄養不足の状態で、深堀さんは「十分に体が育っていない状況です」といいます。

 学校の給食制度があるものの、食事はお粥一杯という場合も少なくないそうです。栄養価が高い植物、モリンガの葉を加えることがありますが、十分といえません。食堂が足りず、犬が歩き回る屋外で食事をする子どもも多いとか。給食室に水道がない学校もあり、雨水や外から運んだ水で食器を洗うこともあります。井戸水には塩分が含まれる場合があり、安全な水の確保も課題です。


学校の給食室に水道はありません=写真はシェア提供(以下同じ)

 栄養不足の背景には衛生環境や健康に関する知識の不足があります。そこでシェアは、子どもたちの健康を守るため、健康や栄養の知識を学校で学ぶ仕組みづくりを進めています。

 対象地域の14校の教師に研修を実施し、栄養や衛生、感染症予防などの基礎知識に加え、子どもが参加する授業の方法を伝えています。カードを使って「風邪をひく行動」「ひかない行動」を考えたり、校内のゴミを拾って分別したりすることで、子どもたちの関心が高まり、「保健の授業が一番楽しい」という声が届くようになったそうです。

保健の授業の実施方法を学ぶ先生たち。研修タイトルが記された旗にはベルマークのロゴも

 教材づくりも大きなポイントです。東ティモールの公用語はポルトガル語とテトゥン語ですが、公式な場面でポルトガル語が使われる一方、日常生活では多くの人がテトゥン語を使います。教材はテトゥン語で作成し、教師が教えやすいシナリオ形式にしました。

 シェアの活動によって、これまでに4000人以上の子どもたちが栄養や衛生について学びました。マラリア予防の授業で子どもたちに「蚊の繁殖を防ぐために環境をきれいにする」という歌を教えたところ、通学路で子どもたちが歌うのを聞いた大人たちが、地域の清掃を始めたというエピソードもありました。今でも、この地域では毎週土曜日に清掃する取り組みが続いているそうです。活動の成果は学校から地域に広がっているようです。

バランスの良い栄養について学ぶ子どもたち

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