キヤノンマーケティングジャパンが校舎の思い出プロジェクト
(2015/03/16)印刷する
江戸川区立第三松江小学校で/校舎とのお別れ会は「ありがとう」がたくさん
協賛会社のキヤノンマーケティングジャパン(ベルマーク番号19)と、クレヨンのメーカーとして知られるぺんてる株式会社が、合同で「校舎の思い出プロジェクト」を企画しました。
プロジェクトは、統廃合や老朽化により取り壊される校舎に児童たちが巨大な壁画を描き、それを撮影して残すというものです。ぺんてるからは、絵の具やハケ、油性マーカーなどの画材や額装を提供します。キヤノンマーケティングジャパンからは一眼レフカメラを10台貸し出します。壁画が完成すると、キヤノンマーケティングジャパンの社員が撮影をして、それを大判プリント。額に入れて学校に贈ります。また、児童の撮影班が写した写真はフォトブックにまとめ、クラスの数に図書室を加えた分をプレゼントします。
3月13日には、東京都江戸川区の区立第三松江小学校(北山元久校長、569人)で、校舎とのお別れ会がありました。豊島区立池袋第三小学校(東京都)、川口市立前川小学校(埼玉県)に次ぐ、3校目の実施となりました。
この日は、朝8時半から30分間、全校児童が体育館に集まりました。そして、代表の子どもたちが思い出に残った場所を、スライドショーを使って発表しました。
午後は約2時間かけて、それぞれのクラス前の廊下で、壁やドアをペイントしました。1年生から3年生までは油性マーカー、4年生から6年生までは絵の具を使いました。お友だちが並んで手をつないでいる絵、花いっぱいの絵、いろいろなくだものの絵。学年ごとにテーマを決めて描きました。そして何といっても一番印象に残ったのが、「ありがとう」の言葉がたくさん書いてあったことです。
4年生の児童は「4年間勉強してきた校舎がなくなるのは寂しい」と話していました。しかし、「こうやって思い出を残せることは、うれしいし、とても楽しい」とも語っていました。
同小がこのプロジェクトを知ったのは、PTAのお父さんたちで組織する「おやじの会」からの情報でした。そのときは「おもしろい企画だな」と思ったものの、それ以上進展しませんでした。ところが、しばらくしてから2社からのダイレクトメールが届いたことで話が具体化しました。川田善男副校長は、「校舎の建て替えは、子どもたちの思い出がいっぱい詰まっているので寂しい気持ちと、近代的で明るい校舎に生まれ変わるという嬉しい気持ちが入り混じっています」と話してくれました。解体は今年4月から始まり、完成は2年後の予定です。
2社合同のこのプロジェクトは、引き続き15年度も行います。