岩手県中学校長会からバス代利用の報告
(2020/09/01)印刷する
昨年度、ベルマーク財団が東日本大震災被災校支援として生徒が移動するためのバス代を援助した岩手県内の中学校の報告書が届きました。貼付された写真からは、ベルマーク運動によって生み出された支援金が、実際に子どもたちの学校生活に活かされた様子を具体的に知ることが出来ました。
大船渡市立赤崎中学校(菅生裕之校長)は、2つの行事にバス代を活用しました。1年生の気仙地区中学校総合文化祭の見学と、3年生の総合的な学習「防災教育・避難所運営体験事前学習」です。学校から車で約30分の場所にある、陸前高田市の東日本大震災津波伝承館「いわてTSUNAMIメモリアル」を訪れました。“命を守り、海と大地と共に生きる”をテーマに、被災地の歴史、事実と教訓、そして復興までの流れを常設で展示している施設だそうです。
大船渡市立綾里中学校(奥田昌夫校長)では、バスを使って、市内の全中学校が参加する音楽発表会に行きました。同校では、毎年全校生徒で参加しているため、2台分使う必要があります。報告書には、「約30分の距離ですが、バス代も高くなっているため大変助かっています」と書かれていました。
陸前高田市立高田東中学校(昆野賢寿校長)では、2年生の宿泊研修に活用されました。盛岡市内に1泊し、商業施設での陸前高田市PR活動や、班ごとに公共交通機関を使っての自主学習で学びを深めることが出来たそうです。
野田村立野田中学校(南隆人校長)の3年生の行き先は、発生から25年が経った阪神淡路大震災の被災地である兵庫県西宮市。震災が起きた1月17日に合わせて、西宮震災記念碑公園を訪れ、花を手向けました。
18日に開かれたのは、8年前から交流を続けている西宮市立浜脇中学校との「被災地きずなコンサート」です。野田中の生徒は3年生30人による復興太鼓を、浜脇中は合唱部と吹奏楽部による演奏を披露しました。両部は、東日本大震災支援のため、これまで2度、現地でチャリティーコンサートを開催したことがあるそうです。
今回の西宮への訪問はメディアの取材も受け、岩手日報と神戸新聞、読売新聞に掲載されました。
2019年度、ベルマーク財団は東日本大震災被災校支援として、岩手・宮城・福島3県の小中学校139校に総額1200万円相当を支援しました。援助資金をうみだしているのは、参加団体による「お買いもの」です。ベルマーク運動は、購入額の10%が自動的に寄付される仕組みになっており、これがそのまま支援金になります。他にも、ベルマーク預金を直接寄付にあてる友愛援助、参加団体以外からも寄せられる寄贈マーク、さらにウェブベルマーク運動による助成金も含まれています。団体、個人を問わずベルマーク運動に協力してくださっているすべての皆さんに、改めて感謝いたします。
今回の報告書は、岩手県中学校長会が独自に作成したフォーマットに各校が記入したものですが、どんな形式でもいいので、ベルマークの支援を活用している子どもたちの写真があれば、財団までお送りいただければ、HPでご紹介します。また、財団からの支援でなくても、ベルマークで購入した自校の備品を子どもたちが活用している写真も随時募集しています。よろしくおねがいします。