ベルマーク便りコンクール優秀賞・逗子市立沼間小
(2023/02/16)印刷する
「自分たちが楽しくやらないと。大変だと感じると、活動そのものの衰退にもつながる」
神奈川県逗子市の市立沼間小学校(小島恵美子校長、児童557人)の「ベルマーク新聞」がベルマーク便りコンクールで優秀賞に選ばれました。お便りや掲示物を作成しているのは「ベルマークポスト隊」として活動する有志の保護者5人。ベルマーク活動などを担当するPTA組織の厚生委員会とは別にすることで、より気軽に活動に関わることができ、負担感の軽減にもつながっています。
楽しみながらボランティア活動をする大切さを語ってくれたのが、厚生委員とベルマークポスト隊を兼任している小磯良子さん。同じように兼任している浅田啓子さん、河野公二さん、「ポスト隊」専任の渡辺朋子さん、坂本由実さんと協力しながら、次々と新しい試みにチャレンジしています。

小磯さんがベルマーク運動のしくみについて初めて調べたのは、厚生委員になった3年前のこと。お買いもの額の10%が支援に回ることを知り、保護者や子どもたちにも伝えたいと考えました。活動を盛り上げていこうと、財団のホームページで他校の活動例を読んで真似することから始め、仕分けに使う牛乳パックの入れ物や、壁ポケットを作りました。次第に、アイデアが次々と浮かぶようになったメンバーは、財団のベルマーク新聞を貼り出し、アドベントカレンダーを掲示、子どもたちに欲しいものをアンケートし、フェルトを使ったマーク入れを作り、さらには七夕の願いごと募集イベントも実施し、保護者だけでなく子どもたちとの関わりも生まれました。



取り組みの中でも特に注目を浴びたのは、有志の名前の由来となった「ベルマークポスト」。学年に1個、メンバーが収集用ポストを作り、1ヵ月ごとに各教室をリレーしていくイベントです。「常設せずに移動させることで、子どもたちの『楽しみ』にもなれたらという思いを込めています」と小磯さんが話す通り、「もう、行っちゃった」と反応してくれた子もいたそうです。常設の壁ポケットと期間限定のポストを組み合わせて、ベルマークの回収もれを防ぐ作戦です。
お便りは大幅にリニューアルし、手書きに変更しました。子どもたちの描いたイラスト、保護者向けの読みもの、季節感のある装飾。「ポスト隊」の皆さんが担当スペースの部品をそれぞれ作り、貼り合わせて作っています。



最近、このような活動内容を先生が学級新聞で伝えてくれたり、子どもたちの代表委員会が全校児童に発信してくれたりしたそうです。さらには、近隣の小学校もポストの取り組みを始め、学校を超えて影響が広がり始めました。
長年、収集に協力してくれるスーパーのお客さんの力も大きく、河野さんによると「月に2回取りにいかないと、ボックスがいっぱいになってしまう」そうです。
自宅集計のボランティアをしてくれる保護者にも支えられています。他校の活動事例を見て始めた自宅集計ですが、「協力したい」という声が多く、年々参加者は増えています。
小磯さんのねらいは「『ベルマーク、楽しそうにやってるな』と感じてもらい、誰もが関わりやすい環境を整えること」です。沼間小では現在、PTA組織の改編を計画中ですが、「より気軽にベルマーク活動に参加できるような体制にし、これからも盛り上げていきたい」と話してくれました。



