★ 3900万点達成校を訪ねました!
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集票全国一続ける京都市の私立洛陽総合高
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京都市中京区の私立、洛陽総合高校(土屋順敬校長、710人)が3900万点を達成しました。3900万点はもちろん全国初です。参加から31年、送票91回の結果でした。
「もう、そんなになりましたか。子どもたちに任せて、強制はしていないんですよ」。応対にでた進路指導部長の大山ゆかり先生は、それほど驚いた様子でもありませんでした。4年前、女子校から男女共学の総合高校になり、空手、バトミントンなどスポーツの盛んな学校で知られています。 ベルマーク運動は生徒会(小笠原亜矢会長)の役員13人が全員で取り組みます。毎月、月末をマーク回収の日として全校生が持参、クラス委員が集めます。生徒会室の高さ1,5bの整理棚に入れられたマークは、役員13人が再び分け合って、家に持ち帰り、仕分け、切り取りします。森里香先生の指導で生徒会の会計、庶務係が中心になって年に2回集計、1回発送です。 集票日本一の秘訣について、たずねてみましたが、大山先生らは「特別に変わった方法で活動しているわけではありません。むかしはクラスごとに点数を競ったことがありましたが、今は生徒たちが自由にしています。最近は1年間に10万点に満たないときがありますが、強制しないのが本当のボランティア活動の姿だと思っています」と言います。 小笠原生徒会長は「3900万点はお金に換算するとすごいと思います。マークを集めるとゴミも減ることだし、世界の困っている子どもたちを助けてあげたい」と、亀川佳晃、川合敏之両副会長も「マークが小さくて切り取るのに大変なものもあるが、部活費が少なくて困っている運動部があるので、みんなで頑張り、部活に役立つ物を買いたい。日本には困っている子は少ないが、アフリカなどには栄養失調でお腹だけ大きい子がいるのをよくテレビで見ます。こんな子のために何かしてあげたい」と話していました。 |
地域と密着 かえる音頭
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水戸市浜田小(遠藤稔校長、604人)が600万点を達成しました。660校余りが参加する同県内で初めての快挙です。「児童数はめっきり減ったのに、すごいですね。PTAの皆さんのお陰です」と遠藤校長先生。PTAのお母さんたちは「歴代のお母さんや子供たちの努力の結果です」と大喜びでした。
浜田小はJR水戸駅から南東に約2キロ。江戸時代に水戸徳川家の城下町だったころは、周辺は職人や商人の町として栄えました。 以前は田んぼも多く、夏場はカエルの大合唱が聞かれたところだそうです。田んぼが埋められて住宅が建ち並ぶようになったあとも、カエルなどの身近な小動物に対する愛情が地元の人たちに受け継がれています。 校内にも、カエルの置物がいくつも置かれ、秋の運動会には今年も全校児童が「かえる音頭」をにぎやかに踊りました。 この学校のベルマーク活動は児童会のベルマーク委員会(中井ひとみ委員長、19人)とPTAのベルマーク委員会(市原早苗委員長、18人)が仲良く力を合わせて進めてきました。 児童の委員たちは、各クラスから集めたマークを、月1回の委員会活動の時間に、ベルマーク番号10番単位に仕分けしてPTAにバトンタッチ。お母さんたちは、一般の会員の皆さんの協力でその後の作業をこなしています。 ひところに比べると、児童数も半減といったところですが、公民館や金融機関、カメラ屋さん、スーパーなど校区内の10カ所に置かせてもらったベル箱に住民がマークを入れてくださったり、卒業生の家庭からいっぱい届けられるなど、周囲の皆さんの温かい協力に支えられています。 市原さんたちは、「これからは、一人でも多くの子供たちに、ベルマーク運動の意義などを知ってもらえるように努力していきたいと思います」と話していました。 |
昼休みに5、6年生が
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秩父多摩国立公園の名勝・長瀞(ながとろ)から荒川をさかのぼること10キロ余り。秩父の山々の懐に抱かれた埼玉県秩父市の西小(神山洋二校長、545人)が500万点を達成しました。PTAのお母さんたちと、ベルマーク委員会を中心とする児童会の息の合った活動が35年間で成し遂げた成果です。
この学校は昭和40年開校と、比較的歴史は浅いのですが、児童たちは、「間近に武甲のいただきを 仰ぐ このまち この校舎」と校歌の1節にもある武甲山をはじめとする豊かな自然に囲まれて勉強してきました。 ベル活動は、毎月20日に各教室から回収したマークを委員会活動日に児童が整理しますが、ふだんの日の昼休みなどにも5、6年生の児童が自主的に集まって仕分けをし、PTA財務部のお母さんたちに引き継ぎます。 ベル活動への協力の呼びかけは、毎学期に配るベルマークだよりのほか、学校便りにも盛り込んでもらい、また、バザーの際にも、校区内を回る宣伝カーで住民の皆さんへお願いを流しているそうです。 財務部長の久喜尚美さんらは「子供たちや町の皆さんが協力して下さるので助かります」と話していました。 |
学校創立50周年の記念に
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大阪府堺市湊西小(山田久仁子校長、543人)が400万点を達成。府で8校目、参加から38年、送票131回でした。
毎月5日をベルマークの日と決めて、子どもたちが持ってきたマークを担任が集めます。PTA(日出洋一郎会長)ベルマーク委員会(室和子委員長)の19人が第2火曜日に集まって整理します。マークは毎月集計、発送しています。学校の広報誌「みなとにし」とベルマーク委員会が毎月発行している「ベルマークだより」に集計結果などを載せます。 活動は学校の中だけでなく、地域の自治会にも回覧板で呼びかけ、校区のスーパー、写真店、スイミングスクールなどにベル箱を置かせてもらっています。学校創立50周年を記念して教室などで活用できる液晶プロジェクターが買えたら、とみんなで頑張っているところです。 栗山榮蔵教頭は「ベルマーク運動は一つの目標を持って、みんなが力を合わせることができるので、子どもにとって豊かな体験になります」。 |
ボランティアや福祉教育へ
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埼玉県川越市の大塚小(生方哲夫校長、499人)が、300万点を参加26年で達成しました。県で69校目です。
JR川越駅から南西に約2キロ。周囲は住宅街ですが、たわわに実った房をつけたぶどう園が道行く人の心をちょっぴり和ませてくれます。 大塚小は、「思いやりのある子」の育成を目指し、車いすバスケットの選手や、手話や点字を習ってボランティア活動をしている人たちを招いて話を聞く福祉講演会や地域の人たちとの交流会も行なっています。 ベル活動は、PTA学年委員会、総務財政委員会が協力して行なっています。「集計日は60人以上のお手伝いのお母さんたちが集まってくださるんですよ」とベルマーク活動歴8年の福田奈穂美会長はうれしそうに話してくれました。 これからは、スーパーや公民館、集会所に収集箱を置かせてもらうなど活動の輪を広げていくそうです。 |
最近、和太鼓を購入
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富山県高岡市野村小 吉田人史校長、783人。県内で14校目。40年間、児童・PTA・学校の三位一体の取り組みで達成。
毎月第1月、火曜日が収集日。児童のベルマーク委員がポスターや校内放送、それにベル袋を持ってクラスを回るなどしてPR。持参したマークは各自、番号別の仕分け箱へ。これをPTA福祉部(炭谷政孝部長)のみなさんが家庭で整理、原田清美先生が財団へ送ってくれます。 最近、和太鼓を購入し、運動会でも活躍。同校卒業生でベル委員だったというPTA会長の畠山遵さんは、300万点達成に「1点以下のマークもあるのを思うと、すごい積み重ねをしてきたのですね」と話していました。 委員会が13もあり、川の美化など活動も盛ん。クラブも編物、百人一首、手話、絵手紙など、25もある楽しい学校です。 |
校内水田と畑を使い
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山口県防府市玉祖(たまのや)小 田村清利校長、449人。県で29校目。参加24年、54回の送票で達成。
校内には農業体験ができるサツマイモ畑と水田があり、児童の総合学習など授業に活用しています。 ベルマーク運動はPTA生活指導部(阿萬澄子部長ら11人)の担当。マーク収集は「無理なく地道に」をモットーに、児童の家庭を中心にしています。 今年初めての試みとして年度始めの5月に、1年生PTAの給食体験の機会を利用してベルマーク説明会を催し、収集方法や整理の仕方などを指導しました。「毎年、1年生PTAに説明会を続けていけば6年後には全PTA会員にベルマーク活動が浸透していくと思います」と阿萬部長と池田明美副部長。 田村校長は「24年間継続した貴重な運動の成果ですね」と話していました。 |
仕分け整理の作業には
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和歌山県新宮市千穂小 西廣校長、618人。参加から34年、送票39回。県で7校目。
学校は、たいまつを担いで山の参道を駆け下りる、勇壮な火祭がある神倉神社のすぐ隣にあります。PTA(田岡良成会長)の厚生施設部(向井さなみ部長)13人が毎月1回、第3木曜日に学校のランチルームに集まります。作業は子どもが学校から帰る前に終わらせ、家には持ち帰りません。 13人では人手が足りないので、毎回プリントで一般の保護者に応援を求めます。そのつど、10人前後のお母さんが参加してくれるのが励みになっています。年に2回の集計、発送で、年間16万点前後のマークが集まります。 平田千代副部長らは「作業は大変ですが、子どもたちの情報交換をしながら、おしゃべりをするので楽しいコミュニケーションの場になります」と話していました。 |
★ 200万点達成校 |