50年でコツコツ50万点達成/児童20人の北海道・西中音更小学校


(2019/04/17)印刷する

 

 北海道・十勝地方の音更町立西中音更(にしなかおとふけ)小学校(山本裕之校長)が1月に累計50万点を達成しました。児童20人という小規模校ですが、ベルマーク運動に参加した1969年から50年かけて、地道に点数を積み上げてきました。

 広大な十勝平野の中ほど、帯広市の北に位置する音更町。ジャガイモ、小麦、豆、ビートなどの畑作や酪農が盛んな開拓地です。「来年、入植90周年になります」と山本校長。町内には十勝川温泉や、直径18メートルの大きな花時計「ハナック」がある十勝が丘公園といった観光スポットもあります。

 

グラウンドから見た西中音更小の校舎=いずれも写真は同校提供
学校のグラウンドを囲うエゾヤマザクラは、5月に開花

 1931年に創立した同校の児童数は、1959年の219人をピークに減少をたどり、昨年度は18人。それでも、この4月に6人の1年生が入学し、全体の児童数が2人増えました。低・中・高学年3クラスの複式学級に分かれています。

 

昨年の全校遠足。十勝が丘公園の「ハナック」前で全員集合

 ベルマーク活動の主体はPTA文化部。活動は代々引き継がれ、現在は、同校に児童が通う10世帯すべてのお母さんで構成されています。「PTA活動は、学校のサポートにもなっています」と言う山本校長は、自身も小学生の時にベルマークを集め、学校に持っていったことを覚えているそうです。

 各家庭でコツコツ集めたベルマークは、年2回ほど活動日を設けて、校内で仕分け・集計します。同小がベルマークを集めていることは地域でも有名で、町役場や町福祉センターの方が町民から寄せられたマークを学校に寄贈するなど、地域ぐるみで収集に協力してくれているそうです。山本校長は「使用済みのインクカートリッジやトナーカートリッジを、町の社会福祉協議会に寄贈してくださる方もいます」と話します。

 

「秋まき小麦」の収穫感謝祭で和太鼓の演奏を披露

 学校と地域のつながりは深く、昨年8月には、地元の農業青年団が主催する「秋まき小麦」の収穫感謝祭「麦感祭」に、全校児童で和太鼓を演奏しました。「秋まき小麦」とは、前年の秋に種をまき、翌夏に収穫する小麦を指します。この小麦を初めて製粉にする収穫感謝祭でのお披露目でした。「西中豊年太鼓」と呼ばれる同校の伝統は、上級生から下級生に受け継がれ、運動会でもグラウンドで演奏するそうです。

 


 ベルマーク預金で、同校はこれまでに、ストップウォッチ、CDラジカセや掃除機、木の床に敷き詰めて使うフェルマットなどを購入しました。「マーク1枚1枚はわずかな金額ですが、子どもたちのために有益なものを買って、教育活動に生かす。その一心です」と山本校長。50万点は、子どもたちへの熱い思いと、学校・家庭・地域の深い絆があってこその積み重ねでした。西中音更小のベルマーク活動は、今年度も続きます。

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