今回、このような発表の機会を得ましたので、私どもの日々の取り組みについてご紹介させていただきます。
昨年度、高知小学校のベルマーク集票点数は、県内で1位でした。すごい結果に関係者一同、うれしさと驚きでいっぱいでした。わが校は、児童数が200人にも満たない小規模校でして、それでいて、ここ2、3年、すごい点数が集まっているということは、当事者でも驚きです。「どうやったら、そんなに貯まるの?」と、不思議に思われる方々の疑問の答えになるかどうかは分かりませんが、きょうは、私たちの学校の、これまでの取り組み、そして、改善した取り組みについて、お話させていただきます。
高知小学校では、入学するとすぐ、保護者に向けて初めての説明会の中で、ベルマークの収集活動の説明、最新のベルマーク一覧表を配布して周知を徹底いたします。そして、毎月15日を「ベルマークの日」と定め、既定の収集封筒に、家庭で貯めていたベルマークを入れて、児童が学校に持ってきていただきます。
本当にたくさんのご家庭がたくさんのベルマークを集めてくださっており、以前は年に数回、保護者有志が、その未整理のベルマークの山に挑んで、分類・集計しておりました。ベルマークの枚数に比べ、有志のお手伝いの数は少なくて、とても大変な作業でした。
ある年、本当にがっくりとお手伝いの保護者が減りまして、このままでは大変とPTA本部の方で、ベルマーク整理箱を作って、作業を効率化しようということになりました。どこの学校も同じと思いますが、高知小学校も緊縮財政で無駄なお金はかけられません。また、ペットボトル利用などプラスチックなど使っていましたが、プラスチック製品だとベルマークがくっついて厄介でしたので、小さな紙箱をいくつも折って大きな箱に詰め、手作りのベルマーク整理箱が完成しました。
この整理箱を各教室に置き、ベルマークを持ってきた児童たちは友達と協力したりしながら、自分たちでベルマークを分類してくれるようになりました。また、「この箱に入れたいから」と、両親にベルマークを集めてくれと積極的に働きかけてくれる児童も出てくるというおまけつきもあります。これまであまりベルマークに関心を持っていなかった保護者の方々も、子どもを通じてベルマーク収集活動に取り込むことができ、この整理箱の設置が本当の意味での全校ぐるみの、本格的なベルマーク収集活動の契機となったように思えます。今では、年に数回の集計作業で、分類済みのベルマークの点数を計算し、袋に詰めるだけ。思った以上に作業の効率化が出てきました。
もちろん、ここ数年は、広報活動も徹底的に行っています。入学時に加え、1学期の半ばには、全世帯に向けて「保存版・高知小ではこんなものを集めています」というページを設けたPTAの広報誌を配布して、保護者のみなさんの協力意識を高めるようにしています。
やはり、広報が届くと、皆さん収集意識が高まるようで、また、新規参入のベルマーク製品にも、すごく敏感に反応してもらえます。インクのカートリッジがベルマークに参入したとたん、ものすごい量の使用済みインクカートリッジが集まり、飛躍的に点数が伸びたことも、とても印象的でした。
こうして、みんなの力を結集して、収集したベルマークは一輪車や万国旗、ラミネーターやプリント折り機などと交換して、学校の設備拡充に役立てて、児童に還元しています。
高知小では、プルタブ、アルミ缶の収集も行っています。(800キロ集めて、業者に車いすと交換してもらう活動です)。いま3台目に向けて、地道な活動が続いています。ベルマークにしても、プルタブ、アルミ缶にしても、一人ひとりが集める量は微々たるものですが、「みなさんパワーが集まったらすごいことができるんだ」と大人も子どもも、それを実感できるすばらしい取り組みだと思っています。このような活動を通し、親と子、そして先生方が、気持ちをひとつにして協力し合い、そして、成果をあげる。今後とも続けていきたい有意義な活動だと自負しております。
以上で、高知小学校の活動報告を終わらせていただきます。みなさまの活動のご参考になれば幸いです。
=6月23日、高知市の高知共済会館で
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