古川第一小学校は、明治6年5月7日に設立されました。平成18年度から「大崎市立古川第一小学校」になったばかりですが、創立133年を迎える歴史と伝統のある学校です。卒業生は3万名を超えます。吉野作造先生をはじめ、多くの名士を輩出している学校です。
校木は「銀杏」です。校舎前に大きくそびえる銀杏を「大いちょう」の愛称で呼ばれています。
本校の教育目標は、「豊かに生きる力を求めて、思いやりのある子、考える子、たくましい子」を育むことです。目指す児童像は、@豊な心をもち、互いに協力し合う子供A良く考えて、進んで学習する子供B頑張りのきく、心身ともに丈夫な子供です。そしてこの児童像は、@まけるなAうそを言うな、Bよわいものをいじめるな、という「大いちょうの心」に凝縮されます。
本校のPTA活動は学年及び専門部ごとに積極的に展開されています。専門部として広報部、研修部、厚生体育部があり、ベルマーク活動は、厚生体育部を中心に取り組んでいます。そのほかに子供たちの委員会活動の一貫として、ベルマーク委員会があり、そこで子供たちもベルマーク袋のデザインの制作や仕分けの手伝いを行っていますので、取り組みとして父兄と子供が一丸となって頑張っています。
古川第一小学校のベルマーク活動の歴史が長く、昭和36年に遡ります。その間古川第一小学校からベルマーク教育助成財団に送られたベルマークの数は520万点を超えております。そういう意味では、古川第一小学校のベルマークとの付き合いが長く、伝統的にベルマークは本校のPTA活動の大きな柱となっています。
とは言え、古川第一小学校は現在少子化に悩んでおり、生徒の数は年々減っています。かつて2,500人以上の生徒をもつ巨大小学校の時代もありましたが、今年度は665人の生徒であり、これに伴いベルマークの集まる点数も減ってきています。今後はベルマークの実績をあげる方法を考えなければなりませんが、より学区内の地域の住民からの協力をいただく工夫が必要になってくるではないかと思います。
私たちの学校で行っている具体的な活動を説明させていただきます。
年度初めに厚生体育部の部長と役員が学校側のベルマーク委員会の担当の先生と打ち合わせをして、年間のベルマーク収集の回数及び日程を調整します。昨年度は年間を通して4回のBM収集を行いました。具体的な時期として1回目は5月下旬、2回目は8月下旬、3回目は10月下旬、4回目は1月下旬でした。年度始めの重要な作業として、BM袋の作成・印刷・配付があります。そのほかにBMの一覧表も各家庭に配布します。これと合わせて「厚生体育便り」を年度始めに配りますが、これにはBM活動の予定とBMの簡単な切り方や集め方に関する説明及びその他の厚生体育部の情報を各家庭に送っています。
集まったBM袋は各クラスの担任の先生によりPTA室に運ばれ、そこでまず子供たちのBM委員会において番号ごとの仕分け作業が行われます。その後厚生体育部員による仕分け作業と集計作業が大体10日間から2週間の間隔を開けて2回行われます。ここで点数の数え方を行いますが、数えにくいものや数量の多いものもあるので、不公平にならないように気を配っています。構成部員と別途募集されるサポーターの父兄は学年ごとに分かれ、特定範囲の番号を担当しますが、毎回担当番号を順番に交代しています。量が多くて時間内に整理できない時は、みなさんが分担して家に持ち帰り、集計作業日までに点数計算をしておきます。仕分け作業に参加できない部員も昨年度かなり目立ちましたが、その場合にはBMを分けて、子供を通して仕分けと集計作業をお願いすることで皆さんの負担をなるべく平等にしようとしています。
集計の際には、残った仕分けと点数計算を済まして、BM送り状を記入します。この時は一番神経を使う作業ですが、計算ミスや記入漏れがないように2,3人で最終計算をチェックし合っています。
私たちの学校が多くのベルマークを収集できるのは、次のようなことが考えられます。
・ BM活動が45年間も途切れることなく堅実に続けられており、運動の意義が理解され、浸透していること。「継続は力なり」、「塵も積れば山になる」ということを実感しています。
・ 学校にお願いして、集めたベルマークや作業に使う道具を保管する場所、ゆっくりと作業できる広い部屋を貸していただき、気兼ねなく和やかに活動をしていること。
・ 子供たちの委員会活動とリンクしているため、大人も子供も力を合わせて努力する喜びを持ちながら、家庭、地域、学校との連携が実感できる活動になっているため、充実感を実感できる活動になっていることなどです。
こうした家庭、子供、学校が力を合わせて活動をしている成果として、一昨年太鼓と太鼓台を一式購入して、子供たちの総合学習の一環として力を入れている「銀杏太鼓」の練習と発表に使われています。
今後の目標としては、年間10万点ぐらいは無理せずに集めたいと思っています。それには、「ベルマーク便り」やサポーターなどの呼びかけで、家庭と地域の方々により一層の理解と協力をしていただけるように、根気よく地道に運動を続けていきたいと思います。
=5月18日、仙台市文化会館で
体験発表者はイギリス人
「継続は力なり」「塵も積もれば山となる」――講演のなかに日本語のことわざを流暢に織り交ぜながら話すジェームズ・オズミンスキーさん(39)。今年のベルマーク運動説明会仙台会場の体験発表者は、イギリス・イングランドのラグビーの発祥の地・ラグビー町生まれのお父さんでした。笑顔を絶やさずまじめに話す姿に、お母さんたちは熱心に聞き入り、日本語の上手さに驚いていました。難しいことわざを話しても違和感はありませんでした。
オズミンスキーさんは、イングランドのシェフィールド大学で日本語を学んだ後、日本に渡り宮城県田尻町立中学校の英語講師になりました。そこで日本人女性と結婚、現在、中学校に通うお嬢さん(1年)と、今年小学校に入学した息子さんがおります。滞日18年になります。いまは大崎市に移り、翻訳家のかたわら子どもが通う大崎市立古川第一小学校の父母教師会(PTA)の会員となり、昨年はベルマークを担当する厚生体育部長を勤め上げ、彼の仕事の熱心さに教頭先生や父兄に推されて今年はPTA副会長になりました。
「このベルマーク活動はいい運動ですね。自分で体験して、初めてそのすばらしさを実感できました。古川第一小学校では、ベルマークがPTA活動の柱になっているので、父母と子どもたちが一丸となって取り組んでいます」と、説明会を終えてジェームズ・オズミンスキーさんは話しました。 |