★ 600万点達成校を訪ねました!
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ベルマーク預金を使って
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金沢市の十一屋小学校(岩下良校長、656人)が、石川県内2校目の600万点校になりました。「完全マニュアル」での引き継ぎや旧年度中に新年度の委員長を内定するなど、39年間の行き届いた活動の成果です。
活動の核は育友会(PTA)のベルマーク委員会。各クラス1人ずつの委員が、毎月のベルマーク週間に児童が持参したマークを自宅で整理し、年3回集計します。集計には各クラス3人ずつのお母さんが1回ずつお手伝いさんとして参加。終了後はお茶菓子の時を過ごします。 ベル委員には年度初めに、作業手順一覧や仕分けテープ、マークを入れてきてくれたベル袋に貼るシール1年分などを渡します。働いていたり幼い子のいる委員が気軽に取り組めるようにとの配慮です。 委員長は前委員長が推薦して決めるのが慣わしです。今年度の委員長・虎井昭子さんは「私は昨年も委員長だったのですが、私がバタバタして十分にできなかったので連続でやらせてもらうことに」と笑いますが、旧年度中に次期委員長が決まっていると、新年度からの活動がスタートしやすいのは確かです。 郵便局やスーパーにもベル箱を設置。現在140万円余のベル預金がありますが、06年度を目途に進む校舎の耐震改装工事が完成した時、素敵なものを買おうと蓄えているそうです。 市の中心にも近い台地にあって、校舎からは金沢を流れる2本の流れのひとつ、犀川のせせらぎを目にできる学校。子どもたちはこの自然を守ろうと犀川の水質検査をしたり、学校の水槽でサケを卵から孵して稚魚を放流するなどの活動もしています。 |
ベル参加から38年
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全国でも例のない40年以上も続く「無監督テスト」など、「信じあう心」が校風になっている富山県婦中町の速星(はやほし)中学校(笹木秀俊校長、825人)が、県内3校目の500万点校になりました。ベル参加から38年。自主自律を大切にする生徒会が脈々と受け継いだ成果です。
活動を率いるのは、各クラス男女1人ずつのボランティア委員会。施設訪問や地区清掃とともに、仲間やスーパーのベル箱のマークを整理しています。 ベル預金の使い道を、昨年度から「地域への還元」に。「私たちは地域の世話になっている。地域のために役立たなければ活動の意味がない、と考えた」と委員長の山口雄貴君。昨年度は2つの老人施設へ車いすを2台ずつ贈りました。 この方針は全校生へのアンケートでも圧倒的支持を受け、ベルへの関心もアップしたそうです。 富山市近郊の田園地帯の学校。校風の「信じあう心」の誕生は、1958年にさかのぼります。当時の校長が「教育は信頼関係で成り立つ。教師と生徒、生徒と生徒、教師と教師が信じあう学校に」と提唱したのです。 59年から校内売店の「無人販売」、ベルマーク創設年の60年からは「無監督テスト」がスタート。68年には伝え聞いたサトウハチロウが「信じあう心」と題する詩を寄せ、最近では生徒会主導によるノーチャイムデーの実施など、すっかり定着。お訪ねした日は学力テスト日でしたが、先生の役割は問題・答案用紙の配布と回収だけでした。 「信じあう心」は、今年度から学校の教育目標にもなりました。「生徒たちが信じあう心をより意識し、より心豊かな人間としての生き方を求めて欲しい」と笹木校長。ベル活動も、この精神で力強く受け継がれていくことでしょう。 |
樹齢100年の藤棚の下に
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135年前、地元の人たちがお金と土地を出し合って建てたと言われる京都市の淳風小学校(北尾恵丈校長、167人)が500万点を達成しました。参加から42年、府下で9校目です。
子どもたちは随時、家からマークを持参、1年から4年生までが各教室に備えられたベル箱に、5年、6年生は牛乳パックで作った整理箱に仕分けして入れます。PTAの学級委員会(神先真由美委員長、16人)が2ヶ月に1回、第2火曜日に集まり作業します。校区内の個人の家4カ所の玄関先にもベル箱を置かせてもらっています。地域の人の積極的な協力が目に付きます。作業は午前中で終わりますが、来られない人は家で作業することにしています。 校庭に樹齢百年のフジの木があります。この木は「京都市幼稚園、小学校名木100選」に選ばれており、木の下では子どもたちが絵を描いたり、休んだりしています。創立135周年を記念に、ベルマークでピクニックテーブル2基を購入、藤棚の下に置きました。子どもたちから「遠足に来たみたい」と好評です。神先委員長は「ベルマーク運動がボランティアになっていることを、担当して初めて知りました。藤棚の下に形になるものを残せて、嬉しいです」。 |
作業のあとは担任の先生と
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大阪市の粉浜小学校(廣田和久校長、569人)が400万点を達成しました。参加から41年、府下で24校目です。
学校は初詣でにぎわう住吉大社の近くにあり、学校創立130周年の歴史があります。ベルマークはPTA(直島博士会長)の学級委員会(山本薫委員長)が担当します。各クラスから2人ずつ選ばれた36人で、学年毎に分かれ、各グループが年に6回集まります。集まる日は担任と相談して決めます。ベルマークの作業のあと、担任と委員たちが「ミニ懇談会」を開くからです。午後から集まり、約1時間半の仕分作業のあと、担任と保護者がお茶とお菓子で子どものことなどについて話し合います。クラス全員が集まる懇談会と違って、小グループの茶話会なので皆ざっくばらんな気分で、なごやかです。仕分作業は学級委員だけでは手が足りないので、クラスの保護者に手紙で応援を求め、毎回有志が参加してくれるので、励みになります。12月と3月に集計、発送です。ベルマーク担当2年目の山本委員長は「ふだんお話する機会の少ない人や担任とおしゃべりできるので楽しいです」。 |
毎月、活動日に顔を合わせ
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東京都新宿区立淀橋第四小(中村雅校長、280人)が、これまでに集めたベルマークが300万点に達しました。運動参加41年目、約1800校が参加している都内では88校目の300万点校です。
大正9年創立のこの学校は、今年、84周年を迎えました。近くには、全国から野菜が集まる淀橋市場や、大勢の外国人が日本語を学ぶ国際学友会などがあり、学校では、児童が外国人の母国の習慣や文化に触れる機会をつくっています。 ベルマーク運動は、PTAベルマーク委員会(田足井まゆみ委員長)の11人のお母さんたちによって進められています。 各クラスの委員が毎月、自宅で会社別に分類。学校に持ち寄ってまとめてから、今度はまた自宅で、いくつかの会社を分担して計算します。 委員の皆さんは、「毎月顔を合わせて楽しい会話を交わしながら作業をするのが、とてもいいですね」と話していました。 |
★ 200万点達成校 |