体験報告

近畿




6月21日(土)大阪【3】

大阪市立晴明丘小学校
原田 健治さん(2007年度PTAベルマーク委員長)
 晴明丘(せいめいがおか)小学校は創立107年を迎え児童数850人前後の大所帯です。PTA活動は盛んで月に1回は触れ合い行事として各種イベントを実施しています。PTA委員会は8つあり、ベルマークはベルマーク委員会が担当、メンバーは12〜13人です。
  ベルマーク活動に参加したのは91年からで年間収集が、多くて数万点、3、4年前は3,000点前後でした。2年ほど前から、もっと活発にしようと工夫が始まりました。活性化に当り意識したのは次の3点です。@なるべく細かなキャンペーンを行うA子ども自身に興味を持ってもらうB大人(保護者や先生)の負担は極力抑える。
  @のキャンペーンですが、収集用封筒を作成、配布しました。月1回程度、マーク収集のベルマークの日を設けました。この日に合わせてベルマーク通信を発行しました。月に1回はベルマーク活動を思い出してもらいたいからです。
  Aの子どもたちを盛り上げる点については、これまで結果が出なかったのは保護者の関心が薄いからではないかと思いました。そこで親でなく子ども自身が興味を持ったり、盛り上がったら、と考えました。子どもがマーク集めに夢中になれば必ず親が進んでマーク集めを助けると考えました。
  具体的にはベルマーク封筒にスタンプを押すようにしました。ベルマーク通信も子ども向けに書きました。学期ごとに集計した結果を学年別に発表、年間を通したレース形式でグラフを使って子どもたちに伝えます。皆勤でマークを持ってきた子も発表します。学期最後のベルマーク通信で発表すると大変盛り上がります。
  マークの仕分けも4年生以上の子どもたちに手伝ってもらいました。委員の人数が少ないので低学年のお世話が困難と思われたのでこのような形になりました。
  最後に、活動というより目標ですが、シンボリックなものを買うことに決めました。マークを集めるとどうなるか、を子どもたちに実感してもらいたかったのです。
  Bの大人の負担軽減ですが、急にアクセルを踏んでもうまくいっても、数年で終わりでは意味がないので、ほどほどの結果でいいから長く続く運動が望ましいと思ったためです。ベルマークの日は、仕分けだけにし、集計は学期末にし、その時マークも送るようにしました。学期ごとに結果がでるので励みにもなります。先生の負担も減らそうと、収集袋はPTAが用意し、先生には保管だけをお願いしました。
  こうした工夫のせいなのか、ここ数年はコンスタントに10万点が出せるようになりました。定着するまで3、4年かかると思っています。収集点数が落ち着いても年間6万点前後で推移してくれれば良いと考えています。
  最後に、子どもたちの盛り上がりと細やかな活動が実を結んだのか、思わぬ出会いがありました。在校生の曽祖父(100歳を超え、ご存命です)が集めた非常に古いベルマーク3万枚を祖父母が見つけ、児童の母に渡し、子どもが学校に持ってくるという親子4代にわたるベルマークのリレーがありました。時間を超えた地域とのつながりを感じた1件でした。
(スライドショーを使って発表)
=6月21日、梅田アクトVホールで


6月6日(金)神戸【2】

神戸市立成徳小学校
萬 貴佐子さん(2007年度PTA福祉厚生部長)
森山 鶴美さん(同副部長)
前原 知美さん(同部ベルマーク委員)
弘兼 賀子さん(同)
(右から)
 成徳小学校は地域に開かれた学校で、子どもの健全育成に向けて保護者、地域とともに幅広い活動をしています。学校公園管理運営委員会を中心に組織された野球など13のクラブが活動する「成徳スポーツクラブ21」、英会話教室など文化活動を行う「成徳マナビィ広場」に多くの子どもと大人が集います。11月には本校運動場で行われる「成徳まつり」が大変賑わいます。さらに神戸市で唯一、近隣公園と運動場とがフェンスに隔てられることなく一体となり、広く開放されている学校公園は、成徳小学校の開放性を表したものと言えるでしょう。これらの地域の積極性と開放性は、PTA活動でも同様です。
  成徳小学校は児童992人の灘区で最も多い学校です。101人のPTA役員が本部、地域交流部、福祉厚生部などにわかれ活動しています。福祉厚生部は正副部長とクラス役員33人で構成されています。そのうち9人がベルマーク委員です。
  毎年4月に各家庭にベルマーク一覧表とともに、マークの大切さ、集め方、切り方などを説明したプリントを配ります。収集は毎月月末に児童に収集袋を配布し、翌月第1か第2金曜日の提出日までに、クラスの収集かごに入れてもらいます。提出の遅れた人と、地域のために、職員室前に収集箱を常設しています。集めた袋を毎月第2か第3月曜日に整理します。
  成徳小は「1人1役」という制度があり、役員でない人は年間ひとつのPTA活動に参加します。ベルマーク整理、集計もその中に入っています。例年1年間で130人ほどの人がお手伝いしていただいています。
  整理は10人ほどの作業ですが、牛乳パックで作った整理箱を各テーブルに置いて整理します。役員も一般会員を指導しながら作業します。そのとき、キユーピーは別箱で点数ごと分けています。役員もキユーピー担当役員を決めています。分け終わったら番号をつけたイチゴパックにまとめて分け、日清食品は大きい箱です。イチゴパックは重ねることができ便利です。収集袋を毎月ハンコを押して学年末には粗品を入れて返します。ハンコも粗品も、児童が喜びそうなものを選びます。
  集計は学期末に行います。ベルマーク委員とPTA会員の20人ほどの作業です。キユーピーなどのホッチキス班と用紙に貼り付けるセロテープ班に分かれて作業します。
  昨年度は14万2,798点集まりました。成徳の場合、多くの会員の協力が得られるので整理集計とも役員の負担はそう重くなかったように思います。
  ベルマーク預金として子どもたちの買い物ができるだけでなく、教育環境に恵まれない子どもたちのために役立ち、小さいながらも社会に貢献できます。ベルマーク活動ベテランの方も初めての方もおられると思いますが、みんなで「捨てない」をモットーに頑張りましょう。
=6月6日、兵庫県民会館けんみんホールで


6月5日(木)奈良

奈良県香芝市立下田小学校
田中 正美さん(2007年度PTA筆頭副会長)
佐野 昌代さん(同学年委員長)
(右から)
 下田小学校は創立132年を迎え、児童736人です。豊かな自然の中で明るく笑顔の絶えない学校を目指した教育に取り組んでいます。
  PTAは、小学校と近くの幼稚園の保護者が合同で活動しており、16人で構成される本部役員を中心として取り組んでいます。この中に学年委員会、保体部など7つの部会があり、学年委員会がベルマークを担当しています。
  収集は5月から始め毎月11日をベルマークデーとして児童を通じて集めています。6月から月1回、部会委員と各学年の保護者で仕分けします。
  例えば6月は特別支援部、家庭教育部の役員と6年生の保護者、9月は幼稚園部役員と年少の保護者、11月は青少年健全育成部役員と4年生の保護者というふうです。仕分け2、3日前に電話連絡し、多くの人に参加してもらえるようお願いしています。
  仕分け作業は午前中の2時間ほどです。この日は子どもたちの様子など情報交換の場、親睦を深める機会となっています。会社別に仕分けしたあとは、点数別に袋に入れ保管します。この方が集計のとき計算しやすいからです。
  集計日は年2回(11月、2月)です。各クラスの学級長、副学級長、本部役員に集まっていただき、仕分けしたベルマークを点数ごとに数え集計してもらいます。30人ほど集まります。
  それ以外にも校区内のスーパーにも協力いただき2ヶ所に回収箱を、また大型電気店にもインクカートリッジの回収箱を置かせてもらっています。カートリッジの点数が高いこともあって昨年度は12万点を超えることになったと思います。
  ベルマークはこつこつと地道な作業ですが、少しでも大勢の協力を得られれば和気あいあいと行えます。
=6月5日、奈良100年会館で


6月4日(水)大津

滋賀県長浜市立長浜小学校
田中 猛士さん(2007年度会長)
中山ひろみさん(同副会長)
和田 信人さん(2008年度会長)
下村江里奈さん(2007年度厚生委員長)
斉藤 早苗さん(2008年度副会長)
鷲山 浩子さん(2007年度厚生副委員長)
(右から)
 長浜小学校は明治4年に滋賀県第一小学校として創立され、今年で創立137年を迎えます。1053人、湖北地方の最大規模校です。「かがやく瞳、はずむ声『自立と共生』」を合言葉に求智、養真、練成を方針に掲げ、開かれた学校として様々な活動に取り組んでいます。
  PTAは学年、厚生、広報、研修、地区の各委員会、事務局で構成されています。こうした中でベルマーク活動もPTA会員、地元の方々、子どもたち、先生方の熱意、ご協力により累計で700万点を県内で初めて達成することができました。
  長浜小には6年生で組織する委員会があり、その中にベルマーク委員会があります。活動は月2回です。まず児童は毎週月曜日のベルマーク回収日にベルマーク袋を持ってきます。クラスに袋を入れる缶が置いてあります。ベルマーク委員会の児童は毎週、各クラスの缶から袋を集め、PTA会議室にあるコンテナボックスにあけます。空の袋には「ありがとう」のハンコを押して返します。
  月2回の活動日には、ポスターを描いたり校内テレビ放送で委員会からのお願いとして収集を呼びかけたりします。
  PTA厚生委員会は、整理作業を進めます。協賛会社番号ごとにトレイに入れます。数えにくいラーメンやマヨネーズのマークは10枚ごとにホッチキスで止めます。計算が途中になったものは、計算ができるところまでをビニールの袋に入れ、ナンバー、枚数、点数を書いたメモも一緒に保管します。次の時、計算できたものと一緒にまとめ、各社ごとの袋に入れ記入して送ります。
  様々な企業に回収箱を置かせていただいています。最近ではインクカートリッジの回収も積極的に声をかけ、そのウエートが増えています。
  購入品は平成16年度に会議用テーブル、電気鉛筆削り、業務用掃除機。17年度には、全国で子どもの安全が脅かされる事件が頻発したことから、防犯カメラの購入の一部としてベルマーク預金50万円を使いました。総額150万円の防犯カメラシステムでしたので、不足分は地域で組織されている長浜小学校後援会から補助を受けています。
  長浜小のベルマーク活動は長年続いているのが特徴だと思います。その運営も年々、工夫を積み重ねてシステムが確立されています。ただそのシステムに頼るのでなく、そこに関わる人々の真剣な取り組み、情熱が多くの回収につながったと確信しています。
(スライドショーを使って発表)
=6月4日、大津市生涯学習センターで


5月30日(金)大阪【2】

大阪市立本田小学校
笹井 京子さん(2007年度厚生委員長)
中治 之江さん(同)
(右から)
 本田小学校は平成19年度のベルマーク収集実績が10万点を超え、大阪市内の学校では2番目の成績になり、ベルマーク財団から体験発表を頼まれました。
  本田小学校は、本に田んぼの田と書いて「ほんでん」と呼びます。大阪の西区にあります。最近、校庭のすぐ前に開業したビジネスホテルが実はラブホテルでないか、と話題になりテレビや新聞でとりあげられました。PTAや地域の人々の運動の成果もあり、大阪市の「旅館業法」の改正が行われたばかりです。児童数は528人の中規模の学校です。
  PTAの委員会は厚生委員会を含め11の委員会があり、保護者は卒業するまでの6年間のうち2年間はどこかの委員会に入らなければなりません。ベルマークを担当する厚生委員会は委員長が2人おり、ほかに委員は17人でした。各クラスから1人2人が参加していました。
  それでは、本田小学校のベルマーク活動を紹介したいと思います。まず、5月中旬に「ベルマーク収集のお願い」「ベルマーク一覧表」「収集袋」を各家庭に配ります。ベルマークの収集は毎月第2水、木曜日です。
  そして月に一度、収集前に「ベルマーク便り」を配布します。そこにはベルマーク運動の趣旨、マークの切り方、さらには仕分け作業へのボランティア呼びかけなどが書かれています。
  収集当日、子どもたちは、各自の収集袋に入れてベルマークを持ち寄ります。教室にある透明のファスナー型のケースにベルマークやインクカートリッジを入れ、収集袋を持ち帰ります。最近では、パソコンを使う家庭が増え、インクカートリッジ回収が多くなっています。
  収集は子どもたちだけでなく、卒業生や地域の人らでつくる本田教育会にも頼んでいます。教育会の人たちも、職員室横に置いてあるベルマーク回収箱、カートリッジ回収箱に入れていきます。
  次は仕分け集計ですが、仕分けは児童とPTAの2本立てです。19年度の場合、4年生が総合学習の一環として仕分けを手伝ってくれます。毎月第2金曜日に、4年生がクラス持ち回りでします。学校全体の半分ほどを対象に児童が仕分けします。
  厚生委員会は同じ頃、別の場所で残り半分を仕分けします。企業別、点数別に分け、済んだ分は仕分けファイルケースに入れておきます。時間は10時から12時までですので、残ったのは次回に回します。同様に児童の方も残ったのは次回回しです。貯まってくると、厚生委員会では自宅に持ち帰っての作業もあります。
  PTAの仕分け作業には毎回、2、3人の参加しかないのが現状ですので、子どもたちの手伝いは非常に大きい戦力です。
  集計発送は年2回です。毎月の仕分けしたのを、用意した台紙に張り付けていき集計します。
  ベルマーク預金で買ったのは逆上がり補助機やホットプレート、CD・MDプレーヤーなどです。子どもたちの発案で中越地震被災校へ緊急友愛援助もしました。
  ベルマーク運動に携わって初めて、ベルマーク運動が大事なボランティアであることが分かりました。頑張れば自分たちのものを買えます。それに、役員になって学校に出入りすることで多くの子どもたちと触れ合えたことも良かったと思います。
  今は子どもたちが手伝ってくれているので19年度の実績のように10万点を超えることができましたが、これからはゆとり教育の時間も少なくなり、いずれはなくなるかもしれません。お母さんたちの参加をどうすれば増やしていけるかが、今後の課題です。
=5月30日、梅田アクトVホールで


5月29日(木)姫路

兵庫県加古川市立野口北小学校
谷岡 ひとみさん(2007年度施設部員)
染矢  智子さん(同)
(前列右から)
上杉  美穂さん(同)
平磯 ちかげさん(同部長)
高谷 ひろ子さん(同副部長)
福原 くみこさん(同部員)
(後列右から)
 ベルマークを担当しているのはPTA施設部です。2、3年生の学級委員、総勢14人が中心となり活動しています。
  まず、ベルマーク回収箱を作製し、校区内の企業、スーパーに置かせてもらいました。自治会にも協力をお願いし、ベルマーク一覧表と回収箱設置場所を回覧していただきました。
  収集日の1週間前には全校児童にベルマーク袋と、マークの切り方などを書いたプリントを配布しました。ベルマーク袋は1年間使用し、ベルマークの枚数によってはハンコを替え、スタンプを押して返却しました。
  同時に1家庭1回のベルマーク整理のお手伝い参加を呼びかけました。その結果、年間100人ほどの方々にお手伝いいただき、スムーズに作業が出来ました。
 ベルマーク収集、インクカートリッジ回収および整理、集計は年7回行いました。収集月の第1水曜を収集日、第2水曜を整理日に決めましたので、予定がたてやすくメンバー全員が出席できました。整理日には作業手順が分かるように手順表を黒板に張り出しました。
  作業は5つのテーブルに分かれ企業別、点数別に集計しました。
  年7回の収集日のうち、10月と1月の年2回は全校生クラス対抗ベルマーク大会を行い上位3クラスには、朝会で校長先生に表彰していただきました。順位結果などはベルマーク新聞に掲載しました。同新聞は年7回発行し、集計結果などもお知らせしています。
  たくさんの方々の協力をいただき、なんとか1年間やってこれたな、という感じです。メンバーで話し合い、自分たちがやりやすいやり方で進めていくことが一番だと思います。
(スライドショーを使って発表)
=5月29日、姫路キャスパホールで


5月27日(火)京都

京都府久御山町立佐山小学校
岩崎  善之さん(佐山小学校教頭)
千坂 さおりさん(2007年度PTA会長)
足立 津根子さん(同副会長)
川崎 万寿美さん(同庶務)
(右から)
 佐山小学校は久御山町にあります。久御山町は中心部に工業地域が形成され、製造業が多く昼間人口は全国屈指の町です。
  佐山小学校は今年、創立136年を迎える歴史のある学校です。児童数は345人、14学級です。「自分のよさを生かしながら、ひとりだちのできる子どもの育成」という教育目標を掲げています。
  ベルマーク運動ですが、他の学校と違うような特別のことをしているわけでありません。
  佐山小PTAは本部役員会と広報部、保健体育部、文化教養部、環境整備部、地域委員会、学級委員会とで構成されています。ベルマーク活動をしているのは、クラスの学級委員長で構成する学級委員会です。
  家庭での収集へ向けて、ベルマーク便りと一覧表を配布します。教室にはベルマーク入れの箱があります。回収直前には切り取り方を記載した回収案内のお便りを配布します。集まったベルマークは担任が各学級の学級長さんに渡し、学級長さんが学級委員さんとともに、家で会社別に仕分けします。
  そして年2回(10、3月)に学級委員全員による仕分け作業があります。作業日は、学級委員全員が集まる参観日と学級懇談会の後に設定されます。学級委員全員が図書室に集まり、事前に分けてあったマークを会社ごとに分ける作業をします。懇談を終えた学校の先生も一緒になって手伝ってくれます。
  佐山小学校が昨年度ベルマーク点数が約13万点で、京都府内トップということでした。特別なことをしているわけでないので、本当にびっくりしています。
  佐山小学校のベルマーク運動はずいぶんと前から行われてきており、多くの保護者にとっては、ベルマークを集めることは普通のことなのです。言い換えると、それだけベルマークに対する意識が高いといえるのではないでしょうか。ある方は勤務先の会社がベルマークがついている商品を多く消費されているのに気づき、会社の了解を得て集めておられます。最近は同僚の協力を得ているそうです。
  マークの仕分けなど面倒くさいとおもうこともありますが、学校に出向いてPTA活動に協力できない環境にいる保護者でも、自宅で協力できる活動です。そういう意味でも、全てのPTA会員のPTA活動への理解と協力が高まり、PTA活動が活性化する大切な活動であると考えます。
(スライドショーを使って発表)
=5月27日、京都市男女共同参画センター(ウイングス京都)で


5月23日(金)神戸【1】

神戸市立鹿の子台小学校
足立 京子さん(2007年度文化研修副部長)
河野 圭子さん(同部長)
(右から)
 鹿の子台小学校は大規模新興住宅地にあり、創立18年目の学校です。児童数約1100人の大規模校です。
  ベルマーク活動は、PTAの文化研修部が中心となっています。2007年度は13人の部員です。800世帯以上の家庭から集まってくるベルマークは毎月平均7800枚近くにもなり、うれしい悲鳴をあげながら、3、4時間かけて仕分けしてきました。
  ベルマーク回収の流れですが、この封筒に、封筒の配布日、回収日、ハンコを押す欄があります。封筒を児童に配りますが、プリントも一緒に配ります。クラスにおいてあるかごに、ベルマークを入れた封筒を入れてもらいます。
  部員の回収日の仕事としては、封筒から中身を取り出し、ハンコを押します。この作業だけで当番の部員3〜4人でも1時間はかかります。
  次に、集まったベルマークの仕分けと数える作業をします。毎月、回収日の1週間後に部会を開き、部員みんなで作業をします。まず4人のテーブルをいくつかつくり、カップラーメンのケースを使い各会社ごとに仕分けします。次に会社ごとに分けたベルマークの点数を数えます。
  これも時間がかなりかかるので今年はボランティアの方に手伝ってもらいました。ベルマークを少しでも多く家庭から出してもらうための意識向上の期待を込めてボランティアを募集しました。インクカートリッジは校内に回収箱を設置、いつでも入れてもらえるようにしています。年賀状シーズンにたくさん集まり、2007年度1713個でした。
  このようにしてベルマークは枚数にして6万9,974枚、点数は14万8,958点集まりました。これを使ってデジタイマー(屋内用多機能表示盤)などを買いました。
  私たちの目標はベルマークの回収率アップでした。回収率は半分くらいなので、アップする方法を考えてね、と前年度の部長さんから引き継がれたからです。回収率というのは、全家庭に配ったベルマーク袋のうち、いくつ提出されたかという割合です。私たちは、ベルマークをたくさん集めるより、1件でも多くの家庭に協力してもらう、ということに重点を置きました。
  まず、回収箱を教室に置くことで子どもたちに意識づけをしました。次に各学年・クラスごとに回収率を出しました。回収率を発表して競争をあおるという方法をとらず、あくまでも自主的に集めてもらうようにしました。袋をもらった人は持ってくるのが当たり前なんだ、という考えで集めてほしかったのです。
  それからお知らせプリントを毎月配り、いろいろな情報をお知らせしたりお願いしたりして関心を持ってもらうよう努めました。
  最後に回収率と関係ありませんが、ベルマーク仕分けのボランティアを募りました。勤めがあったりして部員全員が集まることはまずありません。毎月7800枚近くのベルマークを10人足らずの部員で仕分けするのはかなりの負担です。ボランティアを募ったことは仕分けの作業が短縮しただけでなく、実際の作業を通じてベルマークを知ってもらうことに役立ちました。
  こうして1年間、試行錯誤しながら活動を続けた結果、前年半分だった回収率が70%ぐらいまでにアップしました。
  児童数が少なくて思うようにマークが集まらないとか、仕分け作業が大変だからとか、様々な理由で活動をやめてしまうところもあると聞きます。確かに楽な活動ではありません。でも、目的は子どもたちのために、何か必要なものを買ってあげたい、それを使って楽しい学校生活を送っている子どもの姿を見たい、ただそれだけではないでしょうか。
=5月23日、兵庫県民会館で


5月22日(木)大阪【1】

大阪府枚方市立枚方小学校
伊東  恵さん(2007年度PTA書記)
香西 美抄さん(同副会長)
鳴坂 孝子さん(同会計)
(右から)
 枚方小学校は枚方市では一番古く、今年で創立135年を迎えました。児童数665人です。ベルマーク運動には1965年から参加しています。参加以来の累計が、このたび400万点を達成したことから体験発表をさせていただくようになりました。
  ベルマーク活動について説明します。年度初めにベルマーク運動への協力お願いの文書を保護者に配ります。昨年度は集計日を5月29日、6月26日、9月25日、11月27日、1月29日、2月26日にしました。
  月によって担当学年の保護者を決めておきます。5月が5年と6年、6月3、4年、9月1、2年、11月5、6年、1月3、4年、2月1、2年です。それに加えて担当委員会も決めておきます。5、9月は生活指導委員会、6月広報委員会、11月学級委員会、1月文教委員会、2月保健体育委員会です。
  お願いの文書にはベルマークの切り方の注意も添付しています。
  ベルマークの流れですが、第3火曜日に袋を渡し、第4火曜日に集計していました。2月の場合、19日に袋を渡し、20〜25日に学校に持ってきてもらい、26日に集計という具合です。
  収集はベルマーク袋を配布する日に、私たちが企業別のプラスチックボックスを職員室前廊下に並べておきます。翌日から1週間、子どもたちが番号を見ながら入れていきます。1年生が仕分けするのは大変ですが、担任の先生から指導を受け、高学年のお兄さんお姉さんの手助けや教えを受けたりしながら、出来る範囲でしています。
  空になった袋は回収箱へ戻してもらいます。この作業をすることにより、1〜6年の児童全員がベルマーク活動に直接関わり、参加しているという意識が高まるのではないかと思います。
  また、インク・トナーカートリッジも回収箱を常設しています。近所のスーパーに置いてもらっているベルマーク回収箱からも集めます。
  では、年6回の集計日について説明します。集計日には、お手伝い申し出の保護者、担当学年の保護者らがPTA集会室に集まり、子どもたちが仕分けしてくれた企業別ボックスを集め、集計します。その場で、企業別の担当者を決めて作業をしていきます。同じ点数のものを10枚ごとにセロテープで貼ったりホッチキスで留めたりします。集計したらベルマーク財団に発送します。
  担当の委員会には児童から戻ってきた袋をクラス別に分けスタンプを押すという整理作業を主にやってもらいます。集計日の作業はわいわいしゃべりながら大体2時間ほどです。毎回1万点ほど集まります。集計後、空になった企業別ボックスは職員室前廊下の整理棚にしまっておきます。
  年6回の集計なので、1年間で6万点ほど集まりますが、その年学校に必要なものがあれば購入します。平成19年度は、小さいサイズの一輪車4台を購入することが出来ました。
(スライドショーを使って発表)
=5月22日、梅田アクトVホールで

協賛会社ブースに社長自ら参加
 協賛会社の寺西化学工業(本社・大阪市旭区)の寺西寿三社長が5月22日、ベルマーク運動説明会の大阪会場に顔を出し、協賛企業ブースでお母さんたちと交流を深めました=写真。協賛会社の社長自らが参加するのは珍しく、寺西社長は「(ベルマーク運動は)素晴しい草の根運動と思いました。お母さんたちの熱心さに触れ、大変よかった。会社としてもベルマークを通じ教育支援のために貢献したい」と話していました。
  寺西化学工業はベルマーク番号2番でベルマーク運動発足当初から協賛会社として参加しており、マジックインキをはじめギター画材などを製造販売しています。
 寺西化学工業は今年初めて全国42会場にブースを設けました。昨年末に販売を始めた新製品、水性顔料マーカー「アクアテック」を知ってもらいたい、というのがブース設置の理由です。
  ブースには若い社員たちの中に寺西社長や北西英治営業部長らも加わり、説明会場を訪れるお母さんたちに応対していました。寺西社長は説明会開始から終了までの2時間、会場で立ちっぱなし、帰り際のお母さんたちとも談笑していました。
  お母さんの中には「説明会で初めて、マジックインクが寺西化学で製造されたということが分かりました。協賛会社の生の情報も得られよかったです」と話す人もいました。


5月21日(水)堺

大阪府堺市立向丘小学校
中川 拓美さん(2007年度PTAベルマーク副委員長)
重岡 潤子さん(同委員長)
太田千恵子さん(同副委員長)
(右から)
 向丘小学校は平成19年度、創立45周年を迎えました。「豊かな心をもつ調和のとれた子どもの育成」を目標にかかげています。
  PTAには3つの委員会があり、そのひとつがベルマーク委員会です。委員は各クラスから1人ずつ選出します。19年度は21人でした。年7回、回収・集計作業を行っています。  
  毎回、集計日の1週間前にベルマーク便りを出して集計日を知らせています。また夏、冬休み前には色つきの用紙に人気キャラクターを印刷して、休みの間も集めてもらえるよう子どもたちに呼びかけています。19年度は西遊記を印刷しました。冬休み明けには年賀状の印刷で使用したインクカートリッジを持ってきてもらうようお願いしました。1月にはいつもより多くインクカートリッジを回収できました。
  ここ数年、ベルマークの点数が減少傾向にあるため、平成18年度より自治会、近隣の事業所などにお願いしたところ増加に転じました。小学校玄関はもちろん、スーパーや郵便局にも回収箱設置をお願いし、病院、薬局にはインクカートリッジをお願いしました。平成19年度は12の近隣事業所にご協力いただきました。
  仕分けは4、5人ずつグループに分かれて企業別に分けます。各テーブルでの作業を効率よくできるよう19年度は、5aの高さに切った牛乳パックを5個ずつつなぎベルマーク一覧表の企業番号通りに並べることにしました。グループごとに集めたものを同じように企業番号通りに並べたイチゴパックに移します。そして計算し整理袋に入れて集計発送します。作業は毎回2時間ほどです。牛乳パックを使うことにより、作業が早くできるようになったと好評でした。
  年7回の集計のほか、次の方法もとりました。19年度秋には体育館が新築され、全員が体育館シューズを購入することになりました。そこで保護者に手紙でお願いして、ベルマーク委員がシューズ購入時にベルマークを切り取らせてもらいました。また、学校でまとめて購入したリコーダーの場合も、事前にベルマークを切り取ってから渡すようにしました。
  こうすることで多くのベルマークを回収することが出来ました。
  ベルマークの点数で19年度はデジカメ3台と鉄棒の補助パッド20枚を買いました。6年生に卒業までに使ってもらいたい、と12月に注文、6年生にも使ってもらいうれしかったです。
  19年度、創立45周年という節目に累計で400万点を達成しました。スーパーの回収箱にたくさんのベルマークが入っているのを見たりすると、あらためて地域との交流の大切さを痛感しました。またインクカートリッジの回収も順調に増えており、ベルマーク活動が校区内に浸透してきているな、と思いました。
(スライドショーを使って発表)
=5月21日、サンスクエア堺で


5月20日(火)和歌山

和歌山県田辺市立田辺第二小学校
田中 和美さん(2007年度育友会書記)
熊本 茂美さん(2008年度学年部長代理)
三宅真帆子さん(2007年度副会長)
能城 範子さん(同学年部長)
(右から)
 田辺第二小学校は児童607人、19学級です。ベルマーク活動は昭和36年から参加しています。児童会のベルマーク委員会と育友会の学年部が連携して収集、整理を行っています。
  メーカーごとに整理箱に分別してあり、中には点数別の袋を入れてありますので、作業が途中になっても、次に誰が整理してもスムーズに整理出来ます。こうした活動を積み重ね、テントやパソコンなどを買いました。また、中越地震の際はベルマークの点数を救援活動に役立てていただきました。
  昨年、長い歴史の中、田辺第二小学校に大きな出来事がありました。
  それは、学校給食が9月から開始されることでした。
  保護者に負担をかけたくない、と給食エプロンをベルマークで購入することにしました。決定したのが5月、エプロンが何着いるかわかりませんが、とにかくベルマークをたくさん集めなければと、育友会と学校が動き出しました。
  まず、学年別に行っていたベルマーク活動でしたが、整理日の年間予定を立て学年に関係なく1人でも多い協力を呼びかけました。高い関心を呼びベルマーク整理日には多くの方が参加してくれました。次にベルマーク財団への発送は、これまで年1回でしたが、毎回集計して発送することにしました。毎回送ることで達成感がありました。
  一番大変だったのは収集でした。
  収集箱は学校以外でもスーパーなど4カ所に設置させていただきました。育友会0Bにも呼びかけ、特に会社関係の方にはカートリッジ収集をお願いしました。また、地域の方には地区懇談会で呼びかけました。アピールするため紙コップを作り、各学年委員長が各地区を回り、紙コップを配りベルマーク運動の説明と協力を呼びかけました。
  そんな中、収集箱をどうしても置いていただきたい所がありました。
  卒業していったお兄さんお姉さんが通っている東陽中学校です。校長先生にお願いして、快くお引き受けいただきました。ベルマーク委員会と子どもたちでベルマーク用とカートリッジ用の2つ収集箱を作り、みんなで中学校に持って行きました。校長先生も時間をとって下さり、校長室に案内された子どもたちは緊張気味でした。この小さな贈呈式は子どもたちの大きな意欲となりました。
  給食開始は9月。緊急に7月、全学年にベルマーク整理を呼びかけまたところ、たくさんの人が集まってくれ感激しました。
  夏休み目前、エプロンを注文しました。1年から6年までのエプロンのサイズ選びはなかなか大変でした。私たちの学校は生徒数も多く4階建て校舎で、配膳室から遠い教室までかなり距離があります。子どもたちが慣れるまで保護者に給食手伝いのボランティアを募ったら120人が申し出てくれました。これは、エプロン購入にあたり、ベルマークを通じて、保護者の給食への関心が高まったからでしょう。
  9月18日、給食開始。ぴかぴかのエプロンは輝いて見えました。
  振り返ってみると、本当に大変でした。私の家族から目がベルマークになっているといわれるほど無我夢中でした。子どもたちも買い物に行ってはベルマークを探したり学校の収集箱がいっぱいだったと嬉しそうだったり、私以上に目がベルマークになっていました。
  今までもベルマーク運動は活発だったのですが、今回は給食エプロン購入という目標が出来たので、一丸となり、子どもたち、保護者、地域の方々、そして先生方との大きな絆が出来ました。
  今日も「いただきます」と元気な声が響く教室には「夢」と「希望」が満ち溢れるベルマークの鐘の音が響き渡っています。
(スライドショーを使って発表)
=5月20日、和歌山県民文化会館で