学校訪問


達成校目次

★ 900万点達成校を訪ねました!

青梅学園(東京都青梅市) 独特の整理方法で大きな実績

★ 800万点達成校を訪ねました!

三重県伊勢市立明倫小学校 3通りの作業時間で全保護者が参加

★ 500万点達成校を訪ねました!

女子聖学院中学校・高等学校(東京都北区) 人海戦術で仕分け、計算、発送まで一気に
静岡市立清水岡小学校 児童会とPTAの連携で大きな成果
兵庫県立のじぎく特別支援学校 多い寄贈マーク、授業参観などに仕分け

★ 300万点達成校を訪ねました!

福島県いわき市立四倉小学校 「図書館」大臣表彰にベルマークも一役
埼玉県川越市立川越第一小学校 工夫重ねて盛り上がる中、大台を達成
松山市立生石小学校 教室などに集計箱や棚、子どもも一役

★ 200万点達成校を紹介します!

盛岡市立城南小学校 茨城県結城市立結城西小学校
埼玉県草加市立清門小学校 千葉県松戸市立梨香台小学校
寿福寺幼稚園(東京都練馬区) 横浜市立川和小学校

900万点達成校を訪ねました!

独特の整理方法で大きな実績

青梅学園(東京都青梅市)
 「収集にご協力下さった、全国の皆様に心より感謝いたします」(9月のがくえんだより)。創立45年を迎えた東京都青梅市にある社会福祉法人、南風会青梅学園お買い物の大型テレビをバックに、感謝状を持つ山下理事長を中心に、ベルマーク整理メンバーが集まりました。前列右側は鈴木先生(山下勉理事長)が、900万点を達成しました。全国からの寄贈マークに支えられ、前回の達成から3年で100万点を上乗せし、昨年の集票点数は32万点以上で、都内で1番です。
 ベルマーク運動に参加して36年。青梅市社会福祉協議会発行の「社協だより」に収集の呼びかけや、寄贈者の名前を掲載してもらっています。以前に情報誌に紹介されたお陰で、全国から寄贈マークが届きますが、山下理事長は、その方々全てに、礼状を送ります。毎月発行している「がくえんだより」は、手書きで作っており、ほのぼのとした味があります。今月は達成の報告とお礼の言葉が盛り込まれていました。
 青梅学園には、重度の知的障害があり、常時介護の必要な成人の入所更生施設(入所40人)と2007年4月に開設した、多機能型通所施設「かすみの里」(通所40人)台紙のます目が埋ると60枚。マークを切り、絵柄を見て箱に入れます。指導職員からの「ほめ言葉」が励みになりますがあります。運動や創作活動などで日常の生活能力の向上を目指して支援を行っています。今年の10月1日には、ケアホーム(通所4人)が開設しました。
 施設にいる人の多くは、会社の番号や点数を数えることが出来ません。このため個人の能力を引き出しながら、独特の整理方法で行ってます。マークは、絵柄やデザインを見て箱に入れて仕分けていきます。枚数は、A4用紙に線を引き60枚や100枚などの「ます目」を作っておきます。その「ます目」にマークを並べると枚数が出るやりかたです。2年前から、市内の新町小学校のボランティア委員会のメンバー(20人)が年に1回、お手伝いしてくれています。また通所者の保護者が、自宅に持ち帰り仕分けることで整理作業がスピードアップしました。ベルマーク担当の鈴木勇子先生(かすみの里施設長)は、「1年間の目標は、30万点を送ること。今年はもっとアップできそうです」と話しています。
 ベルマーク預金で、「かすみの里」が開設の際に42インチの液晶テレビ2台を購入することが出来ました。次回は、機能訓練に役立つ備品が候補に上がっているそうです。
 山下理事長は「ベルマーク運動を通して、福祉に対する一般の方からの理解が深まっているようです。さらに福祉への心が広がることを願っています」とにこやかに話していました。
「がくえんだより」にはその時々のお知らせが載ります=いずれも東京都青梅市の青梅学園で

《写真上から》
・お買い物の大型テレビをバックに、感謝状を持つ山下理事長を中心に、ベルマーク整理メンバーが集まりました。前列右側は鈴木先生
・台紙のます目が埋ると60枚。マークを切り、絵柄を見て箱に入れます。指導職員からの「ほめ言葉」が励みになります
・「がくえんだより」にはその時々のお知らせが載ります=いずれも東京都青梅市の青梅学園で

800万点達成校を訪ねました!

3通りの作業時間で全保護者が参加

三重県伊勢市立明倫小学校
 お伊勢さんで知られる三重県伊勢市の明倫小学校(松本幸人校長、400人)が、県内3番目、全国で40番目の800万点校になりました。ベルマークの仕分け作業。この日は6年生の保護者の担当でしたベルマーク運動がスタートした初年度に参加してから48年余、子どもたちと保護者、地域の人々が一丸となった努力が大きな成果を生み出しました。
 同小の校区は伊勢神宮の外宮に近く、地域を挙げて学校を支えようという意識の強い土地柄です。PTAや地域の人たちは、いつも子どもたちのために何をどのようにすればいいかを自主的に判断しながら動いています。大阪教育大学付属池田小学校の事件があってからは、地域の安全ボランティアが下校に付き添うなどして子どもの安全を見守っており、「こうした協力が800万点につながっています」と松本校長は感謝していました。
 PTAでベルマークを担当しているのは学級委員会(30人)ですが、実際の仕分け作業には保護者全員が取り組んでいます。
 ベルマークは毎月1回、子どもたちが封筒に入れて学校に持ち寄り、各クラスに置いてある回収箱に入れます。学校玄関の受付やスーパー、病院などにも回収箱を置いて、地元の人の協力を得ています。集まったベルマークの仕分けは、PTAの全会員が手分けして行います。作業月は5、10、2月の年3回で、子どもの学年ごとに作業日を決め、10時からの午前の部、2時からの午後の部、7時からの夜の部、のいずれかに必ず1回は参加します。それぞれ自分に都合のいい時間を選べるので、母親だけでなく父親の姿も見られます。
800万点到達でベルマーク財団から届いた感謝状を囲んで記念撮影。感謝状を持つのはPTA会長の八田篤司さん
  仕分けは全員で行いますが、集計は1年生の保護者の担当です。1年生のときにベルマーク意識を高める狙いがあります。年に3回送票し、ベルマーク預金では、ドッジビーやストップウオッチ、DVDプレーヤー、掃除機など、さまざまな備品を購入しました。
 同小は歴史ある伊勢の地にある特性を生かし、伊勢の伝統文化にかかわる活動に取り組んでいます。例えば伊勢うどんの先生を呼んで実際に作ったり、邦楽・雅楽、俳句、和太鼓、伊勢和紙、書き初め、百人一首に挑戦するなどして、地域に誇りを持ち、伝統文化を大切にする心を育んでいます。
 校舎の各階には学年ごとの図書を備えたワークスペースがあり、ここで毎日10分間、朝の読書を続けています。プロ野球巨人軍の沢村栄治投手に関する展示=いずれも三重県伊勢市の明倫小学校でまた月に1回は集団下校を実施、学年を超えた子どもたちの触れ合いや交通事故、不審者対策に役立てています。
 同小の卒業生には、戦前にプロ野球巨人軍の投手で活躍、背番号「14」が永久欠番になっている沢村栄治や、「戦死やあわれ…ひょんと死ぬるや…」で有名な詩人竹内浩三がいます。児童昇降口の近くには沢村投手の背番号「14」のユニホームや、竹内のお姉さんが同小で話した様子を紹介するパネルなどが展示されています。

《写真上から》
・ベルマークの仕分け作業。この日は6年生の保護者の担当でした
・800万点到達でベルマーク財団から届いた感謝状を囲んで記念撮影。感謝状を持つのはPTA会長の八田篤司さん
・プロ野球巨人軍の沢村栄治投手に関する展示=いずれも三重県伊勢市の明倫小学校で

500万点達成校を訪ねました!

人海戦術で仕分け、計算、発送まで一気に

女子聖学院中学校・高等学校(東京都北区)
 東京都北部のJR上中里駅と田端駅、駒込駅を線で結んだ三角形の中の高台に、女子聖学院中学校・高等学校(大野 碧校長、1327人)があります。小道具を入れた「七つ道具」入りトレーキリスト教に基づく、中高6年の一貫教育です。2007年に創立100周年記念事業としてできた本館は、4階建ての明るいモダンな建物ですが、ミッションスクールらしく、屋根の下などいたるところに十字架がかたどられています。
 この学校が1961(昭和36)年にベルマークに参加以来の累計500万点を達成しました。
 同校のベルマーク活動は、各クラスの生徒2人ずつ、合計64人のベルマーク委員と、PTAの施設厚生部の委員73人を中心に進められています。
 月1回、ベルマークの日を決め、クラスの委員が協力を呼びかけます。クラスごとの前回の点数も知らせます。生徒たちは年度初めに配られた収集袋にベルマークを入れて持ち寄ります。集計を分担する企業番号入りカード委員が集め、昼休みに特別教室で切りそろえます。
 この後は、PTA委員の役割です。年7回、日を決めて、仕分けから計算、財団への発送まで「人海戦術」で一気に作業します。
 委員の数が多いので、午前と午後にほぼ半数に分けて作業を分担しています。午前の委員は仕分けとカートリッジの整理を、午後は企業別の点数と総合計を計算します。終了後に部長と二人の副部長とでマークは郵送し、カートリッジは宅配便に手配します。
 作業には、いくつかの工夫があります。まず、はさみやのり、セロハンテープ、電卓などの小道具はまとめてマークとともに一つのトレーに入れ、各テーブルに置きます。自分で作るユニークな収集袋が印刷された用紙小さいマークも多いので、ルーペも必需品です。仕分けしたマークは、中央のテーブルに並べたイチゴパックに入れます。
 集計の時には、数字がいくつも書かれたカードが各チームに配られます。数字はそのチームが受け持つ各企業の番号で、前の実績から、作業量がほぼ均等になるように分けられています。さらに、次の作業日には別のカードが配られ、作業のより均等化を図っています。
 生徒に配られる収集袋もユニークです。B4大の紙に封筒の形が印刷され、切り取って張り合わせるようになっています。マークの集め方や切り取り方なども載っています。10年ほど前にベルマーク担当になった新田美智子先生が、業者に発注していた袋の作成を、「自前」に切り替えたそうです。新田先生は「生徒やお母さん方に手数をおかけして申し訳ないのですが、少しでも節約をしたいと思いまして」と話しています。
 これまでに、教室用の鏡や黒板消しクリーナー、オルガン、新校舎特別教室の時計などを購入しました。
 PTA施設厚生部の秋本恭子部長は、卒業した人たちからベルマークやカートリッジがよく送られてくるのをみて、卒業生に愛校心がとても強い学校だと感じるそうです。
 毎年、目標点数を掲げていて、今年は15万点です。秋本さんは6、7月の実績に先輩たちの応援も加え「達成できそうです」と自信ありげでした。
9月8日の午前中に行われた仕分けの作業にも沢山のPTAの方が参加しました=いずれも東京都北区の女子聖学院中学校・高等学校で

《写真上から》
・小道具を入れた「七つ道具」入りトレー
・集計を分担する企業番号入りカード
・自分で作るユニークな収集袋が印刷された用紙
・9月8日の午前中に行われた仕分けの作業にも沢山のPTAの方が参加しました=いずれも東京都北区の女子聖学院中学校・高等学校で

500万点達成校を訪ねました!

児童会とPTAの連携で大きな成果

静岡市立清水岡小学校
 静岡市清水区の市立清水岡小学校(袴田博計校長、711人)のベルマーク送票点数が、運動参加から46年間の累計で500万点を突破しました。ベルマークの仕分け、集計作業にあたる給食保健委員会のお母さん方(清水岡小提供)県内で22番目、清水区内では5番目の大台到達です。
 活動の中心は、児童会のJRC委員会(5、6年生の計17人)と、PTAの給食保健委員会(増田愛委員長、20人)で、両者の連携が大きな成果を生みました。
 JRC委員の役割は、毎週1回、水曜日に各クラスを回り、翌木曜日にベルマークを持ってきてくれるよう呼びかけることです。委員は半年交代で、任期の初めには自己紹介をするなどして、担当するクラスの児童たちとのコミュニケーションを図ります。5、6年生の間に3〜4人に1人は委員を務める計算で、ベルマークへの理解の輪を広げています。
 集まったベルマークは、PTAが活動する教育相談室に届けられ、給食保健委員会にバトンタッチされます。同委員会は月に1回、原則として第3木曜日に集まって仕分けに取り組みます。それぞれ担当の協賛会社を決めており、集計などは自宅に持ち帰って処理します。地道な作業で、08年度は県内で13位の11万4千余点を集めました。
 このベルマーク預金で、今年度はポップコーン機を購入、10月下旬に開くPTA主催のバザー「ゆうかり祭」で、子どもたちや保護者に披露されます。
 同小の校区は旧清水市のほぼ中心で、清水文化センターや図書館、生涯学習交流館、清水西高、清水商高などがある文教地区です。保護者の学校への関心は高く、さまざまな分野で子どもたちを教える「ゲストティーチャ―(GT)」などで協力しています。昨年度は料理や手芸、卓球、書道、マジック、ダンスなどで延べ1972人が「先生」を務めてくれたそうです。
 学校の目標は、子どもたちが喜んで登校する「魅力ある学校」づくり。あいさつや掃除に力を入れ、地域と保護者の努力もあって、「完全不登校ゼロ」(袴田校長)が自慢です。
ベルマーク財団からの感謝状を持つ増田委員長を囲んで記念撮影。左端は袴田校長=いずれも静岡市の清水岡小学校で

《写真上から》
・ベルマークの仕分け、集計作業にあたる給食保健委員会のお母さん方(清水岡小提供)
・ベルマーク財団からの感謝状を持つ増田委員長を囲んで記念撮影。左端は袴田校長=いずれも静岡市の清水岡小学校で

500万点達成校を訪ねました!

多い寄贈マーク、授業参観などに仕分け

兵庫県立のじぎく特別支援学校
 神戸市西区の兵庫県立のじぎく特別支援学校(荻津憲子校長、56人)のベルマーク収集点数が1977年のベルマーク運動に参加以来の累計で500万点を超えました。ベルマークの仕分け作業に精を出す保護者たち児童生徒数が少ない中、32年間で500万点達成はかなりのハイペースです。
 のじぎく特別支援学校は2008年に創立50周年を迎え、肢体不自由、知的障害支援の学校です。昨年、入院の児童生徒中心から通学生中心に変わりました。本校は小中学部14人、高等部42人(ほかに2分教室があり、計9人が学んでいます)。神戸市西区と隣接の兵庫県小野、三木、加東各市から通学しています。
 ベルマーク活動の中心になるのはPTAベルマーク担当役員で、今年度担当は岩崎陽子さん、近澤千栽さんです。
 仕分け作業は保護者に呼びかけボランティアを募ります。通学の範囲が広いので、保護者が集まるのも大変なので、授業参観日、PTA役員会などの折りに仕分け作業をします。
 仕分けは毎月のようにあり、毎回10人ほどで2時間ほど作業をします。ベルマークを切りそろえ、会社、点数別に仕分け、マークを紙やセロテープに貼り付けます。学校の用件があればいつでも抜けられるし自宅に持ち帰って仕分けすることも出来ます。学期ごとに集計し、年1回発送します。
 収集は子どもたちが持ってくるほか、寄贈マークが大変多いのが特徴です。各種団体、地域、卒業生らの寄贈分が数年来貯まっていて、今もダンボール箱数箱分がありました。この貯まった分を整理することが当面の課題です。
 同校は、新体制以前でも子供たちの数は100人ほど。PTA保護者の数も少ない中、32年間で500万点達成のハイペースの秘密は何か。
ベルマークの仕分け作業に精を出す保護者たち 学校、PTA関係者に聞いてもはっきりしたことが分かりません。ただ言えることは、収集に関しては寄贈マークが非常に多い点があげられそうです。同校のベルマーク活動がそれだけ知られているということでしょう。
 それに伴い整理し点数化する作業も必要ですが、大量処理出来る態勢ができていたかどうかは分かりませんが、学校、PTA側は「これまでに保護者らがこつこつと地道に積み重ねきた結果ではないでしょうか」と言っています。
 仕分け作業に参加しているお母さんたちは、仕分けの手を動かしながら、おしゃべり。通学区域が広い分交流が難しい面もあるが、ベルマーク活動はちょうどコミュニケーション、情報交換の場になっています。お母さんたちは「ベルマーク作業は面倒だけど、仲間とわいわいやりながらなら楽しい。それに子どもたちの役に立つし…」と話していました。活動が継続している理由もこの辺りにあるようです。
 ベルマーク預金でこれまで複合機やデジカメなどを買いました。学校も新体制になったばかりのため、クラブ活動をはじめいろいろな面で備品などが不足がち。保護者らもベルマーク活動を、より活発化して学校整備に役立てたい、という気持ちが強いようです。

《写真上から》
・ベルマークの仕分け作業に精を出す保護者たち
・寄贈されたベルマークがどっさり=神戸市西区の兵庫県立のじぎく特別支援学校で

300万点達成校を訪ねました!

「図書館」大臣表彰にベルマークも一役

福島県いわき市立四倉小学校
仕分け作業をする児童会ベルマーク委員たち(四倉小学校提供)
 福島県いわき市は太平洋に面して気候温暖で、大雪が降る同県内陸部と違い冬も雪はほとんど積もりません。市の北部にある四倉小学校(磯上正巳校長、408人)が、1964(昭和39)年にベルマーク参加以来の累積300万点を達成しました。
 同校のベルマーク運動は、仕分けまでが児童会のベルマーク委員会、点数整理はPTAの厚生委員会が中心に担っています。
 ベルマーク委員は、小野翔生(かける)君はじめ4〜6年生の18人です。毎月9日に全員に回収袋を配り、数日後に各教室を回って集めます。仕分けは、毎月第1月曜日6時限に委員が集まり作業しますが、その日だけでは終わらないことも多く、昼休みなどを充てているそうです。
整理、計算をするPTA厚生委員の皆さん PTAの厚生委員は委員長の吉田明身(あけみ)さんはじめ18人で、2カ月に1度学校に集まり、点数整理をします。午後に1時間半ほどかけますが、数が多いときは「宿題」といって分担して家に持ち帰るそうです。
 年に3回発行するPTA新聞などで協力を呼びかけています。地域の人たちや卒業生から、子どもたちに「これ(学校へ)持って行って」とマークを託されることがよくあるそうです。
 ベルマーク預金で、これまでに一輪車や運動会の大玉、逆上がり補助器、大型掃除機、全自動洗濯機などを買いました。図書の購入にも充てています。
 同校は平成20年度の全国優良PTA文部科学大臣表彰を受けています。おもな理由が、PTAと一体で進めた図書館改革です。PTAの図書館ボランティアに、図書のデータベース化や整理整頓、子どもたちへの読み聞かせをしてもらったそうです。
 「これまでは図書館はおもに本を読む読書センターでしたが、調べものなどで日常学習に役立たせる学習センターとしても活用するようになりました」と磯上校長は話していました。財団からの感謝状を手にするPTA厚生委員長の吉田明身さんと委員の皆さん。前列右端は磯上正巳校長、その左はPTAの瀬谷友一郎会長=いずれも福島県いわき市立四倉小学校でベルマークで購入した図書も役立っているそうで、ベルマークも受賞にささやかに一役買ったようです。
 学校から四倉海水浴場まで直線で数百メートルです。この環境を生かした学校行事が、毎年5月の砂の造形活動です。砂を使って大きな図形を描いたり、ピラミッドなどを造ったりします。そのとき、あわせて砂浜の清掃もします。こうした活動が、豊かな海の自然を守る活動として認められ、2007年度に国土交通大臣表彰も受けています。
《写真上から》
・仕分け作業をする児童会ベルマーク委員たち(四倉小学校提供)
・整理、計算をするPTA厚生委員の皆さん
・財団からの感謝状を手にするPTA厚生委員長の吉田明身さんと委員の皆さん。前列右端は磯上正巳校長、その左はPTAの瀬谷友一郎会長=いずれも福島県いわき市立四倉小学校で

300万点達成校を訪ねました!

工夫重ねて盛り上がる中、大台を達成

埼玉県川越市立川越第一小学校
 埼玉県川越市立川越第一小学校(島田光子校長、722人)が参加48年でベルマーク累計300万点を超えました。様々な工夫を重ね活動が活発になっている中での達成です。
感謝状を持つ飯田久美子学年委員会副委員長をはさみ、左が島田校長、右に野村愛校会会長、小町里香同副会長。周りは学年委員会やボランティアの皆さん
  同小では、PTAに当たる組織を愛校会(野村和博会長)といい、PTAの他に地域の子ども会育成もしていることが特徴です。ベルマーク活動はクラスから1人ずつの学年委員会(江尻奈津子委員長、21人)が担当します。児童一人ひとりに回収袋を回収日の1週間前に配ります。活動日には、家庭から戻った袋を回収し、作業室で学年ごとに分かれ仕分けをします。この時活躍するのが、春に募集したボランティアの皆さんで、毎回20人前後が参加します。このため仕分けは1時間ほどで終わり、集計は、会社ごとの量を考慮して分けたものを「宿題」として、学年委員が自宅で作業します。
回収したベルマークは学年ごとに粗仕分けをします。仕事を休んだお父さんも参加していました 愛好会は役員だけでなく、全員が一人一役で活動をサポートしますが、ベルマークのボランティアは人気があるそうです。強制ではなく楽しみながら出来る上、悩みの相談や情報交換などが出来る、ことがその理由といいます。
 実は同小のベルマーク活動にとって今年は変革の年でした。活動日は1学期に1回でしたが、引き継ぎがスムーズにいくよう3学期をやめ、2学期を2回にしました。点数も早めに分かるメリットもありました。また回収と仕分けは別々の日でしたが、同じ日にして効率化を図りました。これまでベルマーク運動説明会への参加は2〜3人でしたが、ことしは15人も。おかげで活動のポイントがよく分かったそうです。その上で、最初の6月の活動日は、学年委員だけで仕分けをし、やり方を理解した上で、9月の2回目からはボランティアに手伝ってもらい、進行役など主にサポートをしています。飯田久美子副委員長は、ベルマーク活動をするのは初めて。「皆さんがとても協力的で、新しい企画にもついてきてくださるのがうれしい」と手応えを感じているようでした。
 「300万点は、地道な活動を長い間絶えることなく続けてきた、先輩や地域の方の協力の賜物です。このことを皆さんにもお知らせしたい」と島田校長。これまでにCDラジカセ、紅白玉入れ台などを購入していますが、次の目標はグランドピアノです。8年余りで100万点を積み重ねるなど活動はハイペースで、愛校会の野村会長は「年々、盛り上がってきているので、ぜひ実現したい」と話していました。
中庭にある家老の松。同小は旧川越藩家老屋敷跡にあり、松は樹齢150年を超します=いずれも埼玉県川越市の第一小学校で 同小は、川越市中心部にあり市役所、市民会館のすぐ近く、1873(明治6)年創立という市内最古の伝統校で、「いのち」「人」「心」「もの」の「4つの大事」を教育目標に掲げています。国語、体育、安全など様々な分野に力を入れているほか、読書活動では、ボランティアではなく実績のある専門家にきてもらい読み聞かせをしています。校内では11月19日に市民会館で開かれる音楽会を前に練習する子どもたちのコーラスが響いていました。

《写真上から》
・感謝状を持つ飯田久美子学年委員会副委員長をはさみ、左が島田校長、右に野村愛校会会長、小町里香同副会長。周りは学年委員会やボランティアの皆さん
・回収したベルマークは学年ごとに粗仕分けをします。仕事を休んだお父さんも参加していました
・中庭にある家老の松。同小は旧川越藩家老屋敷跡にあり、松は樹齢150年を超します=いずれも埼玉県川越市の第一小学校で

300万点達成校を訪ねました!

教室などに集計箱や棚、子どもも一役

松山市立生石小学校
 愛媛県松山市立生石小学校(烏谷洋紀校長、961人)のベルマーク収集点数がベルマークに参加した1961年からの累計で300万点を超えました。
300万点達成を喜ぶPTAベルマーク委員会の山内千明委員長(左)とベルマーク担当の井上優子教諭=松山市の生石小学校で 担当するのはPTAベルマーク委員会(山内千明委員長、42人)。委員は今年から応募制になり希望者から抽選で選びます。
 仕分けは第3月曜日の10〜13時の都合のよい時に参加します。子どもたちはベルマークを持ち寄り、教室の集計ボックスに入れていきます。さらに、児童のベルマーク担当者が廊下にある集計棚に入れていきます。持ち寄った児童や担当者を通じて大方の仕分けが済んだ状態になります。
 これをPTAのベルマーク委員がベルマークを会社ごとに100マス、或いは150マスの台紙に、高い点数から順に張り付けます。これを毎回、貯めていき、年度末に最終集計し発送します。
 生石小は松山空港に近く、地域との交流が盛んです。お手玉、凧揚げなどお年よりから昔の遊びを学んだりしています。また学校横には畑地や田を借りて全校で野菜づくり、稲づくりに取り組んでいます。

《写真》300万点達成を喜ぶPTAベルマーク委員会の山内千明委員長(左)とベルマーク担当の井上優子教諭=松山市の生石小学校で

200万点達成校を紹介します!

盛岡市立城南小学校
 阿部敬行校長、526人。今年で創立116年目、開校以来「至誠の心」を大切にしています。岩手県庁や盛岡市役所に近く、市の中心部にありますが自然観察園「南芳園」では、サクラ、ツツジ、カエデ、マルメロなどが四季折々に楽しめます。ベルマーク活動に参加して46年、児童のベルマーク委員会20人が中心です。各教室にベルマーク収集箱があり委員が毎週、教室を回り、収集呼びかけをします。仕分け、計算も毎週金曜の委員会の時間を使ってしています。送票はPTAの環境整備部がしています。これまでにラジカセ、プロジェクターなどを購入しています。

200万点達成校を紹介します!

茨城県結城市立結城西小学校
 中島健二校長、408人。PTAのベルマーク委員会16人、児童の福祉委員会(5、6年9人)が担当、子どもたちは毎月第1火曜日、委員会活動の日に、家で集めたベルマークを教室で回収します。PTAは、学年委員の協力を得て仕分け、集計を担当し、発送は学期末ごとに1回ずつです。1学期には、マークの切り方や一覧表を各家庭向けに配布しているほか、役員向けにも仕分け、集計作業を説明したお便りを作っています。200万点達成は、学校だより「そよ風」第5号にベルマーク財団からの感謝状の写真付きで紹介されました。丘の上にある大きなクスノキがシンボルで、10月末には、創立30周年の記念式典と一緒に、子どもたちの歌の発表や、PTAが出す模擬店でにぎわう「くすのきまつり」が開かれます。

200万点達成校を紹介します!

埼玉県草加市立清門小学校
 若林茂次校長、1017人。住宅地にあり、児童数増加が著しい市内有数の大規模校で、10月初めプレハブ校舎5教室を増築したばかりです。お年寄りを招いてのふれあい給食会や、福祉の専門家から手話を習ったり、調理師から和食の技を見せてもらうなど、地域とのつながりが密接です。ベルマーク運動に参加して23年、教室には収集箱があり、子どもたちが集めたベルマークをPTAベルマーク委員会(教職員入れ34人)が、学期ごとに1回、仕分け、集計をして送票しています。仕分けの2週間前には家庭に収集を呼びかける手紙を配っています。これまでにテントや車イスなどを購入、テントは運動会のお年寄りの席、車イスは学校に来られた体の不自由な方などのために使われています。

200万点達成校を紹介します!

千葉県松戸市立梨香台小学校
 泉澤導男校長、646人。市川市と隣接し、梨畑が残る住宅地に、全国初の5階建て校舎が開校して37年。読書指導に力を入れており、保護者のボランティア「図書館応援団」30人以上の方が図書室を明るく楽しくリニューアルしたうえ、読み聞かせも月1〜2回、高学年と低学年に分け行っています。ベルマークに参加して37年、PTA文化厚生部17人が活動の中心ですが、学期ごとの仕分け、集計には、約70人近いボランティアの中から毎回30人ほどが参加し、集計は主に自宅でしています。これまでに一輪車の他、各教室に1台ずつの鉛筆削りを購入しています。

200万点達成校を紹介します!

寿福寺幼稚園(東京都練馬区)
 高山久照園長、357人。学校法人寿福寺学園が経営、第1と第2幼稚園があります。豊島園近くの住宅街にあり、東京都練馬区にある真言宗豊山派の寿福寺境内に隣接し、広い園庭が特徴です。ベルマークには1972年に参加、クラス4人ずつのベルマーク委員(各園24人)が、各家庭から専用袋に入れ集められたマークを年5回、仕分け、集計します。発送は年1回、園の職員が行っています。インクカートリッジは貯まり次第送っています。家庭へのお便りや、保護者会で収集の呼びかけをしており、これまでに逆上がり補助器などを購入しています。

200万点達成校を紹介します!

横浜市立川和小学校
 後藤かをり校長、434人。横浜市営地下鉄川和駅から5分ほどの都筑区にあり、近くではナシやブドウなどを栽培する果樹園も点在します。地域の方の田んぼや畑を借り、指導を受けながらコメ、大豆作りをしており、伝統の水田学習では、田植えから稲刈り、脱穀まで行います。餅つきをしたお餅を食べる「もちもち祭り」も行われます。ベルマーク活動は、PTA会計など8人が中心です。年3、4回、1週間ずつのベルマーク週間で、教室に収集箱を置いてマークを集めます。仕分け、集計は年2〜3回、お手伝いカードに登録された方を入れ30〜40人でしています。団地集会所や郵便局、コミュニティハウスにも収集箱を置いており、地域の協力が支えです。2年前にサッカー用ユニフォーム18着を購入、ことしもバスケット用を予定しています。
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