「光ってきれい。すごいな!」。小値賀小(山口三郎校長、児童数207)の大島分校の5人の児童は、荷物から取り出した銀色と金色に輝くトランペットにテナートロンボーン、真っ白い革のドラムセットの楽器の贈り物に感嘆の声をあげ、目を見張りました。
大島分校のある大島は、東シナ海に面した五島列島の北端にあり、周囲7・8キロの小さな島。佐世保市から高速船で2時間の小値賀島へ。さらに連絡船で10分。約30世帯の集落があり、農漁業が主体。
分校は港から坂道を登って約200メートル、港を見下ろす高台にあります。校門の両側の門柱のわきには黒い大きな火山弾があり、島の成り立ちを物語っています。
楽器類を希望したのは、分校の子どもは音楽会に参加する機会に恵まれないので、これまで触ったことのない楽器に触れる機会をと考えたからです。
児童は授業でリコーダーを吹いており音楽好き。特に4、5年の女子3人は音楽が好きだという。前任校でブラスバンドを指導していた石橋京子先生と濱田順子先生の2人が分校に赴任して指導者ができ、少人数の児童でできるバンドをつくることにしたそうです。
児童たちは、トランペットもトロンボーンもすぐに音が出せ、放課後の練習を楽しみにしています。
5年の横尾愛花さん「楽器がぴかぴか光ってきれいでした」、山田千春さん「吹いたら音が出たので自信が出た」▽4年の横尾花帆さん「すぐ音が出たのでうれしかった」▽2年の島元雄太君「音が出たのでおもしろかった。早く曲が吹けるようになりたい」、山田大樹君「練習が楽しみ」。
指導の石橋、濱田先生は「音が意外と出ており、かっこよく吹けるようになったらいいなあと思う。大島バンドができたら」と夢を膨らませています。
竹下伸吾教頭は「児童数が少なく集団でできるスポーツが少ない。器楽演奏は全員でできる。10月の学習発表会と運動会で、島の人たちにバンド演奏を披露したい。ベルマーク運動を支えている方々に感謝します」と話していました。
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