体験報告

九州




7月4日(金)熊本

熊本県益城町立広安小学校
山本 晶子さん(2008年度PTAベルマーク委員長)
佐藤 智恵さん(同副委員長)
雜賀 ひとみさん(同委員)
(右から)
 広安小学校は、熊本市の東隣にある益城町のほぼ中央にあり、今年で創立97年を迎え、児童数566人、19クラス、職員数34人です。
 PTAにはベルマーク、学年、厚生、広報、体育、母親、フェスタ、リサイクル、防犯の9委員会があり、一人一役制ですが、なかには一人二役、三役の保護者もいます。各クラス2〜3人のベルマーク委員会は、学校に集まるのが昼間の年2回なので、仕事を持っていたり、小さな子どもやお年寄りの世話をしたりするお母さんたちも参加しやすく、とくに人気があります。
 今年3月には、広安小がベルマークに参加した1976年以来の累計点数が300万点を超えました。昨年度1年間の点数は7万8532点で、目標の8万点に届かなかったのですが、今年度も8万点を目標に「ベルマークだより」で呼びかけたり、地域に回収箱を置かせてもらったりして、取り組んでいます。
 また、昨年度は物品購入をしなかったので、今年5月に各クラスに長なわ1本と電動鉛筆削り1台ずつ、委員会活動用に移植ごて(12本組み)5セット、PTA用に夏休みのプール清掃に使うホースリール1台を購入しました。
 ベルマークの回収は、6〜12月の半年で、各月の第2金曜日を収集日にしています。5月に開くベルマーク委員会で、年間の活動計画やベルマークの仕組み、自宅での集計作業について、委員に説明します。
 次に第1回目の6月の収集日に間に合うように全校児童と職員にベルマーク袋を配り、「ベルマーク収集のお願い」の手紙、ベルマーク一覧表、脱退・新規参加会社のお知らせを同封します。子どもたちは収集日までに袋にマークやインクカートリッジを入れて、担任の先生に提出します。ベルマーク袋は4年前から始めました。それまでは保護者に毎月渡す回収のお知らせプリントに、袋の展開図を印刷し、自分たちで封筒にしてもらっていました。これだとプリントが保護者に渡らなかったり、手間がかかり、提出がおっくうになったりすることなどから、1年間使える袋に変えました。子どもたちは袋を1年間大切に使ってくれ、保護者にも定着したようです。
 提出されたベルマーク袋は、各クラスに配布してある専用の「通い袋」に入れ、担任の先生から子ども経由で委員の手元に届きます。カートリッジは、回収箱を各クラスと職員室に設置し、いつでも持ち込めるようにしています。
 提出された袋はマークを取り出し、受領印を押します。この際、委員には「ありがとう・またがんばってね・たくさんありがとう」などのお礼のメッセージを書き添えるようお願いしています。メッセージを書くことで、子どもたちや保護者と、委員とのつながりも密になったようです。袋は通い袋に入れ、子ども経由で翌月、担任の先生に戻し、子どもたちに返します。
 集まったマークは、年2回の全体集計日に備えて、自宅で切りそろえ、番号・点数別に仕分けし、10枚あるものはホッチキスやセロテープで留め、保管しておきます。全体集計日に学校に持ち寄り、番号別の箱に入れ、集計開始です。クラス委員の仕事は、会社別に点数ごとの集計をし、整理袋に入れ、合計枚数と点数を記入するところまでです終わった人からカートリッジを会社別に分け、数えて箱に入れてもらいます。作業時間は午前9時から始め、だいたい2時間程度です。役員4人は残って、送り状の作成も含めた発送と、カートリッジの回収依頼をして当日の作業終了です。2回目の全体集計日は終了後に1年間の反省会を開きます。今後の作業をスムーズにできるよう毎年、多くの案が出されます。
 ベルマークだよりは例年6、7回発行し、マークを切り取る際の注意、集計結果の報告、購入備品の紹介などを載せていますが、何よりも自分の集めたマークの行方を知ってもらいたいと思っています。備品を購入したときは、地域版の「ベルマークだより」を作ってお知らせしています。地域版は、回収箱を置かせてもらっている町立幼稚園、郵便局、病院事務室、スーパーの4カ所のうち、回収枚数が多い郵便局とスーパーに掲示しています。地域の回収箱には、今年1月から5月までに1500枚ものマークが入っていました。
 広安小には子どものベルマーク委員会がなく、子どもたちが直接作業に携わる機会がありません。そこで今年度から児童会執行部を通して、子どもたちにもベルマーク運動の趣旨を理解してもらい、1枚でも多くのマークが集まるように呼びかけをお願いしました。1人でも多くの子がベルマーク運動に興味を持って協力してくれたらうれしいです。
(スライドショーを使って発表)
=7月4日、熊本市民会館で


7月3日(木) 鹿児島

鹿児島県鹿児島市立西谷山小学校
秋丸 眞由美さん(2008年度PTA副会長)
 西谷山小学校は、鹿児島市の南西部に位置し、永田川と千々輪の山に囲まれた自然豊かな土地にあります。児童数664人、20クラス、467世帯です。1983年にベルマーク活動に参加し、25年間に488万9464点を集めています。昨年度は13万9890点を集め、県内1位になることができました。
 「自ら学ぶ つよく 正しく やさしく 助け合う 西谷山の子」の校訓のもと「花と読書 あいさつと歌声いっぱいの学校」を合言葉に一致団結して、昨年度、創立30周年記念事業を開催。旧農業試験場跡地に高さ30bのやぐらを組んだ盛大な「鬼火たき」や、家庭教育力向上のために「一家庭一家訓」集の発行などを行いました。
 PTA専門部は、研修、広報、事業、バザー、保健体育、育成、ベルマークの7部からなり、ベルマーク部は各クラス4〜5人の部員で構成しています。作業をスムーズに行うため、その年度の日程は全役員で決め、クラスの役員選出の際に提示します。働く保護者には、あらかじめ日程が決まっていると、休みが取りやすいことから、ベルマーク部は毎年、大人気です。
 クラス部長の中から、三役部長1人、副部長2人を選出し、年間目標を15万点とし、活動がスタートしました。
 毎月第2週をベルマーク提出日とし、全校児童に封筒を配ります。提出されたマークは、リサイクル委員会の子どもたちが回収し、封筒には「ありがとう」の気持ちを込めて押印し、返却します。リサイクルの際に提出してもらえるよう回覧板でお知らせしたり、スーパーなどにベルマーク箱を置かせてもらったりして、地域の多くのみなさんに協力していただいています。
 集計作業は各学期1回目を1、3、5年の部員全員、2回目を2、4、6年の部員全員で行います。確認作業は各学期1回、年3回のうち必ず1回参加します。確認は1回目に集計したものと、2回目に集計したものに間違いがないかチェックし、抱き合わせて整理袋に入れ、封をします。確認作業の後、15分程度の部会をするため、部長は3回とも参加します。すべての作業が2時間程度で終わります。
 集計作業に参加することで「えっ、これにもベルマークが付いていたんだ。これまで捨てていた」「身近なものに付いているんだ」「これからは気をつけよう」などと、ベルマーク部員が、知らなかった企業に関心を持ったり、意識向上につながったりしているようです。部員だけでなく、全保護者にも同じ気持ちになってもらえたら、さらに多くのベルマークが集まると思います。
 私が初めてベルマーク説明会に参加したのは、ベルマーク三役部長を務めることになった7年前です。ベルマークは年間回収率が、約1割で7億点集まり、残り63億点が捨てられている、という話を聞いてびっくりしました。それからは寝ても覚めても「1枚でも多く集めるにはどうしたらいいのだろう」と考えながら活動し、初年度は17万点を集めることができ、年間で県内1位になりました。4年間のベルマーク部長を経て、今年度はPTA副会長ベルマーク担当をしていますが、いまでは「あっ、ベルマークのおばちゃんだ」と、私の顔を見て「ベルマークを出すのを忘れていた」「きょうはベルマークの話はしないの」と言われるようになり、とてもうれしく思います。小学校PTA生活もあと3年になりました。多くの方にベルマークを知ってもらうために、ベルマーク担当を外されないように、手づくりの衣装で歩く広告塔として、ベルマーク活動を楽しみたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=7月3日、鹿児島市中央公民館で


7月2日(水) 宮崎

宮崎県高鍋町立高鍋東小学校
田中 ひとみさん(2007年度PTAベルマーク委員長)
米田 由美さん(2008年度委員長)
武田 千春さん(同PTA副会長)
(右から)
 高鍋東小学校は、高鍋藩第7代藩主・秋月種茂公が安永7(1778)年に創設した「明倫堂」の教えが教育の基本となっている歴史と伝統のある学校です。
 特色ある教育活動としては、朝のボランティア活動や花いっぱい運動があり、1927(昭和2)年にアメリカから贈られた親善使節の人形が1980(昭和55)年に発見され、メアリーと名づけて、平和を願い続いている人形まつりが伝統行事になっています。
 児童数747人、27学級でPTA戸数560です。現在地に移って104年目、2004年に100周年記念式典が盛大に行われました。
 ベルマークには1961年に参加、今年2月に累計点数が400万点を突破しました。PTAベルマーク委員会と4〜6年生児童のJRC(青少年赤十字)委員会が中心になって取り組んでいます。ベルマーク委員会は委員長1人、副委員長1人、専門委員2人、執行部1人と各クラスから選出された整理作業員72人の合計77人です。
 整理作業は6月(3、4年生)、11月(5、6年生)、2月(1、2年生)の年3回で、土曜日の午前9時30分〜11時30分に行っています。
 まず年度初めに年間活動計画表を作成し、新1年生にベルマーク収集袋を配布して、6年間使ってもらいます。家庭で集めたベルマークは各教室に設置しているベルマーク専用缶に持ち寄ります。整理作業日の1週間前にJRCの子どもたちが集めて回り、PTA会議室のボックスに入れます。
 整理作業は、牛乳パックで作った会社番号別の箱にマークを分け、これを会社ごとに点数別のイチゴパックのケースに仕分けします。50枚ごとに点数を集計しながら整理袋に入れてもらいます。全体集計と発送は役員で行います。この作業手順に変えたおかげで、30分も時間短縮できました。
 高鍋町には、商店街のまいづるカードがあり、ポイント満点で500円の買い物券と交換できます。このカードには教育助成券がついていて、満点カードで加盟店で買い物した後、切り取ってもらい50枚集まると1000円の商品券と交換できます。昨年度は助成券を3万6000円分の商品券に交換し、ソフトバレーボールとサッカーボールを購入しました。
 最近はパソコンを使う家庭も増えたので、使用済みインクカートリッジの回収にも力を入れています。年3回程度、ベルマーク便りを発行し、ベルマークについての新しい情報や知ってもらいたいことを保護者や先生にお知らせしています。
 昨年はいろんなところでベルマークについて話す機会があり、地域の方々からたくさんのベルマークをいただきました。「継続は力なり」「チリも積もれば山となる」の思いを胸に、「明るく楽しいベルマーク委員会」を目指していきたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=7月2日、ウェルシティ宮崎で


6月27日(金)福岡【2】

福岡県福岡市立宮竹小学校
津田  祐子さん(2007年度PTA厚生保健委員長)
都外川 浩美さん(同副委員長)
(右から)
 宮竹小学校は1954年に創立、今年度55周年を迎えます。福岡市南区の東端にあり、周囲は住宅街で静かな環境です。西鉄大牟田線とJR鹿児島線に囲まれた立地条件から、最近はマンションが次々と建設され、少子化が進んでいるにもかかわらず、児童数は年々増加傾向にあります。現在、児童数925人、27クラスの南区2位の大規模校です。
 PTAには、各クラス1〜2人ずつのクラス代表委員で構成される学年、厚生保健、成人教育、広報、フェスタ企画の委員会と、校区内18地域から1〜2人ずつ選出された委員で構成する地域委員会の6委員会があります。「ひとりよりみんなの力でPTA」のスローガンのもと、クラス代表委員以外の保護者もいずれかの委員会に所属する「全員委員制」です。
 学校公開期間中の10〜11月の土曜日にフェスタ企画委員会が中心になって開いている「みやたけ生き域フェスタ」は、昨年8回目を迎えました。日ごろ子どもたちがお世話になっている地域の方々、とくに校区内210戸の「子ども110番の家」の方との交流を深める目的です。午前中は授業参観、午後からは校庭での飲食バザー、体育館での子どもたちのクラブ活動発表、地域の方の大正琴の演奏などがあります。昨年の飲食バザーでは、ベルマーク預金で購入したばかりのポップコーン製造機で、先生方がポップコーンを作って販売し、大盛況でした。
 教務主任の先生と給食室の先生がポップコーン作りを担当、とくに教務主任の先生は「ポップコーン主任」を自称し、塩加減など熱心に何度も試作・研究され、とてもおいしいポップコーンができました。販売は校長先生を筆頭に先生が担当され、子どもたちはいつもと違う先生の様子に大喜び。売No.1は校長先生でした。ポップコーンのブースには「みんなで集めたベルマークで購入しました」の看板を出したところ、子どもや保護者の注目をひき、「こんなものも買えるの」と、ベルマークに興味をもってくれたようです。
 宮竹小は1962年にベルマークに参加し、2001年に累計点数500万点を突破しました。2007年度は年間9万5000点を超え、県内14位、福岡市内の小学校で3位の成績でした。整理作業は、厚生保健委員を中心に各学期に1回、担当学年を決め、年3回行います。各クラスに回収箱を備え、子どもたちは自由に持参してマークを入れます。昨年度から公民館にも回収箱を置かせてもらっています。
 整理日の1週間前を「ベルマーク回収強化週間」とし、先生に時間割のプリントに書いていただきます。全世帯にお手伝いの協力呼びかけと、マークの出し忘れを防止する目的で「ベルマーク整理日のお知らせ」のプリントを配ります。当日は30人前後の参加があり、和気あいあいとおしゃべりを楽しみながら、他学年の保護者との交流の場になっています。各学期に1回発行する「厚保だより」で、マークの切り方や回収の流れ、運動の仕組みなどを大きく取り上げ、保護者の意識向上に役立てています。これによって、ガムなどの小さなマークは切り取らず、袋のままで集まるようになりました。2学期は年賀状の作成にあわせて、インクカートリッジの回収を呼びかけました。
 整理日の朝、各クラスの日直の児童がPTA会議室にクラスの回収箱を持ってきてくれます。とくに低学年は、どれだけ集まっているか、他のクラスと比べてどうかと、興味津々です。日直さん一人ひとりに「ありがとう」と感謝の言葉をかけるよう心がけています。
 整理は午前10時から。イチゴパックで作った番号別ベルマーク入れに分けたマークを点数別に仕分けします。点数ごとにマークを10枚の束にして、ホッチキスで留めます。留まらない厚いものは、裏紙に10枚並べてセロハンテープで張ります。テープで張る作業は細かくて手がかかるので、今年はテープのりを使って、その上に直接張っていこうと思っています。また、福岡県の小学校で累計点数トップの明治学園小学校(北九州市)は整理作業にハサミを使っていないと聞いたので、マークを同じ大きさに切りそろえていた細かい作業をやめて、点数を確実に数えることに重点をおき、作業の効率化を図りたいと思っています。
 点数別に仕分け、まとめたものは計算用紙に記入し、マークとともに番号別ビニール袋に入れます。ここまでの作業が終わるのが午後0時半ぐらいです。時間内に終わらなかったものは、次回に持ち越すか、委員が時間のある時に作業します。発送は別の日に委員長、副委員長が行います。
 ベルマーク運動に初めてかかわり、自分たちの学校の設備を充実させるだけでなく、小さな善意が積み重なって、日本だけでなく海外援助も行われるという素晴らしい運動であることを知りました。ベルマーク運動に参加するなら、単にベルマークを切って集め、子どもに持たせるだけでなく、その意義を知って参加し、年々活動の輪が広がっていけばいいと願っています。
=6月27日、大博多ホールで


6月19日(木)北九州

福岡県北九州市立曽根小学校
松田くみ子さん (2007〜2008年度PTA副会長)
山下あゆみさん(2008年度同)
長岡恵里さん(2005〜2007年度同)
奥本素子さん(2008年度同)
伊崎なおみさん(同書記)
(右から)
 曽根小学校は、小倉南区の東に位置し、曽根干潟と貫山を望む自然に恵まれた地域にあります。児童数は835人、23クラス、650世帯で、今年創立125周年を迎えました。
  曽根小PTAは「1人の100歩より、100人の1歩」をスローガンに活動しています。「朝の声かけ運動」や「そねっこ応援隊」などに全員参加で取り組んでいます。ボランティア活動も盛んで、4年前には、そねそねまつりの収益金から中越地震の被災地へ義援金を寄付したほか、毎年、プルタブ収集にも取り組んでいます。
  1964年にベルマークに参加、累計点数は352万点で、福岡県28位、北九州市で6位です。2007年度は9万6843点を集め、県内14位、市内の小学校で3位でした。これまでソフトバレーボール、ソフトドッジボール、フラフープ、4輪ライン引き、整理キャビネットなどを購入しました。
  PTAでは、各クラス2人ずつ計46人の学年学級委員会がベルマークに取り組んでいます。5月中旬に児童全員のベルマーク封筒と各クラスの回収ボックスを作ります。6月から年間7回(6、7、9、10、11、12、2月)の回収日を決めます。回収月は1日に担任の先生がベルマーク封筒を児童に配布、5日までに児童がマークを持ち寄り、クラスの回収ボックスに入れます。子どもたちは、封筒に先生が押してくれるかわいいスタンプを楽しみにしているようです。
  インクカートリッジの回収は、インク漏れを考え、担任の先生に渡して、専用の回収箱に入れてもらっています。
  集まったマークは、学年学級委員が仕分けします。仕事を持っている委員が多く、学習参観日に作業します。参観の2時間前に会議室に集まり、和気あいあいと情報交換しながら楽しく作業しています。マークの周りを切りそろえ、番号ごとに整理棚に入れ、集計します。薄いビニールのマークは10枚ごとにホッチキスで留めると数えやすいようです。
  保護者のみなさんにベルマーク運動を身近に感じ、協力していただくために年4回、「ベルマークだより」を配っています。第1号は前年度の実績報告や運動の趣旨説明、切り取る際の注意点などを載せて、協力を呼びかけます。第2号からは、たくさん集める工夫として、集計結果やその時期にちなんだ商品を取り上げました。インクカートリッジは、年賀状印刷の前に呼びかけたことで、たくさん集まりました。新しく加入した企業、新商品、脱退企業についても、ベルマークだよりでお知らせし、注意を呼びかけました。
  また、リコーダーや体操服など点数の高いものは、購入時期にPTA理事会などでお知らせし、学級懇談会で保護者に協力を呼びかけました。
  ベルマーク運動には、小さなことでも積み重ねれば大きな成果が得られることを、子どもたちにも実感できる教育的効果があると思います。これまで保護者向けだった「ベルマークだより」だけでなく、子ども向けの「ベルマークだより」を年2回発行し、児童の関心を高めたいと考えています。
  体験発表の機会を得て、ベルマークがたくさん集まるのは、曽根小が大規模校だからということではなく、保護者のみなさんの関心の高さと、実際にかかわっている人たちの地道な努力によるものだと改めて感じることができました。ベルマーク運動は、誰にでも気軽にできる運動でありながら、さまざまな立場の人が協力し、長年続けることができるボランティア活動であると思います。このボランティア精神が、一人でも多くの人に広がっていくことを願っています。
(スライドショーを使って発表)
=6月19日、北九州市立男女共同参画センターで


6月18日(水)大分

大分県大分市立豊府小学校
辻浦  房子さん(2007年度PTA施設ベルマーク部長)
中薗  茂美さん(同部員)
(右から)
 豊府小学校は、今年創立35周年を迎えます。児童数は1007人、クラスは33学級のマンモス校です。世帯数は769世帯です。
  学校では「自ら学ぶ意欲と主体的に判断する力を持ち、たくましい実践力と豊かな感性を身につけた子どもの育成」を教育目標に掲げ、「よく聞き、考え、学ぶ子ども(かしこさ)」「きまりを守り助け合う子ども(あたたかさ)」「心と体をきたえる子ども(つよさ)」の育成に力を入れています。
  豊府小は大分市の中心部にあり、近くには県立上野美術館や南大分パークなどがあり、恵まれた環境です。毎年11月に地域の人たちと一体になって「豊府祭り」を行っています。体育館では発表会や作品展示、歌や踊り、幼稚園児のお遊戯もあり、作品には目を見張るものもたくさんあります。自治会や婦人会による「バザー」や「うどん」「かしわ飯」「おでん」の出店や、PTAの「くじ引き」「ポップコーン」販売、父親の会の「もちつき」など、いろんなイベントがあります。ベルマーク部は「お菓子セット」を450個袋詰めして販売しました。
  ベルマーク部員は10人です。昨年は1人が引越し、2学期から9人で頑張りました。児童数が多く、部員だけでは大変なので、クラスの副委員長にクラス分の集計をお願いしています。
  新1年生には5月になると、牛乳パックを持ってきてもらい、部員がベルマーク入れを作ります。パックの上部を切って、箱にベルのマークと、かわいいイラストやその年度のベルマーク部のテーマ、目標点数などのプリントを張り、子どもたちに渡します。イラストは毎年違いますが、子どもたちが色を塗れるようにラインだけのイラストです。
  マークの収集は、まず毎月末に担任の先生からベルマーク袋を配ってもらい、締め切りの翌月5日までに子どもたちがマークを持ち寄ります。そのクラス分の袋を副委員長の子どもさんが持ち帰り、自宅で仕分けします。
  仕分けは会社番号別にしたあと、点数別にも小袋に分け、集計表に枚数・点数を書いて合計を出してもらいます。翌週に学校に持ってきて、洗剤容器を再利用した会社別の収集箱に入れてもらいます。
  部員は自分の担当するベルマーク番号の袋を持ち帰り、クラスの集計表と中身を点検しながら、全校分を集計表に集計します。全校分ともなると、枚数が多く大変です。数が多いのは5枚、10枚ごとにテープやホッチキスで止めたり、紙に張ったりして、集計しやすくしています。
  「ベルマークだより」は年3回発行し、クラスの枚数・点数の報告、マークの切りそろえ方、脱退や参加した協賛会社のお知らせなどを載せています。また、年2回、地区の自治会の回覧板にもベルマーク袋を入れてもらっています。回覧板は435枚あるので、たくさんの方に協力してもらっています。
  近くのスーパーや金融関係など10店舗にも回収箱を置かせてもらい、年2回、部員が回収し、集計します。近くの中学校からも2年に1回、マークをもらっています。
  発送は8月と1月を除く毎月です。年2回は自治会と店舗の回収分があるので、その月はとても大変な枚数になります。枚数の多い店舗の分は、担当部員が半年に1回ではなく、数回に分けて回収しておき、集計日に備えて早めに仕分けの下準備をしています。
  子どもたちの収集袋は両面を使います。1、3、5年は新しい袋を作り、2、4、6年は反対面を使います。毎月回収したら副委員長がその月のマスにかわいいシールを張ってくれます。
 1974年にベルマークに参加し、昨年11月には900万点を達成しました。2004年度はDVDビデオレコーダー、05年度はビデオカメラ、06年度はアルミのひな段、昨年は加湿器とワイドスクリーンを購入し、友愛援助でラオスに4万円を寄付しました。ラオスで図書室の設置や本の購入などに役立ててもらうため、毎年寄付を続けています。古切手集めのボランティア活動もしています。
  昨年度は23万点の目標を目指して頑張りました。あと少しのところで届きませんでしたが、たくさんの方々の協力のおかげでたくさん集めることができました。これからの目標は1000万点。PTAの皆さんや地域の方々にも協力してもらい、根気よく地道に運動を続けていきたいと思います。
=6月18日、大分市コンパルホールで


6月17日(火)延岡

宮崎県延岡市立南方小学校
堀口 千代美さん(2006〜2007年度PTA厚生部長)
甲斐  清美さん(同副部長) 
(右から)
 南方小学校は昨年、創立100周年を迎えた歴史ある学校です。校区には五ヶ瀬川が流れ、西には緑の山々が見渡せる素晴らしい環境です。アパートや団地も多く、学校周辺では区画整理が進み、住宅街へと変化しつつあります。28学級、児童数は823人の県北では最大規模です。
  南方小は教育目標に「心豊かでたくましく、やる気のある児童の育成」を掲げ、地域の高齢者の方々との交流や、敷地内にある幼稚園児との触れ合いなど、色々な取り組みのなかで、子どもの成長を見届ける学校を目指しています。
  PTAは10部門に分かれ、ベルマーク活動は厚生部が中心になって取り組んでおり、部長1人、副部長2人、各クラスから2人ずつ計57人で活動しています。ベルマーク参加は1966年で、2007年度は県内2位の12万1443点を集め、今年2月に累計点数400万点の大台を達成しました。
  活動の工夫では、先生と各家庭にむけてベルマーク便りを発行することです。ベルマーク運動の説明、マークの切り方、身近なボランティア活動であること、学校や子どもたちの必要な物品購入ができることなどを知らせます。集計結果の中間報告、脱退企業や新参加企業のお知らせも随時発行しました。
  毎月初めの3日間をベルマークの日に設定し、部会は第3金曜日に開きます。前日までに各クラスの先生にベルマーク封筒を配布してもらい、回収したら子どもたちが、先生が持っているスタンプを押します。自分たちでスタンプを押すことで、少しは意欲が高まったようです。
  集まったマークは、3〜6年生に人気のある5商品を仕分けしてもらいました。その後、ベルマーク委員会の子どもたちにマークを保管しているミーティングルームに運んでもらいます。委員会担当の先生と協力しながら、進めることもポイントです。子どもたちによると、「1家庭5点は持ってこよう!」という運動がひそかにあったようです。
  ここからが厚生部の作業です。奇数月に1、3、5年生、偶数月は2、4、6年生が交代で作業します。発送は全学年で取り組みました。部会は午前と午後に開き、午前はマークを会社別の箱に仕分け、点数の多いものはある程度集計しておきます。午後は集計作業です。午後の部は部員の子どもさんも参加し、ベルマーク担当の先生も都合のよいときには参加していただきました。
  発送作業は7、11、2月でしたが、毎月集計できていたので、楽に作業ができました。また、作業を2グループに分けたので、仕事を持っている方や、小さい子どもの面倒をみながら作業でき、時間の都合がつけやすかったようです。
  インクカートリッジの回収箱は事務室前に設置しました。各クラスにもペットボトルで作った入れ物を置いています。カートリッジは以前に比べると、回収が増えていますが、まだまだ保護者に伝わっていないようなので、今年度はベルマーク便りでPRにつとめ、各学年で競えるように、各学年の廊下に回収箱を設置し、盛り上げていく計画があるようです。
  備品購入は、2002年度に図書室にパソコンを導入し、その後は各クラスにボールを購入、今年度は一輪車3台と全28クラスに鉛筆削りをそろえました。
  今後はベルマーク運動を通じて、地域の方々と交流を深めていけたらと思っています。「小さい子どもはいないけど、前から集めているから」と、学校の事務室にマークを持ってこられる方や、「近所の方から預かってきました」という声もよく耳にします。地域の公民館長さんや区長さんにも賛同してもらい、広く協力を呼びかけていけるように、無理はせずに根気よく地道に運動していきたいと思います。
  捨てればゴミになるベルマークで、こんなにも素晴らしい運動ができることも勉強になりました。
(スライドショーを使って発表)
=6月17日、ガーデンベルズ延岡で


5月29日(木)沖縄

沖縄県沖縄市立美東小学校
渡慶次  悦子さん(2007年度PTA副会長)
伊計  こずえさん(同ベルマーク部長)
新垣   涼子さん(同副部長)
島貫  さゆりさん(同副会長) 
(右から)
 美東小学校は、沖縄市の東に位置し、5分以内にアクセスできる多くの大型商業施設があり、便利な地区です。明治15年3月に創立、6年前に100周年を迎えました。児童数は838人、26学級です。
  教育目標に@進んで勉強する子A親切で仲良くする子B健康で粘り強い子、を掲げ、「生き生きとした学校」を目標にしています。児童会活動も活発で、「美東っ子共和国」と名づけ、あいさつ大使、チャレンジカップ、トイレクリーンコンテストなどを行っています。
  PTAは「一人の百歩より『百人の一歩』。一人は、みんなのために、みんなは、一人のために」を合言葉に、執行部を中心にして広報部・スクラム(全学年)、文化部(6学年)、生活指導部(5学年)、総務部(4学年)、ベルマーク部(3学年)、保健体育部(2学年)、環境整備部(1学年)、学年PTAが活発に活動しています。
  ベルマーク活動は、3学年のベルマーク部が担当し部長と2人の副部長を中心に、各学年にベルマーク回収を働きかけています。参加は1987年10月、2007年度の年間集票点数は4万1740点で、沖縄市で1位、県内8位でした。
  取り組みの最初は、ベルマーク便りを作り、仕組みや参加企業の紹介、ホームページの案内、ベルマーク部の活動内容を保護者と児童に理解してもらい、積極的な参加を促します。回収袋は、以前は毎年新学期に茶封筒を配っていましたが、3年前から6年間使えるように、厚手のジッパー付きビニール袋に変えました。袋は透明なので、子どもたちが集めたマークを見ることができ、収集の楽しみを実感できるようです。
  集めたマークを回収する入れ物にも工夫しました。ペットボトルを利用して、学年と学級名を書き、ベルマークのかわいい図柄を張り付け、カートリッジ用のカゴとセットにしています。各学級に置いていましたが、07年度からは、各学年の廊下に学年ごとの回収コーナーを設けました。1学年は黄色、2学年は黄緑、3学年水色などと学年カラーを決め、大きなボードに回数枚数の学年順位を表示し、回収意欲を高めています。
  仕分け作業日は、2日間午前・午後に分け、「学校に来られる日のできる時間帯にどうぞ」と、多くの参加を全PTAに呼びかけています。作業場所はPTAの活動拠点に、創立100周年記念で建てられた「ハッピーハウス」なので、学校側に気兼ねすることなく、作業を行うことができます。しかし、参加する人が少なくて作業が進まず、苦労することもありました。
  参加人数が少ない理由は@作業は全学年が対象なのに、3学年のベルマーク部だけのものという意識A1人では参加しづらいBわざわざ学校に足を運ぶのが面倒C短時間なら参加できるが途中で帰りづらい、などでした。 
  そこで校長先生と相談し、07年度から「ちょこっとボランティア」を始めました。懇談会や個人面談で学校に来たついでに、2、3分で終わる仕分け作業をしてもらうのです。正面玄関廊下を作業場所にしたので、思った以上に子どもたちが参加してくれました。「ちょこっとボランティア」の成果は@子どもたちは目がよく倍の速度で作業が進んだA子ども同士、保護者同士、保護者と子どもたちのコミュニケーションの場になったB子どもたちが身近なボランティア活動を理解できたC実際に作業することで保護者の理解が深まった、ことです。参加してくれた子どもたち、保護者の楽しそうに作業している姿を見ていると心が温かくなり、今までの作業の苦労が嘘のように感じられました。
  明るく楽しく「小さな事でも積み重ねれば大きな事ができる」を合言葉に「無理なく・無駄なく・根気よく」これからも頑張っていきたいと思っています。
(スライドショーを使って発表)
=5月29日、沖縄市民会館で

松葉づえで登場し、あいさつ
 沖縄、那覇の両市の説明会には、協賛会社のエプソン販売とファミリーマートの担当者が参加しました。それぞれあいさつをお願いしたのですが、沖縄ファミリーマート営業部の高岡義泰・営業推進課長=写真は那覇会場で=は、右足に包帯を巻いた松葉づえ姿。参加者は、みんな気の毒そうな表情です。あいさつの締めくくりは「ご質問やご要望があれば、気軽に電話してください。名前を忘れても、あの時の松葉づえの男と言ってもらえば、すぐに分ります」と、笑いを誘っていました。
  右足は骨折、全治2カ月だそうです。「恥ずかしいので、対外的には転んだと話しています」と話す高岡さんから、無理やり原因を聞きだしました。
  説明会前の日曜日。自宅の前で次男の和真君(5歳)が自転車に乗って遊んでいました。突然、「ガーン」という衝撃音が聞こえ、高岡さんは「子どもが車にはねられた」と、思わず2階のベランダから飛び降りたそうです。倒れた自転車と和真君、車と接触したようですが、幸い、かすり傷程度でした。安心した途端、高岡さんに激痛が走り、病院に駆け込んだといいます。「この春から長男が小学校に入学し、個人的にもベルマークに関心を持つようになりました」という高岡さん。家庭では、さぞかし良きパパなのだろうと思いました。


5月30日(金)那覇


沖縄県豊見城市立長嶺小学校
新垣 千恵子さん(2007年度ベルマーク委員長)=前列左
津波   武也さん(2008年度PTA会長)=後列右端
(2007年度ベルマーク委員のみなさんと)
 豊見城市は沖縄本島南部にあり、北に那覇市が隣接。長嶺小学校は豊見城市の北側に位置し、慶良間列島や水平線に沈む夕日が見渡せる高台に建ち、周りは緑が多く、自然豊かな環境に恵まれた地区です。
  今年は創立100周年を迎え、3月に新校舎が完成しました。児童数611人、併設されている長嶺幼稚園から6学年まで20クラスです。ベルマーク運動参加は1992年です。
  PTAには、広報、保健体育、環境整備、校外指導、家庭教育、ベルマーク、Lマークの専門委員会があります。2007年度から新しい試みとして、専門委員会を各学年に置くことになり、ベルマークは1学年の担当になりました。
  役員は1学年の各クラスから3人ずつの計9人を選出。ほとんどの委員がPTA活動もベルマーク活動も初めて。戸惑いや不安があり「とりあえず説明会に行こう」と、昨年の6月21日、私たちはこの会場にいました。それからの活動開始だったので、いろんな取り決めや準備にあわただしくも、7月からスタートすることになりました。
  最初にマークをどんな形で集めるのかを話し合い、ベル袋と回収箱を作りました。ベル袋は意識を高め、関心を持ってもらおうと、表紙をかわいく仕上げ、スタンプ欄、配布日、回収日を記載し、こぼれないよう袋閉じにクリップを取り付け、名前は子どもたち本人に書かせました。
  回収箱は空き箱を利用して、幼稚園と2〜6年生の各学年の廊下に1箱ずつ設置、職員室にも1箱置かせてもらいました。1年生は提出量が多いので、各クラスに置きました。
  毎月第2水曜日にベル袋とベルだよりを担任の先生に配布してもらい、第3水曜日に回収、翌日が仕分け作業日です。作業日には1学年の全保護者に参加してもらうことにし、仕事があったり、小さい子どもがいたりする方も多いので、時間を選べるよう朝(9時〜正午)と夜(7時30分〜9時)に設定し、アンケートを取りました。回答を元に作業日案内文を作り、担当のクラスに配ります。各クラスが月ごとに担当するので、年2回の参加は保護者にとっても負担が少なく、役員にとっても人数確保ができます。多くの方が参加することで、活動の内容も分り、意識が高まります。
  ベルマークだよりは毎月発行し、ベル袋の提出率、マークの回収率をクラス対抗にしたベスト3の報告、回収日や作業日のお知らせなどを載せています。ベルだよりも作業日案内文も、各クラスの役員が月ごとに分担して作成したので、クラスの違いが紙面に出て、よかったと思います。
  毎年行われる「長嶺っ子祭り」は、各学年が出店する校内のお祭りです。昨年は、ベルマークの広報活動としてブースを設け、初めて参加しました。ベルマーク運動、作業の流れのパネル展示やベルキャラクターの募集などを行いました。子どもたちがチラシを配布したり、ハンドベルを鳴らして呼びかけたり、暑い中で頑張ってくれました。1学年の保護者全員がベルマーク委員だということを知ってもらえ、全保護者にも広くPRできました。

仕分け作業を紹介します。
  =キーボード演奏とナレーションが流れ、ベルマーク委員7人が寸劇を演じました。
  午前の作業@ベル袋を回収し、児童名簿に記入Aマークの提出率、回収率を集計、記入B会社別の牛乳パックにマークを入れるCカートリッジの箱詰め。ベル袋にスタンプを押し、終了。
  午後の作業@牛乳パックに入ったマークを切りそろえるA張り付け台紙にマークを点数別に張り、合計を記入B会社別の整理袋に台紙を入れる。=
 

  牛乳パックと張り付け台紙は、以前から使っていたものです。パックにはベルマーク番号が付いていて、仕分け作業がスムーズにでき、会社別に処理していけるので効率がよく、たためるので場所もとらず、便利です。台紙は点数別に張るので計算が早くでき、再チェックもやりやすいです。
  1年間活動して、ベルマーク預金で買い物をすると、その1割が支援金になることなど、いろんなことを知ることができました。参加した保護者のベルマークに対する意識も高まったのではないでしょうか。
 07度の年間集票点数が県内3位になったことは予想もしておらず、みんな驚き、とても喜んでいます。子どもたち、保護者のみなさんの協力の成果だと思います。専門委員会を学年に置くという新体制は私たちにとってもよかったと思います。同じ学年の保護者がこれほど顔をあわせ、協力できる専門委員会は、ほかにはないと思います。同じ学年、同じクラスなので共通の話題があり、コミュニケーションがとりやすく、連絡がスムーズにとれ、児童と保護者を知ることができ、分担したことで役員も保護者も負担が軽く、そして楽しく活動できました。
(スライドショーと寸劇で発表)
=5月30日、沖縄県青年会館で

3分間の寸劇でベルマーク作業を紹介
 ♪タンタタッタタン、タンタタッタタン……。那覇会場に突然、テレビの料理番組のテーマ曲と「3分間ベルマーク作業劇場」のナレーションが流れました。体験発表校の豊見城市立長嶺小学校PTAの意表をつく演出です。
  スライドショーを使って学校の紹介やPTAとベルマーク委員会の組織、活動内容の説明が続いたところで、「それでは仕分け作業をご紹介します」。ナレーションとキーボードの演奏が始まり、演壇前に7人のお母さんたちが登場しました。「スライドでも動画でもなく、実際に作業を見てもらうのが一番」という実演発表です。
  ランドセルを背負って児童に扮した3人が、ベルマークでいっぱいのベル袋を掲げます。“可愛いしぐさ”に、会場から思わず拍手と笑い。児童名簿に記入し、マークを委員に手渡すと、委員役が会社別の牛乳パックに仕分け。ベル袋にお礼のスタンプを押して、「朝の作業」は終了です。
  「午後の作業」は、ベルマークの切りそろえから。アルミホイルと厚紙で作った大きなハサミのコミカルな動きに、また笑い。マークを張り付ける台紙も整理袋も手づくりの特大です。「3分間」を超える熱演が終わると、会場から大きな拍手が巻き起こりました。
 2007年度ベルマーク委員長の新垣千恵子さんによると、全員で集まったのは説明会の4日前の1回だけだったそうです。この日は作業で実際に使っている牛乳パックや実演用の手づくりハサミ、キーボードなど大道具、小道具をワゴン車2台に積み込み、開会の40分前に総勢13人で会場入り。体験発表が始まるまでロビーで打ち合わせを続けていました。発表後、お母さんたちは「どこにでも出かけますよ。自信がつきました」と、笑って話してくれました。
  スライドショーと寸劇を組み合わせたユニークでアイデアあふれる発表のおかげで、説明会は大いに盛り上がりました。長嶺小PTA事務局には、説明会に参加したPTAから質問の電話が続いているそうです。

<写真1〜4> 回収から仕分け、集計までベルマーク作業を再現。小学生になったり、大きなはさみを使ったり、熱演に会場から大きな拍手が起きました


5月16日(金)佐賀


佐賀市立神野小学校
宮路  紀子さん(2007年度PTA厚生委員長)
山崎  真紀さん(同厚生委員学年長)
野口 ゆかりさん(同) 
(右から)
 神野小学校は、JR佐賀駅から歩いて5分のところにあり、とても繁華な地域です。
  2008年度のクラス数は25で市内3番目の大規模校です。PTA活動は本部役員会を中心に、各クラス内で学年学級、成人、厚生、広報、保体の5委員会に分かれ、全員役員制です。この制度は20年になり、各委員会とも活動は活発で、長年続けている成果といえます。校区内では町区運営委員会と生活安全委員会を組織し、子どもたちの安全を守る活動にも力を入れています。保護者ボランティア「にこにこママ」による本の読み聞かせや、力強いおやじの会「気楽会」も活動しています。
  ベルマークの実績は、2007年度1年間では県内3位、参加以来の累計点数は336万点で市内3位、県内6位に入りました。活動内容は、いたってシンプルで年度内の4月から3月までに8〜9回の回収・集計作業を行っています。
  最初に、クラス名簿で児童数と名前を確認し、月ごとの活動日を、回収袋に全児童分、記入します。毎月第1木曜日に回収袋を配り、第2木曜日に回収します。回収は担任の先生に、20分休み時間の前に教室前の廊下に出してもらい、児童が教室を出る前に回収します。袋には「ありがとう」の気持をこめて、スタンプを押します。
  回収したマークは、大きなたらいに入れ、番号ごとの箱に仕分けした後、マークを切り、袋に入れて計算します。できるだけ袋をいっぱいにして、とじるようにしており、月ごとには最終の集計をしなくてすむようにしています。
  活動は、厚生委員長と5人の学年長が指揮をとり、各クラスから1人の責任者をお願いして、保護者約150人で取り組んでいます。1回の活動は20人ほどで、1年に児童1人当たり2回以上とし、昼と夜の活動予定日は、おおよその学年割をして、季節によって人数が、かたよらないようしています。
  作業中は一生懸命に動く手と目、そこそこ動く口、1回の活動は2時間程度にしていますが、あっという間に過ぎてしまう楽しい活動になっています。
  今回から回収袋を、入学から卒業まで6年間使える様式にし、協賛会社の脱退がない限り、発送を年1回にして、PTA会費の経費削減を目指しています。 
  地域性を考え、今後はベルマークとインクカートリッジの提供を、企業に積極的に働きかけていきたいと思います。また、神野小校区は、今年からPTA活動を独自にPTCAとし、「P」親・保護者、「T」先生・学校、[C]コミュニティー・地域の参加による、新しい組織としての活動を目指しているので、ベルマーク活動も広がるよう働きかけたいと考えています。
=5月16日、はがくれ荘で


5月15日(木)佐世保


長崎県佐世保市立春日小学校
大石  由佳さん(2008年度PTAベルマーク部長)
吉田  由紀子さん(2007年度同部長)
(右から)
 春日小学校は、佐世保市の北部に位置し、市街地まで車で10分ほどの距離にあることから、校区内には県営や市営のアパートや一戸建ての住宅団地も多い地区です。今年で創立107年の歴史と伝統のある学校で、児童数は609人です。
  校区内には、縄文初期の国の重要文化財、泉福寺洞穴や戦国時代に平戸松浦家と宗家松浦家の合戦の舞台になった大智庵城跡などがあります。また、佐世保市の水がめ「山ノ田水源地」周辺は涵養(かんよう)林として豊かな自然が残り、こうした歴史や自然に触れる校外学習も盛んです。
  PTAは文化、生活指導、保健体育、母親、学年、地域、ベルマーク部に分かれ活動しています。「子ども110番の家オリエンテーリング」「朝のえがお隊」「放課後子ども教室」「おやじの会」など様々な交流行事を通じ、学校・地域の連携を密にして、子どもたちの健全育成を目指しています。
  ベルマーク部は、各学年の副理事12、3人で構成しています。毎月の収集日までに、子どもたちが家庭で集めたベルマークをクラスの回収箱に入れ、5〜6年生の児童で活動している「エコエコ委員会」が各クラス分を集めて回り、会議室に置いてくれています。
  集まったマークは毎月、学校のコミュニティールームで仕分けします。毎回午前10時から正午ぐらいまで、一般の保護者を含め約10人が作業します。学校で出来なかった分は部長が持ち帰って集計し、年3回の発送作業をしています。最近は仕事を持っている保護者が増え、作業日に部員がそろわず、部長の負担が大きくなっていました。
  そこで2007年度から作業方法を変更しました。年間9回の作業を6回に減らし、1回ごとに担当学年を決め、できるだけ多くの保護者に参加してもらえるようにしました。また、作業日は担当学年の参観日にあわせ、授業参観の前の2時間としました。
  部員の作業が不公平にならないように、作業日に参加できなかった場合は、子ども便で持ち帰ってもらい、次の作業日までに点数計算をしてきてもらいます。
  「ベルマークだより」は1年に10回発行し、購入品や集まった点数の報告、マークの切り方、ベルマーク運動の意義や目的などを載せて、活動の盛り上げを図っています。こうしたPRのお陰か、各家庭では1点でも多く集めようと、協力していただいています。
  地道な取り組みを一歩一歩確実に行うことで、2007年度のベルマーク点数は市内でトップになりました。
  春日小のベルマーク活動は1961年6月の参加以来、47年間途切れることなく続いており、多くの方に運動の意義が理解され、浸透しています。今後も根気強く、地道に活動を続けていきたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=5月15日、アルカスSASEBOで


5月14日(水)福岡【1】


福岡市立香椎東小学校
松島 静香さん(2008年度PTA書記)
太田 登志子さん(同副会長)
川村 千誉志さん(同会長)     
國延 圭子さん(同副会長)
(右から)
 香椎東小学校は福岡市東区の香椎地区の郊外に位置し、すぐ近くに香椎宮があり、歴史と緑に恵まれた美しい地区です。1978年に創立、昨年度創立30周年の節目の年を迎えました。ここ数年は近隣の開発が進み、児童数は年々増加、現在は812人、25クラスです。
  ベルマークには1983年1月から参加、今年3月までの累計では200万6537点、2007年度は14万8761点を集め、福岡市内の小学校でトップ、県内でも3位という実績をあげました。地域の方々、保護者、先生方、児童の協力の賜物だと感謝しています。
  香椎東小のPTAは「できることを、できる人が楽しく」のスローガンのもと、役員、学級、成人、広報、地区委員が活動しています。このほか、図書ボランティア、花ボランティア、おやじの会と、在校生父母だけでなく、卒業生の父母、地域の方々も、特性を生かして受身ではなく「楽しく、より良くやっていこう」という意識のもとに、自主的な活動をしています。
  香椎東小では年度初めに各クラスから委員と一人一役を選出し、保護者は児童1人につき、1つのPTA活動に携わります。ベルマーク担当は学級委員とベルマーク集計作業の方です。
  マーク回収は夏休みを除く5〜1月の計7回。全児童にマークの切り方の例を載せた回収袋を配り、受け取りスタンプを押して返却します。
  回収袋は校区内の公民館、郵便局、お店、病院にも置かせてもらい、年1回、回収します。家族に小学生のいない方々にも協力していただき、地域の力を感じました。
  先生方には職員室でインクカートリッジを集めていただき、これも大きな点数になりました。
  仕分け作業は月1回、学年別に分かれ、学級委員、集計作業の担当者、役員の計20〜25人がPTA会議室に集合。教室から回収したマークを1つの箱に集め、それを会社番号別の容器に仕分けします。作業中はお茶とおしゃべりを楽しみながら手を動かしています。だいたい正午までには終わります。
  集計と発送も必ずその日のうちに終わらせます。集計には時間がかかりますが、毎回発送することで集計ミスが格段に減りました。各学年の学級委員長が中心になって作業することで学年の一体感も生まれました。
  図書館の本の充実に役立てたほか、昨年は集会用のテントを購入し、PTA会員の努力と協力が目に見える形で喜びを感じました。
  1日で回収から発送まで終わらせるのは大変だった半面、きっちり終わらせることができ達成感があると、多数の意見をいただきました。各学級委員が懇談会などで経過報告やマーク回収を呼びかけてくださり、みんなの協力を感じました。
=5月14日、大博多ホールで


5月13日(火)長崎

長崎県長崎市立高尾小学校
森田 雅代さん(2007年度育友会文化部員)
草村 昌代さん(同文化部長)
(右から)
 高尾小学校は、団地・アパートに囲まれた小高い山の中腹に位置し、東には建物が密集した斜面、西は心臓破りと恐れられている石段の通学路があります。目指す子ども像を@夢を持つ子A元気いっぱいの子B心豊かな子と掲げ、「高尾っ子」と呼んでいます。
  学級は2年生が2学級、他の学年は3学級、にこにこ学級と呼んでいる特別支援学級を合わせて18学級で児童は581人です。
  PTAは育友会といい、評議員、文化、校外安全、広報、保健体育の5つの専門部で構成。ベルマーク活動は文化部が中心になって取り組み、メンバーは17学級から1人ずつの計17人です。活動は毎月1回の部会の際に、夕方5時から7時まで学校で行います。
  文化部のほか、育友会の一人一役にベルマーク係があります。係になった人には夏休みと冬休み前にマークを渡し、自宅で整理・仕分け作業をしてもらい、新学期に子どもたちが学校に持ってきます。係の人からは「簡単に短時間で出来ました。負担も軽くよかった」「来年もまたやろうと思います」の声があり、とてもうれしく思いました。
  回収日や回収袋は決まっていません。ビニール袋や使用済みの封筒などにベルマークを入れ、各階の廊下に設置している「ベルマークかご」に入れてもらいます。学校以外では近くのスーパー、ふれあいセンター、マンションに置かせていただいています。
  集まったベルマークは、部会のときに回収し、仕分け、点数計算してセロテープ、ホチキス止めして整理袋に入れます。計算やホチキス止めのときは、何度も見直しをして間違いのないよう気をつけています。
  発送は10月と2月の年2回。インクカートリッジは年1回の発送で、多いときは2回です。2007年度は累計点数300万点を達成しました。これまで様々な備品を購入して子どもたちの教育環境の整備を進めることができました。
  高尾小学校と山里小学校、山里中学校で、「三校会」をつくっています。三校会では、山里中で集まったベルマークを前期は山里小、後期は高尾小がいただいています。その代わりにアルミ缶のプルタブを山里中に渡しています。集まったプルタブで車いすを購入するそうです。
  このようにみんなの力を合わせることで、成果をあげることができます。今後も無理をしないで、ベルマークを集めたいと思っています。地域の方々の理解や協力をさらに強めていただけるよう根気よく運動を続けていきたいと思っています。
=5月13日、長崎県総合福祉センターで