空気の力を利用したサイエンスショー/石川・白山市立白嶺小中


(2022/12/19)印刷する

 「サイエンスショー、みんなで楽しんでください」

 白衣を身にまとった先生の大きな声が体育館中に響き渡りました。ベルマーク財団のへき地校支援事業、理科実験教室の始まりです。

 10月29日に授業を受けたのは、石川県白山市にある市立白嶺小中学校(清水由美子校長)の全校児童・生徒28人。保護者26人も参観しました。

 講師は富山大学教育学部の准教授、月僧(げっそう)秀弥先生です。福井県内の小中学校で理科教師をしたあと、福井県児童科学館でサイエンスショーの開催などにも携わってきました。2015年には教材開発のアイデアを教育振興に役立てる「教職員発明考案品懸賞募集」(主催・内田洋行)で奨励賞を、2012年の「第8回小柴昌俊科学教育賞」では優秀賞を受賞した実績があります。


 サイエンスショーのテーマは「空気」。月僧先生は大きな風船を膨らませました。軽く持ち上げられる風船ですが、先生が児童の背中に押し当てると「風船の重さをドンッと感じた」。空気に重さがあることが分かりました。

 次は、重いボウリングボールを掃除機で吸い上げて、持ち上げる実験。円柱の入れ物の底にボールを置き、上部に差した掃除機のスイッチを入れると、ふわふわとボールが浮かび上がりました。水の入ったペットボトルを空気の力で持ち上げる実験や、空気の動きを考えながらプラスチックコップを使って輪ゴムを飛ばす遊びも披露すると、歓声が上がりました。

 中でも、やかんを使ったパフォーマンスは圧巻でした。「『へそで茶を沸かす』って言うよね。本当に出来るかやってみましょう」

 先生はそう話すと、仰向けになった児童のおなかに水の入ったやかんを置きました。すると、本当にお湯が沸きだしたのです。驚いて目が点になっている子どもたちを前に、「君は良いおへそをしているね」とお茶目な月僧先生。


 「科学の力でマジックもできます。実験は身の回りにある物で簡単にでき、夏休みの自由研究にも使えます」とサイエンスショーをまとめた先生が子どもたちから質問を募ると、「どうしてやかんの水が沸いたのか教えてください」と手が挙がりました。「それは秘密。答えを簡単に教えてもらうだけでなく、自分で考えることも大切」と答えました。ヒントは「近所のホームセンターでも買えるもの」だそうです。

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