今年度のへき地学校援助対象校となった、茨城県高萩市の君田小(樋口富江校長)には、真新しいイージーテント、ボディーボール、一輪車などが届いていました。
「小さな学校ですので、なかなか教材や教具がそろいません。今度、ベルマークからたくさんの贈り物をいただき感謝しております。子供たちも大変喜んでおります。早速、秋の運動会で使わせていただきました。休み時間は大きなボールで楽しそうにあそんでいます」。樋口校長先生は笑みを浮かべて話してくれました。
学校は、市内から車で30分ほど山に入った海抜516bの地にあります。現在、17人の子供たちが複式授業で学んでいます。校庭は広々として、君田中学校も同じ敷地に仲良く並んでいます。豊かな自然に囲まれ、ノウサギやキジ、キツネ、イノシシ、多くの野鳥などが時折姿を見せます。
この地区は、古くから林業と畜産が盛んな土地でした。子供たちは、地域と密着した自然観察会や林業体験学習、総合的な学習の時間などに取り組んでいます。保護者も「おらが学校」という意識が強く、大変協力的で、多くの特色ある手作り施設を作ったり、行事への協力をしていただいています。それらの施設の名前の頭には、必ず「風の子」という枕ことばがついています。訪ねた時、「風の子水田」にはもち米の稲穂が輝いていました。すでに「風の子園」で収穫したキビと一緒にキビもちにし、君小祭りで地域の方や保護者に味わってもらいます。
毎年夏休みには、市内の小学校の児童たちを対象にした「サマージャンボリー」や「花貫川源流体験」が君田小を会場に行われ、「風の子広場」での飯ごう炊さんや広いグラウンドでのキャンプファイアーを体験します。
また、校舎の正面には、山の斜面を利用したミニ・ゲレンデ、校舎の裏には、手作りの「風の子スケート場」があり、子供たちの冬の憩いの場となっています。
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