生徒会主導で10万点集め、大型時計購入/大阪・南港南中


(2018/06/04)印刷する

 大阪市住之江区の市立南港南中学校(高島裕二校長)の生徒らが、今春の小中一貫校化を記念して、約1年間ベルマーク集めに取り組みました。目標は10万点。生徒数約120人の小規模校としてはかなりのハードルの高さでしたが、地域や小学校を巻き込みつつ、キャラクター、テーマソング、ダンスなども創作して運動を盛り上げ、ほぼ達成。「一貫校のシンボルになるものを」と大型の電波時計を購入し、新校舎の壁に取り付けました。

ベルマーク集めに取り組んだ昨年度の後期生徒会の役員らと沖教諭(右端)。手にしているのが、購入した時計と公式キャラ「あけみ」ちゃんです

 中心になったのは生徒会です。一昨年末、担当の沖正樹教諭(30)の提案で、4人の役員が「みんなで目標をもって取り組めることをしよう」と、長い間休眠状態だったベルマーク運動の再開を決めました。楽しく続けられるようにして生徒の参加意識を高めようと、アイデアを出し合いました。

 まず、公式キャラクターとマスコットの制作にとりかかりました。美術部員に頼んで、ベルマークとハリネズミをあしらった女の子の人形を制作。全校生徒から名前を公募し、女の子は「あけみ」、ハリネズミは「ミスター・トゲマウス」と名付けました。

マーク回収を呼びかけるポスター
マークの仕分け・集計に取り組む生徒ら(沖教諭提供)

 さらにテーマソング「お隣さんはAKEMI」を作ります。クラスや各委員会の代表者らで構成する生徒議会のメンバーが作詞して、音楽が専門の沖教諭が作曲。タイトルは校内で募りました。

 僕たちは集め続ける叫び続ける『ベルマーク回収~!』/僕たちは集め続ける叫び続ける/みんな知らずに 実は捨てている いつも気づかない ひと手間かけて/ベルベルベルベルベルマーク チョキチョキ切り取り南中へ(繰り返し)/I want to ベルマーク You have a ベルマーク(繰り返し)

 一度聴いただけで、歌詞が頭の中に響き渡り、口ずさみたくなる軽快な歌です。吹奏楽部員らによる伴奏も付け、体育科の先生に頼んで、曲に合わせた「ベルダンス」も作り上げました。

 そして、この年の4月、全校集会でお披露目し、ベルマーク集めを本格的にスタートさせました。毎週水曜と金曜の朝には、あいさつ運動も兼ねて生徒会役員らが、あけみちゃん人形とともに校門に立ち、マーク回収を呼びかけました。「ベルマークデー」を毎月設けて校内で回収し、仕分けと集計は全校生徒で分担しました。

地域からもたくさんのマークが寄せられました(沖教諭提供)

 地域への働きかけにも力を入れました。校区内の団地のあちこちに回収箱を置き、近隣の2小学校にもマーク収集の協力をあおぎました。

 もともとあった1万点ほどのベルマーク預金も合わせ、積み上げた点数は9万1143点。卒業生などからの寄付を加え、時計の購入・設置が実現しました。

 今年3月まで後期生徒会の会長を務めた草場琉太さん(3年)は「最初は集められるか自信がなかった。学校のみんなでやり切ったのはとてもいい経験になりました」と振り返ります。同じく副会長だった渋川陽生(ひなせ)さん(同)も「仕分けは大変だったけれど、目標を決めた以上はあきらめずに頑張ろうと思いました。マークが集まった時はうれしかった」。

 沖教諭は「生徒会のやりがい、活性化につながれば」との思いでベルマーク回収を提案したそうです。運動部員らにも呼びかけ、「ベルダンス」のプロモーションビデオ(PV)を自ら制作するなど、生徒らの活動を応援し続けました。「無謀な目標だったかもしれません。でも、子どもたちは一生懸命取り組みました。地域や小学校からの支援も大きかった」と言います。「多くの人たちの協力を得て新しいことに挑戦した貴重な経験を、これからに生かしてほしい」と願っています。


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