学校訪問


達成校目次

★ 500万点達成校を訪ねました!

  川崎市新城小学校   心待ちしている来春のお買い物
  滋賀県甲賀市伴谷小学校   児童が地区を回り収集し仕分けも

★ 400万点達成校を訪ねました!

  春日部市武里西小学校   明るいランチルーム使い作業
  逗子市逗子小学校   キャンペーンで児童の関心高める
  富山市柳町小学校   カートリッジ回収は校区の全戸にPR
  長崎県諫早市喜々津小学校   お買い物の小型耕運機が活躍
  富山市藤ノ木小学校   多い夜間作業、目標はテント

★ 300万点達成校を訪ねました!

  千葉県我孫子市根戸小学校   クラスから10人、自宅と学校で作業
  静岡県磐田市緑ケ丘学園   利用者の機能訓練に役立つ仕分け作業
  鳥取県米子市住吉小学校   前年度分を1年かけ整理

★ 200万点達成校!

  埼玉県蕨市西小学校   横浜市日野小学校
  浜松市中央幼稚園  

 


500万点達成校を訪ねました!

心待ちしている来春のお買い物

川崎市新城小学校
  ベルマーク運動発足当初から参加している川崎市の新城小(藤田力校長、762人)が、47年間のたゆまぬ取り組みで500万点を達成しました。運動が盛んな神奈川県で38番目、市で9番目でした。
  ベルマークはPTA学年学級委員会が推進し、収集と整理は年10回とほぼ毎月行っています。集合時間も朝9時と早いのですが、24人のメンバーは「おしゃべりが楽しくて集まることは苦にならない」と、1月の活動日にも全員が顔をそろえました。
  回収日の1週間前に、児童に渡す収集袋をクラス専用の布袋に入れて職員室に届けると、担任の先生が配ってくれます。収集袋に10個のかわいいアニメを印刷し、回収の都度スタンプを押して児童が喜ぶ工夫も。整理作業では、仕分けが済んで点数計算に移った会社には赤地に「済」と書いたマーカーを置いて、進捗状況が一目瞭然です。収集袋と一緒に「ベルマークの日」を知らせるプリントを配って協力を呼びかける程度ですが、長年の取り組みで学校や地域の皆さんにすっかりお馴染み。マーク集めに協力してくれる商店もあるそうです。
 同校出身でもある安田裕子委員長は、「500万点の中に、私が子供のころに集めたマークも含まれているのですね」と感慨深げ。PTA副会長の梅岡秀子さんは「ベルマークは子どもたちと学校の助けになります」と話しています。09年春、改築中の校舎が完成するのを待って買い物を予定していますが、地域をよくするために住民と児童が話し合う「新城ふれあいニコニコ会議」の場では、すでに希望の品物があげられていて、皆さん心待ちしているようです。
  多摩川沿いに走るJR南武線の、武蔵新城駅前商店街を抜けた閑静な住宅地にある創立55年の学校です。父母たちの「学校ボランティア」が大活躍で、学校のホームページ作りや「読み聞かせ」、花の手入れなど、延べ約700人が参加しています。「保護者の皆さんの協力体制はとても強い。子どもたちのためにベルマーク活動もさらに広げたいですね」と岡部養一教頭は笑顔で話していました。

<写真上> カップラーメンの梱包用中敷を使ってマークを仕分ける学年学級委員会の皆さん
<写真中> クラス専用のベルマーク袋を手にする安田裕子委員長、島谷友紀副委員長、廣山ゆき江副委員長(左から)
<写真下> 感謝状を囲んで500万点達成を喜ぶ皆さん。左端は岡部養一教頭、右端は高橋則夫先生=いずれも川崎市の新城小学校で 

500万点達成校を訪ねました!

児童が地区を回り収集し仕分けも

滋賀県甲賀市伴谷小学校
 滋賀県甲賀市の伴谷小学校(望月幸夫校長、599人)が500万点を達成しました。県内8校目、ベルマーク運動に参加した1961年以来の累計です。子どもたちが地区内を収集に回り、地区集会所で保護者と一緒に仕分けするという地区と一体になった活動が特徴です。
  ベルマークを担当するのは、PTAは厚生部で、桂田郁代部長ら16人です。部員は校区内の地区から1〜3人選ばれます。
  児童もベルマーク活動に大きく関わっています。ベルマーク委員会(5、6年生で構成)の子どもたちが中心です。ベルマーク収集には4年生以上が地区、子どもがいない家庭にも回ります。それまでに自治会、子ども会からベルマーク収集への協力を要請する回覧が回されているので、ベルマーク活動については全家庭に伝わっています。
  子どもたちが集めるのは年2回。仕分けは各地区の集会所で行います。会社別までの仕分け整理をしますが、子どもたちは10時半ごろには帰ります。その後は厚生部を中心とした地区の保護者の仕事になります。この後学校に持ち寄り、会社別、点数別に分けて集計、発送します。
  伴谷小はスポーツが盛んです。軟式野球で昨夏、全国大会に出場、ソフトボールも3月に全国大会に出るそうです。

<写真> 500万点達成の感謝状を手に喜ぶ伴谷小PTAの桂田郁代厚生部長(右)と松田美由紀副部長(左) =滋賀県甲賀市の同校で

400万点達成校を訪ねました!

明るいランチルーム使い作業

春日部市武里西小学校
  大きな窓から日がさんさんと差し込む明るいランチルームに、60人近いPTAのお母さん達が集まり、ベルマークの仕分けや集計作業をなごやかに進めていきます――武里西小学校(鈴木光二校長、743人)は、1968年に旧大場小としてベルマーク運動に参加、大場小と沼端小が2003年に統廃合してできた新設校です。春日部市内では4校目に400万点を達成、ベルマーク活動でボランティアの多さが自慢です。
  ランチルームは、児童160人が一緒に食事ができ、毎月10回前後、違う学年の児童が一緒に食事をして交流を深めているほか、全学年、その月の誕生児童の給食会があります。給食メニューは同じですが、その日は特別にケーキが振舞われ、子どもたちはとても楽しみにしている行事だそうです。南側に面しているランチルームは、暖かく冬でも暖房がいらないほどの温もりのある、居心地の良い所でした。このほか同小は、機能性の高い「オープンスペース型教室」や図書室とコンピュータ室を一体にした「メディアセンター」など、色々な教育活動ができる環境です。
  武里西小のベルマーク活動は、PTAの厚生部(富田美恵子部長)の中で11人が担当します。収集日は6月、11月、2月の年3回で、お手伝いの方を募って作業をします。1回につき約60人の方の協力があり、延べにすると年180人以上の保護者がベルマークに関わっているので、運動への意識が高く、回収の成果もあがるメリットがあります。全ての作業は1日で行います。この人数が作業する場所にランチルームが最適です。整理から点数計算までの作業は、イチゴパックや卵ケースの小道具を使い能率よく行われ、9時半スタートして正午には終わります。予め教室からベルマークを運ぶなどの下準備や、送り状を作成して発送するのは厚生部員の仕事です。2年間ベルマークを担当している富田部長は、「お手伝いの方には、私より整理を経験した方がいるので作業に問題ありませんが、ランチルームを学校の日程と調整することの方が大変です」と話していました。
  学校周辺は、1966年に建設された武里団地が建ち並び、真新しい校舎の中庭には、昨年9月にベルマークで購入したばかりの、百葉箱が目に付きます。
  今後のベルマーク購入品は、児童が喜ぶ学校図書を予定しています。「古い表紙の本はたくさんあっても、やはり児童は、新しい本の方を手に取りますから」と荒井信男教頭は話していました。

<写真上> 明るく広いランチルームのおかげで、お手伝いの方が多くても楽々。整理作業も能率アップ(武里西小提供)
<写真中> 左側から荒井教頭、ベルマークを入れる袋を持つ富田部長と児童に渡す回収袋を持つ尾縄真紀副部長、イチゴパックや卵ケースの小道具を持つ厚生部の皆さん
<写真下> 設置したばかりの百葉箱。温度計や湿度計などの備品はこれからです=春日部市の武里西小学校で

400万点達成校を訪ねました!

キャンペーンで児童の関心高める

逗子市逗子小学校
  古都鎌倉の隣町、神奈川県逗子市の逗子小(川村信敏校長、868人)が、46年間の取り組みで400万点を達成しました。1872(明治5)年創立の歴史校で、昨年、市の文化教育ゾーンの一角に新校舎が完成し、新年度には校庭の整備も竣工します。それに合わせて買い物をしようと、ベルマーク活動に一段と弾みがついています。
  活動の中心は35人で構成するPTA厚生委員会。年度初めに友達同士誘い合って委員になったというお母さんたちだけに、集まりは和やかです。4月と8月を除く毎月第2火曜日に活動するというパターンが定着しています。朝、児童たちが各教室の回収箱に持ち寄ったマークを、明るく広々としたランチルームに集まって会社別に仕分けます。作業は午前中の2時間ほど。仕分けたマークはその都度、分担して家に持ち帰って枚数を数え、夏休みと冬休みの前に集計して発送します。ほぼ毎月の活動ですが、日程が決まっているので仕事を持っていても参加しやすく情報交換の場にもなると、お母さんたちに人気がある委員会です。
  委員長の重城(じゅうじょう)洋子さんは、校庭が竣工したら遊具を設置して、ベルマークの成果をもっと学校の皆さんに知ってもらいたいと考えています。そこで昨年11月、「ベルマークをあつめようキャンペーン」を行って最多の560グラムを集めた5年1組へ「集めたで賞」を贈り、子どもたちの意欲向上を図りました。宮崎和雄PTA会長は「ベルマーク運動は、子どもたちにも取り組んでもらいたいボランティア活動です」と話しています。
 相模湾に面した逗子海岸に近い同校では、磯の生物観察や砂工作など、海を教材にした学習に取り組んでいます。新校舎は市の文化ホールや市民交流センターと建物が一体で、文化ホールで学習発表会を開いたり、センターの温水プールで水泳指導を行うなど、設備が整った公共施設を教育活動に役立てています。
 
<写真=上> 明るく広々としたランテルームでマークを仕分ける厚生委員のお母さんたち
<写真=中> 「集めたで賞のポイントは重さです」と指差す重城洋子委員長
<写真=下> 梶井康正教頭(前列中央)と共に400万点達成を喜ぶPTA
の皆さん。後列左が宮崎和雄PTA会長、前列左が重城厚生委員会委員長、右が伊藤史子副委員長=いずれも神奈川県逗子市逗子小学校で

400万点達成校を訪ねました!

カートリッジ回収は校区の全戸にPR

富山市柳町小学校
 富山市立柳町小学校(林和郎校長、230人)が400万点に到達しました。1、6年生が2学級、2〜5年生は1学級だけで、児童数が決して多いわけではありませんが、子どもたちをはじめPTA、先生、地域の人たちが一丸となった取り組みで、県内11番目の400万点校になりました。
  同小では8月を除く6〜2月の第2週をベルマーク収集期間にしています。この期間に子どもたちは家庭からベルマークを持参し、イチゴパックを使った回収箱に番号別に仕分けして入れます。年間に1人200点、全校で5万点が目標です。
  収集期間前に持参を呼びかける案内を出し、集まったベルマークを整理・集計するのはPTA(同小では「あおやぎPTA」と称しています)の学級委員会(中崎芳子委員長、12人)です。7月と11月に仮集計を行い、2月に最終集計しています。手間のかかる作業なので、学年に2人ずつの学級委員だけでなく、一般の保護者にも協力を呼びかけます。20人ぐらいは集まるそうです。
  学校内だけでなく地域の協力も受けようと、校区にあるスーパーに収集箱を置かせてもらっているほか、夏休み前と正月明けには1週間ずつ学校玄関にカートリッジの回収箱を置き、使用済みのインク、トナーカートリッジを出してもらっています。協力依頼の文書は、廃品回収のお知らせに合わせて校区内全戸に配布しています。
  同市中心部には2004年春まで小学校が8校ありましたが、児童数の減少などで統合が進み、この春は3校になります。多くが他校と一緒になる中で統合しないのは柳町小だけです。「それだけに地域とのつながりが強く、ベルマーク活動にも協力的です」と山崎義明PTA会長は話していました。
 
<写真上> 家庭から持参したベルマークを番号ごとのトレイに分けて入れる子どもたち
<写真下> 400万点達成の感謝状を囲む、PTA会長の山崎義明さん、学級委員長の中崎芳子さん、同副委員長の斎藤準子さん(左から)=いずれも富山市の柳町小で

400万点達成校を訪ねました!

お買い物の小型耕運機が活躍

長崎県諫早市喜々津小学校
 長崎県諫早市立喜々津小学校(宇田川眞校長、523人)が参加34年でベルマーク収集点数400万点を達成しました。長崎県内では10校目です。
  各クラスの保護者1人、計18人のPTA環境部(伊東和代部長)が担当しています。このほか7人の教職員もメンバーに加わっていて、マーク回収などの手助けをしています。整理・集計作業は毎学期に2回で、午前と午後の2組に分かれた部員9人ずつで行っています。仕事を持っている部員も多く、「なるべく負担を少なくしたい」と、年度初めに作業に参加しやすい時間を聞いたところ、都合よく9人ずつに分かれたそうです。
  ベルマーク預金でのお買い物は、定期的にボールなど運動用具の購入に充てていました。2年前には小型耕運機を購入し、「花壇の手入れに使っていますが、とても重宝しています」と、宇田川校長が話してくれました。
  喜々津小は、諫早市と長崎市を結ぶ国道34号の中間にあたる旧多良見町(05年3月に諫早市などと合併)にあります。長崎自動車道のインターチェンジも近く、企業進出や公共施設の建設、長崎、諫早両市のベッドタウンとしての開発が進んでいます。
  地区の伝統行事では、大村湾に面した地元漁港で毎年10月上旬に行われる「ききつ船津ペーロン大会」が有名です。中国の船を模した手こぎのペーロン船のレースで、300〜350年の伝統があるといわれています。喜々津小も大会の1週間後に、喜々津東小と合同でペーロン大会を開いています。体験学習の一環で5年生が参加、子どもたちがとても楽しみにしている年間行事だそうです。
 
<写真> 畳敷きの部屋で環境部員が仕分け・集計作業をします=諫早市の喜々津小学校で

400万点達成校を訪ねました!

多い夜間作業、目標はテント

富山市藤ノ木小学校
 富山市の藤ノ木小学校(平井義明校長、755人)のベルマーク送票点数が、累計で400万点になりました。運動に参加してから40年、県内では12番目の到達です。
  ベルマークは毎月1回、各クラスで回収します。仕分けるのはPTAのベルマーク委員会(清水香子委員長、23人)です。委員は、正副委員長を除いて各クラスから1人ずつ選ばれており、それぞれが自分のクラスで集まったベルマークをまとめ、同じ番号、同じ点数ごとに10枚ずつテープで止めていきます。
  集計は年に3回(学期に1回)で、ベルマーク委員全体で行います。日中は働いている人が多いため、夜間に集まることがほとんどで、07年度最後の作業は2月中旬、土曜の夜でした。
  これまでベルマーク預金を使い、さまざまな備品をそろえました。最近購入したのは舞台を照らすスポットライトで、発表会などの行事で活躍しています。今後の目標はテントだそうです。
  校歌に「高くそびゆる立山の雄々しき姿仰ぎつつ」とあるように、富山市郊外の同小からは東に雄大な立山連峰を一望することができます。07年1〜2月には「○月○日の立山連峰」のタイトルでほぼ連日、インターネットのホームページに学校から見た立山連峰の写真をアップ、関心を集めました。
  同小は、子どもたち同士、また子どもたちと先生とのつながりを重視しています。例えば縦割りグループ活動では、オリエンテーリングや給食会に1〜6年生が仲良く参加しています。また毎週木曜日午後の「ふれあいタイム」で、先生方と子どもたちが一体となって遊ぶミニ集会を開くなどしています。
 
<写真> 働くお母さん方が多いため、年3回の集計作業の多くは夜間に実施しています=富山市の藤ノ木小学校で(同小PTA提供)

300万点達成校を訪ねました!

クラスから10人、自宅と学校で作業

千葉県我孫子市根戸小学校
 児童906人、26クラスと我孫子市内で一番多い根戸(ねど)小学校(山田豊校長)は、学校創立1976年の翌年にベルマーク運動に参加して、総累計が300万点を達成しました。現在校舎を増築中で、4月には1020人以上になる見込みです。JR我孫子駅や学校の近くにマンションや一戸建住宅が建ち並び、東京への通勤圏であることから、児童が増え続けています。
  活発な活動を率いるのは、PTA役員会(9人)のうち会計監査役、尾崎輝枝さんと、渡辺陽子さんです。全児童の保護者は、必ず何らかの学校の仕事をすることになっています。ベルマークの担当は各クラスから10人を選び、自宅で仕分けする担当と、学校で集計する係りを、あらかじめ割り振ります。毎月10日をベルマークの日として回収、担当者が自宅で仕分け作業を行っています。07年度の点数集計は、年5回を計画しました。1回に20人から30人位のメンバーで行います。
  訪問した日は1月25日でしたが、「2007年度内に点数が確定するように、次回の作業は2月13日に集計作業をして、財団に送ります」、「その前にカートリッジを先に送り、点数葉書を一緒に送れるようにします」、「今、1月中頃の到着分マークを検収ですね。進行状況はホームページで見ています」。尾崎さんと渡辺さんは、熱心に話していまた。
  みんなの協力で貯えた資金で、毎年、年度末に備品を注文していますが、今回はソフトバレーボールと長縄に決まりました。長縄は、4月からクラスが増えるので、32本揃える予定だそうです。「これからも子どもたちのためになる備品を、先生方と相談して決めていきたい」と役員の皆さんは話しています。06年には2台目の和太鼓とスライド式台、合計40万円以上を購入しました。昨年6月に行われた運動会では、赤と白の太鼓に合わせ、熱心な応援合戦で盛り上がったそうです。
  同小は、「つくし野保育園」と「デイサービスセンター」が隣接して、保育園児や高齢者とのふれあいを日常的に行っています。3学期の1月から2月までの間に約30回も、4年から6年生の児童が8人のグループに分かれて、お昼休み時間にセンターへ行っています。昔遊びのお手玉や折り紙を教わり、お話しをしながら過ごすそうです。お訪ねした日は、1年生が園児を迎えて学校の中を案内していました。学校周辺は、森林や湧水池などの自然環境にも恵まれています。

<写真上> 前列右から海老原政登教頭、山田校長、鎮目美和PTA会長。感謝状を持っている尾崎さんと、渡辺さん(その左)やPTA役員のみなさん
<写真中> 担当の方に分かり易くまとめた手順書や、会社別に仕分けられたマークを入れているイチゴパックを使い、和やかに行われる集計作業を説明する役員
<写真下> 昨年6月に行われた運動会。熱心な応援合戦の様子(根戸小学校提供)=いずれも根戸小学校で

300万点達成校を訪ねました!

利用者の機能訓練に役立つ仕分け作業

静岡県磐田市緑ケ丘学園
  静岡県磐田市の緑ケ丘学園(尾上文雄園長)のベルマーク送票点数が、累計で300万点になりました。入所者50人、ショートステイやデイサービスを含めても70人利用という、決して大きいとは言えない施設ですが、1979年の運動参加から28年余で大台に到達しました。背景には、地元の社会福祉協議会や農協、ライオンズクラブ、老人会など、たくさんの人たちの善意があります。
  同園は義務教育を修了した知的障害者のための更正施設です。開設当初からの利用者も少なくなく、男性29人、女性21人の入所者の年齢は26〜74歳、平均年齢は51・6歳です。障害の程度に応じて木工や農作業、委託作業などに従事しているほか、歩行訓練や調理実習などにあたっています。
  週に1、2回のベルマークの仕分けは、利用者の機能訓練の一環としても役立っています。はさみでマークを切る、職員が手作りしたマス目入りの整理トレーを使って番号別にそろえる、点数を数える……。50人の入所者のうち作業に取り組むのは20人ぐらいで、作業ごとに分担を決めて参加します。要領を覚えるまでは大変ですが、いったん覚えると根気よく作業を続け、着実にベルマークの山を減らしていきます。天気のいい日は外での作業や運動が多くなるため、雨天の日の作業が多くなるそうです。
  これまでベルマーク預金でベンチや遊具、ボールなどを購入しました。今後の予定について、尾上園長は「2年前に現在地に移転したばかりです。中庭に、利用者がくつろげるような遊具やベンチ、ピクニックテーブルなどをそろえたい」と話していました。いました。

<写真上> ベルマーク預金でボールもたくさん買いました
<写真下> 職員手作りの整理トレー。ベルマーク番号ごとに区分されています=いずれも静岡県磐田市の緑ケ丘学園で

300万点達成校を訪ねました!

前年度分を1年かけ整理

鳥取県米子市住吉小学校
  鳥取県米子市の住吉小学校(松原弘校長、773人)が3,005,786点に達しました。1964年5月に参加して以来の累計です。300万点は鳥取県では5校目、米子市内では3校目。前年度に収集した分を1年かけて仕分け整理するという方式をとっています。
  担当するのは児童会が福祉委員(5、6年生約25人)。PTAの方は特別委員会のひとつベルマーク委員会(米田千代美委員長、11人)です。
  収集は毎月15、16、17日。学校に持ってきてもらい、福祉委員が全クラスを回って集め、回収箱に保管し毎月貯めていきます。仕分け整理はPTAが担当しますが、ベルマーク委員は全体を統括、実際の仕分け作業はクラス役員が中心。仕分けの対象は前年度に貯めたベルマーク。4月のPTA総会の時に、クラスごとに1年間の仕分けのノルマを決める、それぞれのクラス役員は学級レクや授業参観の時を利用して番号別に分ける、9月末までに仕分けを終え、10月にボランティアの親子50人が参加して点数別に分け、11月にベルマーク委員が最終集計して発送する、という段取りです。
  ここで役立っているのはベルマーク整理シートです。近くの幼稚園などで採用しているのを借用しました。このシート1枚に100マスあり、ここにマークを貼り付けていきます。これまでは、ホッチキスなどで留めていましたが、集計するときにほどいたりしていたため、作業が手間取っていたそうです。
  以上ように収集と仕分けは別個に流れ、同年度の中では連動させないのが住吉小の特徴です。この方式を始めたのは2年前から。仕分け作業に人が集まりにくかったり勤め人が多かったりでベルマークが貯まるばかりで仕分けが追いつかない状態でした。貯まったベルマークを処理するため、特別委員会にベルマーク委員会を設置して取り組むことになりました。
  ベルマーク委員会を設置した年には、前年度までに貯まったベルマークを一気に10万点ほど処理しました。それ以来、前年度までに貯まったマークを翌年仕分け、整理するという形になったそうです。米田委員長は「仕分けの流れをつくらなければ、と考えた結果です。クラス役員に余り負担がかからずに出来ます」と話していました。

<写真> 300万点達成の感謝状を手に喜ぶ住吉小PTA会長山口一樹会長(前列右から2人目)とベルマーク委員長の米田千代美さん(同3人目)らベルマーク委員と学校関係者=鳥取県米子市の同校で

300万点達成校を訪ねました!

創立30周年に300万点達成

福岡市立東若久小学校
 福岡市の東若久小学校(熊谷節子校長、350人)のベルマーク収集点数が300万点を超えました。参加は開校した1978年で、創立30周年と同時の300万点達成です。昨年11月の記念式典にあわせて、ベルマーク預金で理科実験用のデジタルはかり、天びんを購入し、各クラスに備えました。
  PTAの担当は保健厚生委員会(高谷多鶴子委員長)で、各クラスから1人の計12人がメンバーです。児童がクラスに持ち寄ったマークは、毎月25日に回収、翌月の第2金曜日に定例委員会の開催を兼ねて、整理、集計します。このほか、毎学期に1回、各クラスから保護者1人が作業に参加します。発送は11月と2月の年2回。毎回の作業はPTA会議室で午前10時から始めます。
  1月の作業日には高谷さんら6人のお母さんが集まりました。小さな女の子を連れた人も。この日は幼稚園の行事と重なり、風邪をひいた子どもを病院に連れて行った人もいて、参加者がいつもより少なかったそうです。
  ベルマークの作業日に取材するたびに、仕事を持ち、家事をこなし、家族の世話をしながら活動するのは「大変そうだな」と感じるのですが、作業中のお母さんたちは、そんな素振りをまるで見せません。この日の6人も、おしゃべりしながらも手は休めず、マークの仕分けを進めていました。「忙しいのはお互いさま。無理をしない、無理をさせない」ということなのでしょう。
  高谷さんは「子どもは親に言われて、マークを学校に持ってくるだけで終わっているような気がします」と、子どもたちがもっと積極的に活動に加わってほしい、と願っています。児童の委員会活動にベルマーク回収、仕分け・整理作業を採り入れている学校もありますが、現状はまだ少数派のようです。「親子の対話ができるし、ボランティア意識も深まると思います」と話してくれました。

<写真上> おしゃべりしながらも手は休めず、なごやかに作業
<写真下> 小さな女の子を連れてきた人も=いずれも福岡市の東若久小学校で

300万点達成校を訪ねました!

創立40周年にピアノ購入の大目標

大分市鴛野小学校
 大分市立鴛野(おしの)小学校(麻生美明校長、448人)がベルマーク収集点数300万点を達成しました。参加は開校した1979年、11年後の創立40周年に向けて、さらに点数を積み上げ、グランドピアノを購入しようと、大きな目標を掲げています。
  各クラスから1人の計15人のPTA学年部(川上路代部長)に、ベルマーク担当の山下香里さんら3人がいます。毎月、児童から回収したマークを、各クラスの学年部員が自宅で協賛会社別に仕分けします。さらに学年部会で整理したあと、夏休み明けと2月に全体集計して、発送する流れです。全体集計の日には、3人の担当のほか、ボランティアのお母さんたちが参加して作業します。
  取材した2月中旬の作業日は、学校近くの鴛野地区公民館に10人が集まりました。鴛野小は、新学期にPTA活動に参加するボランティアを募っています。この日、参加したお母さんたちは「細かい作業が好きなので」「午前中に終わるから」などの理由で、ベルマークのボランティアを希望したそうで、てきぱきと手際よく、マークを切りそろえ、10枚単位で整理していました。
  担当の山下さんたちは、これからの目標と課題を挙げてくれました。「あらかじめ備品の購入計画を立てると活動の励みになる」と、学校創立40周年にグランドピアノ購入を目指します。また、へき地校などの援助につながるベルマークの意義を子どもたちに知ってもらい、「もっと積極的に活動してほしい」と、話しています。
  鴛野小は市中心部から約6キロ南、国道10号とJR豊肥線が並行して走る住宅地にあり、大分市内では中規模の小学校です。PTAのボランティアは、ベルマークのほかに、学級懇談会参加者のために、幼児の世話をする育児ボランティアといったユニークなものなどがあります。

<写真> PTA学年部とボランティアのお母さんが一緒に仕分け・集計します=大分市の鴛野小学校で

200万点達成校!

★ 200万点達成校!


埼玉県蕨市西小学校
 半田泰雄校長、484人。ベルマーク回収箱が各教室にあり、学期ごとに締め切りを決めてPTA厚生委員会16人が回収します。年3回、仕分けまでを学校で行い、集計は家庭に持ち帰ってします。地域も協力的で、近くの公民館や郵便局にも回収箱を置かせてもらっています。学校は旧中山道近くの住宅街にあり、埼京線北戸田駅から徒歩10分ほど、昔の日用品や農具などを集めた郷土資料室がある他、県立蕨高校生がクラブ活動を指導するなどの交流も盛んです。

横浜市日野小学校
  杉山百合子校長、412人。港南区にあり1873年(明治6年)創立。鎌倉街道、横浜横須賀道路の日野IC近くですが、日野中央公園が広がるなど緑も多い住宅街にあります。秋の運動会は日野小オリンピックと呼ばれプログラム作成からアナウンス、実況まで児童が行います。ベルマーク運動には65年に参加、PTA学年委員会のベルマーク係6人が活動を担いますが、年3回の仕分けや集計には各クラス2人の応援が加わります。地域のお店の協力も支えです。

浜松市中央幼稚園
  内山美穂子園長、園児87人。ベルマーク運動の中心は保護者会施設部(堤直美部長)ですが、実務にあたっているのは保護者全体です。毎月1回、全園児に袋を配布して2週間後に回収したベルマークを保護者全員で仕分けしているのです(点数計算、送票は役員が担当しています)。園児の数が多いわけでは決してありませんが、地域のスーパーマーケットや薬局などに回収箱を置かせてもらうなどして収集に努めています。浜松市北部の旧細江町に位置する市立幼稚園で、小中高校生や高齢者ら、地元のいろいろな人とのかかわりを大切にしています。
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