一人一人の努力が華やかなグループ演技に/曽於市立光神小で一輪車講習会


(2023/07/14)印刷する

 運動会で、例年とは一味違うグループ演技を披露したい――。

 鹿児島県曽於市の市立光神小学校(三原俊宏校長、児童10人)で6月21日、ベルマーク財団のへき地校支援事業「一輪車講習会」が開かれました。同校では、特色ある教育活動のひとつとして全学年が一輪車に取り組んでいます。毎年10月の運動会で、練習の成果を披露します。

 講習会が始まる前、三原校長が同校の運動会について語ってくれました。「人数が少なく、かけっこはできない。でも一輪車なら華やかな演技ができる。努力すればするほど、成長を実感できる」。これが一輪車に力を注ぐ理由です。

音楽に合わせて模範演技を披露
Y字バランス

 今回のインストラクターは佐藤彩香さんと小木真由子さん。国内外の大会で優勝した経歴を持っています。まずは小木さんのソロ演技からです。にぎやかな音楽が流れだすと、衣装を着た小木さんが次々に技を披露しました。演技が終わると、技の解説。片足走行、タイヤ乗りなどから始まり、次第にレベルアップしていきました。脚を後ろに上げるアラベスクや、横に高く脚を伸ばすY字バランス、後ろに伸ばした脚を手に持つビールマンは、フィギュアスケートの動きを一輪車に置き換えた技で、バランス力が求められます。


 他にもたくさんの模範演技を見て、気持ちが高まってきたところで練習が始まりました。10人は習熟度によって2つの班に分かれ、基本的な動作は佐藤さんが、より難しい技に挑戦する班は小木さんが担当しました。佐藤さんは、ペダルを前後に漕いでその場にとどまるアイドリングや、まだ手すりなしでは乗るのが難しい1年生を指導。子どもたちは練習を繰り返すうちにリズムよく動けるようになり、1年生は補助なしで前に進めるようになりました。

ペダルへの足の乗せ方から学ぶ
「ここまで来れるかな?」
手を離して進むことができました

 小木さんが教えたのはメリーゴーランドや跳び乗り、蹴り上げ乗車。小木さんが「蹴り上げ乗車は、乗る前にペダルの位置をきちんと調整することが大切」とアドバイスしながらお手本を見せると、子どもたちも早速ペダルの位置を直して練習を始めました。

手を使わずに乗る、蹴り上げ乗車の練習
タイミングを合わせて乗る

 講習会の後半は、グループ演技の指導です。2人の児童がアイドリングしながら手でつくったトンネルを、全員がくぐった後、二手に分かれて戻ります。みんながくぐれるように手を高く上げながらアイドリングし続けるのには集中力が必要です。また、くぐる人たちは、前の人のスピードに合わせながら進まなければなりません。佐藤さんが「うねうね曲がらない。まっすぐ前を向く」と大きな声をかけ、繰り返し練習しました。

運動会に向けてグループ演技の指導も受けた

 三原校長の最後のあいさつは「今日のみんなは、目の輝きとやる気がこれまでと100倍違ったよ」。プロの実力を目の当たりにし、いつもと違う授業を楽しんだ子どもたちでした。

子どもたちも先生も、楽しい時間を過ごすことができました

 後日、同校からお礼のメッセージが届きました。佐藤さん、小木さんに向けて一人ずつ書いた感想を先生がまとめてくれました。「プロの演技を見るのは初めてで、すごいと思いました」「ひとりでのれてうれしかった。またきてください」「運動会で去年よりかっこいい技を見せられるようにがんばりたい」などと枠いっぱいにつづられていました。

お礼のメッセージ

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