★ 700万点達成校を訪ねました!
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県内では5校目の700万点 メリハリの利いた取り組み光る
愛知県吉良町の吉良中学校
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愛知県吉良町の吉良中学校(齋藤正和校長、691人)が700万点を達成しました。参加から、ちょうど40年。愛知県では5校目の700万点ですが、中学校としては全国でもかなり上位の集票を重ねている背景にあるのは、生徒会の福祉委員会を核にしたメリハリのある取り組みです。
吉良中には前、後期1回ずつのベルマーク週間があります。週間が近づくと、各クラスで男女ひとりずついる福祉委員が中心になって、収集点数4000点という各クラス共通の目標に向けて盛り上げ策を話し合い、さらに数人ずつの班になってそれぞれ具体策を検討します。 だから、集まるマークは自宅からだけではありません。近所の店や親戚、隣のおばあちゃん、おじいちゃんらにも協力してもらっています。「ぼくの場合は、母の友人が勤め先の使用済みカートリッジを出してくれました」と福祉委員のひとり。 集まったマークは福祉委員会の委員会活動で整理。ほとんどのクラスが目標の4000点を達成し、1度のベル週間で8万点から10万点もの点数をあげています。 「先輩から引き継いできた活動を途絶えさせることがないように、きちんと取り組んで後輩にバトンタッチしていく。それがすべて」と前期福祉委員長の3年、河井勇樹君。吉良中勤めが4回目、という齋藤校長も「32歳で最初に赴任したときも、担任として生徒たちとマーク集めに知恵を絞り、私も兄や親戚に頼んだものです。自分たちの欲しいものを買えるだけでなく、援助につながるというボランティア活動だから思い入れもあります」と話しました。 県南部の三河湾に面した町。小説「人生劇場」などの作家・尾崎士郎を生んだほか、忠臣蔵の吉良上野介義央、義理と人情に生きたとされる吉良の仁吉のゆかりの地でもあり、町民のふるさと意識や文化・歴史への思いは強いようです。 |
学校は2学期制を採用 ふるさと教育を推進
高松市の屋島小学校
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高松市立屋島小学校(田所一男校長、725人)が600万点に達しました。ベルマーク運動に参加して41年、香川県内7校目です。
PTA学年部(辻千穂部長、42人)が担当します。月初めに子供たちはベルマークを持ってきます。これを担任の先生がクラスの学年部役員に渡します。役員は家で仕分けし会社別に10枚単位でまとめます。 同校は2学期制をとり、前後期の各2回、ベルマーク集計の日として学年部会を開きます。7月10日は今年最初の集計日。学年部員ら約40人が端数を10枚単位にするなどの作業を続けていました。時折、風が室内に入り、窓を閉めながらの作業でした。 これまでに、ボールや鉛筆削りなど購入しましたが、学校側は、今度ラジカセ、ストップウオッチなどを希望しているそうです。 屋島小は、源平合戦の古戦場近くにあり、ふるさと教育を推進しています。地域の人との触れ合い伝統文化の学習、異学年の友達との触れ合いなどに取り組んでいます。 |
広い校庭でなかよく遊ぶ子供たち
戸田市の戸田第二小学校
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「2校時と3校時の間の25分休み時間、グラウンドで遊ぶ子供たちの様子は見事ですよ」。お訪ねした戸田市の戸田第二小学校(加藤正明校長)は、ベルマーク送付回数98回、県内で15校目の500万点達成です。児童数1028人、都会の大規模学校では珍しく、広い敷地が自慢です。バスケットゴール3面、サッカーゴールを常設、さらに直線で100b走ができる運動場では、子供たちが好きな遊びをのびのびと楽しんでいました。
戸田市は県の南西部に位置し、「戸田の渡し」の史跡があり江戸の出入り口として栄えた町です。東京に隣接する荒川では、地域に親しまれる「戸田橋花火大会」や東京オリンピックの会場になった戸田漕艇コース場があり、荒川沿いの最も南にある小学校です。 人数が多い学校ですから児童間の交流がなかなか深まりません。そこで平成17年に建てられた自校給食施設では、200席収容のランチルームを活用し、毎日交流給食を行っています。 ベルマーク運動の中心は、PTAのベルマーク委員会部長鈴木祥子さんほか29人で行なっています。マークの収集は年間3回発行の「ベルマークだより」を通じて各家庭に呼びかけます。毎月決められた「ベルマーク週間」の1週間前に、各クラスに専用のカゴと児童に回収用の封筒を配布します。そのほかインクカートリッジ専用のボックスも玄関口に置いています。「ベルマーク週間」最終日当番の方が各教室からカゴを回収、会議室で会社別に仕分けします。その後の作業は、担当の会社を自宅に持ち帰り、点数別にホチキスやテープなどで10枚ずつまとめます。次回の作業日は部長と副部長が全体を集めて計算、整理袋に点数明細を記入、送り状を作成、まとめたベルマークを年3回学期末に発送します。 ベルマーク預金での買い物は子供たちに役立てられるものを、心がけて購入しています。鉛筆削り、黒板ふきクリーナー、一輪車のほか、文字入れテントはプールの一角に設置、暑い時の日よけや休憩場所として活用されています。自走式車いすは身体の不自由な人の生活の疑似体験に使われています。 ベルマーク役員にたずさわり良かったことは「学校で子供たちに役立つものを購入できること。お買い物した金額の1割が援助に役立てられていること。学年クラスを関係なくお母さん方と交流を持つことが出来ることです」と答えてくれました。 |
ベルマークで読書活動の本購入
大津市の唐崎小学校
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大津市立唐崎小学校(太田幸成校長、992人)がベルマーク運動に参加して31年で500万点に達しました。滋賀県内5番目。読書活動に力をいれている同校では、本購入にベルマーク預金を役立てています。
ベルマーク担当の中心はPTAベルマーク委員です。上西加津子委員長ら9人です。 収集は、月初めのベルマークの日に、子どもたちが持ってきます。それを、児童のボランティア委員(5、6年生で構成)が全クラスから集めます。その後はPTAの出番。ベルマーク委員は学級委員にも参加を呼びかけます。仕分け作業に月2、3回催されますが、だいたい15人ほど参加します。牛乳パック10個ほどをまとめてくくりつけ、箱に入れやすいようにします。10枚単位でテープかホッチキスで止め、集計します。最終集計は1学期に1回し発送します。 同校は読書活動が盛んです。毎朝10分間、1人1冊100冊以上を目標にしています。保護者のボランティア36人が週3回、読み聞かせをしています。昼休みにも読み聞かせがあります。こうした中で、ベルマーク預金は読書の本購入に使われています。昨年12月には42種類50万円相当の本が買われました。 |
回数や自宅作業を配慮 働くお母さんのため工夫
広島市の市立皆実小学校
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広島市南区の市立皆実小学校(中本健治校長、712人)が400万点に達しました。ベルマーク運動に参加して43年、県内20校目です。
PTAベルマーク委員会が担当で、相川千恵委員長ら委員21人、クラスから1人選ばれます。 月初めに子どもたちが学校にベルマークを持ち寄り、それを各クラスのPTAベルマーク委員にクラスの分を渡します。委員は自宅で番号別に仕分けし、学校に来た時、仕分け棚に収めます。 発送は年4回で、発送の月には、ベル委員会役員は番号分のベルマークを割り当ての委員に渡し、委員は自宅で10枚つづりに整理、集計し、発送日に学校に持ち寄ります。この日は、自宅でやった整理集計が間違いないかをチェックします。 相川委員長は「働いている人が多いので、なるべく学校に集まる回数を少なく自宅でやれるようにしています」と話していました。これまでに、テントや黒板消しクリーナーなどを購入しました。 皆実小は文科省の食育推進事業の指定を受けています。5年生は米を育て米を使った料理、4年生は大豆で豆乳や豆腐作りに取り組み、最近では味噌作りも体験しました。 |
「無理なく」がモットー 集計作業は自宅が中心
大分市立東稙田小学校
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大分市立東稙田小学校(井上宜俊校長、540人)が400万点を達成しました。県内では16番目です。300万点を達成したのは1999年ですから、この7年間に100万点を上乗せしたことになります。
ベルマーク担当は、PTA環境施設部(馬渡富美子部長)で、各クラスから1人、今年度は計19人がメンバーです。「家でもできるベルマーク」がモットーで、整理・集計作業は自宅中心です。仕事を持っているお母さんも無理なく活動できるため、2年連続で部員になる人もいるそうです。昨年度の部長、長峰久代さんも「希望する人が多いですね。1年間、楽しく活動できました」と言います。 8月を除く毎月1回、子どもたちが持ち寄ったマークを回収、協賛会社別の袋に仕分けし、部員が担当会社の袋を自宅に持ち帰ります。担当する会社は、一部を除いて、数社ごとにくじ引きで割り振っています。部員は自分の担当分だけを整理し、点数を集計します。部長は毎月、部員から報告を受けて全体を集計、一連の作業が完結します。全体部会は、会社別に仕分けるだけなので「午前中の30分から1時間弱ですみ、出席率も上々です」と、馬渡部長。 課題は、子どもたちにベルマークの理念や目的を理解してもらうことだそうです。「回収日に家からマークを持ってくるだけで終わっているのでは」と、馬渡部長。毎月、発行するベルマークだよりの年間テーマに「ベルマーク あなたもできるボランティア」を掲げ、子どもたちの意識向上を目指していきたい、と話してくれました。 |
ベルマーク組織が定着 無理せずに効率アップ
川口市の新郷南小学校
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『キューポラのある街』――鋳物の町として知られる埼玉県川口市は、JR駅前が見事に再開発されて、近代的な街に変わっていました。新郷南小学校(岩政哲人校長、472人)は、運動に参加して22年で300万点を達成しました。
学校はバスで北東部に20分ほど入った、住宅地と中小の工場に囲まれた中にあります。広々とした校庭が学校の自慢です。 ベルマーク活動はPTAの総務委員会が中心になり、毎月第2火曜日に学級単位で当番日を決め、仕分け・整理をしています。6月、10月、12月、3月には点数計算と送票をしています。訪ねた日は、12人が数グループに分かれて机を囲み、収集箱から出したベルマークの仕分け作業をしていました。その後、番号別に細かく仕分けます。お母さんと一緒に来た4歳くらいの女の子も、楽しそうにお手伝いをしていました。 「運動の参加の枠が広がりますと、中高年の人たちの社会参加の機会が増えますよね。私も団塊の世代ですので、うれしいことです。昔、教員時代に子どもたちとベルマークに取り組みました。子どもたちがほしかったボールや教材をベルマークで買ってあげたとき喜ばれたことを思い出します」と岩政校長は話してくれました。 新郷南小は、PTAのベルマーク組織がしっかりしていることです。総務委員は2年で交代しますが、新旧の委員が重なるようしているため、後に続く人たちは、迷うことなく敷かれたレールに沿って活動しています。それが集票点数のアップにつながっているそうです。 学校の昇降口には、ベルマーク預金で買った一輪車20台くらいが整然と並んでいました。子どもたちがいつでも自由に乗れるようにしています。近くの柱に「PTAのお母さん方が、皆さんの家で集めたベルマークをまとめてくれ、この一輪車を購入することができました。大事に使いましょう」と、張り紙がありました。 「貯まった預金で、今年は何を購入しようか、学校と相談しているところです。子どもたちに喜んでいただけるものがいいですね」と総務委員会監事のお母さんは話していました。 |
★ 200万点達成校! |