触覚や聴覚に訴える工夫も/岡崎盲学校で防災科学教室


(2022/04/18)印刷する

 昨年12月21日(火)に愛知県立岡崎盲学校の高等部で実施された「防災科学教室」のレポートが、教室をベルマーク財団と共催する防災科学技術研究所(防災科研)広報・ブランディング推進課の今野公美子さんから届きました。以下にご紹介します。

 教室は、Dr.ナダレンジャーの科学実験と、災害過程研究部門の松川杏寧特別研究員による「安心防災帳を使って、災害にそなえよう」の2本立て。視覚障害の生徒にも伝わりやすいよう、聴覚や触覚で分かってもらえるように工夫を凝らしました。

 高等部の生徒は14人。そのうち全盲の生徒が9人、弱視の生徒が5人で、知的障害を伴う生徒も複数いました。少人数向けに丁寧な授業をするために、7人ずつ2グループに分かれてもらいました。

 Dr.ナダレンジャーは、防災科研の理学博士・納口恭明さんが、子どもたちの興味を引くため金髪カツラや怪しいメガネで「変身」した姿です。サイエンスショーの世界ではとても有名人です。今回は定番の実験メニューを盲学校向けにアレンジ。たとえば、揺れの周期を実感してもらう器具「ゆらゆら」を使った実験では、長さの違う3本の帯の先端に鈴をつけ、揺らし方による違いを、鈴の音で判別してもらえるようにしていました。

鈴をつけた「ゆらゆら」を持つDr.ナダレンジャー

 松川杏寧さんの授業は、国立障害者リハビリテーションセンター研究所が作成した教材「自分でつくる 安心防災帳」に、みんなが記入していく形で始まりました。自分の身体のどこに支障があるかなど、色々な項目をチェックしていきます。「地域の防災訓練に参加したことがある」の項目にチェックを入れた生徒はゼロ。松川さんは「自分の身体のことを近所の人に知ってもらうのは大切なことなので、ぜひ地域の防災訓練にも参加してくださいね」と話しました。

 阪神・淡路大震災で、建物の上から撮った俯瞰映像と、火災現場で撮った映像の音を聞き比べ、違いを考えてもらうクイズも。「救急車の音…?」という生徒の回答に「正解です!」。高い位置からは聞こえても、地上の火災現場では聞こえません。救急車がすぐに到着できない場合があることを生徒に理解してもらいました。

安心防災帳を使って説明する松川杏寧さん

 今回の防災科学教室は、岡崎盲学校高等部で2年に一度実施している「防災デイキャンプ」の一部として位置づけられたものです。岡崎消防署による起震車体験、岡崎盲学校の先生による心肺蘇生とAED使用方法の研修もあり、知的障害のある生徒はごみ袋や新聞紙を使った防災工作もしました。

<後日いただいた生徒さんの感想(抜粋)>

 ナダレンジャーのサイエンスショーでは、雪崩や突風、地震の体験が楽しかったです/ナダレンジャーの実験で、普段身近に起こっていることが巨大化してしまうととても恐ろしくなるということが分かりました/安心防災帳を使った学習では、日ごろから近所の人に自分のことを知ってもらうことが大事だとわかりました/杏寧先生の授業を聞いて、災害に備えて家具の固定や非常用持ち出し袋の用意をしようと思いました

<先生方の感想(抜粋)>

 盲学校の生徒にもイメージしやすい説明で、自分ごととしてとらえられる内容になっており、生徒の心に響いたと思います/かつての震災のデータや震災時のリアルな様子を聞くと、生徒の表情が真剣になっていました/話を聞くだけでなく、実験を通して災害のメカニズムを肌で感じることができました

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