長期の闘病生活を贈っている全国8ヵ所の病院内学級にはNECのノートパソコン、エプソンのプリンター、パソコンデスク、自習用ソフトの4点(約34万8000円)が贈られました。
鹿児島市の市立病院内には、松原小と甲東中の病院内学級が併設され、寄贈のノートパソコンなどは両校が共同で使用します。8月現在、病院内学級で学んでいる小学生は3年生と4年生が各2人の計4人。中学生は1年生と2年生が各1人の計2人。ノートパソコンは、市の貸与品が小学校と中学校に各2台あります。
松原小の竹下長治先生の話では、小学生は教科用ソフトで勉強するだけでなく、機能回復訓練のためにワードを使って文章を作り、コンピューターグラフィックの作品を作ったりしています。
竹下先生は、コンピューターグラフィックの指導に力を入れており、昨年度は全国院内学級コンピューターグラフィック展で「金賞」を受賞しました。竹下先生と児童は、今年も県のグランプリ獲得を目指して取り組んでいます。竹下先生は「病院内学級でもできるんだ、ということをアピールしたい。タイトルを取ると子どもたちも明るくなり、自信がつきます。病院内の入院患者にも元気を与えてくれます」と話していました。
中学校の小迎先生は「生徒たちは、ネットを使って資料集めをしています。授業も、学年が違い進度も違うのでパソコンがあると助かります。とくに高校入試を控えた3年生がいると指導に気を使います。いままで学習用のソフトが少なかったが、非常にいいソフトをいただきました」と喜んでいました。
院内学級の人数は、多いときは10人にもなるという。教室には半年以上の長期入院の児童、生徒だけでなく短期入院の児童たちも出入りしており、ゲームのできるパソコンは喜ばれているという。とくに持ち運びができるノートパソコンは人気が高く、台数が少ないために奪い合いになることも。
竹下先生と小迎先生は「子どもたちのパソコンのレベルは高い。病気によっては病室から出ることができない子供がおり、貸し出しができてベッドサイドで使えるノートパソコンは何台あってもいい。もっと欲しいです」と話していました。
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