福島・郡山第一中が累計1800万点達成


(2018/12/20)印刷する

小中学校では初、生徒中心に全校あげて取り組み

 福島県郡山市の市立郡山第一中学校(堀田隆校長、生徒745人)のベルマーク集票点数が、このほど累計で1800万点に達しました。これはベルマーク運動の全参加団体中3位、小中学校だけでみればトップの成績です。

 郡山一中は、運動が始まってすぐの1961年にベルマークに参加しました。当初から抜群の集票成績をあげ、1979年には全参加団体で初めて500万台を突破しました。生徒会を中心に、学校をあげて取り組んでいる成果だといいます。伝統あるその活動の様子を知りたくて、同校を訪ねました。

さあベルマークの時間が始まります

 訪問した12月5日は、年に2回ある「ベルマーク全校集計」の日でした。6校時の「総合的な学習」の時間を使い、全校生でマークの分類をするのです。「当校は教育目標に健康、勉強、奉仕の三つをあげています。ベルマークはその奉仕活動にあたります」と古川浩副校長。地域でも郡山一中のベルマーク収集は浸透しており、マークを持参してきてくれる人も多いそうです。

 時間になり、教室を訪れてみました。担任の先生が作業の内容を説明。続いてクラスに2人ずついるベルマーク委員が、班ごとに分かれた席にマークを配っていきます。この日の作業は「大分類」といい、ベルマーク番号1~10、11~20と、10社ごとに大きく分ける作業です。小さなマークが机の下に落ちないよう、気を遣って作業をすすめます。

マークを配って
はさみで切り揃えたりも
ベルマーク番号で10ずつ「大分類」

 隣の教室でも、別の階の教室でも、生徒たちは同じ作業をしています。1~3年、それに特別支援学級も含めた26クラス全てで、一斉にマークの仕分けが行われているのです。これが郡山一中の伝統です。全校がベルマーク一色に染まっているかのようで壮観でした。同校OBでもある1年4組の担任の鈴木健二郎先生は、作業を見守りながら「私が生徒だったころはもっと盛んでした。全校集計も年3回あり、6校時ではなく午後を全部あてていました」と語ってくれました。

 学校にはベルマーク室があり、そこでは生徒会ベルマーク委員会の鈴木理央委員長と吉田陽哉副委員長が待機していました。マークが足りなくなって取りに来た委員に、新しいマークを渡しています。この日のためにいろいろと準備を進めてきたそうで、「大変なところもあるけどやりがいがあり、楽しいです」と鈴木さん。部屋の中には、たくさんのベルマークとともに、財団から過去にお送りした大台達成の感謝状などもあり、活動の歴史が感じられました。この日作業したマークは、委員会でさらに細かく仕分けして財団に送るそうです。

1800万点の感謝状を手にする生徒会ベルマーク委員長の鈴木理央さん。副委員長の吉田陽哉さんの胸にはベルマークのピンバッジが
大忙しのベルマーク室
マークに伸びる手、手、手…

 集めたベルマークで、1998年に学校創立50周年を迎えた際にはグランドピアノを買ったそうです。そのほか、教室の加湿器や、テレビ、最近では体育館用に冷水機などを購入しています。

 作業を見学した後、古川副校長が案内してくれたのは校舎脇の小公園。「一中 出会いの広場」という名が付けられています。そこにはベルマークの鐘をモチーフとしたモニュメントが。地域と一体で進めている郡山一中のベルマーク活動を誇りとして、2000年に市が整備した公園だそうです。公園の隅には、建設当時に財団からお贈りしたベルマークポストもありました。今も立派な現役で、地域の方がよくマークを入れてくださるそうです。

 1980年代は毎年のように100万点ずつ積み上げた実績もある郡山一中ですが、2008年に1700万点を達成した後は、東日本大震災というアクシデントもあり、今回の1800万点までには10年かかりました。古川副校長は「よい伝統はしっかり継承していきたい。買い物の1割が支援に回るというベルマークの意義をしっかり子どもたちに伝え、自分たちの活動がどう社会とつながっているかを知ってほしい。この活動で奉仕ということが子どもたちの心にしみていけばいいですね」と話してくれました。

みんなで仕分け作業


ベルマークをモチーフにしたモニュメント
財団から贈ったベルマークポスト
郡山第一中を取り上げた2000年5月のベルマーク新聞

ベルマーク商品

こどもがよろこぶ・けしやすい学習帳B5れんらくちょう10行

ベルマーク検収

今週の作業日:4/15~4/19
2/14までの受付分を作業中