三重県伊勢市立小俣(おばた)小学校、1200万点達成 PTAと児童会が両輪で活動、地域が支えた


(2015/10/27)印刷する

 三重県伊勢市の市立小俣(おばた)小学校(森本明宏校長、732人)のベルマーク集票点数が、1963(昭和38)年の運動参加以来の累計で1200万点を突破しました。県内トップで、全国で11番目、小学校に限ると9番目です。PTAと児童会が両輪で活動しており、地域の人たちも支援を続け、大きな成果を挙げました。

わが子も一緒に仕分けする委員たち

 ベルマーク活動の中心は、PTAの「教育設備委員会」(林久美子委員長、53人)と、児童会の「ベルマーク委員会」です。この両者を担当の先生や地域の人たちがしっかりと支えています。

 毎月1日が「ベルマークの日」に定められ、児童たちが封筒で作られた袋に家庭で集めたベルマークを入れて学校に持参します。5、6年生で編成されたベルマーク委員会の委員たちがクラスのベルマークを回収し、袋には「ありがとう」と記されたスタンプが押されます。

休み時間などを利用して、回収したベルマークを仕分けしながら企業別の整理箱に入れていきます。ほかにボランティアで手伝ってくれる児童たちもいます。

 一時的に整理されたベルマークは、PTAの教育設備委員会に引き継がれます。

委員たちは児童たちの手で整理されたベルマークを再度、点検・仕分けしながら点数計算をします。

 年に数回、集まります。これまでは午前の部だけでしたが、午前(10時~11時30分)と午後(1時~2時30分)の部の2部制に改善。都合のいい方に参加してもらっています。

出席できない人には未整理のベルマークを入れた協力袋を届け、自宅で整理するように頼んでいます。

インクカートリッジの整理には手袋が必須です

 年度初めには、1年生の全保護者を対象に、奉仕活動としてベルマークの仕分けや点数計算を体験してもらっています。ベルマーク運動の意義と仕組みを理解し、今後のベルマーク活動に生かしてもらうことにしています。このため、ベルマーク運動に対する保護者の「意識」が高くなっています。

 点数の高いインクカートリッジやテトラパックの回収にも力を入れており、校内に回収箱を常設。随時、保護者が学校に訪れた際に、入れてもらうようにしています。

 ベルマークの回収は児童の家庭だけにとどまらず、地域の人たちにも協力を仰いでいます。市役所支所や郵便局、図書館、福祉会館、老人ホーム、スーパー店舗、生協など多くの施設に回収箱を設置しています。設置場所に掲示する協力呼びかけのポスターは、児童のベルマーク委員たちが制作しています。

 さらに、昨年度から校区外の伊勢市立伊勢図書館にも協力を打診しました。小俣小のこれまでの「実績」が認められ、多くの伊勢市民が利用する伊勢図書館にも同小の回収箱が設置されました。

年輪を重ねた手作りの木製整理箱

 ベルマーク預金で、卓球台やボール、ラジカセ、DVDプレーヤーなど、たくさんの教育備品を購入してきました。

 現委員長は翌年には副委員長を務め、経験を生かして新委員長をサポートする流れになっています。これが教育設備委員会の活動力の強さの「源」になっています。

 林委員長と深田一郎副委員長(前年度委員長)は「一朝一夕で達成できるものではなく、少しずつの努力の積み重ねが私たちの学校の『伝統』だと思います。古いシステムをかたくなに守ってコピーし続けるのではなく、時代に応じて運動のやり方を工夫しながら進めていきたいですね」と話しています。

 同小は1873(明治6)年の創立で、歴史のある学校です。2005年に伊勢市に町村合併した旧小俣町にあります。今も宅地化が進んでおり、児童数は伊勢地方で最多です。1973(昭和48)年に完成した校舎は廊下が長いのが特徴で、直線で135メートルもあります。実際には走りませんが、「廊下で百メートル走ができる」と評判です。

 森本校長は「これまでご支援いただいた歴代のPTA会員の皆様や卒業生たちによる努力の賜物で、わが校の誇りであると思います。多大なご支援に深く感謝申し上げます」と話しています。

PTA教育設備委員会のみなさん。財団からの感謝状を持つ林委員長(前列右)と深田副委員長(同左)を囲んで記念撮影=三重県伊勢市の市立小俣小学校

ベルマーク商品

タフビズグローバルPL

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/16までの受付分を作業中