「魔法の経験」に笑顔はじけた/愛知県設楽町立清嶺小で一輪車講習会
(2017/11/27)印刷する
ちょっとした姿勢やバランスで、さっきまでできなかった技ができるようになる。そんな魔法のような経験に子どもたちの笑顔が弾けました。10月3日に愛知県設楽町立清嶺小学校(村松忠男校長)で開かれたベルマーク財団主催の一輪車講習会です。競技大会で共に世界チャンピオンに輝いた鈴木奈菜さん、須郷真弥さんが魔法の主でした。日本一輪車協会(JUA)公認インストラクターとして普及にも熱心で、全国で講習を続けています。
清嶺小は児童数18人の小さな小学校。一輪車には以前から力を入れていて、恒例の地区の運動会では、3、4年生が競走と演技を披露しています。そのほかにも、児童による地区名産の茶摘みや、合唱など楽しい自慢がいっぱいの学校です。
当初は校庭を使う予定でしたが、朝近くまで降り続いた雨のため、会場は講堂になりました。まずは模範演技です。一輪車を〝卒業〟した5、6年生も含めた全校児童が参加しました。講堂は余り広くないので子どもたちは壁際に並んでの見学です。一輪車に乗ったままわずかに前後してその場に止まるアイドリング、両足をタイヤに乗せて進むグライディング、フィギュアスケートのようなスピン??。次から次に繰り出される見事な技に、子どもたちの目は釘づけになり、大きな拍手がわきました。
上級組は様々な乗り方を教わりました。みんなが夢中になったのは、サドルを押さえて後ろからピョンと飛び上がって乗るジャンプ乗り。「これがやりたい!」と自分から手を挙げた子どもたちも結構苦戦しています。「思い切って!」と須郷さんから声がかかりました。成功の秘訣は、怖れを振り切ってどれだけ高く飛ぶかのようです。どうしても腰が引けてしまう子もいましたが、一人また一人と「できたー!」の声が上がってきました。みんなの一生懸命な姿を見ていると、きょうはできなくても、全員がジャンプ乗りができる日が来るのもそう遠くはなさそうです。
講習を終えた鈴木さんは「繰り返しが大事。やればやるだけ上手くなります」。須郷さんは「今日覚えたことを他の人にも教えてあげてね」と、頑張った子どもたちに言葉を贈りました。感想を聞かれた子どもたちからもドンドン手が上がります。4年生の青山詩子さんは「いっぱい練習できて楽しかった。最初は難しかったけど、コツを教えてもらったらできるようになって嬉しかった」と言葉を弾ませました。