★ 600万点達成校を訪ねました!
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3、4年で100万点を上積み達成を機会に運動を広めたい
静岡市の西豊田小学校
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「最近の集票点数の少なさを思うと、恥ずかしくて」。静岡県で7校目の600万点を達成した県内有数のマンモス校、静岡市西豊田小学校(小泉三朗校長、1043人)をお訪ねすると、PTAのベル係や執行部のみなさんは、当惑気味に話されました。「活動の立て直しを始めたところ。どうすればいいか教えてください」
ベル財団の記録によると、西豊田小は1961年に参加。82年に100万点に達したあと85年に200万点、88年300万点、92年400万点、96年10月に500万点といった具合に、3、4年ごとに100万点ずつ上積みしていました。 ところが、500万点から600万点までは9年間。協賛会社の脱退などがあったとはいえ、「現在は年間10万点も容易でない」と聞くと、心配です。 現在、ベル活動を率いるPTAベルマーク係(各クラス3人ずつ、計87人)の責任者、中村トシエさんは話されました。「担当してみたら、引き継ぎノートもなかった。いつのころからかは分かりませんが、活動がすっかり停滞していたのです」「ベル説明会で他校の話を聞き、立て直さねば先輩たちにも申し訳ない、と思いました」 まず、毎週金曜日を「ベルマークの日」と決めました。いつでもいいのでは、持ってくる気持ちが起きない」と考えたからです。教室にあったマーク入れの缶もキャラクターを貼るなどリニューアル。職員室にもマーク入れを置きました。600万点達成のニュースも、学校便りで全保護者に知らせました。 早速、反響があり校区民からマークが寄せられたり、子どもたちが持ってくる楽しみを持つようにカードつくってくれた先生も現れました。600万点達成のニュースを回覧板で流してくれた地区もあったそうです。 ベル記者からは、全児童へのベル袋の作成、ベル便りの発行、地域への呼びかけ、児童の委員会活動や学校行事の活用など、各校の具体例を紹介。「学校、児童、保護者、地域が一体となった体制づくりを」と話させていただきました。 「早速、校内放送で呼びかけたり、買い物や集票点数の目標設定などで、ベルマーク熱を高めていきます」と中村さん。PTA執行部の前田康子さん(書記)は「中村さんらの熱意と、600万点達成というダブルチャンスを生かさねば。学校とも話し合い、力を合わせてベルを浸透させていきます」。 再び力強く動き始めたマンモス。楽しみです。 |
お年寄りと交流、地域と共に田んぼに弾む子どもたちの声
大阪府堺市立金岡小学校
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日本最古の官道という古い歴史を誇る地にある大阪府堺市立金岡小学校(小林昇一校長、836人)は地域との結びつきを大事にしています。訪問した時は地元のお年寄りらの指導を受けて5年生が稲刈りの最中でした。授業参観のお母さんも加わり、こどもたちの元気な声が田んぼに弾んでいました。
同校は明治5年に創立。堺市から奈良県に通じる竹内街道のすぐ側にあります。日本書紀に推古天皇21年(613年)に「自難波至京置大道」(なにわよりみやこにいたるおおじをおく)と記されており、これが日本最古の「大道」と、郷土史読本に書かれています。 この大道と現在の竹内街道がルートが重なっていることから、地元の人たちは「竹内街道は日本最古の官道。金岡小は竹内街道抜きに語れない。この辺を掘れば遺跡はいくらでも出てくる」と、古い歴史を誇りにしています。 同校は「地域のお年寄りと仲良く」(3年)「地域マップづくり」(4年)「米つくり」(5年)「地域の国際交流」(6年)といったように地域研究に熱心です。 学校南100bにある芝尾健・PTA会長の畑(1000平方b)を3年前から借りて5年生が米作りを体験学習しています。訪問した10月21日は芝尾会長や近くの柴野建己さん(63)ら古老5人を先生役に児童約140人が稲刈り。子どもたちは恐る恐るカマで稲を刈りとったあと、歓声をあげながら三角に組んだ棒に稲を掛けていました。芝尾会長らは、稲をきちっと拾うように教えていました。「お米の大事さ、拾うことの大事さを知ってもらいたい」。 学校のある地域周辺は大阪都心への交通の便が良いため住宅開発などが進んでいますが、学校周辺では畑や緑などいまだに自然が残っています。芝尾さんは「都心近くで緑が残っているのはここしかありません。農業は文化の伝承です。お年寄りは子に伝承できなかったが、孫の世代に引き継ぎたいと願っています」と子どもたちに話しかけていました。子どもたちから「稲刈り楽しかった」「この田んぼでお米はどのくらい取れるんですか」といった感想、質問が出ていました。子どもたちは、米の種類、米の文化、田んぼの生き物、など各自研究テーマをもっています。 同校のベルマーク運動参加は1981年から。累計で600万点達成は府内4校目です。仕分け整理はPTA学年委員会(熊田則義委員長)が担当していますが、1、2年生は親と一緒に遊び感覚で楽しく仕分けしているそうですが、3年生以上はPTAがします。熊田委員長は「600万点達成を励みにベルマーク集めも一層力をいれていきたい」と話しています。 |
学校のベル整理に地域の「高齢者パワー」が加わる
岐阜県大垣市の東小学校
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歌ったり手品を楽しんだあとは、ベルマークの整理です。岐阜県大垣市の東小学校(佐竹雅男校長、662人)のベル活動に、今年度から頼もしい「高齢者パワー」が加わりました。10月の検収結果では県内3校目の500万点校にも仲間入りし、いっそう弾みがつきそうです。
お年寄りたちは、校区の東地区センターで毎月第1日曜日の午後開かれる、地域住民の交流の場「東・生き生きサロン」に集まるみなさん。参加者の多数を占めるお年寄りから「地域に役立つこともできれば」との声があがり、東小のベルマーク整理を担うことになったそうです。 東小では毎月10日にマークを収集、スーパーなどに置いたベル箱のマークとともに、PTA厚生委員会(委員長・榎並つるみさん)が整理します。仕分けたあと台紙に両面テープでマークを貼るやり方で、生き生きサロンのみなさんには台紙に貼る作業のお手伝いをお願いしました。 毎回、20人から30人のお年寄りが訪れ、メーンプログラムの後の2時半からベル作業。お茶菓子とおしゃべりを楽しみながら、枚数の多い5、6社のマークを榎並さんやPTA執行部のメンバーと進めますが「ハサミの使い方もすごくお上手だから、あっという間に済みます。やりがいがある仕事、といっていただき、本当に感謝しています」と榎並さん。 もちろん、ベル作業は自由参加。将棋や囲碁を楽しむ人、俳句をひねる人らさまざまですが、ベルが多数のようです。 「地域や子どもらのために、というお話に早速、お願いしました。助かります」とPTA会長の西脇辰男さん。東・生き生きサロンの責任者で、市教委社会教育課長の経歴もある加藤茂さんは「マークの整理も楽しくやってます。本来は子どもから大人まで集うのが生き生きサロンの趣旨だから、孫を連れて参加してくれればもっといいのだが」と話していました。 |
お買い物を通じ生活が見える
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広島県呉市立白岳小学校(日野敏行校長、853人)はベルマーク運動に参加して43年目で累計500万点に達しました。県内5校目です。
PTA厚生部(小西典子部長ら25人)がベルマーク担当です。月初めに担任の先生がベルマーク回収袋を全児童に配りマークを集めます。集められたマークは各クラスの厚生部員の方に回されます。部員が自宅で仕分けし全部員が1学期に1回集まり集計します。これまでテントなどを購入しました。 「ベルマークは面倒くさいイメージがあったが、やってみると結構たのしい」と小西さんらは話しています。また、最近はラーメンとか冷凍食品が多いなど集計などを通して生活がみえてきて興味深いという。 同校の今年度の目標は「笑顔いっぱい、友だちいっぱい」で、力を入れているのが異学年交流です。1年生から6年生まで混ぜるかたちでグループを組みカルタとりやドッジボールなど児童会行事と兼ね合わせて行います。少子化の中、縦型交流を通じて社会性を身につけよう、との狙いも含まれているようです。 |
3グループに分かれて年6回作業
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広島市佐伯区の市立五日市南小学校(和田克彦校長、614人)の500万点達成は県内6番目です。
PTA(小川和行会長)ベルマーク部(土居愛子部長)が担当しています。各学年から1人委員を出し、そのもとに各クラス3人選出のベルマーク係りが仕分けをします。2、5年▽3、4年▽1、5年生の3グループに分けて計、年6回作業をします。グループの係りは担当の時だけですが委員は毎回参加します。作業時間は1時間半ほどですみ「手際いいんです」と委員たち。発送は年2回です。 PTAの方に学校自慢を語ってもらうと、運動場の広さが西日本一というのがありました。確かに広い、球技する子が小さく見えます。14710平方b。学校要覧によると、昭和57年には児童数(2102人)日本一とあり、運動場の広さはそのせいかと思いましたが、八谷教頭は「西日本一ということでなく広島市内一です。もともと埋立地につくった学校なので広いんだと思います」とのことでした。 桜も有名です。学校創立時(昭和42年)からのを含め20本ほどあり、開花時には地域の人も訪れます。同校から分離した近くの小学校の入学児童もおかあさんらとわざわざ寄り桜の前で記念撮影する場面もあるそうです。 学校では、国際理解教育に力を入れ英語に親しむ子を育てようとしています。毎年、6年生らが平和公園で外国人相手に英語でインタビューしています。 |
児童・PTAと学校が一体になって集票活動
山口県光市の浅江小学校
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山口県光市の浅江小学校(石川芳己校長、673人)が、10月に500万点を達成しました。参加44年余、1993年に300万点を突破し、12年間で200万点上積みしました。
11月1日の全校集会で石川校長は、500万点達成の感謝状を児童に見せながら「みなさんとPTAの協力のおかげです。これからも力を合わせて取り組みましょう」と話しました。 浅江小はJR山陽線光駅から歩いて15分、学校裏に里山として整備された潮音寺山があり、毎日のように、遊びや自然観察・採集、運動に活用しているそうです。校区には団地や商業地があり、市内の12小学校で児童数は最多です。 重岡良典教頭は、浅江小のベルマーク収集は児童とPTA、学校の密接な連携が一番の特徴だ、と説明してくれました。 学校行事として毎月、ベルマークの日があり、校舎玄関に収集箱を置いて、児童が家庭から持ち寄ったマークを入れます。これを5〜6年生約20人のベルマーク委員会が回収。毎週火曜日の昼休みに各クラスから集めたマークと一緒に、月1回の「委員会活動の時間」で、切り取りや仕分け、10枚綴りなどの作業をします。PTAは専門部会のひとつ、文化教養部(花田美津江部長、20人)のお母さんたちが児童の活動を全面的にバックアップ、整理・点検や計算、発送を受け持っています。 11月7日の「委員会活動の時間」に訪ねました。驚いたのはベルマーク委員会専用の教室があったことです。担当の西本佳子教諭の指導で、児童19人が3〜4人に別れ、にぎやかに作業していました。委員長の松村俊孝君は「楽しそうなイメージがあったので委員になったけれど、その通りだった」。副委員長の豊原祥太郎君は「みんなや学校の役に立ち、やりがいがある」と、話してくれました。 |
PTAや子どもたちに運動の意義を徹底したい
兵庫県伊丹市の笹原小学校
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兵庫県伊丹市立笹原小学校(篠田一三校長、1023人)が400万点を達成しました。県内63校目です。
ベルマーク活動はPTA学年部が担当です。各クラス2人の計58人がメンバー。ベルマークの回収は年7回、その都度全児童にベルマーク回収のぬり絵つきお手紙を発行。ベルマーク回収の意識を高めるのに役立っています。そして学年部だよりなどでどんなものが買えたのかもお知らせしています。 低、中、高学年部単位で集まります。1人当たり年2、3回になります。子どもが持ってきたマークを会社別に仕分けし、これを自宅に持ち帰りマークを点数ごとにテープに貼るなど仕分け整理します。 地域の人がベルマークをもってきてくれたり自治会の協力を得たり、活動の輪を広げてきています。 同校の研究テーマは「伝え合い、ひびきあう学びをめざして」。市の南部にありマンション建設などが進み年々、児童が増えています。学年部正副部長は、ベルマーク運動の意義をいかに多くの子、親に知ってもらうかが課題と言っています。 |
各学期末に34クラス180人でマーク整理・計算作業に取り組む
さいたま市北区日進北小学校
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さいたま市北区日進北小学校(入江知彦校長 生徒数1173人)は、1962年にベルマーク運動に参加、送付回数62回、さいたま県で90校目の300万点突破校です。
高崎線宮原駅から歩いて10分、学校周辺はもともと農村地域のため、まだまだ緑豊な環境です。最近は都市開発に伴い住宅が多く建ち並び児童数も増加の一途で、現在34クラスある中で生徒数35人のクラスもあります。 学校の特色として、4年生は「わざのスクールキャラバン」として地域の方の指導を受け、べいこま、藍染め、和紙スキなどを体験、5年生は「アダプトプログラム」として周辺のごみ拾い、プランター設置の活動をしています。そのほか5年、6年の児童で合唱部を結成して7年、先生の都合のつく限り日夜練習しています。その成果は埼玉県コンクールに出場して、2004年金賞、2005年銀賞を受賞しました。 ベルマークは年間3回(7月、12月、3月)の発送、総務部担当PTA副会長福田智子さんと総務部員(部長山田千景さん、副部長水沼晴代さん)を中心に学期末の5日間を2学年が担当、各クラスからのベルマーク協力員で整理、計算を行なっています。収集日2日前には各家庭にお手紙を出して呼びかけ、地域の皆さんには町内会の回覧板でお知らせ、郵便局、近隣のスーパーには回収箱を置き協力をお願いしています。 ベルマークでのお買い物もデジタルカメラ、コードレス掃除機、加湿器などと数多くありますが、加湿器はベルマーク預金のほかに予備費を加えて購入、各教室で使っています。最近では回転パイプ式さすまた6本を購入、学校の出入り口に配置しています。先生たちは、消防署の方から防災訓練でさすまたの取り扱いについて実地指導を受けたそうです。 「ベルマーク運動にたずさわり良かったことは、子どもたちに直接還元できることです。ひとりの小さな力もみんなの力を集めれば大きな成果になると実感できます。これからベルマークの点数をより多く成果をあげるには、カートリッジの回収に重点をおき、回収されたあとのカートリッジがどのようにリサイクルされるのかをみんなに知っていただき、環境を考えながら子どもたちのためになることを伝えていきたい。可能であれば、リサイクル工場の見学もしてみたい」と3人のお母さんは話していました。 |
何事にも積極的な児童がベル活動を支えています
横浜市の永野小学校
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横浜市の永野小(志賀光雄校長、857人)が300万点を達成しました。
JR戸塚駅から地下鉄で約6分。平成13年には環状2号線も開通して、学校の周りも整備されました。創立113年の歴史のある学校の校長室には、勝海舟の揮ごうによる永野小前身の校名「永谷学校」の額が大切に保管されています。 授業以外の「特別クラブ」活動に、大勢の児童が積極的に参加しています。マーチングバンドや陸上、合唱クラブなどは、全国大会を目指して早朝から練習に励んでいます。 ベルマーク活動は、PTAの学年委員会(新井智子委員長)の25人のお母さんたちと、児童のベルボラ(ベルマークボランティア)85人が協力して進めています。 毎月1回、児童はベルマーク袋から各自教室に置いてある大まかな仕分け箱 (会社番号1〜9、10〜19など)にマークを入れます。児童のベルボラ(3年〜6年生)はクラスから仕分け箱を集めて、さらに会社番号ごとに分けるまでを担当しています。 その後を引き継いだ学年委員は、お手伝いのお母さんと一緒に仕分け、点数計算をします。翌月のお手伝いのお母さんに引き継いでもわかるように、マークは10枚ずつテープなどでとめています。毎回、25人くらいの方が参加してくださるので、家庭への持ち帰り作業はしていません。 年に4回、児童向けのベルマーク新聞をクラスに掲示。各家庭には年3回、ベルマーク新聞を配布して回収率を高めています。 「大勢の児童が取り組んでくれるのでとても助かります。購入品は年度末に児童だけで話し合い決めてくれます」と新井さんたちは話していました。 |
★ 200万点達成校 |