★ 1700万点達成校を訪ねました!
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学園を支え続けて
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地域に支えられる愛知県豊橋市の社会福祉法人「岩崎学園」(松下直弘園長、65人)が、全国3位、県内ではトップの1700万点に達しました。知的障害のある子どもたちのためにベルマークの収集・整理活動をするたくさんの学校やグループ、個人。その一つで、整理作業を担うボランティアグループ「若草会」の活動を拝見しました。
若草会は、1983年4月に地元のNTT退職者で結成。以後22年、新会員を加えながら「細くても長く」をモットーに活動しています。現在の会員は4代目会長の藤井順三さんら8班43人。多くは毎月1回の作業ですが、班員の都合で年2―6回という班もあります。 園舎内の作業室で、世間話から職場仲間の消息まで会話がはずみますが、手は休めません。「地道な仕事ですが、情報交換もでき、ここに来るのが楽しみ。捨ててしまえばごみになるマークを役立てて福祉に貢献している、というプライドも支えです」と、電報畑を歩み、電報電話局長も務めた藤井さん。 芸能祭りや園遊会などといった学園の催しにも積極的に参加、園生たちとのひとときを楽しんでいます。交換手出身で豊橋局初の女性課長を務めた初代若草会会長の小野田富子さんは「営業、機械など畑は違っても、同じ職場で働いた仲間だから息もぴったり。細くても長く続けることのできるボランティア活動を、と発足させましたがその通りでした。天眼鏡が必需品になり、まもなく80歳になりますが楽しみながら続けていきます」と話してくれました。 若草会のほかにも豊橋善意銀行などのみなさんも、市民や小中学校から届くマークを整理。ベル預金ではグランドピアノや舞台照明器具などを整え、数年前に購入したウッドデッキは、ベルマーク説明会でもご覧いただいているビデオで紹介されているように、地域の人々との交流の場にもなっています。 こうした地域と一体となった園を運営し、ベルマーク運動に対する理解も深かった前園長の松下良紀さんは昨年11月、病気で亡くなられました。31歳の若さで後を継いだ長男の直弘さんは「福祉の理念とともに父が遺してくれた最大のものは、人とのつながりです。その意味からも、ベルマークを大切にし、若草会など学園を支えてくださっている皆さんから多くのことを学ばせていただきたい」と話しています。 |
ベル袋に10匹の動物の絵 ありがとうスタンプ押して返す
高松市立太田南小学校
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香川県下で一番に児童数の多い高松市立太田南小学校(前田寛文校長、1067人)が600万点を達成しました。参加からわずか28年です。子どもたちにもベルマーク委員会があって、月1回、委員会活動の時間に集まります。5、6年生の25人が先生の指導で、60分間の作業をします。マークを切り取り、会社別の番号に仕分けしたあと、お母さんたちに引き継ぎます。
PTA(宮脇雅彦会長)は厚生部(中川久美子部長)が担当。部員は各学年から2人ずつ選ばれた12人です。毎月1回、「ベルマーク回収日」に集まり、子どもたちが整理したあとのマークを仕分け、点検、集計します。会社別の整理は20個が連なったカップラーメンのケースに番号を書いてしますが、大きさも手ごろで成果をあげています。子どもたちが持ってくるベル袋にはネコ、パンダなど10匹の動物アニメが印刷されており、お母さんたちはこの下にベルの絵の「ありがとう」スタンプを押して返します。 12人の部員だけでは手が足りないので、6月から12月までの7回は、クラスから3人ずつ選ばれたお手伝いさんの応援を求めます。応援者には手紙で連絡をとります。年に3回東京へ発送です。厚生部員の集まる1年間の日程は、年度はじめに個人の都合などを聞きながら決めるので、欠席者は少なく、毎回90%以上の出席率です。年度末に集計結果、お買い物内容の報告とお礼のプリントを全員に配ります。中川部長は1年を振り返り、「みんなとおしゃべりをし、情報交換できて楽しかったです」と話していました。 |
年間集票20万点の目標達成
愛知県津島市の神守小学校
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愛知県津島市の神守(かもり)小学校(平野洋子校長、651人)が、参加から28年という速さで、県内12校目の500万点校に。時折あった活動低下期も、収集・作業の見直しなどで乗り切ってきました。
PTAのベルマーク委員会は、学級と地区から選ばれた役員で構成され、委員長の岡田みゆきさんら15人。それに、年度初めに募ったボランティア13人が各自の都合に合わせて作業に加わってくれます。 作業は毎月第2火曜日の午前中。自宅で会社別に仕分けしておいたマークを切りそろえながら、点数別に分けていきます。仕分けせずに切り、そのあと点数分けしていたころより、随分楽になったそうです。 5・6年生の児童のベルマーク委員も、毎月の回収やマークの1部の仕分けを担当。学期に1度、PTAの委員会と合同で作業したり、ポスターや地域に置くベル箱づくりをしています。 順調に見える神守小のベル活動ですが、マンネリ化することも。そこで16年度の委員会はベル便りに力を入れ、参加した1977年から毎年の集票点数とこれまでの購入品をベル財団で調べ一覧表にして配布、関心を高めました。スーパーなどへのベル箱設置も再開。「年間集票20万点」という目標も立てました。「達成しました。やればできるんですね」と岡田さん。 名古屋に近く住宅開発も進みますが、石田公雄教頭の話では、全保護者が順番で校区3カ所の横断歩道橋で子どもたちを見守ったり、ベル袋を回覧板と一緒に回してくれるなど、学校と子どもたちへの思いは熱いそうです。 |
子どもたちの協力、大いに助かっています
千葉県鎌ヶ谷市の鎌ヶ谷小学校
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千葉県鎌ヶ谷市の鎌ヶ谷小(中嶌英雄校長、848人)が運動参加41年で400万点の大台に乗せました。
学校は鎌ヶ谷市の中央にあり、周囲は、市の名産の梨園や野菜畑が残っています。近くには、人気の大型新人が加わった「北海道ニッポンハムファイターズ」の2軍の練習施設もあり、応援に例年以上に人が集まりそうです。 ベル活動は、PTAのベルマーク委員会(宇賀幸世委員長)の25人のお母さんたちと、児童のベルマーク委員14人が協力しながら取り組んでいます。 毎月1回、マークを回収。マークを切りそろえて大まかに会社番号別に分けるまでが児童の担当です。引き継いだPTAは、さらに会社番号別に分け、手分けして家庭に持ち帰ります。次回の活動日までに点数計算をしておきます。発送月には、委員長と副委員長で全体の点数計算をして年2回送ります。 100円ショップで買った箱を利用してベル箱を作り、スーパーや郵便局、生協にも置かせてもらい、たくさんのマークを集めています。 「上の子どもが学校にあがり、何もわからないうちに、ベルマーク委員長になりました。最初は不安でしたが、お母さんたちともコミュニケーションをもつようになって良かったと思っています」と宇賀さんは話していました。 |
親子でベルマーク部 整理しながら会話ができた
和歌山市の宮小学校
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和歌山市の宮小学校(有本宗生校長、900人)が400万点を達成です。まず、5、6年生27人のベルマーク部(諏訪凌斗部長=6年)が毎月の第1月曜日に集まり、竹本、矢野両先生の指導で、マークを切ったり、会社別に仕分けします。あと、PTAにあたる育生会(吉見慎治会長)のベルマーク部(龍神千代部長、17人)が毎月1回、午前中、PTA会議室に集まります。子どもたちがすでに仕分けしているので、作業は2時間ぐらいで終わります。
当日、作業に出られなかった人は、その子どもがマークを家に持って帰り、家で10枚つづりにまとめます。龍神部長や山口紀子副部長は「子どももベルマーク部にいて、家に帰ると親子でマークを整理する家庭もあります。親子の共同作業で会話が生まれ、コミュニケーションができた。一緒に買い物に行っても子どもにマークのついている商品を教えられることもあった。お母さん同士の交流も楽しかったです」と話してくれました。同校の子どもたちは近くの病院長を招いて、「禁煙教室」を開き、たばこの害や防煙対策の話を聞いたり、学校の近くを走る鉄道に体験試乗して、自分たちが住む地域を調査しています。 |
20年余りで400万点 ベル預金ではお買い物もどっさり
静岡県富士宮市の黒田幼稚園
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富士山麓の静岡県富士宮市にある黒田幼稚園(佐野治良園長、312人)が、参加から20年余というかなり速いペースで400万点を達成しました。県内34番目。「ベルマークママ」を中心にした精力的な活動で、園児たちの遊具を充実しています。
ベルマークママは、年度初めに父母会から募ります。04年度は部長の武井麻実さんら23人。さらに毎月1回の整理作業のたびに、10人前後の応援ママが加わります。 04年度に収集活動の一部を改革。マークを多く持ってきた子に「ありがとうカード」を渡していたのを取りやめました。活動が定着してその必要もなくなった、との判断からです。一方で、ベルマーク箱を近くのスーパーや公民館、ドラッグストア、美容院など6カ所に置いたところ、予想以上の入りだそうです。 ベル預金での買い物も盛りだくさん。キーボード、ぬいぐるみ、カラーマット、からくり時計、大玉、ぞうさん滑り台……と、遊戯室や園庭のあちこちにママたちからの贈り物があり、子どもらを楽しませています。 |
クスノキの大木が学校のシンボル
さいたま市の七里小学校
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明治5年創立の埼玉県さいたま市の七里小(山岸謙治校長、534人)が400万点を達成しました。
大宮駅から東武野田線で約9分。学区には用水路が通り、水田や畑なども見られますが、大きな団地や住宅が増えて都市化が進んでいます。 創立時に植えられたクスノキの大木は学校のシンボルです。130年間以上も児童たちの成長ぶりを見守り、涼しい木陰を提供してきました。休み時間には、木陰に座って楽しげにおしゃべりする子どもたちも大勢います。 ベル活動は、PTAの全学年部(南雲弓子部長)を中心とする17人のお母さんです。 毎月第1水曜日にマークを回収。クラス分のマークは家庭に持ち帰り、会社番号別に仕分けします。年6回の活動日は、学年毎に担当月を決めています。活動日は、ボランティアのお母さんと一緒に集計作業をして発送します。 今年度は各クラスに1台ずつの電動えんぴつ削り器をベル預金で購入しました。 「1年ごとに委員が交代します。ベル預金での購入の仕方や三ツ矢サイダーの王冠の廃棄方法などきちんと引き継いでいきたいですね」と加瀬弘枝副部長は話していました。 |
「小江戸」川越 今も情緒と風情
埼玉県川越市立川越小学校
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埼玉県川越市立川越小(須田富男校長、730人)が集票400万点を達成しました。1千校余りがベルマークに取り組む同県内で35校目。1983年の運動参加以来、わずか22年で達成というスピード振りでした。
都心から見て北西の方角に位置する川越は、昔から「小江戸」とよばれる独特の文化が育まれたところです。今でも蔵や昔をしのばせる商店などが残っていて、休日には、わざわざ遠くから見物客が訪れ、「古き良き時代」の風情を楽しんでいます。 この学校も、町並みの伝統文化に負けない背景を誇り、元は明治元年に川越藩が作った「青藍塾」にまで歴史をたどることが出来ます。 ベルマーク活動は1983年から、と比較的歴史は浅いのですが、このたび400万点に届き、みんなで喜び合いました。 活動の中心は、PTAの学年委員会(佐々恭子委員長)の42人のお母さんたちですが、年間2回の集計日には、一般のお母さんたちも大勢参加する体制が整っています。 こうしたPTA全体での取り組みが大きな成果につながっているようです。 須田校長先生やお母さんたちは、「これからは、ベルマークが、よそのお友達のために役立っていることなど、すばらしい一面を有することを、児童たちにもっと知ってもらいたいですね」と話していました。 |
ベルマークの収集・整理はクラスの自主性と個性を尊重
長野県穂高町の穂高北小学校
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日本の屋根、北アルプスを間近に望む長野県穂高町の穂高北小(三原寿雄校長、782人)が1970年の初参加以来34年間のベル活動で400万点を達成しました。600校余りが参加する県内で10校目でした。
穂高町は、北アルプスの玄関口・JR松本駅から大糸線で約30分。朝夕、美しい北アルプスの景観を眺められるこの土地に魅せられて、首都圏あたりから移り住む人やUターン組も多く、それに伴ってこの学校の児童も年々増えています。 ベル活動は、PTA施設部の大畠紀志世副部長ら24人のお母さんたちと児童会ベルマーク委員会(小林航委員長、30人)が丸山秀子、清水博志両先生と一緒に取り組んでいます。 マークの集め方や学校への持ち寄り方なども、各クラスのやり方・個性を尊重し、自主性を持たせて進めています。その方法は、@ベルマーク袋をいつも用意しているクラスA姉妹学級の上級生が回収にくる日に合わせて家から持ってくるクラスBベルマーク旬間に合わせて持ってくるクラス、などです。 児童たちは、委員会の当番活動の日に会社別に仕分けしてPTAにバトンタッチ。お母さんたちが計算して財団に送ります。 丸山先生やお母さんたちは、「児童たちは、ベルマークで買った設備品を見ると、さらにマーク収集の意欲が高まるようです」「長年にわたる努力の成果を卒業生のお母さん方や、一般のPTAの皆さんにお伝えしたいですね」と喜んでいました。 |
委員40人のうち6人は専従 他のみなさんは学校行事を担当
広島市の矢野西小学校
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広島市の東端にある矢野西小学校(竹中幸子校長、701人)が400万点を達成しました。参加からわずか29年です。PTA(川田秀司会長)の学級運営委員会(金子庸代委員長)が担当します。委員は各クラスから2人ずつ選ばれた40人ですが、うち6人がベルマークに専従します。他の34人は「PTA祭」、講演会、子どもたちと一緒にする「町の探検隊」など、学校行事の企画を担当するからです。
ベルマークはまず、子どもたちが学校に持って来たマークを担任が集めます。委員6人の子どもがこれを家に持ち帰り、親子で整理します。あと月に1回、学校に持ち寄って、集計、発送です。学校での作業をできるだけ少なくするため、各自が家で整理しておきます。PTA活動が家で出来ることから、ベルマークはお母さんたちに人気の委員会です。集まる日は参観日に合わせるなどして、働くお母さんたちの負担をできるだけ少なくしています。 学校はいま、「オアシス運動」を展開しているところです。オは「おはようございます」、アは「ありがとうございます」、シは「しつれいします」、スは「すみません」を言って、オアシスのように気持ちのよい学校づくりをめざしているのです。子どもを犯罪から守るため、お母さんたちは自転車の買い物カゴに「パトロール中」と書いたカードを付けて走ることも始めています。 |
ベルマークで買った体育館のブライトヒーターが人気です
宮城県岩沼市の岩沼小学校
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宮城県岩沼市立岩沼小(滝脇修校長、739人)が300万点を達成しました。県下の運動参加校675校の中で13校目の達成校です。1962年以来43年間に及ぶ地道な連係の結果です。先生方やPTAの皆さんは、「これをきっかけに、ベルマーク活動で地域住民の皆さんとの連係を一層深めたいですね」と意欲を燃やしていました。
岩沼小は、県都の仙台市から南へ約20キロ。明治6年創立という伝統と県南地域の教育・文化の中心でありたい、との誇りに支えられて年輪を重ねてきました。 こうした前向きな意識の表れは、東北でも有数な金管バンドや大学の学長や地域の専門家の方を招いて開くユニークな催しなどとなって実を結んでいます。 ベル活動の中心はPTAベルマーク委員会(小野正美委員長)の27人のお母さんたちですが、児童たちもベルマーク収集箱作りコンテストに積極的に参加したり、秋の文化祭「お祭り集会」のゲームセンターやお化け屋敷などの入場料に、ベルマークを「地域通貨」として使うなど、さまざまな形で参加しています。 「お祭り集会では、びっくりするほどマークが貯まるのですよ」とお母さんたち。 町内にも、さまざまな場所にベル箱を置かせてもらっているので、卒業生の家庭などからもたくさんいただいているそうです。 取材に伺った3月初めには、体育館の中を暖めるブライトヒーター2基をベル預金で購入、「いろいろな催しの際にも、暖かいのでうれしいですね」と喜んでいました。 |
ベル預金で体育用品を充実
東京都三鷹市の第六小学校
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東京都三鷹市の第六小(小山富子校長、586人)が300万点を達成しました。1962年の初参加以来43年間の成果です。
第六小は市役所や警察署などが集まる市の中心部にある学校です。 地域行事が盛んで、親子運動会や夏祭りなども学校で一緒に行います。 子どもたちは、隣接する老人介護の病院との交流を長年続けてきました。運動会に招いたり、リハビリのお手伝いをして喜ばれています。 ベル活動は、PTA教養厚生部(大山幸惠部長)の18人のお母さんたちが中心です。毎月ベルマーク袋を配布、回収しています。 活動日は毎月1回。全員でひと月分のマークの点数計算まで行い、保管しておき、年3回発送します。 「今あるベル預金14万余円でボールなど子どもたちの喜ぶ体育関係の備品の購入を考えているんです」と大山さんたちは話していました。 |
学校を囲む金網フェンスには卒業生の見事な絵画作品展示
千葉県鎌ケ谷市の東部小学校
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千葉県鎌ケ谷市立東部小(山田美保子校長、687人)が300万点をクリアしました。1962年の運動参加以来43年間の地道な積み上げが効を奏しました。1100校余りが活動する県内では90校目です。
学校の周辺は、新京成電鉄の鎌ケ谷大仏駅を中心とした新興住宅地が広がっています。その一方で、昔の木下(きおろし)街道の宿場町の風情も残されています。 学校を囲む金網のフェンスには、卒業生の見事な絵画の作品が掲げられ、道行く人たちの目を楽しませてくれています。 ベルマーク活動の主体はPTAベルマーク部(高野早苗部長)の21人のお母さんたち。各クラスのベル箱にたまったマークを学期末に部員のお母さんたちが仕分け、数社分ずつ自宅に持ち帰って集計します。 「風でマークが飛んでしまうので、夏場でも窓は閉め切り。汗をかきかき仕分けしたのもいい思い出です」とお母さんたち。「貯まったベル預金で、今年は念願のテントが買えます」「これからは、児童たちにも、なんらかの形で参加してもらって、よそのお友達のために役立っていることなどベルマーク運動のすばらしい面を知ってもらいたいですね」などと楽しい会話を弾ませていました。 |
★ 200万点達成校 |