体験報告

北海道




6月25日(水)函館

北海道函館市立北日吉小学校
金森 順子さん(2007年度PTAベルマーク部長)
丸山美由紀さん(同ベルマーク部長)
長内美和子さん(同ベルマーク部書記)
(左から)

 私たちの北日吉小学校は、今年で創立34年目を迎える比較的新しい学校です。函館市の東部に位置し、閑静な住宅地にある学校で現在16学級、児童数447人の中規模校です。本校では「豊かな心を持ち、たくましく生きる子どもの育成」という教育目標を掲げ、重点教育目標「豊かに表現できる子」の育成に力を入れています。また、PTA活動でも、「ベルマーク部」「交通安全部」「花壇部」「学年学級部」と「事務局」の組織があり、精力的に活動を行っております。
  「ベルマーク部」の活動は、「ベルマーク委員及びベルマーク協力委員」が中心になって取り組んでおり、2年生、4年生、6年生の各クラスから数名ずつとそのお手伝いをしていただく協力員の計32名で活動しています。5月のPTA全体会で、今年度はどのようにベルマーク作業を進めて行くか、作業日程を確認しました。その中で、12月と2月・3月は、子どもが風邪で休んだり、年末、学年末などに当たり、作業はできるだけしない方向で逆算して作業スケジュールを決めていきました。そして、年6回の活動日を儲け、委員と協力委員が集まりやすい午前10時から正午までのおよそ2時間を活動時間としました。
  次に、ベルマーク作業の前日に、各クラスのベルマーク集計箱に集まったベルマークを児童が、教頭先生のところに持って行きます。当日、教頭先生からそれを受け取ります。また、地域のスーパーにおいてある収集箱から回収してきたものと合わせて、当日集まった人たちが仕分けをします。まず、イチゴの透明パックにベルマーク番号をはったものを用意し、それを番号を確かめながら入れていきます。このとき、パックの前後から見えるように番号をつけると、並んで仕分けるときに見やすく、作業がしやすいです。また、イチゴパックは、重ねて収納しやすいため、本校では何年も前から使われています。
  仕分けが終わったら、ベルマークの周囲をきれいに切り、点数ごとに10枚集まったらセロテープで横1列に張り合わせます。マヨネーズのように薄い素材のものは10枚ごとにホッチキスでとめます。10枚そろったものはチャック付きのビニール袋に入れておきます。それがある程度たまったら集計を行います。昨年度は6回の作業のうち3回集計を行い、発送しました。そしてベルマーク財団から、きれいに整理、計算されていたことをほめていただきました。
  北日吉小学校では、ベルマーク活動の一環として、使用済みインクカートリッジとトナーの回収を行っています。この回収は点数が高いのが魅力です。回収は児童玄関2ヵ所に回収箱を設置し、ベルマーク回収日に整理作業を行いました。まず、リサイクル品は対象外なので分別しながら個数を数え、専用ダンボール箱に入れます。このときにインクで手が汚れるので、手袋を用意すればよかったと思います。昨年度はエプソンとキヤノンをそれぞれ1回ずつ発送しました。
  2007年度に私たちベルマーク委員会で集めたベルマークは3万5849点です。また、前年度からの分を合計すると、10万3017点も集まっております。これは私たちの呼びかけもありましたが、北日吉小学校のPTA会員の方々の協力及び地域の皆様の協力によるものと感謝しています。現在、どんなものを購入するか、学校の方と相談しているところです。
  活動に当たっては、仕事を持っているお母さん方もいるため、こられない方はおばあちゃんたちに来ていただき、毎回20人前後で和気あいあいと作業が出来て有意義でした。また、ゆっくりと作業ができる広い部屋を貸していただき、活動できたことも良かったと思います。特にインクカートリッジに関しては、使用頻度が多くなる年末前に合わせて回収を呼びかけるお便りを発行したことも効果があったと思います。
  課題としては、ベルマーク委員が単年度の活動となってしまうことです。ですから、引継ぎのファイルや資料を必ず残しておくことがスムーズに次の年に活動していくために必要だと思います。今年度は、ファイルが残っていたのでスムーズに活動に入れたと思います。
  次に回収環境を整えることも重要だと思います。例えば、使用済みインクカートリッジとトナーの回収で、それまではゴミ箱と間違われることもしばしばでしたが、回収箱のふたをきれいに作り直したところゴミが入らなくなりました。また、集計日にベルマークが集まっておらず、作業がすぐに行えないこともありました。それからは事前に確認を行い、作業が予定通りに行えるように気をつけました。
  以上、述べてまいりましたが、今後も無理せずにPTA会員及び地域の方々のご理解と協力により、地道に活動していけたらと思います。
=6月25日、函館市民会館小ホールで



6月27日(金)帯広

北海道帯広市立つつじが丘小学校
今野真由美さん(2007年度PTA学年学級部長)
渡部麻友子さん(2008年度PTA学年学級部長)
(左から)
 私たちのつつじが丘小学校は、隣の芽室町に近い場所に位置し、校舎南側には川が流れ、緑と住宅地に囲まれ、地域に密着した恵まれた環境にあります。校舎も木がたくさん使われており、明るく、ぬくもり感のある学校です。現在の学級数は14クラスで、451名の“つつじっ子”たちが元気に通っています。
  つつじが丘小学校がベルマーク運動に参加したのは2000年2月20日からで、今から8年前になります。これまでに3回、品物を購入することができました。一番新しいのは、おととしに10万点が貯まり、何が必要か先生方とも話し合い、耕運機を購入しました。校舎南側にある各学年に割り当てられた畑を起こすのに活躍しています。
  ベルマーク活動はPTA学年学級部が中心となって取り組んでいます。部長と各クラスから1名ずつ部員が選ばれます。ベルマークに関しての部員の大まかな仕事としては、@部会で集計日を決め、クラスに伝えるAそれぞれの役目を決め、実行するBベルマーク便りを発行する―ことがあります。Aの仕事を詳しく説明すると、部会で低学年、中学年、高学年の部員に分かれて、集計日当日に出席する人、スーパーや病院に設置しているベルマーク収集箱からベルマークを回収する人、ベルマークを種類別に仕分ける人を決めます。こうして役割を分担することによって、日中の参加が難しい人にも負担がかからないようになりました。
  集計作業に当たっては、ベルマーク係を別に設けて、各クラスから5〜6名ほどが当日の午前10時からの作業に参加できるようにお願いし、選出しています。集計日は年3回で、1学期(7月)は高学年、2学期(12月)は中学年、3学期(3月)は低学年のベルマーク係が集計に当たります。
  各クラスにベルマーク入れを設置しておりますので、その中に集まったマークを集計日の前に、各メーカー、番号別の箱に仕分けしておくのもベルマーク係の仕事になっています。この箱は主計作業を行うPTA室に並べられています。仕分け作業のためにその都度集まらなくてもいいように、集計日はいつも全学年の参観日が終わった後に設定して、参観日を利用して仕分け作業が出来るようにしています。
  集計日当日は集計場所のPTA室に集合時間の少し前から係りの方たちが集まり始めます。クラスごとなどに机を並べ、それぞれ事前に仕分けた容器を持ってきて作業を始めて行きます。皆さん慣れていて、私たちの説明はあまり必要がないようでした。「ベルマークが好き」などさまざまな理由があると思いますが、毎回この係を選ぶ人が多いようです。
  係の人たちが、マークをきれいに切って点数ごとに貼ったり、小袋に入れたりする作業をしている間、部長と部員はインクカートリッジの仕分けや、個数を数えたり、次回の集計用の小袋を番号順に揃えて準備し、足りないものがないか調べたたりしています。係の作業が終わると、部長が小袋に書かれた点数を一つずつ読み上げていき、電卓を使って皆に計算してもらい、合計が一致したら係は解散します。部長と部員はその後、専用の用紙に点数や必要事項を記入し、封書にして、ベルマークはエクスパックと言う500円の箱に入れてベルマーク財団に発送して終わります。
  長々と語ってきましたが、私たちは特別なことはしていません。無理なく、楽しみながらの活動がよいかと思います。最後になりましたが、協賛してくださっている数々の企業やベルマーク財団の方々、さらにはベルマーク運動に協力してくださっている地域の皆様に感謝の気持ちを忘れずに、これからも長く活動を続けて行きたいと思います。
=6月27日、帯広ワシントンホテルで


6月27日(金)旭川

北海道旭川養護学校
青木 万美さん(2008年度PTA副会長、07〜08年度厚生部員)
川口 隆平さん(2007年度 同校PTA担当教諭)
(右から)
本校は、道立旭川肢体不自由児総合療育センターに併設しており、センターに入所している子どもや、家庭から通院・通学している子どもが学習しています。また、北海道療育園に入所中、あるいは家庭にいる子どものもとに職員が出向く、訪問教育も行っており、計約130人が在籍しています。

校区が広く、稚内、根室、帯広など道東、道北も含まれています。ちなみに、道東の根室まではJRで5時間30分、道北の稚内で3時間30分、帯広が4時間かかります。そのほか、主要都市から離れていてJRが廃線となった地域からの入院生も多く、さらに移動時間がかかります。保護者がPTA活動を行うため学校に集まることがとても困難な状況です。

そのような中でもPTAは活動を進めており、ベルマーク活動は厚生部が担っています。約130名の保護者のうち80名ほどは他の地域に住んでいて、遠方であったり、訪問教育を受けていてお子さんから離れてPTA活動に参加するのがとても大変な状況です。そのため、PTA活動はどうしても、旭川近郊に住んでいる約50名の方にお願いせざるを得ません。

本校のPTAにとって「ベルマーク運動」は、どんな状況にある保護者も参加できる貴重な活動です。ベルマークの集計作業など、学校にたくさんの保護者が集まって交流を深めながらできることは、すばらしいと思います。一堂に会しての活動ができなくても、PTAとしての連帯感を深めることは可能だと思います。「各家庭でベルマークを集めることでPTA活動に参加できる」ことと、「集まったベルマークで教材が購入でき、授業充実の手助けができる」ことが、目に見える成果として感じられるからです。

本校では、小学1年から3年までの保護者全員24名が、厚生部でベルマーク活動担当者として活動しています。昨年度は年2回の仕分け、集計作業で7〜8名の保護者が参加し、楽しく活動ができました。

今年度の活動の様子の中から特に困ったり、苦労した点についてお話しします。まず、ベルマークのまわりが無造作に破られていたものが多くあり、状況をPTA広報誌で伝えて、担当者が作業にすぐ取りかかれるように協力していただくようにしました。また毎月「ベルマークの日」を設定し「1人5枚持参」を呼びかけて、通学生の保護者には効果があったのですが、入院生や訪問教育の保護者の方にはほとんど伝わりませんでした。今後、より多くの保護者が集まる参観日を「持参する日」に設定していきたいと思います。

ベルマークで購入した最近の主な物品や教材は、PTA関係では、高圧洗浄機で、おやじの会の車いす洗いに利用しています。またデジタルカメラはPTA広報を作成する際の取材に利用しています。教材としては、音楽の学習に活用しているハンドベル、などです。

ベルマーク活動で、1966年からの累計は152万5922点になります。長い期間本校の保護者の間確実に引き継がれた成果だと思います。特別に工夫をしたすばらしい活動をしているわけではありません。本校のPTAは重い障害を持つ子を抱えている保護者の集まりなので、家で持ち帰る活動は行っていません。これからもそのような取り組みは難しいと思います。しかし、集まるのが困難な保護者同士をつなぐ活動として、また子どもたちの教育環境を整えるための活動として、ベルマーク運動を今後も細く長く、試行錯誤しながらも引き継いで行きたいと思います。
スライドショーを使って発表
=6月27日、旭川北洋ビル・小ホールで


6月26日(木)札幌

札幌市立本町小学校
大堀 祥子さん(2007〜08年度 PTA副会長)
多田 明美さん(2008年度      同   )
千葉希代子さん(2006〜08年度   同   )
(右から)
本町小学校は札幌市東区の最南東部に位置し、かつてはタマネギ産地としての農業地帯と国鉄苗穂工場などの工業地帯、また札幌刑務所との間に住宅が散在していましたが、現在は道営・市営住宅や刑務所官舎、自衛隊官舎などの集合住宅を中心に住宅地として発展しています一時は1150名を数えた児童数も減少の傾向にあり現在は児童数447名14学級になっています。

保護者は教育への関心が高く、PTA活動についても「より良い児童の成長の為に会員として互いに協力しあう」をスローガンに、積極的に登下校指導や学校プール開放、そしてもちろんベルマーク運動と、活発に活動しています。子ども達は『ハートフル本町』を合言葉に、各学年いろいろな形で地域とのかかわりを持ち、特に近隣の特別養護老人ホームや幼稚園・中学校と密接な交流を図っています。

ベルマーク活動には、開校翌年の1970年から参加しています。クラスごとにベルマークを集めており、担当するのは各クラス3名の「ベルマークのとりまとめ係」です。クラス集計では会社の番号ごと、同じ点数ごとに分けて、10枚1組を台紙に貼り、半端のベルマークも総集計の時に見やすいように台紙に貼っておくことまでが各クラスの作業です。この作業は最低年2回以上で、集計場所や日時は各クラスの係の方にお任せしています。クラスによって学校の教室を借りたり、自宅で行ったりとさまざまです。

クラスで集めるほかに、毎年PTAが主催する「本町ふれあいまつり」という、家庭・学校・地域のふれあいを目的としたお祭りでも、ベルマークを収集しています。「食べ物コーナー」「出し物コーナー」「子どもコーナー」などがあり、ゲームなどは1回2枚以上のベルマークで遊ぶことが出来るようにしています。もちろん持っていなくても遊べるように配慮はしていますが、ほとんどの子どもたちはベルマーク持参で参加しています。このお祭りでは本当にたくさんのベルマークが集まります。

クラスで集めた以外に集まったベルマークは、各クラスのベルマーク箱に均等に配分します。このような方法で集めたベルマークを係の方がある程度たまったころを見計らいそれぞれにクラス集計を行います。

こうしてクラス集計されたものを2月下旬に全クラスの係が集まって総集計を行います。総集計は「ふれあい広場」という大きな教室で行います。机に協賛会社の整理袋を番号順に並べておき、クラス集計で台紙に貼ったベルマークを同じ会社の整理袋の上に置きます。各クラス1社ずつベルマークの協賛会社番号・点数を確認、10枚未満のものの貼り直し、計算、袋の表書きをしてもらい、違うクラスの方に再確認してもらいます。こうして2度確認したものをインクカートリッジの「ベルマーク点数証明書」と一緒にベルマーク財団に送付します。

クラス単位での作業がほとんどなので連絡も密にとれ、やり易かったのではないかと思っています。どのクラスも責任を持って作業をしてくれるので3年前から年2回だった総集計を年度末1回の総集計にしましたが、作業も2時間位で終わり支障なく集計できています。

今まで集めたベルマークで、ボールやデジカメなどを購入してきましたが、昨年度はスキー学習で使用するゼッケンを購入しました。今まで使用してきたものが大変古い物だったので子ども達や先生方からも大変好評でした。残念ながら5,6年生の分しか購入することが出来なかったので、次年度以降は下の学年の分も揃えられるように引き続き活動していきたいと思っています。
スライドショーを使って発表
=6月26日、札幌サンプラザ・コンサートホールで