三重・鳥羽市立答志小で理科実験教室


(2023/02/20)印刷する

 三重県の鳥羽市内から定期船に乗って約20分。答志島は鳥羽市最大の離島で、伊勢湾の入り口に位置します。島の周囲は26.3キロ、およそ80%が自然林で占められています。「さわら」「しらす」「伊勢えび」などの新鮮な海産物に恵まれ、島民の約70%が漁業に従事しているそうです。

 島の唯一の小学校が市立答志小学校(廣川清治校長、児童42人)。同小の体育館が、今回の理科実験教室の会場です。財団のへき地校支援事業のひとつとして、12月7日に開かれました。

 講師はNPO法人サイエンスものづくり塾エジソンの会(華井章裕代表)の6人です。会の皆さんは子どもたちが体育館にやってくるずいぶん前から、そろいの黄色いポロシャツに緑のエプロンというスタイルで、準備をしていました。実験後に子どもたち一人ひとりが作品をつくるワークショップの準備もしっかり整いました。

 午後1時、全校児童が集合。授業の詳細をまだ知らない子どもたちの表情からは、ドキドキワクワクしているのが伝わってきました。

 まずは華井さんのサイエンスショーからスタート。華井さんが「理科の実験が嫌いな人は手をあげて!」と聞くと、お互い顔を見合わせながらも誰も手をあげません。「もっともっと理科の実験を好きになれるよう、いろんな実験の準備をしてきました」

 華井さんが最初に披露したのは、色とりどりのペンシルバルーンを使った実験。バルーンが飛んできたと思ったら、空中でパーンと破裂しました。「やってみたい人?」との問いかけに「はーい!」と一斉に手があがりました。そこから、実験ラッシュです。手のひらの上で、一瞬で燃えて消える不思議な綿には大きな反応がありました。中でも、本格的だったのは液体窒素を使った実験。それまで笑顔だった会の皆さんが真剣な表情になりました。なぜなら、マイナス196度の液体窒素の取り扱いは難しいからです。「液体窒素でいろんなものを凍らせたらどうなるかな」と華井さん。風船に入れた酸素や二酸化炭素、バナナ、ティッシュペーパー。そして、子どもたちがそれぞれ持ち寄った野菜や花。どのように変化するかを興味津々で見つめていました。


 実験のあとのワークショップで工作したのは「CDでホバークラフト」「くるくるレインボー」「人工イクラで遊ぼう」「遠くへ飛ばそう紙飛行リング」。どれも楽しそうな名前です。作りたいものを選び、グループに分かれて、会の皆さんや先生の助けも借りながら、一生懸命作り上げました。

 児童に感想を聞くと、「ワークショップで作ったものも、理科の勉強につながっていることがわかり、嬉しかった」と話してくれました。「今日はみんなでたくさんのことを学ぶことができました。本当にありがとうございました」と児童代表が教室を締めくくりました。

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