体験報告



九州



5月9日(火)佐世保


長崎県佐々町立口石小学校
久保田百合子さん
森田 久美子さん
山村  英子さん
(右から)
 口石小は創立131年、児童数605人で各学年3クラスの18クラス、明るく活気ある学校です。
  町を流れる佐々川は、清流で知られ、白魚漁が春の訪れを告げてくれます。近くの大岳山には町営の宿泊できる学童農園があり、農作物の種まきから収穫まで体験できます。町内の県立清峰高校は、昨夏と今春の甲子園の高校野球で活躍、春の準優勝は感動を与えてくれました。子どもたちも高校生に負けないように校訓「やる気・本気・根気」を胸に頑張っています。
  口石小PTAは会長、本部役員6人、教養、保健体育、広報、環境整備部の各18人と、各地区子ども会役員の生活指導部14人。平成16年には優良PTA文部科学大臣表彰を受けました。「子どもの幸せを…ONLY ONE!」をテーマに掲げ、横のつながりを大事にして、人の輪を広げ、明るく楽しい活動を実践しています。友廣校長先生も「『パッと楽しく明るいPTA』、子どもたちと一緒に明るく、楽しんで活動しましょう」と言われており、様々な交流行事を通じ、学校・地域の連携を密にして、子どもたちの健全育成に取り組んでいます。
  ベルマーク収集は環境整備部の活動のひとつ。毎年10万点を目標に年3回、集計・発送をします。ベルマーク便りは年4回発行、学年・クラス別の点数上位5位までを報告します。集計や仕分けの工夫は、クラスで集めたマークを部員の子どもが持ち帰り、メーカー番号別、点数別に10枚ずつセロテープで止め、まとめておきます。集計日に持ち寄り、番号別の箱に入れ、整理袋に合計点数を記入、発送は部長、副部長が責任を持って行います。
  平成16年度年間集計は7万8888点とあまり伸びませんでしたが、17年度は11万4117点と目標の10万点を超え、苦労の甲斐があったと喜んでいます。
  口石小では5年生の体験学習で、カルガモを使った無農薬のもち米を育て、毎年、餅つきをします。4年前にベルマーク預金で餅つき用せいろ3点を購入、おいしいお餅づくりに役立てています。また、昨年夏には学級文庫用の図書31種類470冊を思い切って購入し、全18クラスに配分。子どもたちも大喜びで、朝の読書タイムに活用しています。同時にPTA専用デジカメとプリンター、アクセサリーキットも購入し、行事で活躍しています。
  マーク集めは地域にもお願いし、回収箱を役場、社会福祉協議会、スーパー、銀行支店などに置かせてもらい、集計後に点数とお礼のカードを贈っています。
  口石小は、新学年に新しいノートを学校が用意、必要なときは代金を渡すと購入できます。今年度は、先生にも協力していただき、購入したノート、使い切ったノートを点検、マークを切り取って学級単位で集めることを提案しようと考えています。
=5月9日、佐世保市のアルカスSASEBOで  (スライドショーを使って発表)


5月10日(水)長崎


長崎市立矢上小学校
森  美津子さん
牧島  一博さん
(右から)
 矢上小の周りには多くの新しい団地と大型マンションが建ち、住宅も増えてきましたが、まだまだ自然に恵まれた東長崎地区にあります。明治7年に創立、今年132周年を迎えた歴史と伝統のある学校です。今年は児童1238人と県内1のマンモス校になりました。
  PTAは、本部と4専門委員会、地区部会・学級部会があり、ベルマークは、文化施設委員会が中心になり、19地区から5人、各クラス1人の計35人が取り組みました。参加は1964年、累計点数は300万点を突破しました。毎年13万点ほど集まりますが、05年度は県内1位になり、とても喜んでいます。
  マーク整理日は、勤めている方が多いので、毎月、午前10時から正午までと、午後7時半から9時までの2回にし、曜日設定も工夫して、全員が快く参加できるようにしています。委員のほか、毎月数人の一般会員も協力してくれます。
  毎月末に担任の先生が全児童にベルマーク袋を配り、翌月5、6日ごろに回収、各クラスのボランティア委員会の児童が回収箱に集めます。翌月、児童に返す袋にはアニメのキャラクターと「ありがとう」「がんばったね」の言葉を入れたスタンプを押します。
  前年度までは古封筒に収集月を印刷した紙をノリ付けした袋を使っており、はげたり破れたりして、修繕に手間取りました。袋を新しくするにあたって、スタンプはやめよう、家庭の不要な袋にする、などの意見もありましたが、低学年はスタンプを楽しみにしていることがわかり、スタンプは続け、新しい封筒に収集月などを印刷、裏面にマークの切り方の説明などを載せました。
  集計は1回目に会社別に分け、2回目は点数ごとに仕分けします。前年までは、チラシ広告の裏にセロテープやノリで10枚セットを一列にして丁寧に張っていましたが、今回からビニールの小袋に10枚単位に入れ、枚数と点数を書いたメモを添えました。中身が見え、メモもあり、計算がスムーズにできました。
  発送は8、12、2月の年3回。各家庭に配る「ベルマーク便り」は2人が担当して年に5回発行します。児童向けには、作業の様子を撮った写真入りポスターをつくり、校舎の目立つ場所に張り出しています。
  活動がうまくいっている理由は@運動の意義が理解、浸透し、42年間途切れることなく堅実に続いたA多くの会員が地域、職場、親戚に声をかけているB夜の作業に教室を貸してもらった、ことだと思います。
  今後も世帯数が膨らんで収集するマークが増えると思われますが、委員35人のままでは大変です。また、あらかじめ購入品を決め、その目標に向かってマーク収集をする計画性も必要です。無理なく活発に活動を続けるために、会員や子どもたちに問いかけ、その意見を反映させていきたいと考えています。
=5月10日、長崎市のウェルシティ長崎で (スライドショーを使って発表)


5月11日(木)佐賀


佐賀市立高木瀬小学校
土井 かおりさん
江越 千奈美さん
(右から)
 高木瀬小は旧佐賀市の北部にあり、明治11年に創立、来年度には130周年を迎えます。現在、児童数は815人で24クラス。校区は、旧佐賀市のドーナッツ化現象で人口が増加した新興住宅地です。祖父母の会や高木瀬小児童を守る会などが結成され、地域の支援・協力が活発です。
  PTAは、運営、父親、母親、環境、町区、広報の6委員会で構成し、ベルマークは、環境委員会を中心に取り組んでいます。メンバーは各クラスから2人の計46人(委員長1、副委員長2)。環境委員会の仕事は、おもに年1回のバザーの企画・開催と、毎月1回のベルマークの収集・整理です。収集・整理作業は、毎月第2水曜の午前9時20分から正午まで、委員46人と、お手伝いの方10人前後に参加してもらいました。
  ベルマーク参加は昭和36年3月で、61年に集票点数九州1位、平成3年に累計300万点、8年に400万点、17年に500万点を達成。500万点突破は県内2番目の快挙だそうです。
  毎月の収集日の1週間前に、担任の先生からベルマーク袋とベルマークだよりを配ってもらいます。児童は袋を教室のベルマーク缶に入れます。クラスによっては時間割表の連絡欄に書いてあったり、忘れ物にカウントされたりするので、保護者への働きかけができ、全員で参加しようという意識付けができました。
  整理日は1時間目の休み時間に、クラスから児童が職員室前に缶を運び、準備当番の委員が袋を受け取ります。公民館、銀行、郵便局、スーパーなど10カ所に置いてもらっているベルマーク缶のマークは、各担当委員が回収します。
  整理は、マークを会社別に仕分け、会社番号別のイチゴパックに入れます。学年ごとに担当を会社別に振り分け、それぞれの点数を集計すると、集計当番が再チェックして、一覧表に点数を記入します。袋の提出が多かった上位3クラスと合計点数などを載せた「ベルマークだより」を発行、全児童に配ります。後日、袋にかわいいキャラクタースタンプを押し、次回へと続きます。
  このほか、11月に中間集計、3月に最終集計します。各学年2人の委員、計12人が担当し、仕分けや点数に間違いないかを再チェックして書類を整え、インクカートリッジの「点数証明書」と合わせて、年2回、財団に発送します。
  昨年度の集票点数ベスト5は、キューピー、グリーンスタンプ、味の素、日本水産冷凍、日清フーズ。枚数ではキューピー、日清食品、味の素、森永、日清フーズの順でした。
  預金で昨年度は各クラスに1台の電動シャープナーと移動式スクリーンを購入し、日本ユニセフ協会への寄付もできました。
  地道な作業でしたが、結果が数字で表れ、大きな充実感が味わえ、子どもたちや社会に貢献でき、ベルマークを身近に感じました。保護者同士の交流も深まり、学校に足を運ぶことで子どもたちの様子も知ることができました。
=5月11日、佐賀市のはがくれ荘で(スライドショーを使って発表)


5月12日(金)福岡【1】

福岡市立笹丘小学校
木原 理香さん
末廣 理恵さん
(右から)
 笹丘小は、福岡市中央区の南西部にあり、近くには市の動・植物園や樋井川、大型スーパーなどがあり、自然・生活とも恵まれた環境です。1958年4月に草ケ江、長尾、平尾の3小学校から分離独立した田島小が前身です。その後も児童数が増え、小笹、田島小に分離、79年4月に「笹丘小」と改称されました。児童数は541人、18クラス、来年は創立50周年を迎えます。
  84年にベルマークに加入、今年4月現在198万5378点で県内105位、昨年度の集票点数は福岡市内の小学校で4位、県内では25位でした。今年度は200万点を達成できそうです。
  年度初めのPTA懇談会で各委員を選出する際、各クラスからベルマーク係1人を選びます。それとともに各クラス10人程度のお手伝いの参加希望者を募ります。
  活動は年間6回、集計だけが3回、発送までする月が3回です。確定ではなく、その年の事情に合わせて行います。また、仕事を持っている人も参加しやすいように当番学年の都合に合わせて活動日を設けます。当番学年はベルマーク便りの発行、回収日、仕分け日の3回と、他学年のサポート日1回の計4回の活動です。
  ベルマーク便り発行時に児童にベルマーク袋を配り、家庭から持ち寄ったマークやインクカートリッジをクラスの袋に入れてもらいます。回収日に仕分け用の箱にあけ、児童の袋に「感謝」を込めてハンコを押します。「マークが1枚も入っていなくても、子どもが寂しい思いをしないよう、必ず押してください」と何年も前の責任者の方に教えていただき、感動した覚えがあります。こういう気持ちが子どもたちの意欲につながっているのではないでしょうか。
  仕分け日は、当番学年のお手伝いの方にも参加していただき、多いときは30人ぐらいで作業します。各学年での情報交換をしつつ手を動かすことで、保護者同士のコミュニケーションを図る手段になっていると思います。学校のご協力で、暑い季節には、クーラーの入る図書室で作業できることも参加者が多い一因になっていると思います。お手伝いは強制ではなく、登録していなくとも自由に参加してもらいます。
  作業上の工夫は集計表を作ったことです。バラバラのマークを会社番号別に分けるとき、以前は番号別の入れ物に移し、ある程度集まってから集計していました。2年前から集計表を使い、その場で番号別の点数ごとに枚数を数えて計算し、整理袋に入れます。最終的にすべての集計表を集計しなおすことになりますが、▽集計が楽になった▽数えなおし易い▽複数の人の目が入るのでミスが少ない▽小分け集計なので時間が短縮できる、などの意見が多いようです。
  昨年の参加企業のランキングは@キューピーA味の素Bロッテ商事(ガムなど)C日本水産(冷凍食品)D森永製菓でした。ランキングは、保護者の方に今からでもお知らせして、興味を抱いていただけたらと思います。
  今年度は体育館の改築、来年度は周年行事があります。今年は目標10万点以上を掲げ、体育館落成時に跳び箱などを寄贈できるよう頑張っていこうと思います。目の前に買おうとする物を定めれば、皆さんの力の入り方が変わってくるのではないでしょうか。
=5月12日、福岡市の大博多ホールで


5月24日(水)北九州


北九州市立本城小学校
貫野 鈴子さん
松本 吹子さん
内山 ひとみさん
(右から)
 本城小は八幡西区の西側にあり、若松区と遠賀郡に隣接する広い校区をもっていて、児童数1000人を超し、学級数30、PTA戸数756の市内有数の大規模校です。
  PTAの学年委員会がベルマークの集計をするほか、学級懇談会の司会・進行、給食試食会の計画・開催、学年委員会だよりの発行、PTA図書の貸し出し・購入、役員会・理事会の開催を担当し、メンバーは60人です。学校の取り組みとタイアップしたベルマーク活動について、2つ紹介します。
  まず初めに4年前にベルマークで購入した「プロジェクター」から。
  本城小は、情報教育推進校なので各教室にコンピュータがあり、校内ランでつながっています。私たち学年委員は、この特徴を「さらに生かしたい」と学校に伝え、連携を図りました。その回答が「プロジェクター」でした。プロジェクターを活用した取り組みがテレビで放映されたのでご覧ください(テレビ映像を紹介)。校内ホームページをつくり、各教室のコンピュータが専用回線でつながっていて、どの学級にも、どの特別教室にもアクセスでき、どこからでもインターネットが利用できます。
  本城小の願いは「子どもの、わかった、できた、楽しい、という声が学校中に鳴り響くこと」です。私たち保護者の「子どもを思う気持ち」と「学校の願い」をタイアップさせることの重要性を感じることができた活動だったと思います。
  次は、昨年度購入した「ジョイントマット」について。
  今年2月の寒い時期に体育館で「市消防隊のコンサート」を聴く際に、床に直に座ると冷たいので、100枚敷き詰め、活用しました。350人近くの子どもたちがマットに座り、お尻を冷やさずに、コンサートを楽しみました。マットは今後、年長者との交流会や音楽会での、保護者が座る場所としても活用しようと考えています。
  本城小はパソコン教育が盛んなので、使用済みインクカートリッジはすべて回収していて、回収箱は職員室前に設置し、いつでも入れられるようにしています。
  マークの収集、点数計算は1学期に2回ずつの年6回。全児童に回収袋を配り、集めたマークは、最初の作業日に学年委員が会社別に仕分けし、次の月に点数計算します。勤めている委員が多いため、作業日の連絡は1カ月前に「学年委員会開催のお知らせ」を出すので、ほとんどの委員が出席します。集計した点数は年5回発行する「学年委員会だより」で報告しています。隣接の市民センターにもベルマーク箱を置いていただき、地域の方にも協力してもらっています。
  私たちの活動が「子どもたち」や「保護者」に、プロジェクターやジョイントマットという「見える形」でアピールできたことは大変うれしく思いました。
=5月24日、北九州市の市立男女共同参画センター・ムーブホールで(スライドショーを使って発表)


5月25日(木)大分


大分市立明治小学校
園田 理絵さん
光森 允映(みえ)さん
(右から)
 明治小PTAは、昭和37年にベルマークに参加し、累計で500万点を達成しました。学校、PTA全体で喜ぶとともに、先輩方が積み重ねてきた努力の賜物であると実感しています。
  明治小は、明治8年に創立された猪野小と横尾小が、明治42年1月に統合して明治尋常小として開校されました。昭和50年代半ばには県内1の大規模校になり、明野西や明治北小などと分離して、現在に至っています。
  校区内には大分が誇る九州石油ドームがあり、自然環境にも恵まれ、地域の皆さんに総合的学習や子どもの安全確保のために熱心な協力をしていただいています。とくに地域・学校をあげて取り組んでいる「ほたるの里づくり」は成果が実り、シーズンには多くの蛍が飛び交います。
  私たち環境ベルマーク部は「子どものより良い環境づくり」を活動目標に掲げ、学校美化やベルマークに取り組んでいます。
 500万点達成は44年の長い歳月がかかりました。近年の収集状況は、過去と比べると厳しい状況です。10年近く前には年間25万余点を集めたこともありましたが、ここ2、3年は最大時の半分程度に落ち込むなど、減少傾向が気にかかるところです。
  学校の要望もあり、3年前からカラー拡大コピー機の購入を目標に活動しています。昨年度は、できるだけ早く購入できるよう、部員にアンケートして、収集点数を上げるアイデアと意見を集め、次の4点を実践しました。
  @年度初めと終わりの2回だったベルマークだよりの発行を、学期ごとの集計後にも発行、年6回に増やし、目標のコピー機購入まで、あと何点必要なのかを掲載するなどして、関心が高まるようにしました。
  A公民館、郵便局、JAに収集箱を置いて協力してもらっていましたが、さらにマンションの掲示板にも広げました。収集箱は子どもたちと一緒につくり、感謝の気持ちが伝わるように「ありがとう印」が押せるよう工夫しました。
  B各自治会にお願いして回覧板を回す際、収集袋も一緒に回してもらいました。昨年度末からですが、思ったより多くのマークが集まりました。
  C「ベルマーク100%回収キャンペーン」を2カ月実施しました。「ベルちゃん」「マーくん」のマスコットしおりをつくり、マークを持ってきてくれた子どもにプレゼントして、関心を高めました。部員にもいい刺激になり、さまざまな工夫とアイデアを凝らした回収袋などをつくり、回収率は確実にアップしました。
  活動の中でベルマーク運動が、自分の子どもたちだけでなく、海外の発展途上国などの子どもたちにも救いの手が差し伸べられていることを知り、深く感動しました。マークを切り取るといった、ほんの小さなことから始まり、世界の子どもたちに貢献できるベルマーク運動を、明治小PTAは500万点を通過点としてとらえ、推進し続けていきたいと思います。
=5月25日、大分市の市コンパルホールで(スライドショーを使って発表)


5月26日(金)延岡


延岡市立恒富小学校
古谷 留美さん
中村 直美さん
佐藤 啓子さん
(右から)
 恒富小は創立108年目を迎える歴史ある小学校です。学級数11、児童数267人、世帯数197の小規模校です。昔は1000人を超える大規模校でしたが、時代とともに宅地が商業地へと変化をとげ、現在に至っています。
  恒富小では「はあと」=「花いっぱい」「あいさついっぱい」「友達いっぱい」を合言葉に特色ある活動を行っています。児童・教師・PTAが一体になった運動会、交流宿泊体験、地区の高齢者とのふれあい活動などがあります。
  PTAは執行部、専門部、地区育成部の3部門があり、専門部の中の学年部がベルマークとクラス運営を担当します。学年部は各クラスの委員長、副委員長の計22人がまとめ役になり、1クラス7人、計77人のベルマーク委員と合わせて約100人で活動しています。
  昨年度300万点を突破しましたが、活動は停滞気味でした。参加は1963年6月1日だったので、40年以上かかったことになります。そこで、昨年は「ベルマーク活動再建元年」と位置づけ「無理のない活動しやすさ」を重点に置き、取り組みました。
  まず初めに、原点に戻り、ベルマークの意義から唱えました。理解を深めてもらうため、全家庭に「ご存知でしたか?」と題したプリントを配りました。イラストを付け、集票と設備品購入、へき地校援助の仕組みなどを説明し、ベルマークを切り取ることが、ボランティア活動につながることを強調しました。
  実際の活動は、@年間計画=毎月1回集計し、年2回発送A活動マニュアル=細かく規制せず簡単に作成B活動方法=各クラス単位。年2回の全体集計までは自由に活動するC全体集計=年2回、各クラスの委員長、副委員長が集計し発送、の4点で進めました。
  活動方法は各クラスに決めてもらい、参観授業の30分前にランチルームで行ったり、当番制にして、自宅で子どもと一緒に行ったりしました。
  回収箱は、設置場所や機会を増やし、学校事務室前、運動会やバザーの受付、地域の公民館に置きました。
  活動アピールには、ベルマークの意義説明(6月)、集票の中間報告(7月)、300万点達成(9月)、脱退会社報告(12月)、年間集計報告とお礼(3月)を載せた「学年部便り」を5回発行。読んでもらえるよう題名やレイアウトに工夫しました。
  昨年度の集票ベスト5は@キユーピーAロッテ商事B日清食品C牛乳石鹸D日本水産の順でした。キユーピーは、校区内のお弁当屋さんが、ダンボール箱10個位に1年間分を詰めて持ち込んでくれます。冬休みに先生方が切り取ってくださいました。
  図書室蔵書のバーコード化を進めるためのパソコン購入を目指しています。目標達成まで、あと1歩です。
  ベルマークは、児童の学校生活環境が整うだけでなく、社会に貢献できるということが二重の喜びです。活動に携われ、とても良い経験になりました。
=5月26日、延岡市のガーデンベルズ延岡で(スライドショーを使って発表)


5月31日(水)宮崎


宮崎市立大塚小学校
入野 富美子さん
前田  昌代さん
(右から)
 大塚小は、昭和46年4月1日に創立され、当時は田園地帯で農業が中心でしたが、次第に市街地が拡大し、新興住宅地、マンションの建設に伴い、飲食店、商店街も多くなり、児童数も年々増加傾向にあります。現在、児童数は815人、28学級、PTA戸数619です。韓国全州北初等学校とホームステイや交流親善活動を行っています。
  大塚小は1971年にベルマークに参加しており、学校とベルマーク活動が共に35周年を迎えます。2005年には累計500万点を突破しました。PTA・学校をはじめ地域の方々の地道なご協力のおかげです。トナー、インクカートリッジの回収では、郵便局や家庭でたまったものが大半で、昨年は2055点集まりました。地域のパン屋さん、商店街にも回収箱の設置をお願いしています。
  PTAにはベルマーク部があり、部長、副部長、書記と各学年のクラスから主任2人と部員3〜4人の合計約100人で構成しています。年度初めに1年間の作業日程表をつくります。
  まず、担任の先生を通じ、児童全員にベルマーク回収袋を配ります。各クラスのリサイクル部の児童が1年に6回、6、7、9、11、1、2月に回収します。回収日の次の日が仕分け作業で、学年ごとに1年に1回担当します。学校の研修室を借り、午前9時から11時ごろまで、1学年25人が集まり、イチゴパックにマーク番号をつけ、若い順番に並べます。2グループに別れて仕分けすると、思いのほか早く確実にできるようです。
  仕事を持っているお母さんも多いので、作業日の1カ月前には必ず連絡網で回します。
  集計、発送は夏、秋、冬の3回、2学年ずつの約50人で行います。大勢ですると集計の間違いも少なく、早く終わるようです。集計結果報告は年4回のベルマーク便りと、毎月発行の学校通信「フジッコ」で呼びかけて、ベルマークの活動がひとめでわかるようにしています。
  ここ数年では木琴、ソフトボール、1輪車、電動鉛筆削り、放送用マイクを買いました。ただ、ベルマークのカタログは、市場での実売価格より高く設定されているので、残念な思いもしました。まとまった点数を集めても、全クラスに行きわたる品物を購入しようとすると難しいです。
  子どもたちはマーク収集やリサイクル活動で年々、ボランティアに対する意識の高まりが見られるようです。家庭で話題にすることもあるようで、自然とベルマークという言葉が家族や親戚の耳に入り、みんなで集めてくれるようになった、という話も聞きます。
 ほとんどのお母さんは、自分でできる範囲で協力しようと思っておられるので、乳幼児連れで参加されたり、経験した方が進んで初めての方を指導されたり。助け合いながらがんばりましょうが、自然に昔から受け継がれているのでしょう。
  地道な活動なので、意識しないと忘れさられます。多くのベルマークがごみになって消えていくと聞きました。少しでも多くの人にわかってもらい、参加してもらえるよう、PTAや学校が次世代に伝えていかなければならないのではないでしょうか。
=5月31日、宮崎市のウェルシティ宮崎で

回収袋に川柳  宮崎市立小戸小
 アニメのキャラクターを印刷したり、お礼のスタンプを押したりと、ベルマークを少しでも多く集めようと、各校とも回収袋に様々な工夫を凝らしています。宮崎会場に参加した宮崎市立小戸小学校PTAは、今年度からユニークな川柳作戦≠展開します。
  担当する広報委員会(日高章子委員長)が、5月中旬に「ベルマーク川柳」を募集、集まった45作品の中から優秀作数句を選んで印刷し、回収袋に載せるそうです。
  サラリーマン川柳が好きだという日高さんが「独断と偏見で選んだ」優秀作は、ユーモアあふれるものばかり。保護者の気持ちをくすぐり、きっとマーク回収に効果が出ることでしょう。
  いくつか紹介すると――
  ▽日清が 多くてちょっと 恥ずかしい
  ▽主婦だもん ポイント集めは 得意技
  ▽集めると きっと鳴るはず 幸(さち)の鐘(ベル)
  ▽予想外 マーク見つけて 当選気分


6月1日(木)鹿児島


鹿児島市立清和小学校
内野 由美子さん
 清和小は創立23年目を迎え、永田川左岸の広々とした平地とシラス土壌のゆるやかな傾斜地にあり、周辺は急速に住宅が増えていますが、まだ水田や畑も残っています。住宅の増加に伴い児童数は増加傾向にあり、児童数985人、33クラス、759世帯です。
  「かしこく・うるわしく・たくましく」の校訓のもと、「明るいあいさつ、花いっぱい、心やさしい清和の子」を合言葉に日々、勉強にスポーツに励んでいます。校内には色とりどりの花が咲き、鹿児島県県花いっぱいコンクールで平成16、17年度の2年連続で優秀賞をいただきました。
  PTAは「1家庭、家族一人ひとりの『とことんひとつ運動』」のテーマを踏まえ、「家族のきずなを深め、子どもの豊かな成長をうながすため、それぞれの目標に向かって、とことんやりとげよう」とのサブテーマを設定しました。
  PTAには総務、事業、広報、研修、生活指導、保健安全部があり、ベルマークは事業部の担当で、クラスに部員5〜6人が所属、各クラスから部長が1人参加し、3役を含め33人で活動しています。集計は年3回、昨年度は、年間目標を10万点に決めました。
  学期ごとに締切日を設け、2週間後の部会時に作業しますが、欠席する際は代理を立て、毎回全員が参加し、学年別にグループをつくり、なごやかな雰囲気で集計しています。
  マークは児童がクラスに設置している「ベルマークいれ」に持ち寄ります。インクカートリッジ回収箱は主事室に置いています。
  締め切り後にクラスごとに部長が持ち帰り、会社別に点数計算して、部会時に集めます。部会での点数計算は、数えにくいものや数の多いものがあるので、不公平にならないようベルマーク一覧表を見て、1年生から6年生に平等に会社を振り分けます。例えば、1学期は1年生がNo.1〜No.10を担当したら、2学期はNo.83〜NO.95というように担当をずらします。集まった点数は、クラス別に表にして知らせています。
  昨年度の回収ベスト5は@キューピーAラッキーベルB日清食品C日本水産(冷凍食品)D味の素でした。ラッキーベルは体育館シューズに指定され、購入率が高かったようです。
  清和小は、1984年にベルマークに参加、22年間で261万点を集めました。活動が理解されて浸透し、途切れることなく続けてこられたのは、その年々の部員の皆さんが工夫を積み重ねてきた結果と、地域の方々のご協力のおかげであり、これらが261万点に詰まっています。この活動の成果として、2003年にはソーラークロックを購入し、子どもたちに役立てています。
回収、仕分け、点数計算、発送と地道な作業でしたが、1枚1枚の積み重ねで大きな点数になり、子どもたちや社会に貢献でき、ベルマークの大切さを実感しました。
=6月1日、鹿児島市のサンエールかごしまで


6月2日(金)熊本


熊本市立力合小学校
増永 ミキさん
 力合小は、熊本市の南部にあり、児童数1064人、32クラス、教職員54人と県下最大の小学校と聞いています。昨年度は創立130周年を迎えました。歴史が古く、親子3代が通っている家庭や、最近引っ越してきた家庭と、新旧の変動が著しい地域です。
 力合小尚学会(PTA)は4年前から全員役員制をとり、保護者がなんらかの委員会に属します。ベルマーク委員会は各クラスから3人以上選出し、総数100人です。活動は各学期1回で、仕分け・集計作業をします。当日参加できなくても、作業は自宅でもできるので、少しでもお手伝いしたいというお勤めの方の希望が多いようです。毎年、積極的に委員を希望される方も多くおられます。
 最近の活動は、家庭で保護者が集め、委員の保護者が仕分けて集計するといった具合で、子どもたちはマークを袋に入れて、先生に渡すだけのメッセンジャーになっているように思われました。先生や保護者のなかでもベルマーク運動の意義が薄れ、単に集めるだけの活動になっていました。学校で使う物品を購入でき、ボランティアにもなる運動に、委員だけでなくみんなにかかわってもらおうと、昨年度は思い切って活動の仕方を変えました。
 各学期の収集期間は1週間とし、前日に学年ごとに色分けした回収袋を担任の先生が児童に渡します。家庭ではベルマーク番号の@1〜30A31〜60B61〜100の三つに分けて集めてもらい、それぞれ番号別の回収箱に入れてもらいます。期間中は校内の児童昇降口横に回収箱を置き、いつでも投入できます。始業前と休み時間に委員と子どもたちが一緒に回収し、仕分けを進めます。この段階で三つの仕分けがほぼ終了します。
 仕分けが終わったマークは、子どもの委員会活動のひとつ、ボランティア委員がさらに仕分けます。5、6年生20人の委員に運動の意義や作業の流れを説明して、一緒に取り組むことで興味を深めてもらおうと考えました。子どもたちはベルマークの作業が大好きです。ガムのマークは小さくて扱いにくいので大きく切ったほうがいいとか、ビラビラのものは丸まってやりづらいなどの体験をして、作業の大変さを感じてくれます。学期に1回45分ですが、仕分けがおおまかに終わってしまうほどの大きな力になりました。
 この後、ベルマーク委員会を開き、残りの仕分けと集計に入ります。委員会は土曜日午後に開くことが多く、一緒に来た子どもさんに、収集のお礼に袋に押している「ありがとうスタンプ」を押してもらったり、10枚ずつのホッチキス止めをしてもらったりしています。集計が終わらなかった番号は、集計担当学年(2学年30人)が自宅で集計するので、ひとりの負担はずいぶん軽減されます。出来上がった集計を委員長が取りまとめ、年3回発送します。
 力合小は児童が多く、マークはたくさん集まりますが、仕分け・集計の体制づくりが課題でした。協力を得て、負担を軽くするには子ども・先生・保護者を巻き込んで、みんなに少しずつ力を出してもらうことが大事です。子どもたちにはお願いのおたよりを出し、回収箱に貼る絵を募集し、朝会で先生に回収方法を説明していただき、興味をもってもらいました。ボランティア委員には作業の実感と体験を友だちに伝えてもらいました。保護者には協力お願いのおたよりを出し、活動ごとにベルマークだよりを発行しました。
 インクカートリッジ回収は、地域の協力が大きな力になっています。家電量販店に2週間ごとに委員が交代で行き、店内で回収されたものをわけてもらっています。昨年度は2万点ほどになり、集票に大きく貢献しています。また、力合中と協議し、活動していない中学に回収箱を置かせてもらい、マークとカートリッジを集めています。
 1昨年は国語辞典を各クラス2冊とMD3台、昨年はドッジビーを各クラス2個ずつ購入しました。品物が届いたら、ベルマークだよりで報告するとともに、朝会などで子どもに知らせてもらい、自分たちで集めたベルマークで購入したことを実感してもらいました。
 最近は尚学会活動に興味を持ってもらえなかったり、一部の人に負担がかかったりと、活動自体がむずかしくなっています。そんななかで協力が得られるのだろうかと不安を抱きながら昨年度はスタートしました。しかし、多くの皆さんに支えられ、多くの協力を得られました。運動の原点をわかってもらおうと、丁寧にお知らせして取り組み、子どもや先生、保護者に主体性を持ってもらうことで、大きな力を得ることができたと思います。ベルマーク運動こそ、人と人のかかわりの中で、力を合わせることが大切なのではないかと思います。
=6月2日、熊本市のウェルシティ熊本で


6月8日(木)沖縄


沖縄カトリック小学校
西石垣 直美さん
乾   美佳さん
節田  成美さん
(右から)
 沖縄カトリック小は宜野湾市・真栄原地区にあり1988年に開校し、現在は中学、高校の中高6年間の一貫教育の中でカリキュラムを編成している私立の学校です。
  PTAは、保護者会執行部を中心に広報、学年行事、バザー、美化、交通安全、ベルマークの6委員会があります。ベルマーク委員会は各クラスから2、3人ずつ、今年度は計37人で活動します。
  各クラスの委員は、自分のクラスで回収したマークを整理します。自宅でも作業できるので、小さなお子さんがいる方やお勤めされている方でも無理なくできるため、毎年、参加希望が多く、一度担当すると翌年度も希望するという人気がある委員会です。クラス委員は2〜3人なので、助け合いながら作業が分担でき、委員会も1人の参加でOKなのも魅力のひとつです。
  委員会は3、4、8月を除く年間9回、保護者会室で開き、午前9時半から11時ごろまで作業します。比較的負担も軽く、赤ちゃん連れでの参加も可能です。昨年度はお父さんもお一人参加されていました。
  ベルマーク参加は1989年で、累計で120万点を突破しました。年間集票点数は2004年度が4万7292点、05年度3万24点で、沖縄県では12位、沖縄市周辺で2位、宜野湾市ではトップでした。
  毎月10日までに児童がクラスの回収箱にマークを持ち寄り、委員が自宅に持ち帰って、仕分け・集計します。協賛会社番号と、学年・クラスを表記したクリア袋に、仕分けしたマークを入れ、点数と枚数ごとに「○点が○枚」と記入したはがせるタイプのラベルを張ります。ここが最重要ポイントです。委員会当日は、持ち寄ったマークを協賛会社ごとに大きめの茶封筒に仕分けします。その後、各学年に分かれて約10ずつ、会社別に集計します。茶封筒に、点数ごとのクリア袋のラベルを張り、集計が終わると、はがして、各点数を計算して集計用紙に記入します。毎回、時間内に作業が終わり、早く終わった日には持ち寄った飲み物やお菓子をつまみ、反省会と称して、おしゃべりしながら交流を深めています。
  ベルマークだよりは各学期に1回、マークの発送は10月と2月です。
  沖縄カトリック小は、児童が広範囲の地域から通学しており、学校周辺の商店などから直接の協力が得られにくいのですが、毎年着実に点数が伸び、活動が評価され、体験発表ができたことを誇りに思います。今後は学校側にも要望をたずね、子どもたちに何が必要なのかを決めてもらい、購入品の目標を明確にして、取り組み、活動の盛り上げを目指したいと思います。
  ベルマークに触れる手、それは子どもの未来に触れる手――。家庭から学校、学校から地域へと、助け合いの心が広がっていくことを願っています。
=6月8日、沖縄市の市民会館で (スライドショーを使って発表)


6月9日(金)那覇


那覇市立石嶺小学校
新垣  かおるさん
安仁屋 雅秀さん
大M  貞子さん
(右から)
 石嶺小は那覇市首里の北東にあり、浦添市と西原町に隣接しています。周辺には、県総合福祉センターや石嶺児童園、首里厚生園などの県立福祉施設があります。
  昭和53年創立、2年後に創立30周年を迎えます。児童数858人、各学年4学級と、なかよし4学級の計28学級です。平成16年度から2学期制を実施、学校全体が落ち着きのある教育活動を展開しています。
  PTAは会員約660人で構成、約220人の評議委員会で主要事項を審議し、事業の企画執行は22人の運営委員会で行います。専門部は総務、文化教養、広報、環境整備、健全育成、保健体育、ベルマークの7部会があり、各学年の委員会と協力して活動しています。PTA活動のうち、子供会育成大運動会は今年25回を数え、地域の方々からも楽しみのひとつとして期待される伝統行事になっています。
  ベルマークの取り組みは昭和62年から始まり、平成17年度末の累計点数は126万2409点です。主な購入品は、パイプいす、いす収納庫、電動鉛筆削り、電動かき氷器があります。
  今年度は29人のベルマーク委員が担当します。
  年間活動は、まず6月の説明会参加後に、学級担任から児童を通じて、各家庭にマーク回収の協力依頼文を配布。7、10、11、12月の4回、仕分け・集計を行います。できるだけ大勢が集まれるよう、個人面談会や授業参観日に行います。
作業は「コミュニティールーム」に集まり、学校や家庭の様子などを話しながらにぎやかに行っています。
  昨年は電動かき氷器を購入しました。毎年夏休みに開催する伝統行事の「子供会育成大運動会」の暑さ対策に購入を決めたもので、その様子はベルマークのホームページや新聞に掲載され、話題を呼びました。また、かき氷販売を収益事業として行い、収益金をPTA専用パソコンの購入資金の一部に充てることができました。
  ベルマーク預金は、平成14年度までは8万点を超えていましたが、15年度は約1万9000点と極端に減少しました。これは創立25周年事業開催の年にあたり、PTA全体の取り組みが周年事業に注がれたからです。翌16年度は、前年度の反省を踏まえ、約5万4000点に増加しましたが、17年度は再び減少し、2万8000点でした。
  昨年度の反省点は、ベルマーク運動の認識度が低かったことがあげられます。教室内の回収箱が目立たないところにあり、存在すら知らない子どもも多いので、設置場所の見直しを検討します。また、近隣の中学校がベルマークに参加しておらず、せっかく小学校で運動してきたことが立ち消えになっています。今年度は小学校内だけでなく、中学校や地域と連携するため、「ベルマークポスト」を設置したいと考えています。
=6月9日、那覇市のパレット市民劇場で(スライドショーを使って発表)


6月27日(火)福岡【2】

福岡県志摩町立可也小学校
植木  晶子さん
加藤  由美さん
洞   博子さん
(右から)
 福岡県の西側、糸島半島にある志摩町は、100万都市の福岡市に隣接していますが、田園風景が今も残る山や海に囲まれた、とても自然豊かな環境にあります。最近では九州大学工学部の移転やJR筑肥線から福岡市営地下鉄への電車の本数が増えたことにより、新興住宅地も年々、増加しています。新鮮な魚介類や農産物を販売する志摩の朝市、物産所のほか、芥屋海水浴場、二見が浦の観光名所があります。昨年、KBC九州朝日放送のテレビ番組で住みやすい町全国1位にも選ばれました。
  町の人口は約1万7500人、小学校4校、中学校1校があります。可也小は1874年(明治7年)に創立、今年132年目を迎え、児童数562人、18クラスです。
  1983年にベルマークに参加、2004年度9万8926点で県内23位、05年度は11万8164点で県内7位でした。毎年、集まった点数は児童が直接触れることができる物と交換しています。04年度は音楽室の楽器の購入、05年度は家庭科室の備品を購入し、ベルマーク活動の意味を子どもたちが身近に理解できるようにしています。今年度は13万点を目標に定め、理科室の備品購入を予定しています。年度初めにベルマーク役員が目標点数と具体的な備品を決めることで、活動の意識付けになり、活性化につながります。
  ベルマーク部は部長1人、17クラス17人の委員、PTA副会長2人の計20人で、部長は前年度の委員から選びます。委員は年度初めに回収袋をつくり、毎月、各クラスのマーク回収、集計を行い、全体集計は年4回です。企業別、点数ごとに記入欄を設けた集計用紙を使い、家庭でマークの枚数を記入し、全体集計時に時間短縮できるよう工夫しています。マークは企業別にビニールのチャック袋に入れて整理します。透明なので仕分けが効率よくできます。
  全体集計では企業別に容器を用意し、17クラス分と校外協力分を集約。全体集計表にクラスごとに家庭で集計した点数を記入し、全体をまとめ、企業別のベル袋に入れます。約1時間半の作業です。
  地元のスーパーや公民館に回収箱を設置し、地域の方々に協力していただいています。ベルマークに参加していない町内の小中学校への呼びかけや回収も行っています。年4〜5回、ベルマークだよりを発行し、協賛会社の変動、新しいベルマーク商品の情報などを家庭に知らせています。親子でできるボランティア活動をベルマークに生かせたらと思っています。「今年はベルマークで家庭科室の包丁やまな板が新しくなったよ」と、親子の会話ができるよう、これからもベルマーク活動の充実を図れるように努力していきたいと考えています。
=6月27日、福岡市の大博多ホールで(スライドショーを使って発 表)