★ 1700万点達成校を訪ねました!
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東京・広尾の「福田会」が都内で
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東京・広尾。近隣には大学、病院、大使館など都心のビルに囲まれた一角に福田会(下村澄理事長)の木造平屋の校舎が立っています。福田会は明治以降、現存する最初の児童養護施設です。昨年夏、ベルマークが1600万点を突破し、わずか1年余りで100万点を上積みして、全国で2校目の1700万点校になりました。
同会が運動に参加したのは1967年。東京・町田市にある社会教育団体・社団法人スコーレ家庭教育振興協会の全面的な支援を受けてきました。福田会とスコーレ協会両団体の二人三脚が実を結びました。 「私たちの施設では、現在、IT教育に力を注いでいます。幼児期の時代の感性や個性を早期に引き出す手段として『たんぽぽ』システムを構築しています。ベルマーク預金を使い、パソコンを12台購入、大変助かりました。子供たちには通常の学校教育だけでなく、施設内でもパソコンを使い動画と音声を交えた楽しい勉強の場を考えています」と、副理事長の菊池清司さん。 下村澄理事長は、「ベルマーク運動と児童福祉教育の考え方は共通した部分があります。地道にコツコツと積み重ねる作業は、いまの社会には大切なことだと思います。この草の根のボランティア運動はいつまでも継続していただきたい。温かいスコーレ協会からのご支援には心から感謝しています」と話してくれました。 この養護施設には、2歳児から高校生までの70人が寄宿して、それぞれ地域の幼稚園、小学校、中学校、高校に通学しています。下校後は施設の職員が養育者となり、24時間体制で勉強や食事やしつけ、そして心のケアにいたる幅広い指導を続けています。
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親と子供と学校が 手を取り合って活動千葉県柏市の柏第三小学校
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千葉県柏市の柏第三小(仲田猛校長、975人)が集めたベルマークの累計が1学期末で700万点の大台を超えました。運動参加42年目、1100校余りが参加する千葉県内では、佐原小、千葉大付属小に次ぐ立派な成果です。仲田校長先生は、「この朗報とともに、ベルマークが自分たちの学校のためになるばかりでなく、へき地学校など、よそのお友達の学校の役にも立っているということをPTAや児童たちに、ぜひ知ってもらい、今後の運動の励みにしていただきたいと思います」と話していました。
同小は、人口約33万人を数える柏市の中心部、JR柏駅から南へ1`ほどの商店街に近い住宅密集地にあります。まさに、「都会の中の学校」ですが、先生方やPTAの皆さんは、「少しでも自然に触れさせよう」とこのほど、創立55周年記念事業の一つとして校庭の一角にさまざまな植物や水生生物の観察が出来るビオトープを完成させました。 大きな成果をあげたこの学校のベルマーク運動は、児童会集計委員会(松矢直樹委員長)の5、6年生の委員たちとPTAの総務委員会(田甫清子委員長、16人)、担当の先生たちが中心です。 収集日は、毎月1日。もち手がついている洗剤の箱を利用したベルマーク箱を各クラスに用意し、これにそれぞれの児童が家から持ってきたマーク入りの袋を入れてくれます。 児童の集計委員たちは、委員会の時間に箱ごと回収して、マークを扱いやすいように切りそろえ、お母さんたちにバトンタッチ。この、切りそろえが、なかなか面倒な仕事ですが、お母さんたちは、「そのあとの作業がしやすく、本当に助かります」と大喜びです。 仕分け、集計は毎学期に1度、2日間ずつ行いますが、各クラスのベルマーク係のお母さんたちも参加してくださるので、毎回70人ぐらいになり、PTA会議室と第2理科室の二部屋を使って和気あいあいのムードの中で作業しています。 立派な成果をあげることが出来た理由について、お母さんたちは、「児童の数が多いこともありますが、大勢のお母さんや児童に参加してもらうことによって、ベルマーク運動の意義などが自然にみんなの気持ちの中に定着し、理解が深められているからではないでしょうか」と話していました。 |
130周年の節目の年に大きな成果
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茨城県日立市の大久保小(青羽誠校長、679人)が600万点をクリアしました。運動参加42年目。平成8年に500万点を達成してから7年間で、さらに100万点を積み上げたことになります。先生方やPTAの皆さんは、「学校創立130周年という節目の年に、もう1つ、ベルマーク活動でうれしいステップを乗り越えることが出来ました」と喜んでいました。
大久保小は、JR常磐線の常陸多賀駅から西へ約1キロ、国道6号線のすぐそば、という便利なところですが、校内には、たくさんの樹木があって緑豊かな環境に恵まれています。自然環境に加え、児童と先生方が全員で取り組んでいる「なかよし花壇」は市内の花壇コンクールで毎年入賞、地域の皆さんや、訪れる人の目をなごませています。 勉強の面では、総合学習の時間の中で英語に力を入れたり、パソコンの習熟に力を入れています。特にパソコンは、地域の皆さんの協力で頑張っています。 ベルマーク活動で大きな成果をあげることが出来た理由について、学校関係者の皆さんは、「PTAと児童たちのチームプレーがもたらしたもの」と口をそろえます。 まず、児童たち。5、6年生19人が参加する児童会福祉委員会(委員長、坂井優也君)が毎月、全校児童が持ってきたマークを協賛会社別に大まかに仕分けして、PTAにバトンタッチ。お母さんたちの組織は、3年前まではベルマーク委員会として独立していましたが、その後は厚生委員会と合併。今年度は委員長の増本恵子さんら16人が取り組んでいます。 この学校には、ベルマーク文庫があり、毎年貯めたベルマーク預金で子供たちに読ませたい本を購入していますが、今年は、それに加えて、パソコン習熟に役立てようとデジカメを各学年1台ずつ計6台の購入を予定しています。 もう1つ、地域住民の皆さんの協力に応えるために、スーパーや公民館、郵便局など5カ所にベル箱を置かせていただく計画を進めています。 お母さんたちは、「新しい形を取り入れたベルマーク活動が、今後どんな成果を生み出していくのか楽しみです」と話していました。 |
整理作業の園生たちは黙々と
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知的障害のある園生たちがマークの整理と取り組む、愛知県三好町の三好学園(下城與利人園長、53人)が、県内10校目の500万点校に。ひたむきな作業の積み重ねのすごさには驚くばかりです。
「大きなテレビが欲しい」とお菓子のマークを切り始めて12年。三好町民や全国から届くマークを朝10時から5人、夕方5時半からは3、4人の園生が、それぞれ1時間半ずつ、整理しています。 よそ見や無駄なおしゃべりはしません。マークがはみ出したり、折れ曲がったりしないよう、一枚一枚を黙々と。目標枚数が終わったら、お小遣いでジュースを買って飲みます。 「園生がこんなに集中できるとは、私も初めて知りました」と、今年度からベル担当になった加藤宗宏先生は話します。 職員や、除草作業に来てくれる近くのトヨタ自動車の従業員らが雨の日に手伝ってくれますが、大半は園生の成果。年間点数が01年度は全国3位の81万点にも。今は「年間100万点」が目標だそうです。マークを贈ってくれた人やグループには、園生の絵や学園のニュースを添えて礼状を出しています。 |
ボランティアの色彩 ベル活動に色濃く青森市佃小学校
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青森市佃小 小財均校長、563人。青森県で25校目、運動参加40年で達成しました。
青森といえば、夏の夜を彩る「ねぶた祭り」。この学校にもPTAにねぶた委員会があり、お父さんやお母さんが児童たちに正調のねぶた囃子を教えています。 冬の積雪期に通学路の除雪を引き受けるのも、PTAや地域住民のボランティアです。 こうした背景もあって、佃小のベルマーク活動には、ボランティアの色彩が濃く出ています。児童たちは常時、学校の玄関の前に設置された収集袋に家から持ってきたマークを入れます。 毎月1回、PTA厚生委員会のお母さんたちが仕分け学期末に財団に送ります。 お母さんたちは、先生たちと相談して、学校の畑を耕す耕運機を買うことにしました。 「きっとおいしい野菜が出来ますよ」とみんな楽しみにしています。 |
ベル活動通して 運動の大切さ知る千葉県松戸市馬橋北小学校
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千葉県松戸市馬橋北小 中川邦男校長、547人。運動に参加して27年で300万点を達成しました。
PTAのベルマーク委員会(委員長・橋本あゆみさん、24人)は、今年は1学年が担当。収集と集計は6、9、12、2月の年4回です。マークの収集は、作業日の1週間前に児童たちに担任の先生からベル袋を配っていただき、集まったマークの集計は委員とボランティアの方で行います。 「簡単な作業だと思っていましたが、担当してその大変さと運動の大切さを実感しました。活動のため学校に通う機会が多くなり、いままで知らなかった学校や子供たちの様子がよく分かり、よかったと思います。さらに、お母さんたちとの交流も増えました」橋本さんと副委員長・野村あゆみさんは話してくれました。 教頭の中村弘先生は、「私も昔、ベルマークを担当しましたので、PTAの皆さんの苦労がよく分かります」と話します。 |
★ 200万点達成校 |