文京小学校は1964年(昭和39年)に創立されました。学校区には弘前大学をはじめとする大学、高等学校、中学校があり、学生が多く住む地域です。周辺には児童福祉施設としての弘前愛成園や、養護老人ホーム・特別養護老人ホーム等があり、いろいろな行事や集会活動等を通して交流をはかっています。
05年度からは、エネルギー教育実践及び省エネルギー教育推進モデル校として、資源(もの)を大切にし、活用を図る実践活動を通して、人(相手)を大切にする教育の推進に努めています。「あかるく、強く、たくましく」という校歌の冒頭句をモットーに児童471名、教師、家庭、地域が一体となって活動している学校です。
さて、今年は本校にとって、1967年にベルマーク運動を始めてからちょうど40年という年です。昨年1月には長年の日々の努力が実り、累計400万点を達成しました。財団の方が来校し、本校のPTAの活動を取材された後、預金から購入したプロジェクター(47万円)を使って、児童たちと共にベルマークのPRビデオを見て運動について勉強しました。また、感謝状をいただき、財団のホームページにも紹介されました。さらにその時の様子が地元の新聞にも大きく取り上げられました。
購入品目としてはこれまでに、業務用掃除機、陸上用テント、最近ではパソコンなど教育機器を購入し、式典や教育活動に役立てています。
過去10年間を振り返ってみると、10年間の累計点数は121万点以上に上ります。創立以降43年の歴史の中で、本校は最大時で学級数が34、児童数1340人という時期もあり、当時はベルマーク回収率もかなり高かったようです。しかしながら現在は児童数471人、年間集計点数も10年前と昨年では約半分に。少子化に加え、比較的身近な商品で、多くの家庭からマークを回収できた協賛会社の脱退およびそういった脱退会社を保護者・地域へ周知徹底しにくいことなども影響していると思われます。
ベルマークの収集はまず年度初めに全校へ協力願いのお手紙を配布します。同じ手紙を町内会の回覧板にも配布します。学校だけでなく広く地域にも呼びかけることで、運動を広げるのです。また、こういった働きかけは、ベルマーク運動を通して学校と地域の結びつきを密にする一端も担っています。ほかにもお便りなどで、別に住むおじいちゃん、おばあちゃんや遠くの親戚にも声をかけて収集に一役かってもらっている家庭もあることを伝えるなどして運動の裾野を広げる取り組みをしています。また、学区内にある生協には10年以上前から、さらに、3年前には郵便局にも、回収箱の蓋付きクリアケースを設置しています。年2回発送時期に合わせて回収していますが、箱いっぱいに入っているのを見ると地域の方の温かいご協力に感謝の一言です。
文京小PTAは総務委員会、図書・広報・生活指導・保体・成人・ベルマークの6つの専門委員会、1〜6年学年委員会から成ります。運動の中心は児童のベルマーク委員会とPTAのベルマーク委員会です。それぞれが収集・仕分け・発送などの役割を分担して請け負い、連携して取り組んでいます。
今年度のPTAベルマーク委員会の構成メンバーは各学年から2人ずつの計12人。児童数の減少で委員数が減り、加えて、多くの委員が仕事を持つため、昨年まで平日の午前中だった活動時間帯を、今年度は夜間に切り替えました。新しい試みですが、先日の第1回活動日には10名の出席者があり、欠席者も率先して持ち帰りを希望するなど、委員一人ひとりが積極的に取り組む姿勢をあらわしています。
収集はまず、学校から月1回ベルマーク袋が各家庭に渡されます。児童のベルマーク委員は各クラスにベル箱を配布します。回収日までの期間、定期的にベル箱をチェックし、回収した袋の中身を衣装ケースにあけ、袋にベル印を押します。(マークの有無にかかわらず押印)たまったマークを委員会活動の時間や毎朝の「整える時間」を活用し、番号ごとにペットボトルに分けます。協賛会社や脱退会社、ベルマークがついている場所などを知らせるポスターを校内に貼って運動を盛り上げています。ここまでが児童の活動です。
このあとからが、いよいよPTAの活動になります。月1回、平日の午後6時半〜8時半。年間7回の整理日と2回の集計日があります。まず、整理日には、整理棚からペットボトルを会議室へ移動した後作業開始。@児童が仕分けしたペットボトルを分担して持ち、マークの大きさを切りそろえるAマークに記してある点数ごとに分け、何点のマークが何枚で計何点あるのか計算し集計表に書き留める。集計表には記名があり、各委員の責任の下、集計が完了済みであることを確認できるB集計が終わったマークは集計表と一緒にジッパー袋に入れる。以上が一連の作業の流れです。時間があれば次のマークへ移ります。集計までいかなかったマークのうち、切りそろえたものはストッカーへ入れ、手付かずのものはそのままペットボトルに返します。時間内に整理が終わらないときは、家に持ち帰り、次回の活動日まで整理しておきます。
集計日の作業は「整理日に完了済みの、ジッパー袋を同じ番号ごとにまとめる」「集計表をもとに、点数別に合計点を出し、財団のベルマーク整理袋に点数を記入しマークを入れる」ことです。委員の作業はこれで終わり、実際の発送にかかわる部分は委員長が行います。キヤノン、エプソンのカートリッジはベルマーク袋に入らないので、インクが漏れないようにビニール袋などに入れて持ってきたものを、校内の専用回収箱(衣装ケース)に入れてもらっています。
委員会の今後の活動の方向としては、@仕事をもつ保護者が委員を受けられるよう、必要以上の負担がなく活動できる委員会づくりを目指すA前年度の委員会の活動内容がしっかり引き継がれ、次年度の活動を円滑に始動できる環境を用意しておくB集計額にこだわらず、地道に気長に運動を続けること、を心がけたいと思います。最後に、学校で取り組んでいる「ものを大切にして、資源を有効活用していこう」とする実践とも合致させながら、子供たちの成長に寄り添う活動を続けたいと思います。
(スライドショーを使って発表)
=6月7日、弘前駅前市民ホールで
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