神栖市のマーク、私たちが仕分けます/2ボランティアグループが「寄贈マーク」活動


(2019/09/02)印刷する

 茨城県神栖市では、市民や地元企業から社会福祉協議会に寄せられたベルマークを、2つのボランティアグループが仕分け・集計した後、「寄贈マーク」としてベルマーク財団に送っています。5年前から続くこの活動を担っているのが、神栖地域の「鐘(ベル)の会」と、波崎地域の「ベルの会」です。この度メンバーの方々に集まっていただき、お話を伺うことができました。

左から、「鐘の会」佐藤朝子さん、代表の堀華代子さん、徳増順子さん、「ベルの会」代表の斉藤睦代さん、斉藤温子さん、千葉千恵子さん

 神栖市は2005年に神栖町と波崎町が合併して生まれました。市の社協は神栖に本所、波崎に支所があります。そこには多くのベルマークが集まってくるそうで、中には市内の鹿島臨海工業地帯の企業が収集したものもあるといいます。「鐘の会」(会員6人)は月2回の第1・3木曜に神栖本所で、「ベルの会」(会員5人)は月1回の第3水曜に波崎支所で、それぞれ午前中の2時間を使って活動しています。

 8月20日の午後、神栖本所内のボランティアセンターに来ていただいたのは、「鐘の会」から代表の堀華代子さん、佐藤朝子さん、徳増順子さん、「ベルの会」から代表の斉藤睦代さん、斉藤温子さん、千葉千恵子さんの計6人です。本来の活動日ではなく、2つの会が顔を合わせるのも初めてとのことでしたが、案内された部屋に入ると、なんと、6人のみなさんが揃ってマークの仕分け作業をしていました。聞けば、少し時間があるので、せっかくならと、声をかけ合って作業を始めたそうです。

ハサミを手に、マークの仕分け作業をおこなう両会のみなさん
カップケーキ型の入れ物が机の上に複数個置かれ、切ったマークを協賛会社ごとに入れる

作業は手際よく、脱退した会社のマークもひと目で判別するなど習熟している
普段の仕分けでは「紙コップやお菓子の仕切りケースを使っています」と「ベルの会」代表の斉藤睦代さん(左)


 「鐘の会」が「ベルの会」に作業の工夫を紹介する場面もありました。例えば、仕分け用にジッパー付き透明袋やクリアファイルを活用する、数えやすいようにマークを10枚ずつセロテープでつなぎ止め、それを10本作って100枚の束にする、といったことです。こうしたアイデアは活動を続けていくうちに生まれたそう。以前は、まとめたマークが丸まらないように電話帳に挟んでいたこともあったそうです。

同じベルマーク番号・点数ごとにジッパー付き透明袋に入れる
クリアファイルに挟めば、つなぎ止めたマークも丸まらない

マークをセロテープでつなぎ止める方法を、「鐘の会」が「ベルの会」に実演した
セロテープの端を折り返して空きを作ると、束にして止める際に便利だそう


 両会の結成は2014年2月、市社協がマーク仕分け・集計のボランティアを広報誌で呼びかけたことがきっかけでした。

 同社協福祉活動推進センターの大久保郁美さんによれば、もともとは市内の小中学校にベルマークを回していたそうです。でも、学校での活動が休止状態になったため、集まったマークは財団に送り、「寄贈マーク」として活用してもらうことになりました。その際、担当者が調べたところ、仕分け・集計を終えてからでないと支援には使えないことや、全国から送られてくるマークを処理するのには時間がかかることなどが分かりました。そこで、送ったマークを早く有効活用してもらおうと、仕分け・集計のボランティア募集に至ったといいます。

 ボランティアに名乗りを上げた方たちは、細かい仕事が好きだったり、小学校のPTAでベルマーク役員の経験があったり、など様々です。神栖市は東日本大震災で津波や液状化などの被害を受けた経験がありますが、「私たちは暮らせるから幸せ」という両会の意思を尊重して、主に東日本大震災の被災校支援のためにマークを送っています。

 「家事から離れて好きなことができ、息抜きになります」と話すのは「鐘の会」の堀さん。活動日はみな黙々と作業に没頭することが多いそうです。知らなかった商品にマークが付いていることを知ったり、保険会社のマークが高い点数であることに気付いたり、おにぎりに付いているマークを几帳面にたくさん集めたケースに出会ったりと、新しい発見が多くあったようです。

 両会の活動は社協の広報誌などで何度も紹介されました。地域からの反響もあり、その中には「手元にあるベルマークを、どこに持っていったらいいのか分からない」という声も多かったそうです。そこで「ベルの会」の千葉さんが、通っているスイミングクラブに100円ショップで買った箱を「マーク回収箱」として置いたところ、集まったマークが同クラブから送られてきたそうです。また、昨年から「親子のマーク仕分け体験」のイベントを夏に開くようになり、今年も8月1日に神栖、同21日に波崎でそれぞれ開催しました。

市社協ではインク・トナーカートリッジの回収も行っている。神栖本所では社協職員が、波崎支所では「ベルの会」が仕分けと集計を行っている

 メンバーの自主性を重んじて活動している両会。今後については「健康で仲良く、末永く続けていきたいです」(鐘の会)、「月に1回なので1年があっという間。鐘の会から聞いた工夫を参考に、スピードアップできればいいと思います」(ベルの会)と意気込みを語ってくれました。

 今回、みなさんに声をかけてくれた社協の大久保さんは、「職員だけではできないことを、会のみなさんに助けられています。両会の顔合わせは、私たちにもうれしいきっかけになりました」と笑顔を見せました。

 この日の取材は、午前中に「絵本を届ける運動」で神栖第四中学校を訪れた後でした。聞けば大久保さんは、この学校の卒業生だそう。「人は何かでつながっているのよ」と「ベルの会」の斉藤温子さんは語っていましたが、ベルマークがそのつながりのきっかけになれば、とてもうれしいことです。みなさんの尽力に、感謝の気持ちでいっぱいになりながら、神栖市をあとにしました。

市社協神栖本所前にある東京駅行の高速バス停留所

ベルマーク商品

キリン生茶

ベルマーク検収

今週の作業日:9/17~9/20
6/24までの到着分を作業中

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