「ワクワク」しながら学ぼう/岐阜・高山市立荘川小で理科実験教室


(2022/08/01)印刷する

 岐阜県の高山市立荘川小学校(早川秀樹校長、児童37人)の体育館で7月4日、理科実験教室が開かれました。全校児童に加えて、2キロほど離れた市立荘川中学校の生徒25人も集まり、にぎやかな教室となりました。理科実験教室は、ベルマーク財団のへき地学校支援事業のひとつです。1999年に第1回の教室が開かれ、これまでに237回開催。この日が今年度初めての開催となりました。

 今回の講師は、サイエンスものづくり塾エジソンの会(華井章裕代表)の6人です。エジソンの会は、高校で化学の先生として働いていた華井さんを中心に、2004年に結成。全国の学校に出張し、サイエンスショーを開いています。これまでに1600回を超える教室を実施してきました。

 教室の前半は、サイエンスショー。細長い形をしたペンシルバルーンと、紙ふぶきが中に入った丸い風船を講師が飛ばすと、子どもたちの頭上でパーンと破裂しました。「ワーッ」「キャー」と子どもたちから歓声が上がります。大喜びの子どもたちに華井さんは、「なんで割れたんだと思う?」と問いかけました。その秘密は、みかん油。みかん油にはゴムを溶かす性質があります。それを、風船を飛ばす前に塗っておいたため、大きな音を立てて割れたのです。風船が割れるたびに、体育館にみかんの良い香りが広がりました。

ひっくり返してもこぼれない水の実験
綿が手のひらで一瞬にして燃えてなくなる実験

 特に盛り上がったのは、野菜や花などを液体窒素につける実験です。華井さんは「冷凍庫は-2、3℃、ドライアイスは-80℃、液体窒素は-196℃」と、その冷たさを説明しました。

 まずは華井さんが用意したバナナを液体窒素の入っている容器につけ、取り出すと、固く凍ったのが分かりました。試しにクギを打ってみると、コンコンという音が響き、クギが木の板に刺さりました。

 次は風船です。華井さんが「つけたら割れる?コチコチになる?縮む?」と問いかけながら、液体窒素につけて取り出すと、縮んだ後にゆっくりとふくらみました。思ってもみなかった答えに子どもたちは興味津々です。

凍ったバナナでクギが打てた
風船を液体窒素につけると、縮んだあとにふくらむ

 ティッシュペーパーの実験もありました。液体窒素で湿らせたものをフィルムケースにしまい、2秒待ってからふたを開けると、ポンッという音とともにふたとティッシュペーパーが吹き飛びました。ミニサイズのサッカーボールは、液体窒素から取り出して床に勢いよく投げるとこなごなになりました。

勢いよく投げたミニサイズのサッカーボールもこなごなに
自分の手で実験してみたい子たちが挙手

 サイエンスショーの最後には、子どもたちが持ち寄ったバラやあじさいの花、キャベツなどの野菜をつけてみました。どれも手で挟んでたたくとこなごなになってしまいました。子どもたちは目をキラキラと輝かせ、「冷たい」「すごい」という声があちこちから上がりました。

液体窒素につけたバラを手でたたくとこなごなになった
はじめての触感にワクワク

 教室の後半は小学生と中学生に分かれて、ものづくりを体験をしました。

 筒の入れ物に千代紙を貼り、先端にビー玉やビーズを入れて作る「万華鏡」、色とりどりのテープを棒に貼り付ける「くるくるレインボー」を作りました。華井さんが大切にしているのは「子どもたちのワクワクする気持ち」。作っているときの子どもたちは真剣な表情でしたが、完成すると笑顔がはじけました。その笑顔からは「ワクワク」が伝わってくるようでした。

真剣な表情でものづくりに取り組む

自分で作った万華鏡をのぞき込む生徒
くるくるレインボーは、キラキラしたテープを貼り付けて作る

 ベルマーク財団は2年前、へき地学校支援として荘川小に備品を贈りました。同校が希望したのはテレビ台。荘川小では毎日、正面玄関に置いているパソコンに、子どもたちが1日の予定を入力します。それを大きな画面に映し出すそうで、テレビ台はとても役立っているとのことでした。

【高山市荘川町】

 荘川小から車で約10分の場所に、御母衣(みぼろ)湖があります。湖を見守るように根を張っているのが樹齢500年の「荘川桜」です。昭和35(1960)年、御母衣ダムの建設のために荘川村(現・荘川町)の中野地区が水没することになりました。しかし、この桜を残したいと考えたのが、ダムを建設する会社の初代総裁。「移植は不可能」との声もある中、専門家や職人の力があって、同地区の他の桜とともに奇跡的に移植されました。

 荘川小の教育目標は「深く広く根を張り、自分の花を咲かせ、社会に力強く羽ばたく荘川の子」。早川校長によると、大地にしっかりと根を張って枝を広げ、花をらんまんと咲かせた桜と、力強い翼と鋭い眼をもって大空をはばたく若鷹を子どもたちの生き方に重ね合わせた目標だそうです。

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