ベルマーク便りコンクール優秀賞・枚方市立五常小


(2021/12/21)印刷する

 遊園地「ひらかたパーク」の最寄り駅として知られる大阪府の京阪枚方公園駅から、バスで7分ほど、小高い丘に位置する閑静な住宅街の中に、枚方市立五常小学校(榊正文校長、児童490人)はありました。

中庭に面して廊下がある珍しい構造の校舎

 五常小学校は2021年度ベルマーク便りコンクールの優秀賞に選ばれました。活動の様子を見せてもらうため五常小を訪ねると、校門に小さな詰め所があり、中にいた2人の女性が「どうぞお入りくださーい」と声をかけてくれました。校区の住民が見守りの一環として交代で門番をしているとのこと。枚方市は校区ごとに“コミュニティー”という地域の代表が運営する集まりがあり、学校のさまざまな活動に日々積極的に協力しているそうです。

前列左から三市さん、高橋さん、田中さん、榊校長、柳澤さん、松井さん。後列左から、小林さん、武下さん、野中さん、中村さん、小河さん、髙橋さん、江上さん

 訪ねた日は、あいにくの雨でしたが、PTA室に文化交流委員会(15人)のうち12人の委員たちが集まり、笑顔で出迎えてくれました。正代表の柳澤さんは、「ベルマークの担当委員は9人ですが、作業はすべての委員が協力して行っています」と教えてくれました。

 早速、テキパキと準備を整えて、各自作業に取り掛かります。集まったベルマークを番号ごとに仕分ける箱は委員たちの手作り。あらかじめ仕分けしておいたマークを取り出し、10枚ずつ並べて両面にテープをじかに貼り付けるのが基本の作業です。これまでは台紙に貼り付けていたそうですが、貼り間違いがあると、はがすのに手間がかかるため、この方法に変えたのだとか。全員初心者という9人のベルマーク係が試行錯誤して、作業を効率よく進めるために工夫を重ねた成果がうかがえます。

おしゃべりしながら楽しく作業

 ベルマークの集計作業について委員に聞きました。三市さんは「細かい作業が好きなので楽しいです。作業の成果が備品という形になって表れるし、子どもたちにも喜んでもらえるのがうれしいですね」と答えてくれました。中村さんは「普段は交流の少ない学年の違う保護者の方たちとも情報交換できる場。みんなで和気あいあいと話しながらの作業は、気分転換にもなって楽しいです」と話します。

 例年、ベルマークに関わる委員はもっと少ないのだそう。今年、大幅に増員したのには理由がありました。“ジャングルジム大作戦”です。「ジャングルジム購入という大きな目標を掲げたのです」とお便り担当の高橋さんは話します。目標達成を目指して、さまざまな努力を積み重ねたそうです。まずは、個人の児童回収袋を復活させ回収率をアップ。期限内に提出したクラスには手製の感謝状を渡しました。お便りでは、回収状況を点数とともに具体的に報告し、児童や保護者の関心を高めるようにしました。また、有効なベルマークが多く集まるよう、番号ごとに有効期限を掲載したり、「小さいものは大きめに切って」「マークが切れても点数になる場合があります。捨てないで」といった細かい情報もお便りで周知しました。

(左)牛乳パックを再利用した仕分け箱(右)町内の掲示板に貼った親子で作成したポスター

(左)感謝状は低学年用と高学年用の2種類(中)1マークを10枚並べてテープに貼る(右)自宅作業用キット。手順書と、番号がわからないものを入れる「不明袋」も

 五常小は外廊下が多い構造のため、紙製の回収箱を廊下に置いたままにすると、雨風にさらされてすぐに劣化してしまうので、引き出しの中に番号ごとに入れられる小さな箱を並べた、プラスチック製のオリジナルの回収箱を作りました。掲示は対象商品の写真も添えて誰でもわかりやすいものに。さらに、公共施設や商業施設など、外部に置いてもらう回収箱の設置箇所も増やし、地域の掲示板に親子で作成したポスターを貼るなど、校区の人にも広く協力を求めた結果、なんと1学期分だけで、五常小の歴代ナンバー1の点数を集めることに成功したのです。ジャングルジム購入の夢が近づいた……と委員全員が喜んでいたところ、思わぬハプニングがありました。

 公共施設で、ベルマークの箱とジャングルジム購入の目標を書いた掲示を見た市民が、市に対し「ジャングルジムは公費で設置してあげては?」と声を上げてくれたことがきっかけとなり、なんと、12月に企業からの寄贈で設置されることとなったのです。

 高橋さんは「ベルマークの目標は変更になりましたが、大変ありがたいことで、子どもたちも喜んでいるようです。新しい目標としては、図書館の書架や、全クラスに配布できるような大縄、バトンなどを検討中です」と話してくれました。「地域の方には、かつてのベルマーク活動についても色々教えてもらっています。『私たちの頃には、コツコツ集めて和だいこを購入したの』などというエピソードをうかがうと、私たちも頑張ろう!と力づけられます」

賞状と手作りワッペンを手に、柳澤さん(左)と高橋さん

 活動を見守る榊校長は実業家出身で、今年4月に公募で選ばれて赴任したばかり。ベルマーク活動について「今回の優秀賞は、委員の皆さんの頑張りをしっかりアピールできた結果。本当にありがたいことです。また、ジャングルジムは、最終的にはベルマークではない形で設置できることとなりましたが、地域の皆さんに小学校のベルマークの熱心な活動を知っていただけたのも、委員さんの取り組みの成果です」と、ねぎらっていました。また、「コミュニティーの方々は教師や保護者の手が回らないようなことを助けてくれています。中庭でホタルを育ててくれていて、夏の鑑賞会をみんな楽しみにしています」と地域の人への感謝の気持ちも忘れません。学校でホタルが見られるなんて、五常小の子どもたちは幸せですね。

(左)榊校長。学校を挙げて応援しているVリーグの地元チーム、パナソニックパンサーズの旗を背に(右)廊下に置かれた回収箱

 雨のため、運動場は閑散としていましたが、話を続けているうちに、ちょうど給食の時間となり、教室から子どもたちの元気な声が聞こえてきました。帰りに門番の方にあいさつしようと詰め所をのぞき込むと、受付横にうさぎが描かれた可愛いベルマークの木箱がありました。「ずいぶん前の委員さんが手作りされたもので、ずっと活躍してくれているのよ」と門番の女性が教えてくれました。

 学校と地域の人たちとの温かい交流、そしてベルマーク活動を通して連綿と受け継がれる保護者の思いが感じられる取材でした。

うさぎの絵が描かれた手作りのベルマーク木箱が詰め所の受付に

ベルマーク商品

カウブランド 青箱 バスサイズ

ベルマーク検収

今週の作業日:6/27~7/1
4/5までの受付分を作業中

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