ベルマーク集め、横浜のスーパー「8年の応援」


(2015/02/20)印刷する

5校分の回収箱そろえ、店内に/PTA感謝「回収箱にマークがパンパン、大助かり」

 ベルマーク運動を支えるかたちはさまざまです。

 「地元の学校を応援したい」。その思いだけで約8年間、5校分のベルマーク回収箱を店内に置いているスーパーが横浜にあります。それぞれのPTAの力強い「味方」です。

「ベルマークで地元の学校を応援しています」。5校のベルマーク回収箱をかかえた婦木店長=『ザ・ガーデン自由が丘』東戸塚店

 横浜市戸塚区のJR東戸塚駅。少し歩くと閑静な住宅地が広がっていますが、駅周辺には傾斜地を利用した大型店舗や高層マンションが立ち並んでいます。駅から歩道橋で結ばれた西武東戸塚店の1階に、関東中心に23店舗を展開するスーパーマーケット『ザ・ガーデン自由が丘』東戸塚店があります。お店の一角、お客さんが商品を袋詰めする台に、5個のおそろいのベルマーク回収箱が置かれています。

 大きさは縦17cm×横11cm×高さ13cmほど、プラスチックの四角い箱です。それぞれのふたには、境木小学校、平戸小学校、品濃小学校、平戸台小学校、東品濃小学校と大きく書かれたシールが貼られています。取材でお邪魔した2月12日は、ふたが閉まらなくてマークがあふれでていた箱もありました。

 約8年前のこと。店側がひとりのPTA役員に頼まれ、その人の子どもが通う学校のベルマーク回収箱を置いたのが始まりでした。

 これをきっかけに、近隣3校のベルマーク回収箱が、互いに遠慮するかのように少しずつ離れた場所に置かれるようになりました。それを見た当時の店長が、回収箱がなかった近隣2校の分も一緒に置こうと発案し、5個の回収箱を1カ所にまとめて並べた、といいます。

 回収箱が目立つようにと、ベルマーク運動の協力を呼びかけるポスターを西武東戸塚店側が作ってくれました。今ではベルマーク一覧表も置いてあります。

 『ザ・ガーデン自由が丘』の現在の婦木(ふき)一宏店長に話をうかがいました。婦木店長は小学生のときにベルマークを集めていたそうです。

 「店舗は百貨店の中に入っていますが、私どもは地域密着型のスーパーなので、週に何回も足を運んでくださるお客様がほとんどです。ベルマークに関心が高い30代~40代後半の方が中心で、1日に4000人ほど、多い時には5000人ものお客様がお見えになります。小さなお子さんを連れたお母さんやお年寄りの方がベルマークを回収箱に入れてくださるのを見たことがあります。従業員も休憩時間に入れているようです。お買いものされるお客様にもご協力いただきながら、これからも学校を応援できればいいなぁと思っています」。婦木店長はそう話してくれました。

「いつもベルマーク集めにご協力いただき、ありがとうございます」。感謝の気持ちを笑顔で見せるPTA学年委員会の皆さん=横浜市立境木小学校内の市民図書館

 5校のうち、店から東へ約1.5kmの境木小学校を訪ねました。2月13日午前、ちょうどPTA学年委員会のベルマーク活動日でした。

 当日はインクカートリッジを箱に詰めるということで、いつもは華やかな服装の皆さんも全員グレー系。和気あいあいと終始にこやかに、カートリッジの個数を数えていました。

 学年委員会では、ベルマーク班とテトラパック班に分かれていて、ベルマーク班が年に4回、『ザ・ガーデン自由が丘』のほかにも、地域のお店などに置かせてもらっている回収箱を集めます。お店では「ベルマークで地元の学校に少しでもお役に立ててよかった」と話してくれるそうです。

 委員長の加藤沙耶香(さやか)さんは「今回、マルチひな段を卒業式に間に合うように注文するために、死に物狂いで根こそぎマークをかき集めました。ガーデンさんの回収箱にもパンパンに入っていたので本当に助かりました」と感謝していました。

 副委員長の栄亜紀子さんも「買い物に行くたびに気になって必ずのぞいてしまいます。ついつい他校の箱と比べてしまいますね」と笑顔で話しました。

 境木小学校では、マークの約10パーセントが地域からの協力で集まっているということです。


 子どもの数が減少している中で、1年間にたくさんのマークを集めている学校の多くが、地域のみなさんにも協力してもらえるようお願いしています。東日本大震災以降、ベルマーク集めを社会貢献活動のひとつとしてとらえる企業も増えつつあります。財団にマークを寄贈していただく個人の方も年々多くなっています。

 ベルマーク運動が始まって今年で55年。ベルマークの集め方は、少しずつ変わってきています。

ベルマーク商品

日清焼そば

ベルマーク検収

今週の作業日:4/22~4/26
2/16までの受付分を作業中