★ 700万点達成校を訪ねました!
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下町の心意気を結集 伝統を受け継ぎ大台に東京都江東区の明治小学校
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「ワッショイ、ワッショイ・・・」。江戸三大祭の1つ「富岡八幡」のみこしを担ぐいなせな掛け声が校内でも聞こえる東京都江東区の明治小(遠藤輝雄校長、663人)が、ベルマーク運動に参加して42年で700万点を達成しました。
近くには深川不動尊、地域の緑のオアシス「清澄庭園」、仙台掘川など昔の掘割りが縦横に流れる下町情緒豊かな環境にあります。 活動はPTA児童部(岩田和恵部長、36人)が担当しています。年度初めに財団から届いたベルマーク一覧表と一緒に年間の収集日程とマークの切り方などを入れたベルマーク袋を全児童に渡します。年5回、隔月の収集です。収集日程が早く分かるのでお母さんたちには好評です。整理作業は、1校時終了の9時15分のチャイムを合図に、部員が各教室を回りマークをPTA会議室に集めます。学年ごとに作業を進め午前中には終わります。早く終わった学年は、ほかのテーブルをお手伝いして、お母さんたちの情報交換の場ともなり楽しい雰囲気で作業をしています。 西冨和敏教頭は「ベルマークで購入した教材は、日頃の教育活動に大いに役立っています。昨年はひな段などを購入し喜ばれています。この学校には親子三代が通った人たちも多く、昔から地域と学校との結びつきが強く、学校は『地域のシンボル』として生活のなかに溶け込んでいます。近所のお年寄りから『マークが集まったので持って行って』と、託される児童もいます」と話してくれました。子供たちは町会のみこし担ぎを体験したり、地域の文化の達人を招き、けん玉やベーゴマなどの昔あそびを教わっています。明治小のベルマーク運動に長く携わっているPTA本部役員の坂口圭子さんは、ベルマーク運動説明会の体験発表を2度経験したベテランです。 PTA会長の赤塚浩司さんは「700万点達成は先輩方と一緒につくりあげた快挙です」と話してくれました。 |
ベル袋のかわいい絵の
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名園栗林公園に近い高松市太田小(石川能久校長、773人)が600万点を達成しました。参加から39年、送票123回でした。
筆者が学校を訪れたとき前年度厚生部長宮崎亜紀子さんは、ちょうど前年度と新年度のベルマーク係の引き継ぎをしていました。同校ではPTA(西山好兼会長)の厚生部がベルマーク運動を担当しています。今年度の厚生部(西山英理部長)は各クラスの学級委員の中から選ばれた9人です。 毎月1日を「ベルマークの日」と決めて子どもたちがマークを持参、教室の空き缶に入れておくと、お母さんたちが月1回のペースで集まり、整理します。ベル袋にはかわいいタヌキが「がんばれ」の旗を振っている絵がプリントされ、子どもたちに好評です。回収の後は、お母さんたちがありがとうスタンプを押して返します。 部員だけでは手が足りないので、年に6回だけは一般のお母さんにもお手伝いを求めます。学年別に分けて、整理日を書いたプリントを子どもたちに持って帰ってもらうのですが、毎回15人から20人の有志が出席してくれます。作業は午前中で終わり、昼になっても未整理のマークが残っている場合は部員が家に持ち帰ってします。PTA会議室には冷房がありません。窓を開けるとマークが飛んでしまいますから、夏は暑くともみんな我慢して、がんばります。校区のスーパー2店にベル箱を置かせてもらっていますが、時々大口のマークが入れられているので、助かります。副部長の濱政美さんらは「子どもが幼稚園のときにもこの運動をしましたが、懐かしいです。おしゃべりをしながら、作業の後のお茶とお菓子は、楽しいものです」。 |
創立50周年に花添える達成
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弥生時代の集落跡「登呂遺跡」のそばにある静岡市富士見小学校(梅原秀彦校長、665人)が500万点校の仲間入り。静岡県で11校目。41年間の取り組みの成果で、学校の創立50周年にベルマークの快挙が花を添えた形です。
マークの回収は毎週月曜日。児童のベルマーク委員が校内放送で呼びかけ、マークは大まかに仕分けして、お母さんたちにバトンタッチします。 PTAは全員が一人一役で、ベルマーク委員は最も多い160人。各学期に3日間連続の整理デーを設け、委員は年2回出席します。商店や歯科医院などにも回収箱を設置、ベルマーク便りも回覧版で校区民に読んでもらっています。 「500万点は特別な取り組みをしたというより、児童・父母・先生らがきちんとやった結果でしょう」と、2年連続ベルマーク委員長の我妻卓幸(あがつま・たかゆき)さん。50周年を記念してベル預金で図書を充実させました。 国の特別史跡で、復元された竪穴住居や高床倉庫、水田などからなる登呂遺跡は、格好の野外教室。写生や持久走大会を開いたり、5年生が水田で稲作を体験するなどしています。 |
自慢は一万冊の図書室
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静岡市の服織(はとり)小学校(服部光子校長、1049人)が、参加から33年間で県内12校目の500万点校に。児童も加えた活動が実りました。
月初めの2日間、児童のベルマーク委員が玄関に立って登校してきた児童からベル袋を受け取り、1年生だけはクラスを回って収集。委員会活動や昼休みに大まかに仕分けます。 PTAベルマーク委員会は、各クラス2人ずつ計56人で構成。作業は年8回。それぞれ午前と午後の部があり、年度初めに希望をとって各自年4回出ることになっています。 太鼓、百葉箱、家庭科室の冷蔵庫など、毎年のように購入。ベル便りも年5、6回出します。「マークの小さな点を思うと500万点はすごいことですね」とPTA会長の宇佐美利夫さん。ベル委員長の市井光恵さんは「援助に結びつくベル運動の意義をもう少し浸透させたい」と話します。 自慢の一つは蔵書数1万冊という図書室。教室2つ分ほどのオープンスペースで、総合学習などのテーマに沿った特設コーナーも。6月と10月の読書月間やボランティアの読み聞かせなどもあり、子どもらは本が大好きです。 |
新校舎の完成後に
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埼玉県所沢市の松井小(田部真一校長、551人)が400万点を参加36年で達成しました。県内では33校目です。
県の南に位置し、東京都と接する所沢には、西武ライオンズの本拠地・西武球場があります。 明治7年創立の歴史のある松井小は、今はプレハブ校舎ですが、開校130年を迎える平成17年に新校舎が完成します。所沢市で初の地域開放型の大きな児童図書館を始め、オープン教室、太陽熱を利用してエネルギーの節約を考える環境に配慮したモデル校として誕生します。このあたりは、昔は竹細工で有名な地域で、流れを受け継ぐひとの指導のもと、子どもたちも菜箸や竹トンボ作りを体験しています。 ベル活動はPTAの厚生部が各クラスの収集箱からマークを回収、企業別に仕分けします。点数計算は部員が手分けをして家庭で行い、部長、副部長が発送します。「新校舎が完成した時には、ベルマークで記念になるものを購入したいですね」と田部校長先生はうれしそうに話していました。 |
空港の町 英語など
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成田空港に近い千葉県富里市の富里小(高橋宏夫校長、620人)が運動参加以来32年目で集票400万点を達成しました。1097校が参加する県内では35校目です。
富里小は空港の南約3`のところにあり、非番で買い物や散歩を楽しむ外国航空会社のクルー(乗務員)の姿も珍しくありません。この町の特産は甘くておいしいスイカです。夏になると周辺の畑には、見事なスイカがごろごろなっています。 開校は明治41年。95年の歴史が刻まれた伝統校ですが、空港周辺の他校と同様に、この学校でも英語を中心とした国際化教育がさかんです。 ベル活動の中心は、PTAのベルマーク部(溝口由美子部長=平成14年度)の18人のお母さんたちです。年間6回、学校のPTA室に集まって、各教室から回収したマークを仕分け、9月と12月に財団に送ります。 PTA会長の青木謙次さんらは、「これからも無理の無いように地道に活動していきます。児童たちに、ベルマーク運動の意味をもっと知ってもらうために、一緒に取り組むようにしたいですね」と話していました。 |
児童らと一緒に 活動さらに推進長野県長野市湯谷小学校
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長野県長野市湯谷小 杉村好弘校長、812人。運動参加34年で達成。
同小は善光寺の北に位置し、緑の多い地域にあります。学区内を浅川が流れ、落ち着いた住宅街が広がっています。 開校は昭和44年と歴史は比較的浅いのですが、PTAと先生方や児童達が工夫をこらして取り組む「湯谷の里祭り」という子供中心の楽しい祭典など、活発な活動を繰り広げています。 ベル活動もそのひとつ。PTA厚生部(平山江里部長、25人)が主体ですが、児童会も助け合い委員会を中心に、ゲームなどをする「湯谷プレイランド」のパスポート代わりにベルマークを集めるなど自然な形でベルマーク運動とかかわっています。 杉村校長先生や平山さんたちは、「これからは、もっと児童たちと力を合わせて取り組んで行きたいですね」と話していました。 |
全校生が家庭で マーク切り揃え神戸市の友が丘中学校
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神戸市友が丘中 西村茂校長、525人。参加から24年、送票59回。県下で119校目。
生徒会とPTAが協力します。まず、全校生徒が家でマークを切り揃え、毎月、終わりの一週間を「ベルマーク週間」と決めて、持ち寄ります。山田祐希子生徒会副会長と各クラスの副学級委員15人が集まり、会社別に仕分け、点数を数えます。「ベルマーク通信」を発行、集まった点数をクラスごとに集計、トップのクラスに王冠マークをつけます。あとはPTAのお母さんたちにバトンタッチ。 PTA(高木克彦会長)の文化厚生委員会(白川暁美委員長)18人が月初めの水曜日の午前中に集まり、集計します。年に3回の発送です。毎年、マークで冷水機を買って、4台目になりました。中庭に設置して、生徒たちに好評です。白川委員長は「子どもたちといっしょにするので楽しいです」と話していました。 |
説明会に初参加 ベル活動に意欲大分県別府市の亀川小学校
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大分県別府市亀川小 石原雅義校長、575人。県で32校目。参加39年、59回の送付で達成。
PTAベルマーク部員は40人で、毎月第3月曜か木曜のどちらかに学校に出て、集計作業をします。部員の他に「部隊」と呼ばれている40人の在宅の部員さんがおり、児童が持ち帰ったマークを家庭で作業します。整理を終えたマークは児童が学校に持参するため、部隊さんは学校に出て行くことはありません。マーク収集は校区内9ヵ所に回収箱を設置して地域の協力を得ています。 5月21日に大分市で催された説明会に、同校として始めて参加した八坂裕子部長と中村里以子、末松久美子両副部長の新3役は「運動の趣旨などがよく理解でき、他校の取り組みもわかりました。来年は創立130周年。ベルマークで何ができるか検討します」と意欲を見せていました。 |
★ 200万点達成校 |