小学生がNGPに加盟の自動車リサイクル工場を見学
(2018/12/11)印刷する
協賛会社のNGP日本自動車リサイクル事業協同組合(ベルマーク番号76、以下NGP)に加盟している鹿児島市の自動車リサイクル工場、オートパーツ伊地知(伊地知志郎社長、鹿児島市)を、同市立坂元台小学校の5年生86人が社会科見学に訪れました。リサイクルについて勉強することが目的です。
子どもたちには最初に、NGPの廃車買い取り事業「廃車王」のゆるキャラがプリントされた不織布の白いバッグと「NGPリサイクルノート」、そしてオートパーツ伊地知が製作したパンフレット「くるくるくるまのリサイクル」が配布されました。
ノートやパンフレットには、NGPについての説明や自動車部品のリサイクルの仕組みなどが、小学生にもわかるようにイラストを交えて書かれています。ノートの最後には、ベルマークの協賛会社らしく、「あつめよう!ベルマーク」の文字も。NGPのリサイクル部品を自動車修理に使うと、部品にベルマークが付いてくるのです。
まず、リサイクルの流れをまとめたDVDを見ます。伊地知社長が覚えていてほしいと強調したのは、リユース部品を使うと、新品の部品を作るときと比較してCO2の削減効果があること。NGPが1年間に販売した部品で計算すると、その効果は43,000,000kgにもなるそう。これは1本が年間14kgのCO2を吸収するとされている杉の木で数えると、約310万本分にもなるそうです。
DVDのあとは、いよいよ見学です。ガソリンを抜く作業では、機械から針が出てきて、「プシュッ」と大きな音をたてて車に刺さります。その音がするたびに子どもたちは反応し、配られたノートに感想を次々と書き込んでいました。
解体された自動車の部品は、鉄や銅、アルミなどに分別されて大きなサイコロ状に固められています。そばにあった実物は、平均にして1つあたり500kgもあるとのこと。最近ではプラスチックもリサイクルできるようになったそうです。
倉庫には、リユースされるドアやタイヤなどのパーツが、ひとつひとつ管理番号をつけられて保管されていました。子どもたちは「大きいものはどうやって運ぶんですか」「管理番号の一番最初にCがついているのはなぜですか」と疑問をぶつけます。大きいものは、台車を使ったり二人がかりで運んだりと工夫します。また、管理番号はフロアごとに最初の文字が決まっているそうです。
バラバラになった部品を見て「普段乗っている車の部品は見たことがなかったのでびっくりした」「知っている社名が部品に書いてある」と感想を言う子どもたち。担任の先生は「工場の方が働いている様子を直接見て、体感して、環境にやさしい行動につながっていけばと思います」と言います。
最後は、バスに乗って帰る子どもたちに社員が手を振ってお見送りしました。「見学を通して、ものを大事に使うことを学んでもらい、“もったいない”という気持ちを持ってほしい」と、副社長の伊地知龍二さんは期待を込めて話しました。
NGPは自動車のリサイクルをしている工場の組合です。廃車を引き取り、エアバッグやオイル類等の環境汚染の原因になるものを適正に処理したうえで、再利用できる部品はリユース部品として、再利用できない部品は資源としてリサイクルします。137の組合員から成り立ち、全国各地に167の拠点があります。組合名の「NGP」は1985年のグループ発足当初の名前、「西日本グッドパーツ」の頭文字をとったもの。
ベルマークの対象となるのは自動車リユース部品で、その一例としてヘッドランプやスピードメーター、ドアなどがあります。部品には品質を保証する青いギャランティーシールがついており、一律で5点のベルマークがついています。自動車を修理する際にはNGPのリユース部品を使ってみませんか。